WO2015067508A1 | 2015-05-14 | |||
WO2018172871A1 | 2018-09-27 |
EP2128472A1 | 2009-12-02 | |||
JP2018134991A | 2018-08-30 |
【書類名】 請求の範囲 【請求項 1】 駆動源 ( 1 1 ) と、 前記駆動源 ( 1 1 ) とクラッチ ( 1 2) を介して接続される変速機 ( 1 3) と、 前記変速機 ( 1 3) と接続される駆動輪 (3) と、 を備えるモータサイクル ( 1 ) の挙動を制御する制御装置 (30) であって、 前記モータサイクル ( 1 ) の停止時に前記モータサイクル ( 1 ) のライダーによるブレ ーキ操作によらずに前記モータサイクル ( 1 ) を制動して保持する保持制御を実行する実 行部 (3 2) を備え、 前記実行部 (3 2) は、 前記保持制御の解除条件を、 前記駆動源 ( 1 1 ) の出力増加指 標値、 及び、 前記クラッチ ( 1 2) の接続状態情報に基づいて前記保持制御が解除される 第 1条件と、 前記出力増加指標値に基づかずに前記接続状態情報に基づいて前記保持制御 が解除される第 2条件とに、 路面の勾配に応じて切り替える、 制御装置。 【請求項 2】 前記実行部 (3 2) は、 前記勾配が基準勾配より大きい場合に、 前記解除条件を前記第 1条件に切り替え、 前記勾配が前記基準勾配より小さい場合に、 前記解除条件を前記第 2条件に切り替える 請求項 1に記載の制御装置。 【請求項 3】 前記実行部 (3 2) は、 前記基準勾配を、 前記モータサイクル ( 1 ) の搭乗者情報及び 積載物情報の少なく とも一方に基づいて変化させる、 請求項 2に記載の制御装置。 【請求項 4】 前記第 2条件は、 前記接続状態情報が、 前記クラッチ ( 1 2) が締結状態になっている ことを示す情報である、 との条件を含む、 請求項 1〜 3のいずれか一項に記載の制御装置。 【請求項 5 ] 前記第 2条件は、 前記接続状態情報が、 前記クラッチ ( 1 2) が半クラッチ状態になっ ていることを示す情報である、 との条件を含む、 請求項 1〜 3のいずれか一項に記載の制御装置。 【請求項 6 ] 前記第 2条件は、 前記変速機 ( 1 3) がニュートラル状態になっていない、 との条件を 含む、 請求項 1〜 5のいずれか一項に記載の制御装置。 【請求項 7】 前記実行部 (3 2) は、 前記保持制御の解除時において前記モータサイクル ( 1 ) に生 じている制動力の減少度合いを前記勾配に基づいて変化させる、 請求項 1〜 6のいずれか一項に記載の制御装置。 【請求項 8】 前記出力増加指標値は、 前記駆動源 ( 1 1 ) の出力が加味された値である、 請求項 1〜 7のいずれか一項に記載の制御装置。 【請求項 9】 前記駆動源はエンジン ( 1 1 ) であり、 前記出力増加指標値は、 前記エンジン ( 1 1 ) のスロッ トル開度が加味された値である 請求項 1〜 8のいずれか一項に記載の制御装置。 【請求項 1 〇】 駆動源 ( 1 1 ) と、 前記駆動源 ( 1 1 ) とクラッチ ( 1 2) を介して接続される変速機 ( 1 3) と、 前記変速機 ( 1 3) と接続される駆動輪 (3) と、 を備えるモータサイクル ( 1 ) の挙動の制御方法であって、 制御装置 (30) の実行部 (3 2) が、 前記モータサイクル ( 1 ) の停止時に前記モー タサイクル ( 1 ) のライダーによるブレーキ操作によらずに前記モータサイクル ( 1 ) を 制動して保持する保持制御を実行し、 前記実行部 (3 2) は、 前記保持制御の解除条件を、 前記駆動源 ( 1 1 ) の出力増加指 標値、 及び、 前記クラッチ ( 1 2) の接続状態情報に基づいて前記保持制御が解除される 第 1条件と、 前記出力増加指標値に基づかずに前記接続状態情報に基づいて前記保持制御 が解除される第 2条件とに、 路面の勾配に応じて切り替える、 制御方法。 |
【発明の名称】 制御装置及び制御方法
【技術分野】
【。 0 0 1】 この開示は、 モータサイクルの操作性を向上させることが できる制御装置及び制御方法 に関する。
【背景技術】
【。 0 0 2】 モータサイクルに関する従来の技術として、 ライダーの運転を支援する技術がある。 例 えば、 特許文献 1では、 走行方向又は実質的に走行方向にある障害物 を検出するセンサ装 置により検出された情報に基づいて、 不適切に障害物に接近していることをモータ サイク ルのライダーへ警告する運転者支援システム が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【〇 0 0 3】
【特許文献 1】 特開 2 0 0 9 — 1 1 6 8 8 2号公報
【発明の概要】
【発明が解決しよう とする課題】
【〇 0 0 4】 ところで、 運転を支援するための技術として、 車両の停止時に運転者によるブレーキ操 作によらずに車両を制動して保持する保持制 御がある。 例えば、 保持制御を、 モータサイ クルに適用できる。 しかしながら、 モータサイクルは、 四輪を有する自動車と異なり、 停 止した状態では自立できない。 ゆえに、 モータサイクルの停止時には、 ライダーが足で車 体を支える必要がある。 よって、 モータサイクルの保持制御では、 解除時の操作が煩雑に なる傾向があるため、 操作性を向上させることが望まれる。
【〇 0 0 5】 本発明は、 上述の課題を背景としてなされたものであり 、 モータサイクルの操作性を向 上させることができる制御装置及び制御方法 を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【〇 0 0 6】 本発明に係る制御装置は、 駆動源と、 前記駆動源とクラッチを介して接続される変 速機 と、 前記変速機と接続される駆動輪と、 を備えるモータサイクルの挙動を制御する制 御装 置であって、 前記モータサイクルの停止時に前記モータサ イクルのライダーによるブレー キ操作によらずに前記モータサイクルを制動 して保持する保持制御を実行する実行部を備 え、 前記実行部は、 前記保持制御の解除条件を、 前記駆動源の出力増加指標値、 及び、 前 記クラッチの接続状態情報に基づいて前記保 持制御が解除される第 1条件と、 前記出力増 加指標値に基づかずに前記接続状態情報に基 づいて前記保持制御が解除される第 2条件と に、 路面の勾配に応じて切り替える。
【。 0 0 7】 本発明に係る制御方法は、 駆動源と、 前記駆動源とクラッチを介して接続される変 速機 と、 前記変速機と接続される駆動輪と、 を備えるモータサイクルの挙動の制御方法で あっ て、 制御装置の実行部が、 前記モータサイクルの停止時に前記モータサ イクルのライダー によるブレーキ操作によらずに前記モータサ イクルを制動して保持する保持制御を実行し 、 前記実行部は、 前記保持制御の解除条件を、 前記駆動源の出力増加指標値、 及び、 前記 クラッチの接続状態情報に基づいて前記保持 制御が解除される第 1条件と、 前記出力増加 指標値に基づかずに前記接続状態情報に基づ いて前記保持制御が解除される第 2条件とに 、 路面の勾配に応じて切り替える。
【発明の効果】
【〇 0 0 8】 本発明に係る制御装置及び制御方法では、 制御装置の実行部が、 モータサイクルの停止 時にモータサイクルのライダーによるブレー キ操作によらずにモータサイクルを制動して 保持する保持制御を実行し、 実行部は、 保持制御の解除条件を、 駆動源の出力増加指標値 、 及び、 クラッチの接続状態情報に基づいて保持制御 が解除される第 1条件と、 出力増加 指標値に基づかずに接続状態情報に基づいて 保持制御が解除される第 2条件とに、 路面の 勾配に応じて切り替える。 このように、 保持制御の解除条件として、 第 1条件だけではな く第 2条件も適用されることによって、 モータサイクルの保持制御の解除時の操作を 簡易 化できる。 ゆえに、 モータサイクルの操作性を向上させることが できる。
【図面の簡単な説明】
[ 0 0 0 9 ]
【図 1】 本発明の実施形態に係るモータサイクルの概 略構成を示す模式図である。
【図 2】 本発明の実施形態に係る制御装置の機能構成 の一例を示すブロック図である る
[ 0 0 1 7 ] エンジン 1 1は、 モータサイクル 1の駆動源の一例に相当し、 駆動輪である後輪 3を駆 動するための動力を出力可能である。 例えば、 エンジン 1 1には、 内部に燃焼室が形成さ れる 1又は複数の気筒と、 燃焼室に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁と 、 点火プラグとが 設けられている。 燃料噴射弁から燃料が噴射されることにより 燃焼室内に空気及び燃料を 含む混合気が形成され、 当該混合気が点火プラグにより点火されて燃 焼する。 それにより 、 気筒内に設けられたピス トンが往復運動し、 クランクシャフ トが回転するようになって いる。 また、 エンジン 1 1の吸気管には、 スロッ トル弁が設けられており、 スロッ トル弁 の開度であるスロッ トル開度に応じて燃焼室への吸気量が変化す るようになっている。
[ 0 0 1 8 ] クラッチ 1 2は、 エンジン 1 1 と変速機 1 3との間に介在し、 エンジン 1 1 と変速機 1 3 とを接続する。 つまり、 変速機 1 3は、 エンジン 1 1 とクラッチ 1 2を介して接続され ている。 クラッチ 1 2は、 エンジン 1 1から変速機 1 3への動力の伝達を断接する。 クラ ッチ 1 2が締結状態になっている場合、 エンジン 1 1から変速機 1 3へ動力が伝達可能な 状熊となる。 クラッチ 1 2が開放状熊になっている場合、 エンジン 1 1から変速機 1 3へ 動力が伝達不可能な状態となる。 ライダーは、 クラッチ 1 2を操作するための操作部であ るクラッチ操作部を用いたクラッチ操作を行 うことによって、 クラッチ 1 2を開放状態に することができる。
[ 0 0 1 9 ] 変速機 1 3は、 複数のギア段を有する。 変速機 1 3の入力軸は、 エンジン 1 1のクラン クシャフ トとクラッチ 1 2を介して接続されている。 変速機 1 3の出力軸は、 駆動輪であ る後輪 3と接続されている。 ゆえに、 エンジン 1 1から出力される動力は、 クラッチ 1 2 を介して変速機 1 3に伝達され、 変速機 1 3により変速されて後輪 3に伝達される。 ライ ダーは、 クラッチ操作によってクラッチ 1 2を開放状態にした状態で、 変速操作を行うこ とによって、 シフ トチェンジを行うことができる。
[ 0 0 2 0 ] 液圧制御ユニッ ト 1 4は、 車輪に生じる制動力を制御する機能を担うユ ニッ トである。 例えば、 液圧制御ユニッ ト 1 4は、 マスタシリンダとホイールシリンダとを接続 する油路 上に設けられ、 ホイ・—ルシリンダのブレ・—キ液圧を制御 するためのコンポーネント (例え ば、 制御弁及びポンプ) を含む。 液圧制御ユニッ ト 1 4のコンポーネントの動作が制御さ れることによって、 車輪に生じる制動力が制御される。 なお、 液圧制御ユニッ ト 1 4を含 むブレーキシステムの詳細については、 後述する。
[ 0 0 2 1 ] 慣性計測装置 1 5は、 3軸のジャイロセンサ及び 3方向の加速度センサを備えており、 モータサイクル 1の姿勢を検出する。 慣性計測装置 1 5は、 例えば、 モータサイクル 1の 胴体に設けられている。 例えば、 慣性計測装置 1 5は、 モータサイクル 1のピッチ角を検 出し、 検出結果を出力する。 慣性計測装置 1 5が、 モータサイクル 1のピッチ角に実質的 に換算可能な他の物理量を検出するものであ ってもよい。 ピッチ角は、 水平方向に対する モータサイクル 1の車体 (具体的には、 胴体) の縦方向の傾きを表す角度に相当する。 換 言すると、 ピッチ角は、 車両左右方向の軸を中心とする回転方向であ るピッチ方向におい て、 モータサイクル 1の車体が水平方向を向く姿勢からどの程度 転したかを表す角度に 相当する。 慣性計測装置 1 5が、 3軸のジャイロセンサ及び 3方向の加速度センサの一部 のみを備えていてもよい。
[ 0 0 2 2 ] 着座センサ 1 6は、 モータサイクル 1のリアシートに設けられ、 リアシート上の搭乗者 又は積載物の有無を検出する。 リアシート上の搭乗者の有無は、 モータサイクル 1の搭乗 者情報の一例に相当する。 ただし、 搭乗者情報は、 モータサイクル 1の搭乗者に関する情 報であればよく、 例えば、 モータサイクル 1の搭乗者の人数、 又は、 各搭乗者の重量等の 情報を含み得る。 リアシート上の積載物の有無は、 モータサイクル 1の積載物情報の一例 4 2において、 マスタシリンダ 5 1のピス トン (図示省略) が押し込まれてホイールシリ ンダ 5 4のブレーキ液の液圧が増加し、 ブレーキキャリパ 5 3のブレーキパッ ド (図示省 略) が後輪 3のロータ 3 aに押し付けられて、 後輪 3に制動力が生じる。
[ 0 0 3 9 ] ここで、 実行部 3 2は、 モータサイクル 1の停止時にモータサイクル 1のライダーによ るブレーキ操作によらずにモータサイクル 1を制動して保持する保持制御を実行するこ ができる。 保持制御では、 実行部 3 2は、 例えば、 込め弁 6 1が開放され、 弛め弁 6 2が 閉鎖され、 第 1弁 6 5が閉鎖され、 第 2弁 6 6が開放された状態にし、 ポンプ 6 4を駆動 することにより、 ホイールシリンダ 5 4のブレーキ液の液圧を増加させて車輪に制 力を 生じさせることができる。 それにより、 ライダーによるブレーキ操作によらずにモー タサ イクル 1が制動されて保持される。 ゆえに、 モータサイクル 1に作用する自重等の力によ ってモータサイクル 1が進退することが抑制される。
[ 0 0 4 0 ] また、 保持制御において、 実行部 3 2は、 例えば、 込め弁 6 1及び弛め弁 6 2の双方が 閉鎖された状態にすることにより、 ホイールシリンダ 5 4のブレーキ液の液圧を維持して 車輪に生じる制動力を維持することができる 。 また、 例えば、 保持制御において、 実行部 3 2は、 例えば、 込め弁 6 1が閉鎖され、 弛め弁 6 2が開放され、 第 1弁 6 5が開放され 、 第 2弁 6 6が閉鎖された状態にし、 ポンプ 6 4を駆動することにより、 ホイールシリン ダ 5 4のブレーキ液の液圧を減少させて車輪に生 る制動力を減少させることができる。
[ 0 0 4 1 ] 保持制御では、 実行部 3 2は、 例えば、 前輪 2及び後輪 3のうち後輪 3のみを制動する ことによって、 モ ―タサイクル 1を保持する。 ただし、 保持制御において制動される車輪 はこの例に限定されず、 例えば、 前輪 2及び後輪 3の双方が制動されてもよい。
[ 0 0 4 2 ] 上記では、 液圧制御ユニッ ト 1 4が前輪 2及び後輪 3の双方に生じる制動力をそれぞれ 制御する例を説明したが、 液圧制御ユニッ ト 1 4は、 前輪 2及び後輪 3の一方に生じる制 動力のみを制御するものであってもよい。
[ 0 0 4 3 ] く制御装置の動作> 図 4及び図 5を参照して、 本発明の実施形態に係る制御装置 3 〇の動作について説明す る。
[ 0 0 4 4 ] 上述したように、 制御装置 3 0の実行部 3 2は、 モータサイクル 1の停止時にモータサ イクル 1のライダーによるブレーキ操作によらずに ータサイクル 1を制動して保持する 保持制御を実行することができる。 ここで、 実行部 3 2は、 保持制御の解除条件を、 第 1 条件と、 第 2条件とに、 モータサイクル 1が走行する路面の勾配に応じて切り替える な お、 路面の勾配は、 例えば、 慣性計測装置 1 5の出力結果に基づいて取得され得る。 それ により、 後述するように、 モータサイクル 1の操作性を向上させることができる。 なお、 第 1条件及び第 2条件の詳細については、 後述する。
[ 0 0 4 5 ] なお、 本明細書では、 路面の勾配は、 登坂路の場合に正の値となり、 降坂路の場合に負 の値となる。 登坂路の場合、 路面が水平方向に対して大きく傾くほど、 勾配は大きな値と なる。 降坂路の場合、 路面が水平方向に対して大きく傾くほど、 勾配は小さな値となる。
[ 0 0 4 6 ] 図 4は、 制御装置 3 〇が行う全体的な処理の流れの一例を示すフ ローチャートである。 図 4におけるステップ S 1 0 1は、 図 4に示される制御フローの開始に対応する。 図 4に 示される制御フローが開始された際には、 保持制御が実行されていない状態となってい る
[ 0 0 4 7 ] 図 4に示される制御フローが開始されると、 ステップ S ! 〇 2において、 実行部 3 2は 、 保持制御の実行条件が満たされているか否か を判定する。
[ 0 0 4 8 ] 保持制御の実行条件は、 保持制御を実行するか否かを判断するための 条件である。 後述 するように、 実行部 3 2は、 実行条件が満たされている場合に、 保持制御を実行する。 実 行条件は、 例えば、 モータサイクル 1が停止しており、 かつ、 所定の操作がライダーによ り行われた、 との条件である。 実行部 3 2は、 モータサイクル 1の速度に基づいて、 モー タサイクル 1が停止しているか否かを判定できる。 モータサイクル 1の速度は、 例えば、 前輪 2の車輪速、 及び、 後輪 3の車輪速に基づいて取得され得る。 上記の所定の操作は、 例えば、 所定の操作量以上での一時的なブレーキ操作 等である。
[ 0 0 4 9 ] ステップ S 1 0 2において、 保持制御の実行条件が満たされていないと判 定された場合 (ステップ S 1 〇 2 / N O ) 、 ステップ S ! 〇 2が繰り返される。 一方、 ステップ S ! 〇 2 において、 保持制御の実行条件が満たされていると判定 された場合 (ステップ 3 1 0 2 /Y E S ) 、 ステップ S 1 〇 3に進み、 ステップ S ! 〇 3において、 実行部 3 2は、 保持 制御を実行する。 それにより、 モータサイクル 1がライダーによるブレーキ操作によらず に制動されて保持される。
[ 0 0 5 0 ] ステップ 3 1 0 3の次に、 ステップ 3 1 0 4において、 実行部 3 2は、 保持制御の解除 条件を設定する。
[ 0 0 5 1 ] 保持制御の解除条件は、 保持制御を解除するか否かを判断するための 条件である。 後述 するように、 実行部 3 2は、 保持制御の実行中に解除条件が満たされた場 合に、 保持制御 を解除する。 解除条件の設定処理の詳細については、 図 5を参照して後述する。
[ 0 0 5 2 ] ステップ 3 ! 〇 4の次に、 ステップ 3 ! 〇 5において、 実行部 3 2は、 保持制御の解除 条件が満たされているか否かを判定する。 後述するように、 解除条件の設定処理において 、 解除条件は、 第 1条件と、 第 2条件とに切り替えられる。 ステップ 8 1 〇 5では、 解除 条件が第 1条件に設定されている場合、 実行部 3 2は、 第 1条件が満たされているか否か を判定する。 一方、 解除条件が第 2条件に設定されている場合、 実行部 3 2は、 第 2条件 が満たされているか否かを判定する。
[ 0 0 5 3 ] ステップ 3 1 0 5において、 保持制御の解除条件が満たされていないと判 定された場合 (ステップ 3 1 0 5 / N O ) 、 ステップ S 1 0 3に戻る。 一方、 ステップ S 1 0 5におい て、 保持制御の解除条件が満たされていると判定 された場合 (ステップ S 1 0 5 /Y E S ) 、 ステップ S 1 0 6に進み、 ステップ S 1 0 6において、 実行部 3 2は、 保持制御を解 除し、 ステップ S 1 〇 2に戻る。
[ 0 0 5 4 ] ステップ 3 ! 〇 6の保持制御の解除時において、 実行部 3 2は、 例えば、 モータサイク ル 1に生じている制動力を徐々に減少させる。 ここで、 実行部 3 2は、 保持制御の解除時 においてモータサイクル 1に生じている制動力の減少度合いを路面の 配に基づいて変化 させてもよい。 なお、 制動力の減少度合いは、 例えば、 制動力の減少勾配 (つまり、 制動 カの単位時間当たりの減少量) を含む。
[ 0 0 5 5 ] 例えば、 実行部 3 2は、 保持制御の解除時においてモータサイクル 1に生じている制動 力の減少度合いを、 エンジントルク (つまり、 エンジン 1 1の出力) を含むパラメータに 基づいて決定し、 制御する。 ここで、 実行部 3 2は、 例えば、 上記パラメータのうち制動 力の減少度合いの決定に用いるパラメータの 種類を路面の勾配に基づいて変化させる (例 えば、 登坂路と降坂路とで使い分ける) ことによって、 保持制御の解除時においてモータ サイクル 1に生じている制動力の減少度合いを路面の 配に基づいて変化させることがで きる。 例えば、 実行部 3 2は、 降坂路の場合に、 保持制御の解除時においてモータサイク ル 1に生じている制動力の減少度合いを、 登坂路の場合と比べて大きく してもよい。 それ により、 モータサイクル 1の制動を迅速に終了することができ、 スムーズに発進できる。
[ 0 0 5 6 ] 図 5は、 制御装置 3 〇が行う処理のうち保持制御の解除条件の設 定処理の流れの一例を 示すフローチャートである。 図 5に示される制御フローは、 上述した図 4に示される制御 フローのステップ 3 1 0 4において実行される。 図 5におけるステップ S 2 0 1は、 図 5 に示される制御フローの開始に対応する。 図 5におけるステップ 3 2 0 6は、 図 5に示さ れる制御フローの終了に対応する。
[ 0 0 5 7 ] 図 5に示される制御フローが開始されると、 ステップ S 2 0 2において、 実行部 3 2は 、 基準勾配を設定する。 後述するように、 実行部 3 2は、 路面の勾配が基準勾配より大き い場合に、 解除条件を第 1条件に切り替え、 路面の勾配が基準勾配より小さい場合に、 解 除条件を第 2条件に切り替える。 基準勾配は、 予め設定されていてもよく、 各種パラメー タに基づいて変化してもよい。 例えば、 後述するように、 実行部 3 2は、 基準勾配を、 モ ータサイクル 1の搭乗者情報及び積載物情報の少なく とも一方に基づいて変化させてもよ い。
[ 0 0 5 8 ] ステップ S 2 0 2の次に、 ステップ 3 2 0 3において、 実行部 3 2は、 路面の勾配が基 準勾配より大きいか否かを判定する。
[ 0 0 5 9 ] ステップ 3 2 0 3において、 路面の勾配が基準勾配より大きいと判定され た場合 (ステ ップ 3 2 0 3 /Y E 3 ) 、 ステップ 3 2 0 4に進み、 ステップ 3 2 0 4において、 実行部 3 2は、 解除条件を第 1条件に設定し、 図 5に示される制御フローは終了する。 一方、 ス テップ 3 2 0 3において、 路面の勾配が基準勾配より小さいと判定され た場合 (ステップ 3 2 0 3 / N O ) 、 ステップ 3 2 0 5に進み、 ステップ 3 2 0 5において、 実行部 3 2は 、 解除条件を第 2条件に設定し、 図 5に示される制御フローは終了する。 なお、 路面の勾 配が基準勾配と一致する場合、 実行部 3 2は、 解除条件を第 1条件に設定してもよく、 第 2 条件に設定してもよい。
[ 0 0 6 0 ] 基準勾配は、 例えば、 平坦路を示す勾配である。 この場合、 路面が登坂路の場合に、 ス テップ S 2 0 3で Y E Sと判定され、 解除条件が第 1条件に設定される。 一方、 路面が降 坂路の場合に、 ステップ S 2 0 3で N Oと判定され、 解除条件が第 2条件に設定される。 ただし、 基準勾配は、 平坦路を示す勾配より大きくてもよく、 小さくてもよい。 また、 後 述するように、 基準勾配は、 固定値でなくてもよい。
[ 0 0 6 1 ] 第 1条件は、 駆動源 (上記の例では、 エンジン 1 1 ) の出力増加指標値、 及び、 クラッ チ 1 2の接続状態情報に基づく条件である。 つまり、 解除条件が第 1条件に設定されてい る場合、 出力増加指標値、 及び、 クラッチ 1 2の接続状態情報に基づいて保持制御が解除 される。 第 1条件は、 例えば、 出力増加指標値に基づく条件、 及び、 クラッチ 1 2の接続 状態情報に基づく条件の双方が満たされてい る、 との条件である。 クラッチ 1 2の接続状 態情報は、 例えば、 クラッチセンサ 1 9の出力結果に基づいて取得され得る。
[ 0 0 6 2 ] 出力増加指標値は、 駆動源 (上記の例では、 エンジン 1 1 ) の出力の増加度合いを示す 指標値である。 出力増加指標値は、 駆動源 (上記の例では、 エンジン 1 1 ) の出力が加味 された値であってもよく、 エンジン 1 1のスロッ トル開度が加味された値であってもよい 。 なお、 制御装置 3 0以外の他の制御装置がエンジン 1 1を制御する場合、 出力増加指標 値は、 当該他の制御装置から取得され得る。
[ 0 0 6 3 ] 第 1条件における出力増加指標値に基づく条件 しては、 例えば、 エンジン 1 1の出力 が基準出力より大きく、 かつ、 エンジン 1 1のスロッ トル開度が基準開度より大きい、 と の条件が用いられる。 基準出力は、 例えば、 保持制御を解除した場合にエンジンス トール が生じることなくモータサイクル 1を発進させることができると判断できる程 の出力で ある。 基準開度は、 例えば、 エンジン 1 1のスロッ トル弁が開いていると判断できる程度 の開度である。
[ 0 0 6 4 ] なお、 第 1条件における出力増加指標値に基づく条件 して、 エンジン 1 1の出力が基 準出力より大きい、 との条件と、 エンジン 1 1のスロッ トル開度が基準開度より大きい、 との条件のいずれか一方のみが用いられても よい。
[ 0 0 6 5 ] 第 1条件におけるクラッチ 1 2の接続状態情報に基づく条件としては、 例えば、 クラッ チ 1 2の接続状態情報が、 クラッチ 1 2が締結状態になっていることを示す情報で る、 との条件が用いられる。
[ 0 0 6 6 ] なお、 第 1条件におけるクラッチ 1 2の接続状態情報に基づく条件として、 クラッチ 1 2 の接続状態情報が、 クラッチ 1 2が半クラッチ状態になっていることを示す 報である 、 との条件が用いられてもよい。
[ 0 0 6 7 ] 上記のように、 第 1条件は、 出力増加指標値、 及び、 クラッチ 1 2の接続状態情報に基 づく条件であればよく、 出力増加指標値に基づく条件、 及び、 クラッチ 1 2の接続状熊情 報に基づく条件に加えて他の条件を含んでも よい。 例えば、 第 1条件は、 出力増加指標値 に基づく条件、 クラッチ 1 2の接続状態情報に基づく条件、 及び、 変速機 1 3のギア段情 報に基づく条件の全てが満たされている、 との条件であってもよい。 変速機 1 3のギア段 情報は、 例えば、 ギアポジションセンサ 2 0の出力結果に基づいて取得され得る。
[ 0 0 6 8 ] 第 1条件における変速機 1 3のギア段情報に基づく条件としては、 例えば、 変速機 1 3 がニュートラル状態になっていない、 との条件が用いられる。
[ 0 0 6 9 ] 第 2条件は、 出力増加指標値に基づかずに接続状態情報に 基づく条件である。 つまり、 解除条件が第 2条件に設定されている場合、 出力増加指標値に基づかずに接続状態情報に 基づいて保持制御が解除される。 第 2条件は、 例えば、 クラッチ 1 2の接続状態情報に基 づく条件が満たされている、 との条件である。
[ 0 0 7 0 ] 第 2条件におけるクラッチ 1 2の接続状態情報に基づく条件としては、 例えば、 第 1条 件におけるクラッチ 1 2の接続状態情報に基づく条件と同様に、 クラッチ 1 2の接続状態 情報が、 クラッチ 1 2が締結状態になっていることを示す情報で る、 との条件が用いら れる。
[ 0 0 7 1 ] なお、 第 2条件におけるクラッチ 1 2の接続状態情報に基づく条件として、 第 1条件に おけるクラッチ 1 2の接続状態情報に基づく条件と同様に、 クラッチ 1 2の接続状態情報 が、 クラッチ 1 2が半クラッチ状態になっていることを示す 報である、 との条件が用い られてもよい。
[ 0 0 7 2 ] 上記のように、 第 2条件は、 出力増加指標値に基づかずにクラッチ 1 2の接続状態情報 に基づく条件であればよく、 クラッチ 1 2の接続状態情報に基づく条件に加えて他の 件 を含んでもよい。 例えば、 第 2条件は、 クラッチ 1 2の接続状態情報に基づく条件、 及び 、 変速機 1 3のギア段情報に基づく条件の双方が満たさ ている、 との条件であってもよ い。
[ 0 0 7 3 ] 第 2条件における変速機 1 3のギア段情報に基づく条件としては、 第 1条件におけるク ラッチ 1 2の接続状態情報に基づく条件と同様に、 例えば、 変速機 1 3がニュートラル状 態になっていない、 との条件が用いられる。
[ 0 0 7 4 ] 上記のように、 本実施形態では、 実行部 3 2は、 保持制御の解除条件を、 第 1条件と、 第 2条件とに、 路面の勾配に応じて切り替える。 第 1条件では、 第 2条件と異なり、 出力 増加指標値が加味される。 ゆえに、 ライダーによるクラッチ操作に加えてアクセ ル操作が 行われたことを条件に保持制御が解除される ので、 例えば登坂路等においても、 エンジン ス トールが生じることなくモータサイクル 1を発進させることができる。 一方、 第 2条件 では、 第 1条件と異なり、 出力増加指標値が加味されない。 ゆえに、 ライダーによるアク セル操作が行われなくてもクラッチ操作が行 われることによって保持制御が解除されるの で、 保持制御の解除時の操作を簡易化できる。
[ 0 0 7 5 ] ここで、 モータサイクル 1の発進時において、 エンジンス トールの生じやすさは、 路面 の勾配に応じて変化する。 ゆえに、 保持制御の解除条件を、 第 1条件と、 第 2条件とに、 路面の勾配に応じて切り替えることによって 、 エンジンス トールを抑制する必用性が高い 登坂路等では、 第 1条件を用いることで、 エンジンス トールが生じることなくモータサイ クル 1を発進させることができる。 一方、 エンジンス トールを抑制する必用性が低い平坦 路や降坂路等では、 出力増加指標値を加味せずともエンジンス トールが生じることなくモ ータサイクル 1を発進させることが可能なので、 第 2条件を用いることによって、 保持制 御の解除時の操作を簡易化できる。 よって、 モータサイクル 1の操作性を向上させること ができる。
[ 0 0 7 6 ] 特に、 図 5に示される制御フローでは、 実行部 3 2は、 路面の勾配が基準勾配より大き い場合に、 解除条件を第 1条件に切り替え、 路面の勾配が基準勾配より小さい場合に、 解 除条件を第 2条件に切り替える。 それにより、 路面の勾配が基準勾配より大きく、 エンジ ンス トールを抑制する必用性が高い場合に、 第 1条件を用いることによって、 エンジンス トールが生じることなくモータサイクル 1を発進させることが適切に実現される。 一方、 路面の勾配が基準勾配より小さく、 エンジンス トールを抑制する必用性が低い場合に、 第 2 条件を用いることによって、 保持制御の解除時の操作を適切に簡易化でき る。 ゆえに、 モータサイクル 1の操作性を適切に向上させることができる
[ 0 0 7 7 ] 上述したように、 実行部 3 2は、 基準勾配を、 モータサイクル 1の搭乗者情報及び積載 物情報の少なく とも一方に基づいて変化させてもよい。 モータサイクル 1の搭乗者情報及 び積載物情報は、 例えば、 着座センサ 1 6の出力結果に基づいて取得され得る。 ここで、 モータサイクル 1の搭乗者又は積載物の重量が大きいほど、 エンジンス トールが生じやす い。
[ 0 0 7 8 ] 実行部 3 2は、 例えば、 基準勾配を、 モータサイクル 1の搭乗者の重量が大きい場合、 モータサイクル 1の搭乗者の重量が小さい場合と比べて小さ する。 例えば、 実行部 3 2 は、 基準勾配を、 モータサイクル 1の搭乗者の人数が 2人である場合、 モータサイクル 1 の搭乗者の人数が 1人である場合と比べて小さくする。 それにより、 解除条件が第 1条件 に切り替えられやすくなり、 エンジンス トールが生じることなくモータサイクル 1を発進 させることが適切に実現される。
[ 0 0 7 9 ] また、 実行部 3 2は、 例えば、 基準勾配を、 モータサイクル 1の積載物の重量が大きい 場合、 モータサイクル 1の積載物の重量が小さい場合と比べて小さ する。 例えば、 実行 部 3 2は、 基準勾配を、 モータサイクル 1に積載物がある場合、 モータサイクル 1に積載 物がない場合と比べて小さくする。 それにより、 解除条件が第 1条件に切り替えられやす くなり、 エンジンス トールが生じることなくモータサイクル 1を発進させることが適切に 実現される。
[ 0 0 8 0 ] 10 <制御装置の効果> 本発明の実施形態に係る制御装置 3〇の効果について説明する。
[ 0 0 8 1 ] 制御装置 3 0において、 実行部 3 2は、 保持制御の解除条件を、 駆動源 (上記の例では 、 エンジン 1 1 ) の出力増加指標値、 及び、 クラッチ 1 2の接続状態情報に基づいて保持 制御が解除される第 1条件と、 出力増加指標値に基づかずに接続状態情報に 基づいて保持 制御が解除される第 2条件とに、 路面の勾配に応じて切り替える。 このように、 保持制御 の解除条件として、 第 1条件だけではなく第 2条件も適用されることによって、 エンジン ス トールを抑制する必用性が高い登坂路等では 、 第 1条件を用いることで、 エンジンス ト ールが生じることなくモータサイクル 1を発進させることができる。 一方、 エンジンス ト ールを抑制する必用性が低い平坦路や降坂路 等では、 出力増加指標値を加味せずともエン ジンス トールが生じることなくモータサイクル 1を発進させることが可能なので、 第 2条 件を用いることによって、 保持制御の解除時の操作を簡易化できる。 よって、 モータサイ クル 1の操作性を向上させることができる。
[ 0 0 8 2 ] 好ましくは、 制御装置 3 0において、 実行部 3 2は、 路面の勾配が基準勾配より大きい 場合に、 解除条件を第 1条件に切り替え、 路面の勾配が基準勾配より小さい場合に、 解除 条件を第 2条件に切り替える。 それにより、 路面の勾配が基準勾配より大きく、 エンジン ス トールを抑制する必用性が高い場合に、 第 1条件を用いることによって、 エンジンス ト ールが生じることなくモータサイクル 1を発進させることが適切に実現される。 一方、 路 面の勾配が基準勾配より小さく、 エンジンス トールを抑制する必用性が低い場合に、 第 2 条件を用いることによって、 保持制御の解除時の操作を適切に簡易化でき る。 ゆえに、 モ ータサイクル 1の操作性を適切に向上させることができる
[ 0 0 8 3 ] 好ましくは、 制御装置 3 0において、 実行部 3 2は、 基準勾配を、 モータサイクル 1の 搭乗者情報及び積載物情報の少なく とも一方に基づいて変化させる。 それにより、 モータ サイクル 1の搭乗者又は積載物の重量に応じて基準勾 を変化させることができる。 ゆえ に、 エンジンス トールの生じやすさに応じて基準勾配を変化 させることができるので、 エ ンジンス トールが生じることなくモータサイクル 1を発進させることが適切に実現される
[ 0 0 8 4 ] 好ましくは、 制御装置 3 0において、 第 2条件は、 クラッチ 1 2の接続状態情報が、 ク ラッチ 1 2が締結状態になっていることを示す情報で る、 との条件を含む。 それにより 、 解除条件が第 2条件に設定されている場合に、 ライダーが発進する意思を有しており、 かつ、 ライダーによるアクセル操作が近い将来に行 われると予想されるタイミングで保持 制御を解除することができる。 具体的には、 ライダーが発進時にクラッチ 1 2を締結状態 にした場合に、 保持制御を適切に解除することができる。
[ 0 0 8 5 ] 好ましくは、 制御装置 3 0において、 第 2条件は、 クラッチ 1 2の接続状態情報が、 ク ラッチ 1 2が半クラッチ状態になっていることを示す 報である、 との条件を含む。 それ により、 解除条件が第 2条件に設定されている場合に、 ライダーが発進する意思を有して おり、 かつ、 ライダーによるアクセル操作が近い将来に行 われると予想されるタイミング で保持制御を解除することができる。 具体的には、 ライダーが発進時にクラッチ 1 2を半 クラッチ状態にした場合に、 保持制御を適切に解除することができる。
[ 0 0 8 6 ] 好ましくは、 制御装置 3 0において、 第 2条件は、 変速機 1 3がニュートラル状態にな っていない、 との条件を含む。 それにより、 クラッチ 1 2が締結状態又は半クラッチ状態 になった場合であっても、 変速機 1 3がニュートラル状態になっている場合には 保持制 御が解除されることを抑制できる。 例えば、 ライダーがエンジン 1 1を空吹かしする状況 等において、 保持制御が解除されることを抑制できる。 [ 0 0 8 7 ] 好ましくは、 制御装置 3 0において、 実行部 3 2は、 保持制御の解除時においてモータ サイクル 1に生じている制動力の減少度合いを路面の 配に基づいて変化させる。 それに より、 モータサイクル 1の発進時の挙動を路面の勾配に応じて適正 できる。
[ 0 0 8 8 ] 好ましくは、 制御装置 3 0において、 出力増加指標値は、 モータサイクル 1の駆動源 ( 上記の例では、 エンジン 1 1 ) の出力が加味された値である。 それにより、 解除条件が第 ! 条件に設定されている場合に、 ライダーによるアクセル操作が行われたこと を条件に保 持制御を解除することが適切に実現される。 ゆえに、 エンジンス トールが生じることなく モータサイクル 1を発進させることが適切に実現される。
[ 0 0 8 9 ] 好ましくは、 制御装置 3 0において、 出力増加指標値は、 エンジン 1 1のスロッ トル開 度が加味された値である。 それにより、 解除条件が第 1条件に設定されている場合に、 ラ イダーによるアクセル操作が行われたことを 条件に保持制御を解除することが適切に実現 される。 ゆえに、 エンジンス トールが生じることなくモータサイクル 1を発進させること が適切に実現される。
[ 0 0 9 0 ] 本発明は実施形態の説明に限定されない。 例えば、 実施形態の一部のみが実施されても よい。
[符号の説明]
[ 0 0 9 1 ]
1 モータサイクル、 2 前輪、 2 a ロータ、 3 後輪、 3 a ロータ、 1 0 ブレ ーキシステム、 1 1 エンジン、 1 2 クラッチ、 1 3 変速機、 1 4 液圧制御ユニッ 卜、 ! 4 a 基体、 1 5 慣性計測装置、 1 6 着座センサ、 1 7 前輪車輪速センサ、 1 8 後輪車輪速センサ、 1 9 クラッチセンサ、 2 0 ギアポジションセンサ、 2 1 第 1ブレーキ操作部、 2 2 第 2ブレーキ操作部、 3〇 制御装置、 3 1 取得部、 3 2 実行部、 4 1 前輪制動機構、 4 2 後輪制動機構、 5 ! マスタシリンダ、 5 2 リザ ーバ、 5 3 ブレーキキャリパ、 5 4 ホイールシリンダ、 5 5 主流路、 5 6 副流路 、 5 7 供給流路、 6 1 込め弁、 6 2 弛め弁、 6 3 アキュムレータ、 6 4 ポンプ 、 6 5 第 1弁、 6 6 第 2弁。