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Patent Searching and Data


Title:
SENSOR DEVICE, AND ROLLING BEARING DEVICE WITH SENSOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/005085
Kind Code:
A1
Abstract:
A mandrel for a stationary side sealing member has a fitted cylindrical portion to be fitted and fixed in the stationary side sealing member. The outer side end portion of the fitted cylindrical portion is insert-molded so that it may be positioned in a resin member. The fitted cylindrical portion is hemmed at its axially outer side portion.

Inventors:
ISHII YASUHIKO (JP)
MOTOHASHI NOBUTSUNA (JP)
KADOTA YASUSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/061979
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
July 02, 2008
Export Citation:
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Assignee:
JTEKT CORP (JP)
ISHII YASUHIKO (JP)
MOTOHASHI NOBUTSUNA (JP)
KADOTA YASUSHI (JP)
International Classes:
G01P3/487; B60B35/18; F16C19/18; F16C33/78; F16C41/00
Domestic Patent References:
WO2005040647A12005-05-06
Foreign References:
JP2005098387A2005-04-14
JP2005140187A2005-06-02
JP2007100882A2007-04-19
JP2005299764A2005-10-27
Attorney, Agent or Firm:
SUGAHARA, Ichiro (Petit Chateau Gouda 2052-8-25, Tamagawa-gakue, Machida-shi Tokyo, JP)
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Claims:
 固定部材に嵌合固定される芯金および芯金に樹脂モールドされたセンサを有している固定側部材と、
 回転部材に嵌合固定される回転側部材と
 を含むセンサ装置において、
 固定側部材の芯金は、固定部材に嵌合固定される嵌合用円筒部を有し、
 嵌合用円筒部の外側の端部が樹脂部材内に位置するようにインサート成形され、
 嵌合用円筒部の軸方向外側部分が縁曲げされていることを特徴とするセンサ装置。
 固定輪、回転輪及び両輪間に配置された転動体を有している転がり軸受と、
 固定輪に嵌合固定される芯金および芯金に樹脂モールドされたセンサを有している固定側シール部材と、
 回転輪に嵌合固定される円筒部および円筒部の軸方向外側の端部に連なって固定側シール部材に向かってのびるフランジ部を有する回転側シール部材と
 を含むセンサ付き転がり軸受装置において、
 固定側シール部材の芯金は、
  固定輪に嵌合固定される嵌合用円筒部と、
  同円筒部の軸方向内側の端部に連なって回転側シール部材の円筒部に向かってのびるフランジ部と、
  フランジ部に連なって軸方向外方にのびる水分浸入防止用円筒部と
 を有し、
 嵌合用円筒部の外側の端部が樹脂部材内に位置するようにインサート成形されるとともに、水分浸入防止用円筒部の軸方向外側の端部および回転側シール部材の軸方向外側の端部の少なくとも一方に弾性シールが設けられ、
 嵌合用円筒部の軸方向外側部分が縁曲げされていることを特徴とするセンサ付き転がり軸受装置。
 固定部材に嵌合固定される芯金および芯金に樹脂モールドされたセンサを有している固定側シール部材と、
 回転部材に嵌合固定される円筒部および円筒部の軸方向外側の端部に連なって固定側シール部材に向かってのびるフランジ部を有する回転側シール部材と
 を含むセンサ付きシール装置において、
 固定側シール部材の芯金は、
  固定部材に嵌合固定される嵌合用円筒部と、
  同円筒部の軸方向内側の端部に連なって回転側シール部材の円筒部に向かってのびる連結部と、
  連結部に連なって軸方向外方にのびる水分浸入防止用円筒部と
 を有し、
 嵌合用円筒部の外側の端部が樹脂部材内に位置するようにインサート成形されるとともに、芯金および回転側シール部材の少なくとも一方に弾性シールが設けられ、
 弾性シール保持部材が芯金に圧入され、
 弾性シールは、回転側シール部材に摺接するように弾性シール保持部材に取り付けられていることを特徴とするセンサ付きシール装置。
 芯金に、水分浸入防止用円筒部に連なりかつ回転側シール部材のフランジ部に軸方向外側から対向するフランジ部が設けられていることを特徴とする請求項3のセンサ付きシール装置。
 固定部材としての固定輪、回転部材としての回転輪および両輪間に配置された転動体からなる転がり軸受と、転がり軸受に一体に設けられたセンサ付きシール装置とを備えており、センサ付きシール装置が請求項3または4記載のものとされている転がり軸受装置。
Description:
センサ装置およびセンサ付き転 り軸受装置

 この発明は、シール装置に組み込むのに 適なセンサ装置およびこのようなセンサ装 を備えたセンサ付き転がり軸受装置に関す 。

 自動車においては、その制御を行うため 種々の情報が必要であることから、車輪が り付けられる車輪側軌道部材、車体側に固 される車体側軌道部材、および両軌道部材 間に配置された二列の転動体を有するハブ ニット(転がり軸受装置)にセンサ装置が設 られているが、センサ装置をコンパクトに り付けるための一手段として、図5に示すよ に、シール装置7にパルサ10およびセンサ11 一体化したセンサ付きシール装置2が提案さ ている(特開2005-98387号公報)。

 図5において、ハブユニット1は、等速ジ イント(CVJ)29に取り付けられており、車体側 固定される車体側軌道部材3、車輪が取り付 けられる車輪側軌道部材4、両部材3、4の間に 2列に配置された複数の転動体である玉5、お び各列の玉5をそれぞれ保持する保持器6を えている。車体側軌道部材3は、軸受の外輪( 固定輪)機能を有しているもので、内周面に2 の外輪軌道が形成されている円筒部12と、 筒部12の左端部近くに設けられて懸架装置( 体)にボルトで取り付けられるフランジ部13 を有している。車輪側軌道部材4は、第1の軌 道溝15aを有する大径部15および第1の軌道溝15a の径よりも小さい外径を有する小径部16を有 ている中空軸14と、中空軸14の小径部16外径 嵌め止められて右面が中空軸14の大径部15左 面に密接させられている内輪17とからなる。 空軸14の右端近くには、車輪を取り付ける めの複数のボルト19が固定されているフラン ジ部18が設けられている。内輪17には、中空 14の軌道溝15aと並列するように、軌道溝17aが 形成されており、内輪17の左部に肩部17bが形 されている。車体側軌道部材3の右端部と中 空軸14との間には、シール部材20が設けられ いる。

 センサ付きシール装置2は、樹脂モールド されたセンサ11を有し車体側軌道部材3に嵌合 固定される固定側シール部材8と、パルサ10を 有し車輪側軌道部材4に嵌合固定される回転 シール部材9とを備えており、ナックル25に 、センサの配線を外部に取り出すための切 き26が設けられ、コネクタピン28を有するコ クタ部27がこの切欠き26から外方に突出させ られている。

 特開2005-98387号公報において、固定側シー ル部材8の芯金の円筒部には、周方向に略等 隔で複数の断面方形の貫通孔が設けられて り(同文献の図4)、これらの貫通孔の内の1つ センサが挿通され、残りの貫通孔内に樹脂 充填されることによって、芯金に対する樹 部材の動きが抑制されている(同文献の段落 番号0044)。

 上記従来のセンサ付きシール装置は、芯 に孔をあけた後に曲げ加工(絞り加工)を施 必要があり、芯金完成品の嵌合用円筒部の 円度が孔の数だけ花びら状に悪化して、嵌 部の密封性が低下する傾向があり、樹脂の け止めによってシール性が悪化することを 止することが課題となっている。

 また、図6は、関連するセンサ付きシール装 置および転がり軸受装置を示す縦断面図であ る。尚、図6に開示されるセンサ付きシール 置および転がり軸受装置は特開2007-127142(2007 5月24日公開)に開示されるものであり、本発 明の従来技術を構成するものではない。
 自動車においては、その制御を行うために 々の情報が必要であることから、車輪が取 付けられる車輪側軌道部材、車体側に固定 れる車体側軌道部材、および両軌道部材の に配置された二列の転動体を有するハブユ ット(転がり軸受装置)にセンサ装置が設け れているが、センサ装置をコンパクトに取 付けるための一手段として、図6に示すよう 、シール手段107、パルサ110およびセンサ111 一体化したセンサ付きシール装置102をハブ ニット101に組み込むことが提案されている

 図6において、ハブユニット101は、車体側 に固定される車体側軌道部材103、車輪が取り 付けられる車輪側軌道部材104、両部材103、104 の間に2列に配置された複数の転動体である 105、および各列の玉105をそれぞれ保持する 持器106を備えている。車体側軌道部材103は 軸受の外輪(固定輪)機能を有しているもので 、内周面に2列の外輪軌道が形成されている 筒部112と、円筒部112の左端部近くに設けら て懸架装置(車体)にボルトで取り付けられる フランジ部113とを有している。車輪側軌道部 材104は、第1の軌道溝115aを有する大径部115、 よび第1の軌道溝115aの径よりも小さい外径 有する小径部116を有している中空軸114と、 空軸114の小径部116外径に嵌め止められて右 が中空軸114の大径部115左面に密接させられ いる内輪117とからなる。中空軸114の右端近 には、車輪を取り付けるためのフランジ部11 8が設けられている。内輪117には、中空軸114 軌道溝115aと並列するように、軌道溝117aが形 成されている。車体側軌道部材103の右端部と 中空軸114との間には、シール部材119が設けら れている。

 センサ付きシール装置102は、車体側軌道 材103に固定された固定側シール部材108と、 輪側軌道部材104に固定された回転側シール 材109とからなり、固定側シール部材108は、 体側軌道部材103に嵌合固定される芯金161、 ンサート成形により芯金161に一体化された 脂部材162、樹脂部材162に支持されたセンサ1 11、および芯金161に接着された弾性シール163 有しており、回転側シール部材109は、車輪 軌道部材104に嵌合固定されるスリンガ164、 よびスリンガ164に取り付けられたパルサ110 有している。

 芯金161は、車体側軌道部材103の左端部に 合固定された嵌合用円筒部171、同円筒部171 軸方向内側の端部(右端部)に連なって径方 内向き(回転側シール部材109に向かう方向)に のびる連結部172、連結部172に連なって軸方向 外方(左方)にのびる水分浸入防止用円筒部173 および水分浸入防止用円筒部173に連なって 方向内向きにのびるフランジ部174を有して り、弾性シール163は、フランジ部174の内周 部に取り付けられている。

 樹脂部材162は、環状であり、環状部分の 部に、左方および径方向外方に突出する突 部165が設けられており、この突出部165の上 部には、車体側に設けられた処理手段とセ サ111とを結ぶハーネスを取り付けるための ネクタ部120が一体に成形されている。

 この従来のセンサ付きシール装置102にお て、芯金161は、弾性シール163付き樹脂モー ド品となっており、芯金161に弾性シール163 取り付けた後に、樹脂モールドされている この樹脂モールド時には、樹脂部材162の内 面162aに樹脂切りのための金型を当てる必要 があり、芯金161のフランジ部174は、金型当て 平坦部として使用されている。

 上記従来のセンサ付きシール装置では、 性シール163が取り付けられた芯金161を成形 型内に配置して樹脂モールドすることにな 、この際に、弾性シール163が高温の金型に 触すると、弾性シール163が硬化して、シー 性能が低下するおそれがある。また、芯金1 61のフランジ部174は、金型当て平坦部として 用されているため、この部分の寸法を小さ して径方向のコンパクト化を図ることが困 なものとなっている。

 また、この種のセンサ付きシール装置で 、自動車のハブユニットにおいて使用され 際には、ハブユニットが過酷な泥水環境に るため、通常、軸受装置外部にデフレクタ どと称されている金属製シールリングを設 ることによって、そのシール性を向上させ いる。しかしながら、デフレクタの使用は 部品費の増加や、デフレクタ圧入部の加工 が必要となるなど、コスト増加要因となっ おり、デフレクタを除去することが課題と っている。

 以上のことから、この発明の目的は、嵌 部の密封性を確保しかつ樹脂の抜けを防止 たセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受 置を提供することにある。

 また、この発明の他の目的は、樹脂モー ド時に弾性シールが金型に接触して硬化す ことを防止できるセンサ付きシール装置お びそれを用いた転がり軸受装置を提供する とにある。

 この発明の更なる他の目的は、軸受装置 部にデフレクタなどの別途のシール装置を ける必要がないレベルまでシール性を向上 せたセンサ付きシール装置およびそれを用 た転がり軸受装置を提供することにある。

 この発明によるセンサ装置は、固定部材 嵌合固定される芯金および芯金に樹脂モー ドされたセンサを有している固定側部材と 回転部材に嵌合固定される回転側部材とか なり、固定側部材の芯金は、固定部材に嵌 固定される嵌合用円筒部を有し、嵌合用円 部の外側の端部が樹脂部材内に位置するよ にインサート成形されているセンサ装置に いて、芯金の嵌合用円筒部の軸方向外側部 が縁曲げされていることを特徴とするもの ある。

 芯金は、曲げ加工(絞り加工)されており 樹脂の抜け止めのために従来この加工を行 前に設けられていた嵌合用円筒部の多数の 通孔は、廃止され、嵌合用円筒部には、セ サ装置に必須の孔または切欠き(例えばセン の配線を外部に取り出すための切欠きだけ) が設けられる。縁曲げ部は、嵌合部の密封性 に寄与しないので、この部分には、周方向所 定間隔で切欠きが設けられてもよい。

 このセンサ装置は、シール装置に組み込 れることが好ましく、この場合、例えば、 定部材に嵌合固定される芯金および芯金に 脂モールドされたセンサを有している固定 シール部材と、回転部材に嵌合固定される 筒部および円筒部の軸方向外側の端部に連 って固定側シール部材に向かってのびるフ ンジ部を有する回転側シール部材とからな 、固定側シール部材の芯金は、固定部材に 合固定される嵌合用円筒部と、同円筒部の 方向内側の端部に連なって回転側シール部 の円筒部に向かってのびるフランジ部と、 ランジ部に連なって軸方向外方にのびる水 浸入防止用円筒部とを有し、嵌合用円筒部 外側の端部が樹脂部材内に位置するように ンサート成形されるとともに、水分浸入防 用円筒部の軸方向外側の端部および回転側 ール部材の軸方向外側の端部の少なくとも 方に弾性シールが設けられているセンサ付 シール装置とされる。

 固定部材は、例えば、転がり軸受の外輪 たは内輪とされ、回転部材は、例えば、転 り軸受の内輪または外輪とされるが、これ 限られるものではない。

 センサは、例えば、MR素子またはホール 子を用いた磁気センサとされるが、これに られるものではない。通常、回転側シール 材の円筒部には、磁気センサに対向してこ に信号を与えるパルサが設けられる。

 芯金と樹脂部材とはインサート成形され この際、嵌合用円筒部の外側の端部が樹脂 材内に位置させられる。すなわち、芯金が 脂部材の表面にのみ密着させられるのでは く、芯金の端部が樹脂部材の内部にインサ トされる。

 上記センサ装置は、固定部材としての固 輪、回転部材としての回転輪および両輪間 配置された転動体を有している転がり軸受 、転がり軸受に一体に設けられたセンサ付 シール装置とを備えているセンサ付き転が 軸受装置において好適に使用される。

 このようなセンサ付き転がり軸受装置は 固定輪、回転輪および両輪間に配置された 動体を有している転がり軸受と、固定輪に 合固定される芯金および芯金に樹脂モール されたセンサを有している固定側シール部 と、回転輪に嵌合固定される円筒部および 筒部の軸方向外側の端部に連なって固定側 ール部材に向かってのびるフランジ部を有 る回転側シール部材とを備え、固定側シー 部材の芯金は、固定輪に嵌合固定される嵌 用円筒部と、同円筒部の軸方向内側の端部 連なって回転側シール部材の円筒部に向か てのびるフランジ部と、フランジ部に連な て軸方向外方にのびる水分浸入防止用円筒 とを有し、嵌合用円筒部の外側の端部が樹 部材内に位置するようにインサート成形さ るとともに、水分浸入防止用円筒部の軸方 外側の端部および回転側シール部材の軸方 外側の端部の少なくとも一方に弾性シール 設けられているセンサ付き転がり軸受装置 おいて、芯金の嵌合用円筒部の軸方向外側 分が縁曲げされていることを特徴とするも となる。

 この場合、固定輪が外輪、回転輪が内輪 されてもよく、固定輪が内輪、回転輪が外 とされてもよい。

 この転がり軸受装置は、固定輪が車体へ 取付け部を有する車体側軌道部材とされ、 転輪が車輪取付け部を有する車輪側軌道部 とされることにより、自動車用ハブユニッ として好適に使用される。

 この発明のセンサ装置によると、芯金の 合用円筒部の軸方向外側部分が縁曲げされ いるので、樹脂の抜け止めのために従来設 られていた多数の貫通孔を廃止することが き、これにより、芯金完成品の嵌合用円筒 の真円度の悪化が防止され、嵌合部の密封 の低下を防止することができる。そして、 脂の抜け止めは、縁曲げによって行うこと できるので、嵌合部の密封性を確保しかつ 脂の抜けを防止することができる。

 この発明によるセンサ付きシール装置は 固定部材に嵌合固定される芯金および芯金 樹脂モールドされたセンサを有している固 側シール部材と、回転部材に嵌合固定され 円筒部および円筒部の軸方向外側の端部に なって固定側シール部材に向かってのびる ランジ部を有する回転側シール部材とから り、固定側シール部材の芯金は、固定部材 嵌合固定される嵌合用円筒部と、同円筒部 軸方向内側の端部に連なって回転側シール 材の円筒部に向かってのびる連結部と、連 部に連なって軸方向外方にのびる水分浸入 止用円筒部とを有し、嵌合用円筒部の外側 端部が樹脂部材内に位置するようにインサ ト成形されるとともに、芯金および回転側 ール部材の少なくとも一方に弾性シールが けられているセンサ付きシール装置におい 、弾性シール保持部材が芯金に圧入されて り、弾性シールは、回転側シール部材に摺 するように弾性シール保持部材に取り付け れていることを特徴とするものである。

 固定部材は、例えば、転がり軸受の外輪 たは内輪とされ、回転部材は、例えば、転 り軸受の内輪または外輪とされるが、これ 限られるものではない。

 弾性シール保持部材は、例えば、芯金の 分浸入防止用円筒部に圧入される円筒部と 円筒部の軸方向内側端部から回転側シール 材の円筒部に向かってのびるフランジ部か なるものとされ、フランジ部に弾性シール 取り付けられる。

 弾性シールは、回転側シール部材の円筒 およびフランジ部の両方に摺接するもので ることが好ましく、例えば、回転側シール 材のフランジ部に摺接する少なくとも1つの アキシャルリップと、回転側シール部材の円 筒部に摺接する少なくとも2つのラジアルリ プとを有しているものとされる。

 センサは、例えば、MR素子またはホール 子を用いた磁気センサとされるが、これに られるものではない。通常、回転側シール 材の円筒部には、磁気センサに対向してこ に信号を与えるパルサリングが設けられる パルサリングは、内輪外径に直接圧入され ことがあり、また、回転側シール部材に圧 されることがある。着磁体は、ゴム磁石で ってもよく、樹脂ボンド磁石であってもよ 。

 芯金は、径が異なる2つの円筒部(嵌合用 筒部および水分浸入防止用円筒部)とこれら 連結する連結部からなるものとされ、必要 応じて、水分浸入防止用円筒部に連なって 転側シール部材に向かう方向にのびるフラ ジ部をさらに有しているものとされる。

 芯金と樹脂部材とはインサート成形され この際、嵌合用円筒部の外側の端部が樹脂 材内に位置させられる。すなわち、芯金が 脂部材の表面にのみ密着させられるのでは く、芯金の端部が樹脂部材の内部にインサ トされる。芯金には、弾性シールが取り付 られていないので、芯金を成形金型内に配 して樹脂モールドする際に、弾性シールが 化するという問題はなく、弾性シールと金 との接触に注意する必要がないので、成形 業も容易なものとなる。従来のものにおい 弾性シールが取り付けられていた芯金の水 浸入防止用円筒部に連なるフランジ部は、 性シール取付用としては不要であり、また 金型当て平坦部としても不要であるので、 れを省略することで、芯金の径方向寸法を さくすることができ、芯金の曲げ加工も容 なものとなる。

 芯金の水分浸入防止用円筒部に連なるフ ンジ部は、これを回転側シール部材のフラ ジ部に軸方向外側から対向させられるよう 設けることもでき、このようにすると、こ フランジ部は、シール装置とは別に設けら ていたデフレクタと同様のシール機能を奏 るものとなる。

 上記センサ付きシール装置は、固定部材 しての固定輪、回転部材としての回転輪お び両輪間に配置された転動体からなる転が 軸受と、転がり軸受に一体に設けられたセ サ付きシール装置とを備えている転がり軸 装置において好適に使用される。

 この場合、固定輪が外輪、回転輪が内輪 されてもよく、固定輪が内輪、回転輪が外 とされてもよい。

 この転がり軸受装置は、固定輪が車体へ 取付け部を有する車体側軌道部材とされ、 転輪が車輪取付け部を有する車輪側軌道部 とされることにより、自動車用ハブユニッ として好適に使用される。

 この発明のセンサ付きシール装置による 、弾性シールは、芯金とは別部材の弾性シ ル保持部材に取り付けられているので、樹 モールド時に弾性シールが金型に接触して 化するという問題が生じない。そして、芯 の水分浸入防止用円筒部に連なるフランジ を回転側シール部材のフランジ部に軸方向 側から対向させることで、シール性が向上 、軸受装置外部にデフレクタなどの別途の ール装置を設けなくてもよいようにするこ ができる。

図1は、この発明によるシール装置およ びセンサ付き転がり軸受装置の1実施形態を す縦断面図である。 図2は、芯金の側面図である。 図3は、この発明によるセンサ付きシー ル装置および転がり軸受装置の第2実施形態 示す縦断面図である。 図4は、この発明によるセンサ付きシー ル装置および転がり軸受装置の第3実施形態 示す縦断面図である。 図5は、関連するシール装置およびセン サ付き転がり軸受装置を示す縦断面図である 。 図6は、関連するセンサ付きシール装置 および転がり軸受装置を示す縦断面図である 。

 この発明の実施の形態を、以下図面を参 して説明する。

 図1および図2は、この発明のセンサ装置 よびセンサ付き転がり軸受装置の1実施形態 示している。以下の説明において、左右は 1の左右をいうものとする。なお、左が車両 の内側に、右が車両の外側となっている。

 センサ付き転がり軸受装置は、ハブユニ ト1およびセンサ付きシール装置2を備えて る。

 ハブユニット1は、図5に示されているも と同じであり、車体側に固定される車体側 道部材3、車輪が取り付けられる車輪側軌道 材4、および両部材3、4の間に2列に配置され た複数の転動体である玉5を備えている。

 センサ付きシール装置2は、車体側軌道部 材3に固定された固定側シール部材8と、車輪 軌道部材4に固定された回転側シール部材9 からなる。

 固定側シール部材8は、芯金21と、インサ ト成形により芯金21に一体化された樹脂部 22と、芯金21に樹脂モールドされたセンサ11 、芯金21に接着された接触弾性シール23とを えている。

 回転側シール部材9は、車輪側軌道部材4 嵌合固定されたスリンガ31と、スリンガ31に 定されたパルサ10とを備えている。

 固定側シール部材8の芯金21は、車体側軌 部材3の左端部に嵌合固定された嵌合用円筒 部61、同円筒部61の軸方向内側の端部(右端部) に連なって内方(回転側シール部材9に向かう 向)にのびる外側フランジ部62、外側フラン 部62に連なって軸方向外方(左方)にのびる水 分浸入防止用円筒部63、および水分浸入防止 円筒部63に連なって内方にのびる内側フラ ジ部64を有しており、内側フランジ部64の内 縁部に、接触弾性シール23が接着されてい 。嵌合用円筒部61の左部は、車体側軌道部材 3の左端よりも左方に突出させられて、樹脂 材22内に挿入されている。水分浸入防止用円 筒部63は、樹脂部材22の内周面に当接させら ており、その左端は、樹脂部材22の左端面よ りも右方に位置させられている。

 固定側シール部材8の芯金21と樹脂部材22 は、インサート成形により一体化されてい 。樹脂部材22は、環状であり、環状部分の上 部に、径方向外方に突出するコネクタ部(図5 部材27参照)が一体に成形されている。

 センサ11は、磁気センサとされており、 のセンシング面は、パルサ10の外周面に径方 向外方から臨まされている。センサ11は、大 円筒部である嵌合用円筒部61と小径円筒部 ある水分浸入防止用円筒部63との間に充填さ れた樹脂部材22内に位置させられている。芯 21は、磁気センサ11の検出面に磁力線が入り やすいように、SUS304などの非磁性の金属製と されている。

 芯金21は、絞り加工によって形成されて り、その嵌合用円筒部61の軸方向外側部分61a は、径方向外方に向かうように縁曲げされて いる。そして、嵌合用円筒部61には、リード 41を取り出すための切欠き42が1つだけ設け れており、図2に示すように、従来樹脂の抜 止め用として形成されていた貫通孔は設け れていない。

 スリンガ31は、車輪側軌道部材4の左端部 径に軸方向内側の端部(右端部)が嵌合固定 れた円筒部32と、円筒部31の軸方向外側の端 (左端部)に連なって固定側シール部材8に向 ってのびる外向きフランジ部33とからなる 外向きフランジ部33と固定側シール部材8の 金21の内側フランジ部64との間には、接触弾 シール23を収めることができる空間が形成 れている。

 回転側シール部材9のパルサ10は、組み合 されるセンサ11が回転信号を出力するため 、N極とS極とを交互に配置して磁力を発生さ せるもので、環状の支持部材35と、これに接 された着磁体36とからなる。支持部材35は、 SUS430などの磁性を有する金属製とされている 。着磁体36は、ゴムをバインダとする磁性粉 着磁されることにより形成されている。

 パルサ10の支持部材35は、回転側シール部 材9のスリンガ31の円筒部32外径に嵌合固定さ ている小径円筒部37と、外径に着磁体36が設 けられている大径円筒部38と、大径円筒部38 小径円筒部37とを連結する連結部39とからな 。小径円筒部37は、大径円筒部38に比べて、 その軸方向の長さが短くされている。着磁体 36は、センサ11に対向するように、大径円筒 38外径に設けられており、着磁体36と水分浸 防止用円筒部63との間の隙間は、両者が接 しない範囲でできるだけ小さい値とされて る。

 パルサ10の支持部材35は、連結部39が軸方 内側となるように、小径円筒部37がスリン 31の円筒部32の軸方向内側部分に嵌合固定さ ている。これにより、スリンガ31の円筒部32 と車輪側軌道部材4との嵌合部は、パルサ10の 支持部材35の小径円筒部37がスリンガ31の円筒 部32の内側端部に嵌合されることによって補 され、その剛性が向上させられている。

 このセンサ付きシール装置7によると、固 定側シール部材8の芯金21の嵌合用円筒部61が 体側軌道部材3に嵌合固定されているので、 接触弾性シール23の摺動に伴うトルクによっ 、芯金21が固定側シール部材8に対して滑る ともなく、また、固定側シール部材8の芯金 21の嵌合用円筒部61の左部が樹脂部材22内に挿 入された状態でインサート成形されているの で、芯金21と樹脂部材22との間のすべりも防 される。さらにまた、芯金21の嵌合用円筒部 61の軸方向外側部分61aが縁曲げされているの 、樹脂の抜け止めのために従来設けられて た多数の貫通孔を廃止することができ、芯 21完成品の嵌合用円筒部61の真円度の悪化が 防止され、嵌合部の密封性の低下を防止する ことができる。そして、樹脂の抜け止めは、 縁曲げによって行うことができるので、嵌合 部の密封性を確保しかつ樹脂の抜けを防止す ることができる。

 また、スリンガ31に対するパルサ10の嵌め 合い位置に関しては、回転側シール部材9を 成しているスリンガ31の円筒部32の軸方向内 部分が車輪側軌道部材4に嵌合固定されてい る状態において、支持部材35の連結部39が軸 向内側となるようにすることで、スリンガ31 と車輪側軌道部材4との嵌合部に支持部材35の 小径円筒部37の嵌合部が重ね合わせられてお 、このため、スリンガ31の円筒部32と車輪側 軌道部材4との嵌合部の剛性に関し、パルサ10 の支持部材35の小径円筒部37によって補強さ ている分、相対的に高くなっている。

 なお、上記実施形態のハブユニット1は、 等速ジョイント(CVJ)29に取り付けられる駆動 用として示されているが、従動輪用とする とができることはもちろんである。また、 ブユニット1を例に取り説明したが、上記セ サ装置2は、ハブユニット1以外の各種転が 軸受装置や相対的に回転を行う各種回転装 にも適用することができる。

 図3は、この発明のセンサ付きシール装置 およびそれを用いた転がり軸受装置の第2実 形態を示している。以下の説明において、 右は図3の左右をいうものとする。なお、左 車両の内側に、右が車両の外側となってい 。

 センサ付き転がり軸受装置は、ハブユニ ト101およびセンサ付きシール装置102を備え いる。

 ハブユニット101は、図6に示されているも のと同じであり、車体側に固定される車体側 軌道部材103、および車輪が取り付けられる車 輪側軌道部材104を備えている。車輪側軌道部 材104の左部は、段付き状とされており、左端 の小径部4aおよびこれの右方に連なる大径部1 04bを有している。

 センサ付きシール装置102は、車体側軌道 材103に固定された固定側シール部材108と、 輪側軌道部材104に固定された回転側シール 材109とからなる。

 固定側シール部材108は、芯金121と、イン ート成形により芯金121に一体化された樹脂 材122と、芯金121に樹脂モールドされたセン 111と、芯金121に圧入された弾性シール支持 材124と、弾性シール支持部材124に接着され 弾性シール123とを備えている。

 回転側シール部材109は、車輪側軌道部材1 04の大径部104bに固定されたパルサ10と車輪側 道部材104の小径部104aに嵌合固定されたスリ ンガ125とを備えている。

 固定側シール部材108の芯金121は、車体側 道部材103の左端部に嵌合固定された嵌合用 筒部131、同円筒部131の軸方向内側の端部(右 端部)に連なって径方向内向き(回転側シール 材109に向かう方向)にのびる連結部132、およ び連結部132に連なって軸方向外方(左方)にの る水分浸入防止用円筒部133を有している。 合用円筒部131の左部は、車体側軌道部材103 左端よりも左方に突出させられて、樹脂部 122内に挿入されている。水分浸入防止用円 部133は、樹脂部材122の内周面に当接させら ており、その左端は、樹脂部材122の左端面 りも若干右方に位置させられている。

 センサ111は、磁気センサとされており、 のセンシング面は、パルサ110の外周面に径 向外方から臨まされている。センサ111は、 径円筒部である嵌合用円筒部131と小径円筒 である水分浸入防止用円筒部133との間に充 された樹脂部材122内に位置させられている 芯金121は、磁気センサ111の検出面に磁力線 入りやすいように、SUS304などの非磁性の金 製とされている。

 スリンガ125は、車輪側軌道部材104の小径 104aに軸方向内側の部分が嵌合固定された円 筒部135と、円筒部135の軸方向外側の端部(左 部)に連なって固定側シール部材108に向かっ のびる外向きフランジ部136とからなる。

 弾性シール保持部材124は、芯金121の水分 入防止用円筒部133内径に圧入され円筒部137 、円筒部137の軸方向内端から内向きにのび 内向きフランジ部138とからなる。円筒部137 左端は、芯金121の水分浸入防止用円筒部133 左端と略面一とされている。内向きフラン 部138とスリンガ125の外向きフランジ部136と 間には、弾性シール123を収めることができ 空間が形成されている。

 弾性シール123は、スリンガ125の外向きフラ ジ部136に摺接する1つのアキシャルリップ139 と、スリンガ125の円筒部135に摺接する2つの ジアルリップ140、141とを有している
 回転側シール部材109のパルサ110は、組み合 されるセンサ111が回転信号を出力するため 、N極とS極とを交互に配置して磁力を発生 せるもので、環状の支持部材142と、これに 着された着磁体143とからなる。支持部材142 、SUS430などの磁性を有する金属製とされて る。着磁体143は、ゴムをバインダとする磁 粉が着磁されることにより形成されている

 パルサ110の支持部材142は、車輪側軌道部 104の大径部104b外径に嵌合固定されている円 筒部142aと、円筒部142aの左端から径方向内向 にのびる内向きフランジ142bとからなる。着 磁体143は、センサ111に対向するように、円筒 部142a外径に設けられており、着磁体136と水 浸入防止用円筒部133との間の隙間は、両者 接触しない範囲でできるだけ小さい値とさ ている。

 このセンサ付きシール装置102によると、 金121と樹脂部材122とはインサート成形され この際、芯金121の嵌合用円筒部131の左端部 樹脂部材122内に位置させられる。芯金121に 、弾性シール123が取り付けられていないの 、芯金121を成形金型内に配置して樹脂モー ドする際に、弾性シール123が硬化するとい 問題が生じることはなく、弾性シール123と 型との接触に注意する必要がないので、成 作業も容易なものとなる。従来のもの(図6 照)において弾性シール163が取り付けられて た芯金161の水分浸入防止用円筒部173に連な フランジ部174は、弾性シール取付用として 不要であり、また、金型当て平坦部として 不要であるので、これを省略することで、 金の径方向寸法を小さくすることができ、 金の曲げ加工も容易なものとなる。

 図4は、この発明のセンサ付きシール装置 およびそれを用いた転がり軸受装置の第3実 形態を示している。この第3実施形態は、第2 実施形態とは芯金の形状のみが相違しており 、以下の説明では、第2実施形態と同じ構成 同じ符号を付し、その説明を省略する。

 この実施形態の固定側シール部材108の芯 121は、車体側軌道部材103の左端部に嵌合固 された嵌合用円筒部131、同円筒部131の軸方 内側の端部(右端部)に連なって径方向内向 (回転側シール部材109に向かう方向)にのびる 連結部132、連結部132に連なって軸方向外方( 方)にのびる水分浸入防止用円筒部133、およ 水分浸入防止用円筒部133に連なって径方向 向きにのびるフランジ部134を有している。

 芯金121のフランジ部134は、スリンガ125の 向きフランジ部136よりも軸方向外側にあり その内径がスリンガ125の円筒部135の外径よ もわずかに小さくなされて、センサ付きシ ル装置102全体を軸方向外側からカバーする うになっている。この結果、図6に示す従来 のものに対し、芯金121のフランジ部134による シール効果が付加されている。

 したがって、第3実施形態のセンサ付きシ ール装置102によると、従来、デフレクタと称 されているシール部材を等速ジョイントなど に圧入により取り付けることで、シール装置 のシール性能を補助していたのに対し、この ようなシール部材を不要とすることができる 。

 なお、上記センサ付きシール装置102は、 動輪用および従動輪用のハブユニット101に 用することができ、また、ハブユニット101 外の各種転がり軸受装置や相対的に回転を う各種回転装置にも適用することができる