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Title:
ROLL UNIT FOR USE IN SURFACE TREATMENT OF COPPER FOIL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/081688
Kind Code:
A1
Abstract:
A roll unit for use in a surface treatment of copper foil, comprising an axial sleeve fitted to a shaft of roll so as to realize, via the axial sleeve, rotatable support to bearing. In particular, in the roll unit, the axial sleeve consists of two sleeves, the one being a roll-side sleeve disposed on the side of roll main body while the other being a taper sleeve disposed on the side of an axial end, and not only is an oil seal disposed between the roll-side sleeve and a bearing housing but also the taper sleeve is supported by a bearing disposed in the bearing housing. Thus, there is realized a roll unit for use in the continuous execution of electrochemical surface treatments, such as roughening, rustproof and oxidizing surface treatments, on the surface of a rolled copper foil or electrolytic copper foil, especially a roll unit that not only inhibits any abrasion or corrosion of roll shaft of the roll unit and bearing but also ensures easy replacement of bearing housing, bearing and other parts.

Inventors:
SATO HARUO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/073818
Publication Date:
July 10, 2008
Filing Date:
December 11, 2007
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON MINING CO (JP)
SATO HARUO (JP)
International Classes:
F16C13/02; C25D7/06
Foreign References:
JP2005126779A2005-05-19
JPH09177797A1997-07-11
JP2002235761A2002-08-23
JPH10238541A1998-09-08
JP2000130569A2000-05-12
Attorney, Agent or Firm:
OGOSHI, Isamu (Daini-Toranomon Denki Bldg. 5F,3-1-10 Toranomon, Minato-ku, Tokyo 01, JP)
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Claims:
 銅箔の表面処理に用いるロール装置において、ロール軸に軸スリーブを嵌合し、前記軸スリーブを介して軸受に回転可能に支持することを特徴とする銅箔の表面処理に用いるロール装置。
 軸スリーブが、ロール本体側に配置したロール側スリーブと軸端側に配置したテーパースリーブの2個のスリーブからなり、ロール側スリーブと軸受箱との間にオイルシールを設けると共に、テーパースリーブを軸受とロール軸の間に挿入し、テーパースリーブを介してロール軸を軸受に回転可能に支持する構造を備えていることを特徴とする請求項1記載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
 軸受箱がロール取付けフレームに絶縁ブッシュを介して取外し可能に固定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
 軸受箱の端部にOリングを介して軸受箱カバーが配置されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
 軸受の直上にグリースが導入される構造のグリースニップルを軸受箱に設けると共に、古いグリースを排出するプラグを軸受箱カバーに設置したことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
 前記ロール側スリーブの内周面にOリングを設けると共に、ロール側スリーブの側面とロール本体の側面の間に調整ライナーを設け、ロール側スリーブの位置を調整することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
 ロール軸と軸受との間に挿入される前記テーパースリーブは、外周面がロール軸の端部方向に径が縮小するテーパー面となっており、これに相対する軸受の内周面がロール軸の端部方向に内径が縮小するテーパー面を備えていることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
 テーパースリーブの端面にネジが切られており、このネジにロックナットを入れ締め付けることにより、軸受をスリーブ上で相対移動させ、軸受とテーパースリーブとの隙間を無くすことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
 軸受とテーパースリーブとの間に座金を挿入し、前記ロックナットの緩みを防止すると共に、軸受の取外しを容易にすることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
 前記ロール側スリーブのテーパースリーブ側の内周面が、テーパースリーブの外周面よりもやや大きく、テーパースリーブの外周面の一部を覆い、かつロール側スリーブのテーパースリーブとの間に、相互の移動が可能となるように隙間が設けられていることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
 前記ロール側スリーブの端面により軸受端部の相対移動を拘束する構造を備えていることを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
 軸受箱カバー、軸受箱、軸受、ロール側スリーブ、テーパースリーブ、オイルシール、絶縁ブッシュ、調整ライナー、座金の拘束を解くことにより、これらの全てがロールの軸及び取付けフレームから取外し可能に取付けられていることを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
Description:
銅箔の表面処理に用いるロール 置

 本発明は、圧延銅箔又は電解銅箔の表面 、粗化処理、防錆処理、酸化表面処理(黒化 処理)等の電気化学的な表面処理を連続的に う装置に使用するロール装置、特に腐食性 ミストが発生する腐蝕環境下で使用できる ール装置に関する。

 近年、電子部品及び配線基板等の製造に、 箔が多く使用されるようになった。
 一般に、電解銅箔は、回転する金属製陰極 ラムと、その陰極ドラムのほぼ下方半分の 置に配置した該陰極ドラムの周囲を囲む不 性金属アノード(陽極)を使用し、前記陰極 ラムとアノードとの間に銅電解液を流動さ かつこれらの間に電位を与えて陰極ドラム に銅を電着させ、所定厚みになったところ 、該陰極ドラムから電着した銅を剥がして 続的に銅箔が製造されている。
 また、圧延銅箔は、溶解鋳造したインゴッ を、多数回の圧延と焼鈍を繰返して製造す ものである。
 上記のように、電解銅箔及び圧延銅箔は連 的に製造されコイルに巻かれているが、こ ようにして得た銅箔は、その後いくつかの 学的又は電気化学的な表面処理を施してプ ント配線板等に使用される。

 一般に、銅箔の電気化学的な表面処理は、 1のような装置を使用して連続的な処理が行 なわれる。図1は銅箔の連続表面処理装置の 面概略図を示す。
 図1に示すように、コイル(図示せず)に巻か た銅箔Cは巻戻しされ、電解槽Aの内外に設 した複数の上ロールD及び下ロールFを介して 、対向するアノードBの前に連続的に銅箔Cを 過させるとともに、表面処理が行なわれる 表面処理した銅箔Cは、再びコイル(図示せ )に巻き取られる。Eはガイドロールである。 図2に、連続表面処理装置に付設される液切 ール装置の例を示す。同装置において、図1 上ロールDに相当する大径ロールGとこれに 向して配置された小径の液切ロール(スクイ ロール)Hからなる。

 なお、この液切ロールは、ステンレス鋼製 もしくは軸にSUS304、胴部芯金に鋼、胴部外 にゴムライニングを使用した構造とするこ もできる。
 電解槽には処理用の電解液、例えば粗化処 、防錆処理、めっき液等が備えられている 電解液は電解槽への補充又は建浴した電解 が循環できる構造となっている。アノード 陰極となる銅箔間には、電解液を介して表 処理用の電流が流される。
 アノードとしては、通常Pb板、貴金属酸化 被覆Ti板等の不溶性アノードが使用されるが 、それ自体が溶解し、銅箔に電着する溶性ア ノードとしても良い。これは電気化学的処理 の条件に応じて適宜変更できる。

 アノードの幅は、通常銅箔の必要表面処理 によって決定される。上記のような従来の 箔の電気化学的表面処理において、一般に 面処理槽相互間若しくは同槽と水洗槽間又 これらと巻取り装置間に、前槽からの液が 槽に入らないように液切ロールに表面処理 箔を通過させて、表面処理銅箔に付着した 液を除去する作業が行われている。
 電気化学的表面処理には硫酸銅、クロム酸 の溶液が使用されるが、これらの処理溶液 ら発生したガスやミストが充満している腐 環境にある。このような状況下で使用され ロールは、ガスやミストが軸受内部に侵入 、軸受の摩耗が特に激しいという問題があ 。このため、ロールの軸受内部にグリース 充填し摩耗を抑制すると共に、ロール軸受 の交換が容易にできるようにする工夫がな れているが、十分ではなかった。

 一般に、軸が磨耗する原因の一つは、ロー 軸と軸受内輪間での滑りによる軸磨耗であ 。この場合、ガスやミストが軸受箱の軸受 浸入し軸受が腐食し回転不良となる。さら 軸受が回転不良となるためロール軸と軸受 輪の間ですべりが発生し、硬度が柔らかい のロール軸の磨耗が加速する。
 また、ロール軸の材質をガスやミストによ 腐食を防止するためSUS304としているが、SUS は焼き入れによる表面の改質(硬化)が難し ため、結果的に硬度が軸受け内輪より低く り、根本的な解決とはならなかった。
 また、オイルシールとロール軸が直接接触 た構造である場合には、長期間使用すると 接触面においてロール軸表面が磨耗する現 が起きる。

 また、ロールに接触して移動する銅箔には 電気化学的表面処理時に電界がかけられて るので、それが液切を行うロールを経由し 、ロールハウジング(取付けフレーム)にま 流れると、ロールに銅の粉が電着するとい 問題があり、ロールに銅粉が付着すると、 れが銅箔に転写され銅箔の品質を低下させ という問題があった。
 一例として、液切りロールを挙げると、こ 液切りロールに通常のゴム材質を使用して ればゴムの電気絶縁性が高いため、液切り ール表面に銅の粉が電着することは無いが 耐磨耗性を向上させるためにゴムにカーボ を多く含んだものを使用することが多い。 の耐磨耗性を向上させる理由は、液切りロ ルが上ロールに1.2トン程度の力で押し付け れており、ロール表面のゴムが磨耗し易く これによる銅箔表面へのゴム片の付着があ からである。これを防止するためにカーボ を多く含ませ耐磨耗性を向上させるのであ 。しかし、このカーボンを多く含ませたロ ルの使用は、電気絶縁性を著しく低下させ という問題を生じさせる。

 さらに、上記のように軸受部内にグリース 充填し、軸受内部の腐蝕を抑制するために イルシールを行うことも提案されているが このグリースがロール本体にまで流れてロ ルを汚染するという問題も発生した。
 従来技術において、プランマブロックとい 、製品を搬送するロール側へのグリース漏 を防止するために、2重シール構造の漏れ防 止ロールが提案されている(特許文献1参照)。 しかし、このような構造だけでは、腐蝕環境 にあるミストの軸受部の侵入を防止すること ができず、ロール軸の摩耗が激しいという問 題を解決することができなかった。

特開平8-159163号公報

 本発明は上記のような問題点に鑑みてな れたものであり、その目的とするところは 圧延銅箔又は電解銅箔の表面に、粗化処理 防錆処理、酸化表面処理(黒化処理)等の電 化学的な表面処理を連続的に行う装置に使 するロール装置に関し、特に処理液の付着 び表面処理液から発生する腐蝕性のミスト 原因となる腐食環境下で使用することがで るロール装置であり、ロール軸及び軸受の 耗及び腐蝕を抑制すると共に、軸受箱、軸 、その他の部品を容易に交換できる装置を 供するものである。

 以上から、本発明は
1.銅箔の表面処理に用いるロール装置におい 、ロールのロール軸に軸スリーブを嵌合し 前記軸スリーブを介して軸受に回転可能に 持することを特徴とする銅箔の表面処理に いるロール装置。
2.軸スリーブが、ロール本体側に配置したロ ル側スリーブと軸端側に配置したテーパー リーブの2個のスリーブからなり、ロール側 スリーブと軸受箱との間にオイルシールを設 けると共に、テーパースリーブを軸受とロー ル軸の間に挿入し、テーパースリーブを介し てロール軸を軸受に回転可能に支持する構造 を備えていることを特徴とする上記1記載の 箔の表面処理に用いるロール装置。
3.軸受箱がロール取付けフレームに絶縁ブッ ュを介して取外し可能に固定されているこ を特徴とする上記1又は2記載の銅箔の表面 理に用いるロール装置。
4.軸受箱の端部にOリングを介して軸受箱カバ ーが配置されていることを特徴とする上記1~3 のいずれかに記載の銅箔の表面処理に用いる ロール装置。
5.軸受の直上にグリースが導入される構造の リースニップルを軸受箱に設けると共に、 いグリースを排出するプラグを軸受箱カバ に設置したことを特徴とする上記1~4のいず かに記載の銅箔の表面処理に用いるロール 置。
 を提供する。

 本発明は、また
6.前記ロール側スリーブの内周面にOリングを 設けると共に、ロール側スリーブの側面とロ ール本体の側面との間に調整ライナーを設け 、ロール側スリーブの位置を調整することを 特徴とする上記1~5のいずれかに記載の銅箔の 表面処理に用いるロール装置。
7.ロール軸と軸受との間に挿入される前記テ パースリーブは、外周面がロール軸の端部 向に径が縮小するテーパー面となっており これに相対する軸受の内周面がロール軸の 部方向に内径が縮小するテーパー面を備え いることを特徴とする上記1~6のいずれかに 載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
8.テーパースリーブの端面にネジが切られて り、このネジにロックナットを入れ締め付 ることにより、軸受をスリーブ上で相対移 させ、軸受とテーパースリーブとの隙間を くすことを特徴とする上記1~7のいずれかに 載の銅箔の表面処理に用いるロール装置。
9.軸受とテーパースリーブとの間に座金を挿 し、前記ロックナットの緩みを防止すると に、軸受の取外しを容易にすることを特徴 する上記1~8のいずれかに記載の銅箔の表面 理に用いるロール装置。
 を提供する。

 本発明は、また
10.前記ロール側スリーブのテーパースリーブ 側の内周面が、テーパースリーブの外周面よ りもやや大きく、テーパースリーブの外周面 の一部を覆い、かつロール側スリーブのテー パースリーブとの間に、相互の移動が可能と なるように隙間が設けられていることを特徴 とする上記1~9のいずれかに記載の銅箔の表面 処理に用いるロール装置。
11.前記ロール側スリーブの端面により軸受端 部の相対移動を拘束する構造を備えているこ とを特徴とする上記1~10のいずれかに記載の 箔の表面処理に用いるロール装置。
12.軸受箱カバー、軸受箱、軸受、ロール側ス リーブ、テーパースリーブ、オイルシール、 絶縁ブッシュ、調整ライナー、座金の拘束を 解くことにより、これらの全てがロールの軸 及び取付けフレームから取外し可能に取付け られていることを特徴とする上記1~11のいず かに記載の銅箔の表面処理に用いるロール 置。
 を提供する。

 本発明は、上記のようにロールのロール に軸スリーブを嵌合し、前記軸スリーブを して軸受に回転可能に支持し、軸受箱、軸 、その他の部品を容易に交換できる装置を 供するものであり、処理液の付着及び表面 理液から発生する腐蝕性のミストによるロ ル装置のロール軸及び軸受の摩耗及び腐蝕 抑制し、腐食環境下で使用することができ ロール装置を提供し、表面処理装置の生産 を向上させることができるという優れた効 を有する。

銅箔の連続表面処理装置の側面概略図 示す。 大径ロール上とこれに対向して配置さ た小径のステンレス鋼製ロールからなるス イズロールの断面説明図である。 銅箔の表面処理に用いるロール装置の 受部の断面説明図である。

 次に、本願発明の代表的な例を図面に添っ 説明する。なお、以下の説明は好適な一例 示すもので、本発明はこれらに限定される のではない。したがって、本願特許請求の 囲及び明細書に記載する発明の技術思想に まれる変形、他の例又は態様は、全て本発 に含まれるものである。
 本発明の銅箔の表面処理に用いるロール装 は、主に液切ロール(スクイズロールとも言 う。)に使用する例をもって説明するが、以 の説明に使用するロール装置は、表面処理 置に使用するガイドロール装置等の他のロ ル装置に使用できることは言うまでもない 処理液の付着及び表面処理液から発生する 蝕性のミストによるロール装置のロール軸 び軸受の摩耗及び腐蝕を抑制するための要 があるものであれば、同様に適用できるも である。

 本発明の銅箔の表面処理に用いるロール装 は、ロール1のロール軸2の上に軸スリーブ3 嵌合し、前記軸スリーブ3を介して軸受4に 転可能に支持する構造を備えている。前記 スリーブ3は、主にステンレス(SUS304)から作 されるが、耐摩耗性、耐蝕性、強度に優れ 材料であれば良く、ステンレス以外の材料 使用できる。
 この軸スリーブ3を設けることにより、ロー ル軸2と後述するオイルシール5との直接接触 ないので、ロール軸2の摩耗を防止できると いう大きな特徴を有する。この軸スリーブ3 後述するロックナット20により、ロール軸2 対して固定することができ、またこの軸ス ーブ3は軸受箱6に設けた軸受4にも調節可能 固定できるので、結果的に軸受箱6に対する ール1の軸方向のずれを防止できる。

 ロールが軸方向に過度にずれると、ロール ロール本体の側面(支部)18が取付けフレーム 9に接触してしまいロールが回転不良を起こ ためである。これを解決するためにロール 側スリーブ7及び調整ライナー(スリーブ)19を 配置した。これによって、ロールの軸方向の ずれを防止することができる。
 軸スリーブ3は、ロール1のロール本体側に 置したロール側スリーブ7と軸端側に配置し テーパースリーブ8の2個のスリーブから構 することができる。ロール側スリーブ7と軸 箱6との間にオイルシール5を配置する。こ オイルシール5は、軸受箱6に設けた窪みに入 れ、スナップリング5aで固定することができ 。一方、テーパースリーブ8は軸受箱6に設 した軸受4に直接支持されるようにする。

 軸受箱6は、ロール取付けフレーム9に絶縁 ッシュ10を介して取外し可能に固定する。こ の固定は固定ネジ又は固定ボルト11により行 ことができる。
 上記からも明らかなように、軸受箱6は軸受 4及びオイルシール5を収納し保持する役割を つ。絶縁ブッシュ10はワークである銅箔(図2 に、図示せず)の電流がロール取付けフレー 9に流れるのを防止することができ、これに って、ロール1表面に銅の粉が電着するのを 抑制できる。軸受4には、軸受鋼からなる自 調芯ころ軸受を使用するが、特にこの軸受 構造及び材料を制限する必要はない。

 軸受箱6の端部に、Oリング12を介して固定ボ ルト13により軸受箱カバー14を取外し可能に 置する。この軸受箱カバー14は、他の材料と 同様に通常ステンレス(SUS304)から製作する。 かし、耐摩耗性、耐蝕性、強度に優れた材 であればステンレス以外の材料も使用でき 。この軸受箱カバー14はめっき浴ミストが 受箱6内に侵入するのを防止する。
 また、軸受箱6の側面に配置することにより 、軸受箱カバー14を開放して、軸受箱、軸受 ロール側スリーブ、テーパースリーブ、オ ルシール、絶縁ブッシュ、調整ライナー、 金等へのアクセスを容易にすることができ 。これによって、軸受等の部品の交換時間 短縮化できるという効果を有する。

 軸受4の直上にグリースを注入するためのグ リースニップル15を軸受箱6に設ける。そして 、古いグリースを排出するプラグ16を軸受箱 バー14に設置する。グリースニップル15から 導入されたグリース(オイル)は、軸受箱6内に 充満するが、軸受側スリーブ7と軸受箱6との に配置したオイルシール5により、ロール本 体側にはオイルが漏れ出ることはなく、ロー ルがオイルにより汚染されることはない。な お、このオイルシール5は同時に外部からの っき浴ミストが軸受箱6に侵入するのを防止 る役目を持つ。
 また、ロール自体は表面処理を受けた銅箔 接触しているが、銅箔に付着した腐蝕性の る表面処理液はロールにも移動するので、 れが軸受部に流れる可能性がある。しかし 上記の構造は軸受箱への表面処理液の浸透 防止することができ、軸受等部品を防錆す 役割を持つ。

 前記ロール側スリーブ7の内周面にOリング17 を設けると共に、ロール側スリーブ7の側面 ロール本体の側面18の間に調整ライナー19を ける。Oリング17はロール側スリーブ7の内周 面とロール軸2との合わせ面からのめっき浴 ストの侵入を抑制する。この材料としては NBR(ニトリルゴム)を使用するのが好適である が、シール性に優れた材料であれば、他の材 料も使用できる。ロール本体の側面18は若干 を拡張させ、調整ライナー19を挟持するこ ができる面積を有する構造とすることが望 しい。
 調整ライナー19を任意にセットすることに って、ロール軸2上でロール側スリーブ7の位 置を調整し、固定することができる。調整ラ イナー19の材料として、通常ステンレス(SUS304 )を使用するが、耐摩耗性、耐蝕性、強度に れた材料であればステンレス以外の材料も 用できる。

 ロール軸2と軸受4との間に挿入される前記 ーパースリーブ8は、外周面がロール軸2の端 部方向に径が縮小するテーパー面となってお り、これに相対する軸受の内周面がロール軸 2の端部方向に内径が縮小するテーパー面を えている。
 また、テーパースリーブ8の外側の端面にネ ジが切られており、ここにロックナット20を れ締め付けることにより、軸受4をテーパー スリーブ8上で相対移動させ、軸受4とテーパ スリーブ8との隙間を無くすようにする。
 軸受4とテーパースリーブ8との間に座金(菊 金)21を挿入し、前記ロックナット20の緩み 防止すると共に、軸受4の取外しを容易にす 。すなわち、軸受4等の部品の分解を容易に するためである。

 ロックナット20、テーパースリーブ8及び座 (菊座金)21の三部品をアダプタと総称するこ とができる。このアダプタは、ステンレス(SU S304)等の耐摩耗性、耐蝕性、強度に優れた材 から作製することができる。
 分解する場合には、ロックナット20を途中 で緩め、かつロックナット20の端部をロール 本体方向にハンマーで叩くことで、テーパー スリーブ8をロール軸2方向に滑らせ、軸受4と テーパースリーブ8間に若干の隙間をつくり 相互のテーパー面の拘束力を無くすること より、軸受4を容易に取り外すことができる これは後述する通り、ロール側スリーブ7の テーパースリーブ8との間に隙間があり、こ らが直接接触することがなく、相互の移動 可能となるようになっているので、テーパ スリーブ8の軸方向の移動が可能となってい ためである。

 前記ロール側スリーブ7のテーパースリーブ 8側の内周面が、テーパースリーブ8の外周面 りもやや大きく、テーパースリーブ8の外周 面の一部を覆い、かつロール側スリーブ7の ーパースリーブ8との間に隙間が設けられて る。
 これによって、ロール側スリーブ7のテーパ ースリーブ8が直接接触することがなく、相 の移動が可能となるようになっている。ま 、前記ロール側スリーブ7の端面で、軸受4の 端部の相対移動が拘束される構造となってい る。これによって、ロール1の軸方向のずれ 防止することができる
 以上から、軸受箱カバー、軸受箱、軸受、 ール側スリーブ、テーパースリーブ、オイ シール、絶縁ブッシュ、調整ライナー、座 の拘束を解くことにより、これらの全てが ールの軸及び取付けフレームから取外し可 となっている。

 本発明に使用する銅箔(ワーク)は、電解 箔又は圧延銅箔のいずれにも適用できる。 た、銅箔の厚さに制限なく使用できること 言うまでもない。表面処理の種類としては めっき等により粒子層を形成する粗化処理 かぶせめっき、めっき処理後のクロム及び は亜鉛を含有する防錆処理、黒化処理等の 気化学的処理の全てに適用できる。本願発 は、処理液の付着及び表面処理液から発生 る腐蝕性のミストによるロール装置のロー 軸及び軸受の摩耗及び腐蝕を抑制するため 要求があるものであれば、全てのロール装 に適用できる。

 本発明は、表面処理銅箔の製造に際し、外 腐蝕雰囲気(硫酸銅、クロム酸等のめっき浴 からのミスト)又は銅箔に付着した腐食性の 理液からロール装置の軸受を保護し、軸受 寿命延長を図ることが可能であり、テーパ スリーブの軸受を用いることによりロール は軸受の交換時の所要時間を短縮できる効 を有する。また、軸スリーブを使用するこ により、ロール軸とゴムシールの直接接触 避け、ロール軸の摩耗を防止し、ロールの 方向のずれを防止できる。
 さらに、絶縁ブッシュを採用することによ 、ロールと取付けフレームとの間の電気的 縁をとることにより、ロール1表面に銅の粉 が電着するのを抑制できる効果を有する。こ れらによって、生産性を向上させることがで き、圧延銅箔又は電解銅箔の表面への粗化処 理、防錆処理、酸化表面処理(黒化処理)等の 気化学的な連続的表面処理のロール装置有 である。