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Patent Searching and Data


Title:
PNEUMATIC MEMBRANE STRUCTURE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/128320
Kind Code:
A1
Abstract:
A pneumatic membrane structure comprises a dome having a membrane, a blower for blowing air for supporting the membrane into the dome, a water evaporator which changes the air for supporting the membrane introduced by the blower into the wet air having an increased water content and which increases the water content of the air for supporting the membrane more than that of the outside air, and a water condenser for collecting moisture as fresh water from the air flowing in the dome.

Inventors:
KATSUHARA YUTAKA
IWAZAKI YUKIKO
SUGIMOTO TOSHIAKI
HAGIWARA YUJI
NISHII TETSURO
Application Number:
PCT/JP2009/055292
Publication Date:
October 22, 2009
Filing Date:
March 18, 2009
Export Citation:
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Assignee:
CENTRAL GLASS CO LTD (JP)
KATSUHARA YUTAKA
IWAZAKI YUKIKO
SUGIMOTO TOSHIAKI
HAGIWARA YUJI
NISHII TETSURO
International Classes:
C02F1/04; A01G9/24; B01D1/22; B01D5/00; C02F1/14
Foreign References:
JPH04156990A1992-05-29
JPS58134915A1983-08-11
Attorney, Agent or Firm:
HASHIMOTO, Takeshi et al. (JP)
Hashimoto 剛 (JP)
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Claims:
 膜を有するドームと、
 ドーム内に膜支持用の空気を送入する送風機と、
 送風機により送入される膜支持用の空気を通じて水分含有量を増大させた湿り空気とし、膜支持用の空気の水分含有量を外気よりも高める水蒸発器と、
 空気の流れを通じ、その空気から水分を真水として回収する水凝縮器とを有する空気構造体。
 膜を有するドームと、
 ドーム内に膜支持用の空気を送入する送風機と、
 送風機により送入される膜支持用の空気を通じて水分含有量を増大させた湿り空気とする水蒸発器と、
 水蒸発器からの湿り空気の流れを通じ、その湿り空気から水分を真水として回収し、残余の水分を含む空気をドーム内部空間へ送入する水凝縮器とを有する空気膜構造体。
水蒸発器において、送風機により送入される膜支持用の空気を原水と直接接触させて水分含有量を増大させるとともに使用後の原水を系外に排出するようにした請求項1又は2に記載の空気膜構造体。
水蒸発器は、高温循環液通路と熱交換可能に結合された熱交換プレートと、隣接する熱交換プレート間に形成された外気通路とを有し、水蒸発器が高温循環液を熱媒体としてヒートポンプの冷媒凝縮器と熱的に接続され、水蒸発器の外気通路内の熱交換プレートの表面を濡らすように原水を流下させて外気を湿り空気に変換し、水凝縮器は、低温循環液通路と熱交換可能に接続された熱交換プレートと、隣接する熱交換プレート間に形成された湿り空気通路とを有し、水凝縮器が低温循環液を熱媒体としてヒートポンプの冷媒蒸発器と熱的に接続され、湿り空気から水を凝縮させ真水として回収するようにされている請求項1又は2に記載の空気膜構造体。
冷媒吐出管に接続されたヒートポンプの冷媒凝縮器として外気通路が形成された水蒸発器の熱交換プレートの表面を濡らすように原水を流下させて接触させることで外気を湿り空気に変換し、冷媒吸入管に接続されたヒートポンプの冷媒蒸発器として湿り空気通路が形成された水凝縮器の表面において湿り空気から水を凝縮させて真水として回収するようにされている請求項1又は2に記載の空気膜構造体。
原水循環路の中間部に設けた加熱器により水蒸発器へ供給する原水又は循環原水を加熱するに際し、加熱器がヒートポンプの冷媒凝縮器である請求項1又は2に記載の空気膜構造体。
原水循環路の中間部に設けた加熱器により水蒸発器へ供給する原水又は循環原水を加熱するに際し、加熱器がヒートポンプの冷媒凝縮器と高温循環液を介して熱的に接続している請求項1又は2に記載の空気膜構造体。
少なくとも水蒸発器の熱交換プレートの外気通路側表面が親水性を有する請求項1~7のいずれか1項に記載の空気膜構造体。
空気膜構造体のドームの側壁がドームを構成する膜材により形成されている請求項1~8のいずれか1項に記載の空気膜構造体。
空気膜構造体の膜がポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、ポリエステル又はフッ素樹脂からなる請求項1~9のいずれか1項に記載の空気膜構造体。
請求項1~10のいずれか1項に記載の空気膜構造体を用いた灌漑方法であって、回収した真水を空気膜構造体内部の土壌の灌漑に利用する灌漑方法。
請求項1~10のいずれか1項に記載の空気膜構造体を用いた灌漑方法であって、空気膜構造体内部空間を植物育成に利用する灌漑方法。
植物を育成することのできる内部空間を有するドームと、
太陽光または風力発電により発電する発電設備と、
発電設備により発電された電気エネルギーを動力源とするヒートポンプと、
塩分を含む水源から原水を採取する水源設備と、
ヒートポンプにより水を蒸発、凝縮させて水分を含んだ空気と真水を製造する送風・造水装置とからなる、
送風・造水装置で発生した水分を含んだ空気を空気膜構造体のドームの支持用空気とし、併せて、送風・造水装置で製造された真水を空気膜構造体の内部空間の灌漑に用いる灌漑システム。
請求項1~10のいずれか1項に記載の空気膜構造体の内部空間の温度調節方法であって、送風・造水装置の排気を用いる温度調節方法。
Description:
空気膜構造体

 本発明は、内部環境の改善された空気膜 造体に関し、より詳しくは、乾燥地域にお て灌漑に不適な水資源を用いて真水と湿潤 気を内部空間に供給することのできる空気 構造体に関する。

発明の背景

 水はすべての生き物にとってなくてはな ないものである。水の供給は生活、農業、 業の発展の要ともいえる。しかし、水は優 た溶媒であるため好ましくない汚染物の受 皿ともなる。農業用に地下水をくみ上げる とは土壌の劣化や沈泥による肥料分の減少 枯渇、それに塩害を引き起こす。

 土地の灌漑、特に砂漠の灌漑は砂漠の緑 をもたらしその土地の農業生産性を著しく 善することになる。しかし、砂漠地域での 漑技術はごく限られたものである。そもそ 、水は少ないのだから。遠く離れたところ ら真水を配水することは資材やシステムの スト面から制約で通常は有効でなく、移送 の蒸発によるロスもある。また灌漑により 旦地中に浸透した水は地表からの盛んな蒸 により毛管現象で下から上に引き上げられ 発する。このとき地中で水に溶解した塩類 地表での蒸発に伴い析出し、塩類が地表に 積する現象を招き、植生に適さない土壌へ 変質させ所謂塩害を引き起こす。さらに乾 地域の地下水には通常微量の塩分が含まれ いるため、灌漑に使用するといずれ土地は 害をこうむることになる。そうして、灌漑 た土壌から洗い流すのに十分な量の豊富な 質の水がない限り、灌漑地は結局植生に適 た土壌環境としては使えなくなる。

 閉空間を包み込み内部の気候を穏やかにす 構造体(Large Climate Moderating Envelope、 LCME) アイデアは古く1960年代に発表されている(非 特許文献1)。直径2kmに及ぶ布製エアドーム(197 1年)やジェッダ空港ターミナル(425、000m 2 )といった大規模なLCMEの建設、あるいはアリ ナの砂漠にLCMEを作って農耕地化したケース の経済評価(1983年)が発表されている。これら はいずれも空間内部の気候を穏やかにするこ とで植生や省エネルギーを提案するにとどま るもので、水の供給までを提案するものでは なかった。

 空気を媒体とした蒸留方法であって、水蒸 器と水凝縮器を組み合わせて造水とともに 気を生成して、水と冷気を温室に供給する 物育成装置が特許に開示されている(特許文 献1)。
Proceedings of ISES 1983 Solar World Congress,  (1983) vol.1 1217-1221

特開平4-156990号公報

発明の概要

 本発明は、大規模な空間を有する空気膜 造体において、灌漑に不適な水資源から湿 な空気を供給するとともに、植生に必要な 水を供給する手段を提供することを課題と る。

[1]本発明は、膜を有するドームと、ドーム内 に膜支持用の空気を送入する送風機と、送風 機により送入される膜支持用の空気を通じて 水分含有量を増大させた湿り空気とし、膜支 持用の空気の水分含有量を外気よりも高める 水蒸発器と、空気の流れを通じ、その空気か ら水分を真水として回収する水凝縮器とを有 する空気構造体である。
[2]あるいは、本発明は、膜を有するドームと 、ドーム内に膜支持用の空気を送入する送風 機と、送風機により送入される膜支持用の空 気を通じて水分含有量を増大させた湿り空気 とする水蒸発器と、水蒸発器からの湿り空気 の流れを通じ、その湿り空気から水分を真水 として回収し、残余の水分を含む空気をドー ム内部空間へ送入する水凝縮器とを有する空 気膜構造体である。
[3]あるいはまた、本発明は、水蒸発器におい て、送風機により送入される膜支持用の空気 を原水と直接接触させて水分含有量を増大さ せるとともに使用後の原水を系外に排出する ようにした空気膜構造体である。
[4]あるいはまた、本発明は、水蒸発器は、高 温循環液通路と熱交換可能に結合された熱交 換プレートと、隣接する熱交換プレート間に 形成された外気通路とを有し、水蒸発器が高 温循環液を熱媒体としてヒートポンプの冷媒 凝縮器と熱的に接続され、水蒸発器の外気通 路内の熱交換プレートの表面を濡らすように 原水を流下させて外気を湿り空気に変換し、 水凝縮器は、低温循環液通路と熱交換可能に 接続された熱交換プレートと、隣接する熱交 換プレート間に形成された湿り空気通路とを 有し、水凝縮器が低温循環液を熱媒体として ヒートポンプの冷媒蒸発器と熱的に接続され 、湿り空気から水を凝縮させ真水として回収 するようにされている空気膜構造体である。
[5]あるいはまた、本発明は、冷媒吐出管に接 続されたヒートポンプの冷媒凝縮器として外 気通路が形成された水蒸発器の表面を濡らす ように原水を流下させて接触させることで外 気を湿り空気に変換し、冷媒吸入管に接続さ れたヒートポンプの冷媒蒸発器として湿り空 気通路が形成された水凝縮器の表面において 湿り空気から水を凝縮させて真水として回収 するようにされている空気膜構造体である。
[6]あるいはまた、本発明は、原水循環路の中 間部に設けた加熱器により水蒸発器へ供給す る原水又は循環原水を加熱するに際し、加熱 器がヒートポンプの冷媒凝縮器である空気膜 構造体である。
[7]あるいはまた、本発明は、原水循環路の中 間部に設けた加熱器により水蒸発器へ供給す る原水又は循環原水を加熱するに際し、加熱 器がヒートポンプの冷媒凝縮器と高温循環液 を介して熱的に接続している空気膜構造体で ある。
[8]あるいはまた、本発明は、少なくとも水蒸 発器の熱交換プレートの外気通路側表面が親 水性を有する空気膜構造体。
[9]空気膜構造体のドームの側壁がドームを構 成する膜材により形成されている空気膜構造 体である。
[10]あるいはまた、本発明は、空気膜構造体 膜がポリエチレン、ポリプロピレン、塩化 ニル樹脂、ポリエステル又はフッ素樹脂か なる空気膜構造体である。
[11]あるいはまた、本発明は、上記の空気膜 造体を用いた灌漑方法であって、回収した 水を空気膜構造体内部の土壌の灌漑に利用 る灌漑方法である。
[12]あるいはまた、本発明は、上記の空気膜 造体を用いた灌漑方法であって、空気膜構 体内部空間を植物育成に利用する灌漑方法 ある。
[13]あるいはまた、本発明は、植物を育成す ことのできる内部空間を有するドームと、
太陽光または風力発電により発電する発電設 備と、
発電設備により発電された電気エネルギーを 動力源とするヒートポンプと、
塩分を含む水源から原水を採取する水源設備 と、
ヒートポンプにより水を蒸発、凝縮させて水 分を含んだ空気と真水を製造する送風・造水 装置とからなる、
送風・造水装置で発生した水分を含んだ空気 を空気膜構造体のドームの支持用空気とし、 併せて、送風・造水装置で製造された真水を 空気膜構造体の内部空間の灌漑に用いる灌漑 システム。
[14]
あるいはまた、本発明は、上記空気膜構造体 の内部空間の温度調節方法であって、送風・ 造水装置の排気を用いる温度調節方法。

本発明の実施例1の空気膜構造体の全体 を表す概略図である。 本発明の実施例2の空気膜構造体の全体 を表す概略図である。 送風・造水装置を表す概略図である。 実施例1の水蒸発器と水凝縮器の熱交換 を表す概略図である。 本発明の実施例3の水蒸発器と水凝縮器 の熱交換を表す概略図である。 実施例1の水蒸発器を表す概略図である 。 実施例1の水凝縮器を表す概略図である 。 実施例3の水蒸発器を表す概略図である 。 実施例3の水凝縮器を表す概略図である 。 実施例4の水蒸発器を表す概略図であ 。 実施例4の水凝縮器を表す概略図であ 。

詳細な説明

 本発明は、空気膜構造体に必須の加圧空 を発生させる送風を水の蒸留に用いること 、真水を調製するために全く独立に必要な 塩設備や蒸留設備を必要とせず、さらに、 の沸点において操業する通常の蒸留のよう 高温を使わないのでエネルギー消費が少な 、安全性が高い上に、一旦蒸発させた水は 水または空気中の水分として余すところな 利用できるという効果がある。

 この空気中の水分と真水を利用して、植 の育成を自然水に乏しい砂漠地帯などにお て促進でき、その緑化に貢献できる。

 本発明においては、圧縮機で発生する熱 水蒸発器で外気又は水を含んだ空気の温度 高めるために利用するためエネルギーの消 を減らすことができる。

 本発明においては、水蒸発器と水凝縮器 それぞれヒートポンプの冷媒凝縮器と冷媒 発器として機能させるため、エネルギー効 を高めることができる。

 本発明においては、ヒートポンプの圧縮 程で発生する熱を原水の加熱に利用できる め、蒸発効率を容易に高めることができ、 た、水蒸発器の水蒸発媒体として織物、不 布などを用いる簡単な構造をとることがで る。

 本発明においては、水蒸発媒体表面に薄 水の膜を形成できるので原水・外気の接触 積を実質的に拡大できるため蒸発効率を高 ることができる。

 本発明においては、高ライズ型空気膜構 体は、建設が容易で低ライズ型の側壁のよ な構造物を要しないので、砂漠などのイン ラストラクチャーに乏しい地域では特に有 である。

 本発明においては、高耐候性のフッ素樹 、低コストのポリオレフィン(ポリエチレン 、ポリプロピレンなど)、塩化ビニル樹脂又 ポリエステル樹脂を使用することでそれぞ の特徴を生かすことができる。

 本発明においては、上記の空気膜構造体 用いることで内部空間に耕作可能な空間を 供できるという効果を奏する。

 本発明においては、砂漠などのインフラの 備されていない地域においても、空気膜構 体を用いてドーム部分、発電設備、ヒート ンプ、水源設備、送風・造水装置をシステ 化することで内部に植物育成可能な空間を 供できるという効果を奏する。
 本発明においては、送風・造水装置から排 される排気を用いることで空気膜構造体の 部空間を冷却できるという効果を奏する。

 [空気膜構造体]
 本発明の空気膜構造体1を説明する。空気膜 構造体1は、ドーム2とドーム形状を維持する めの加圧空気を送入する送風機7を備える。 図1に示す空気膜構造体1は、送風機7は水蒸発 器4と水凝縮器5をダクト6により結合された送 風・造水装置3に組み込まれている。また、 2に示す空気膜構造体1では、送風機7は水蒸 器4のドーム側(内部側)に設けられているが 外部側であってもよく、一方、水凝縮器5は ーム2からの排気が流通するように設けられ ているが、ドーム2への送気が流通するよう 設けられていてもよい。

 空気膜構造体1は、耐候性を有し可撓性ま たは柔軟性のある膜材によって室内の気密性 を高めることができるように形成したもので あって、室内を送風機7によって常時送風し 排気用ダンパ(図示せず)を経て適宜排気(換 )させながら室内空気圧を外気圧よりやや高 維持するようにされている。

 空気膜構造体1のドーム2には、側壁を有 それに固定される形式の低ライズ型と、側 を有さず膜材が地面に実質的に直接接する 式の高ライズ型があるが、本発明の空気膜 造体としては、高ライズ型が経済性から好 しく用いられる。

 空気膜構造体1のドーム2の構造は、膜構 として単膜構造、二重膜構造などの公知の 造のものが使用できる。膜材は、通常、合 樹脂シートを使用し、積層構造をとること でき、合成樹脂膜とガラス繊維、合成樹脂 維を積層して強度を高めた積層シートを使 できる。膜材の材質は過酷な気象条件、た えば、砂漠の気候、日射への耐候性、飛砂 暴風に対する機械的強度を有することが求 られる。また、膜材自体は透明または不透 なものが使用されるが、その外面側に遮光 などの遮光部材を設けることができる。膜 に用いる樹脂としては、ポリフッ化ビニル 脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリテト フルオロエチレン樹脂、エチレン-テトラフ オロエチレン共重合樹脂、ポリヘキサフル ロプロピレン樹脂、フッ化ビニリデン(VDF) ヘキサフルオロプロピレン(HFP)の二元共重合 体、VDFとHFPとテトラフルオロエチレン(TFE)の 元共重合体、およびVDFとクロロトリフルオ エチレン(CTFE)の二元共重合体などのフッ素 脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、 リプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂など 使用できるが、前記フッ素樹脂が耐候性の で好ましいものとして挙げられるが、比較 短期間の使用を目的とする場合にはポリオ フィン(ポリエチレン、ポリプロピレンなど )、塩化ビニル樹脂やポリエステル樹脂が経 性から選択される。

 上記膜材によって形成された屋根部の重量 、膜材、膜固定金物、ケーブル等の部材の 類により異なるが、通常2~30kg/m 2 、一般的には5~10kg/m 2 である。この屋根を支持するためには、構造 体の内外圧差(内圧)を大気圧より高く保てば い。しかし、突風によって膜がバタつく(フ ラックリング)のを防ぐため、また、積雪に る負荷で変形または破損することのないだ の余裕を持たせることが必要である。

 空気膜構造体1内部の空気は、200mm水柱以 の圧力を保持する。使用する環境に応じて 例えば、5~10mm水柱だけ大気圧よりも高く保 ばよいことになるが、通常、内圧は10~80mm水 柱程度とし、また、沙漠、海岸などでは数十 ないし百数十mm水柱とするのが好ましい。

 また、この種の空気膜構造体1は、ドアの 開閉や換気等のため、常時、漏気されており 、これらの漏気量は、気候、天候、昼夜など の使用状況によって変化する。従って、これ らの漏気量の変化に備えて前記内圧を維持す るために、補助用又は予備用の送風機を備え ることができる。

 空気膜構造体1を支持する空気を送入する送 風機7は、次に述べる送風・造水装置3の水蒸 器4と水凝縮器5との位置関係は任意であり 送風・造水装置3に外気の気流を導入するこ ができればよい。例えば、外気取入口8、空 気吐出口9、水蒸発器4と水凝縮器5の中間に設 置することができる。また、送風機7は、送 ・造水装置3とは別に付加的に設置すること できる。さらに、送風・造水装置3に使用す る送風機の気流の一部をバイパスさせて直接 空気膜構造体内部に送入することもできる。
[送風・造水装置]
 図1に示す送風・造水装置3について図3を用 て説明する。水蒸発器4と水凝縮器5が分離 た図2の場合も蒸留の作用は同様である。送 ・造水装置3は送風機7と水蒸発器4と水凝縮 5並びに水蒸発器4と水凝縮器5との間で熱交 するための熱交換サイクルからなる。水蒸 器4は上部より原水として海水や汽水、鹹水 などの灌漑用に適さない水を供給し、水蒸発 器4を流下する間に空気の流れと接触させ、 を蒸発させて空気中の相対湿度を上昇させ 装置である。原水として真水を用いること できる。

 水蒸発器4ではドーム2に送風する空気の 対湿度を上昇させる。水蒸発器4を上から下 流下する水とそれを横切って送風される空 とが接触する時間は極短いため、空気への 分の単位時間当たりの移動速度を大きくす ことが装置の形状から重要である。水蒸発 4の効率を良くするためには、形状的に水と 空気の接触面積を大きくすることで相対的な 接触時間の増大を図ることができる。また、 流下させる水の膜を薄くすることで流下する 海水や汽水、鹹水等の原水のうち単位水量あ たりの蒸発水量を大きくすることができ、循 環原水量を減らせるので効率的であり好まし い。

 即ち貴重な水資源を水蒸発器で蒸発させ に際して水蒸発器を流下する水膜を可能な り薄くすることにより、(1)熱交換を効率的 行う、(2)水資源の供給に用いるエネルギー 最小にする、(3)濃縮を高度に行うことによ 供給水中に溶存した塩類を有利に回収する とができる。

 水蒸発器の原水との接触面は、親水性表 である。特に水の接触角がほとんど0°であ 超親水性表面とすることがより好ましい。 体の固体上への広がりは、一般に固体の表 エネルギーと液体の表面エネルギーおよび 体表面の微細形状により決まる。したがっ 、親水性表面は大きな表面エネルギーをも た物質を微少な凹凸を持った形状に平面上 形成させて得られる。

 親水表面を有する水蒸発器4では、上部か ら供給された水は速やかに水蒸発器4の表面 広がり、薄膜を形成して流下するため、気 の接触効率および熱交換効率は飛躍的に向 しドームに送風する空気中の相対湿度の上 を飛躍的に大きくすることができる。

 水の蒸発量は温度に大きく依存すること 知られている。即ち、空気中の飽和水蒸気 は1立米当たり20℃では約17g、40℃では約51g 60℃では約130gである。水蒸発器4で流下する から水分が蒸発する際、気化熱が奪われ、 蒸発器4の温度は低下する。水蒸発器4の温 が低下すると水の蒸発が抑制され好ましく い。そのため、水蒸発器4は温度を上昇させ 仕組みをもたせることができる。例えば、 凝縮器4との熱交換によるヒートポンプの利 用が好適である。また、流下させる水をあら かじめ加熱しておくこともでき、熱源として は太陽光も利用できる。

 加熱は下記の実施例1のように水蒸発器4 行うこともできるが、原水循環路15の中間部 とすることもできる。例えば、原水槽12、上 水槽11、又は原水循環路15の任意の位置であ ってもよく、形状も限られない。熱交換を水 蒸発器4で行う必要がない場合、水蒸発器4の 水・外気接触媒体として織物、不織布、フ ルターなどの表面に微細構造を有する材料 使用することができる。

 水分を蒸発し濃縮された海水や汽水、鹹 は水蒸発器4の下部より排出され、原水槽12 回収される。濃縮された海水や汽水、鹹水 さらなる濃縮工程を経て塩類を回収するこ で資源として利用することができる。また 濃縮された海水や汽水、鹹水をドーム内の 放水路に導き、自然蒸発によりドームに内 水分を供給するとともに海水や汽水、鹹水 さらに濃縮し、以後の塩類の回収を容易に ることもできる。

 水蒸発器4の形状は流下する原水とそれを 通過する空気が効率よく接触することと、流 下する水の気化熱による温度低下を補償する 熱交換を効率よく行うことに留意され決定さ れる。具体的には多数の薄板(フィン)と熱媒 通路から構成される広く熱交換器に採用さ ているラヂエータ形や熱媒体通路が熱交換 レートに密接して設置された形などが推奨 れる。

 水蒸発器4では、水凝縮器5の間にフィル ーなどを配置することで飛沫同伴による塩 の同伴を防ぐことが好ましい。その場合、 気中に水蒸気として同伴される水や回収さ た水を真水として植生に利用し易くなる。

 水蒸発器4を通過した空気は、そのまま空 気膜構造体1のドーム2に導入してもよく、次 述べる水凝縮器5に通じて、含有する水の一 部を液体の真水として回収し、凝縮しなかっ た水を含有する空気として空気膜構造体1に 入することもできる。導入される空気は、 気が含有するよりも多くの水を含むように 凝縮器5の操業条件を決めることが好ましい

 水蒸発器4で加湿された空気を水凝縮器5 通過させて冷却することで空気中の相対湿 を上昇させて飽和させ水を凝縮させる。短 接触時間で効率的に湿り空気を冷却するた に、水凝縮器5の表面と通過する湿り空気と 温度差をできるだけ大きくして熱の移動効 を大きくする。また、このように形状的に 気と凝縮器の接触する面積を大きくするこ で接触時間の増大を図る一方、凝縮した水 液滴とし水凝縮器から速やかに排出するこ ができる。

 水凝縮器5は、水蒸発器4との熱交換によ ヒートポンプの利用により冷却する。また 独立の冷凍機により調製した冷媒により冷 することもできる。水凝縮器5を通過した空 は通常外気よりも低温であるので、これを 気膜構造体内部空間に通じることで内部空 の温度を調節することができる。

 水凝縮器5は、空気圧を一定に保つために 空気膜構造体1から外部へ排気される気流を いて行うこともできる。この場合、冷却さ た空気が排気されるので、適度の湿度を伴 たエアコンディショニングに利用すること できる。

 本発明の空気膜構造体を用いて灌漑シス ムを構成することができる。すなわち、空 膜構造体のドーム部分、発電設備、ヒート ンプ、水源設備、送風・造水装置からなり これらの要素設備を機能させることで内部 植物育成可能な空間を有する空気膜構造体 中心とする灌漑システムを構成できる。

 ここで、発電設備としては、太陽光発電 、風力発電に依存できない夜間や荒天時に え、または安定した電源を確保するために 電設備を設けることもできる。蓄電設備と ては、従来から使用されている鉛蓄電池な のほか、大型リチウムイオン二次電池や超 導蓄電システム等を使用するができる。

 次に、本発明の実施の形態について説明す が、本発明はこれらに限られるものではな 。
<実施例1>
 第1図に本発明の一実施例を示す。空気膜構 造体1は、ドーム2とドーム形状を維持するた の加圧空気を送入する送風機7を備えた送風 ・造水装置3から構成される。ドーム2は、適 な強度,耐候性及び気密性を有すると共に、 日射光のうち可視光が透過可能で、且つ赤外 線等の熱線を遮断可能な所謂選択透過性を備 えた素材、例えば透明フッ素樹脂フィルム等 の膜材からなる。

 図3に送風・造水装置3の一例を示す。送 機の位置や原水の受入れおよび回収された 水の受入れなどの方法はこの例に限られる のではない。送風・造水装置3は全体として 一端に外気取り入れ口8を、その他端には空 気吐出口9を設けたエアダクト6とから構成さ 、この両端の中間部分でこのエアダクト6内 には送風機7が配設してある。この送風機7の 気側で送風機7と外気取入口8との中間に水 発器4が配設してあり、また、この送風機7の 排気側で送風機7と空気吐出口9との中間に水 縮器5が配設してある。水蒸発器4には、原 を一時貯留する上部水槽11と、原水槽12が付 する。原水槽12は、井戸、海洋などから取 込んだ原水を受け入れ、また、水蒸発器4で 発しないで回収された原水を受ける。

 水蒸発器4は冷凍機10の冷媒凝縮器18から 温循環液通路16を通って送られてくる高温循 環液が流通する高温循環液通路30と、外気通 31とが熱交換プレート32を介して隣接して構 成されている(図5、図6)。

 水凝縮器5は、冷凍機10の冷媒蒸発器19か 低温循環液通路17を通って送られてくる低温 循環液が流通する低温循環液通路33と、これ 低温循環液通路33間に熱交換プレート35を介 して構成された湿り空気通路32とからなり、 アダクト6の底部でこの水凝縮器5の下部に 凝縮した水を受ける真水溜(図示せず)が設け られている(図5、図7)。

 水蒸発器4では、高温循環液通路30は熱交 プレート32を介して外気通路31と熱交換可能 に結合し、熱交換プレート32に密接して形成 た通路として構成され、熱交換プレート32 複数枚間隔をおいて垂直に並設し、隣接す 熱交換プレート32間に外気通路31が形成され おり、水蒸発器4の熱交換プレート32の空気 路側表面が親水性を有している(図6)。

 また、水凝縮器5における低温循環液通路 33は、熱交換プレート35内に形成した通路と て構成してあり、熱交換プレート35を複数枚 間隔をおいて垂直に並設し、隣接する熱交換 プレート35間に湿り空気通路34が形成されて る(図7)。

 原水の通路としては、原水槽12から原水 ンプ13で汲み上げて上部水槽11に供給・貯留 、水蒸発器4へ流下させて外気通路31で外気 気液接触させ蒸発しなかった一部の原水が 原水槽12に回収される原水循環路15が配管さ れている(図6)。また、高温循環水と低温循環 水の通路としては、冷凍機10の冷媒吐出側に 続された冷媒凝縮器18で加熱された高温循 液を水蒸発器4の高温循環液通路30へ高温循 液ポンプ26で送液し、原水と間接接触するこ とで冷却された高温循環液を冷媒凝縮器18に す高温循環路16と、この冷凍機10の冷媒吸入 側に接続された冷媒蒸発器19で冷却された低 循環液を水凝縮器5の低温循環液通路33へ低 循環液ポンプ27で送液し、水蒸発器4から送 れてくる湿り空気を間接的に冷却した後、 身は加温された状態で冷凍機10の冷媒蒸発 19に戻り再度冷却される低温循環路17とが配 されている(図5)。

 送風機7の運転によりエアダクト6内にそ 一端の外気取り入れ口8から外気を取り入れ 一方、原水を原水ポンプ13により汲み上げ 部水槽11から、水蒸発器4の熱交換プレート32 の空気通路側表面を流下させ、外気と気液接 触させ原水の一部を蒸発させて、この蒸発し た水分を含む湿り空気を水凝縮器5へ送風機7 より供給する。次いで、一部が蒸発された 水の残りを原水槽12に回収しそれから再度 部水槽11へ戻し循環使用する(図6)。

 一方、冷凍機10の冷媒凝縮器18において加 温された高温循環液を水蒸発器4の高温循環 通路30へ供給し、原水と熱交換プレートを介 して間接接触させ、この原水加熱の顕熱及び その気化の潜熱の移動により若干冷却された 高温循環液を冷凍機10の冷媒凝縮器18に戻し 、この冷凍機10の冷媒凝縮器18で冷媒を冷却 ることで、自身は再び加熱され昇温した後 水蒸発器4の高温循環液通路30へ供給し循環 る。

 更に冷凍機10の冷媒吸入側に接続された 媒蒸発器19で冷却された低温循環液を水凝縮 器5の低温循環液通路33へ低温循環液ポンプ27 送液し、この水凝縮器5における湿り空気通 路34内に流れる湿り空気をこの低温循環液で 交換プレート35を介して間接的に冷却し冷 とすると共に、この湿り空気中の水分を凝 させて真水としダクト6底部で水凝縮器5の下 部に形成された真水溜(図示せず)に滴下させ ダクト外部に設けられた真水貯槽14に回収 る。

 水凝縮器5を通過した水分を含む空気をエア ダクト6のドーム側に形成した空気吐出口9か 吐出し、空気膜構造体1の内部を外部よりも 高い空気圧に保つ。
<実施例2>
 第2図は本発明の一実施例を示す。本実施例 は、送風・造水装置3を構成する水蒸発器4及 水凝縮器5が分離して設置されている点で実 施例1と異なる。

 水凝縮器5は、送風機により駆動される湿 り空気の代わりに空気膜構造体1の内部圧力 調整するために行う排気による空気膜構造 1内部の空気の気流を利用する。

 実施例2では、水蒸発器4で調製された湿り 気をそのままドーム内部に供給することに るため、空気膜構造体1への水分の供給は主 して水蒸気として行われ、内部で自然に凝 し、または植物により吸収された水分を除 た部分が水凝縮器5で回収され、灌漑等に利 用することができる。
<実施例3>
 本発明の一実施例を示す。本実施例は、送 ・造水装置3を構成する水蒸発器4及び水凝 器5の加熱冷却が、冷凍機10の圧縮機20を作動 する冷媒で直接加熱、直接冷却すること以外 は実施例1と同様である。

 水蒸発器4は、冷媒が流通する液冷媒通路 21に密接して形成した熱交換プレート32と熱 換プレート32を複数枚間隔をおいて垂直に並 設し、隣接する熱交換プレート間に外気通路 31が形成されており、水蒸発器4の熱交換プレ ート32の外気通路側表面は親水性を有してい (図8)。原水循環路については実施例1と同様 である。

 水凝縮器5は圧縮機20で加圧・凝縮して水 縮器4の液冷媒通路21を通った液化冷媒を毛 管23で減圧冷却したガス冷媒が流通するガ 冷媒通路22に密接して形成した熱交換プレー ト35と、熱交換プレート35を複数枚間隔をお て垂直に並設し、隣接する熱交換プレート に湿り空気通路34が形成されている。エアダ クト6の底部でこの水凝縮器5の下部には真水 (図示せず)が設けられている(図9)。

 圧縮機20には、冷媒蒸発器19(水凝縮器5)が 冷媒吸入管25に連結されている。また、冷媒 発器19(水凝縮器5)は毛細管23を介して冷媒凝 縮器18(水蒸発器4)と連結している。冷媒吐出 24は冷媒凝縮器18(水蒸発器4)と圧縮機20を連 している(図5)。

 圧縮機20は冷媒吸入管25を介して冷媒蒸発 器19のガス冷媒通路22を通った低圧のガス冷 を吸入し圧縮して高温高圧のガス冷媒とす 。高温高圧のガス冷媒は冷媒吐出管24から液 冷媒通路21を通って冷媒凝縮器18に導かれ熱 換プレート32を介して原水と熱交換により凝 縮潜熱を放出し液化して高圧の液冷媒になる 。高圧の液冷媒は毛細管23により断熱膨脹し 低温低圧の液冷媒となり冷媒蒸発器19に導 れる。低温低圧の液冷媒は冷媒蒸発器19の表 面をその圧力を飽和圧力とする温度に保持し 、蒸発潜熟により熱交換プレート35を介して り空気を冷却するためにガス冷媒となり再 圧縮機20に吸引される。この時冷媒凝縮器18 の下部に配置した原水槽12の原水を原水ポン 13により吸引して上部水槽11により冷媒凝縮 器18の上方から流下させる。流下された水は 媒凝縮器18の表面を濡らしながら降下する に冷媒の凝縮潜熱を放出している冷媒凝縮 18により加熱されて蒸発し、空気を多湿にす る。

 多湿になった湿り空気は送風機7により水凝 縮器5に導かれ低温の冷媒蒸発器19の熱交換プ レート35の表面を通過する間に冷媒と熱交換 て冷却され、空気中に含まれている水分量 冷却後の空気温度に対応する飽和水分量以 となり残余の水分は冷媒蒸発器19の表面に 縮して順次滴下し、冷媒蒸発器19の下方に配 置した真水貯槽14に集められる。
<実施例4>
 本実施例の水蒸発器4を図10に示す。実施例1 においては高温循環液通路30が水蒸発器の熱 換プレート32に密接して形成されているの 対し、実施例4では多数の薄板(フィン)38を垂 直に並設し高温循環液通路30が貫通して形成 れている点で異なっている。上部水槽11か 水蒸発器4への原水の導入部には、分散板37 設けて薄板38の表面への水の展開を容易にし てある。

 また、本実施例の水凝縮器5を図11に示す 実施例1においては低温循環液通路33が水蒸 器の熱交換プレートに密接して形成されて るのに対し、実施例4では多数の薄板(フィ )38を垂直に並設し低温循環液通路33が貫通し て形成されている点で異なっている。

 水蒸発器4の薄板はアルミ表面に特開2007-3 08602明細書に記載された方法と同様の方法で 水化処理して使用した。

 風量2.2 m 3 /分(ダクト内風速1m/秒)、供給水量517mL/分、高 温循環液温度40℃、低温循環液温度4℃、気温 23℃、湿度60%(13g/m 3 )の時、毎時3.6kgの水がドーム内に持ち込まれ た。このうち1.0kgの水が水凝縮器の下から液 の水として回収された。供給水として海水( 塩素濃度18.8g/L)を用いたところ河川水レベル 塩濃度(塩素濃度0.18g/L)まで脱塩され灌漑用 として十分使用出来る水が回収された。液 および気体の形でドーム内に持ち込まれた 分量は交換空気量1回/時間としたとき、面 5千平米(体積5万立米)のドーム(奈良シクルロ ード博エアドーム会場規模)で換算すると年 雨量2400mm(南九州の平均雨量)に相当すること を意味し、ドーム内に十分な植生を可能とす る環境が形成されることを示唆するものであ った。

 本発明によれば、農耕に適した水資源入 の困難な乾燥地域や沙漠などにおいて、閉 間内に灌漑された農耕地を開発できる。