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Patent Searching and Data


Title:
MEM SWITCH AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/123111
Kind Code:
A1
Abstract:
An MEM switch comprises a substrate on which a signal line having fixed contacts is formed, a movable board equipped with movable contacts, a flexible support for supporting the movable board, and an electrostatic actuator and a piezoelectric actuator arranged to allow the movable contacts to contact the fixed contacts. The MEM switch is characterized in that the movable board has a length and a width, is provided with movable contacts in the center in the length direction, thereof, and has electrostatic movable electrode plates arranged at movable electrode holding portions formed on the opposite sides thereof in the length direction. The support consists of four flexible strips each arranged on the outside of each electrode holding portion and externally to the opposite sides of the movable board in the width direction. The strips are arranged along the length direction of the movable board and each strip has one end coupled with the movable board, and the other end held on a substrate. A piezoelectric element is arranged on the upper surface of each strip on the outside of the movable board in the width direction, and is constituted such that a stress generated from the piezoelectric actuator acts on the coupling point of each strip and the movable board.

Inventors:
YOSHIHARA TAKAAKI (JP)
HAYASAKI YOSHIKI (JP)
SHIRAI TAKEO (JP)
MATSUSHIMA TOMOAKI (JP)
KAWADA HIROSHI (JP)
HAGIHARA YOUSUKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/056493
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
March 30, 2009
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC ELEC WORKS CO LTD (JP)
YOSHIHARA TAKAAKI (JP)
HAYASAKI YOSHIKI (JP)
SHIRAI TAKEO (JP)
MATSUSHIMA TOMOAKI (JP)
KAWADA HIROSHI (JP)
HAGIHARA YOUSUKE (JP)
International Classes:
H01H59/00; B81B3/00; B81C1/00; H01H49/00; H01H57/00; H01L41/09; H01L41/18; H01L41/187; H01L41/22
Foreign References:
JP2002326197A2002-11-12
JP2005348199A2005-12-15
JP2008068369A2008-03-27
JPH08506690A1996-07-16
JP2008053077A2008-03-06
JP2004071481A2004-03-04
JP2007242462A2007-09-20
JPH08509093A1996-09-24
JP2852224B21999-01-27
JP2008027812A2008-02-07
JP3852224B22006-11-29
Attorney, Agent or Firm:
NISHIKAWA, Yoshikiyo et al. (JP)
Yoshikiyo Nishikawa (JP)
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Claims:
 上面を有する基板と、
 固定接点を有しており、基板の上方に配置されている一対の信号線と、
 前記基板の上方に配置され、前記固定接点に対応する可動接点を備えた可動板と、
 前記可動板を前記基板に対して上下移動自在に支持する可撓性の支持体と、
 前記可動接点を前記固定接点に接触させるために前記可動板を前記基板の厚み方向に沿って変位させる静電力を発生する静電アクチュエータと、
 前記可動接点を前記固定接点に接触させるために前記可動板を前記基板の厚み方向に沿って変位させるための応力を発生する圧電アクチュエータとを含むMEMSスイッチであって、
 前記静電アクチュエータは、前記可動板に形成された一対の静電可動電極板と、当該静電可動電極板に対向して配置された一対の静電固定電極板とを備え、
 前記圧電アクチュエータは、圧電層及び当該圧電層のそれぞれ両面側に設けられた第1電極及び第2電極を有し、前記第1電極と第2電極との間に電圧が印加されたときに変形して応力を発生する圧電素子で構成され、
 前記可動板は長さと幅とを有しており、長さ方向の中央に前記可動接点が備えられ、長さ方向の両側に形成された可動電極保持部にそれぞれ前記静電可動電極板が配置され、
 前記支持体は、前記可動板の幅方向の両端の外側且つ各電極保持部の外側に配置された4つの可撓性の帯片で構成され、
 前記各帯片は前記可動板の長さ方向に沿って配置されており、その一端で前記可動板に結合され、他端で前記基板に保持されており、
 前記圧電素子が前記可動板の幅方向の外方で各帯片の上面に配置されており、前記圧電素子が発生する応力が各帯片と前記可動板との結合箇所に作用するように構成されていることを特徴とするMEMSスイッチ。
 前記静電アクチュエータは、前記圧電アクチュエータの上面が持つ面積よりも大きい面積を有するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSスイッチ。
 前記各圧電アクチュエータは、前記各帯片それぞれに対して同様に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSスイッチ。
 前記固定接点は、前記圧電アクチュエータの前記各電極から電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSスイッチ。
 前記固定接点は、前記静電アクチュエータの前記静電可動電極板及び前記静電固定電極板から電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSスイッチ。
 前記MEMSスイッチは、さらに、グラウンド電極を備え、当該グラウンド電極は、前記圧電アクチュエータ及び前記静電アクチュエータと共通であることを特徴とする請求項1に記載のMEMSスイッチ。
 前記圧電アクチュエータは、前記圧電層が鉛系圧電材料により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSスイッチ。
 前記可動板は、さらに、可動接点保持部と連結部とを備え、
 前記可動接点は、前記可動接点保持部に形成されており、
 前記可動接点保持部は、前記可動電極保持部の間に位置し、前記連結部を介して前記可動電極保持部と連結されており、
 前記連結部は、前記可動接点保持部及び前記可動電極保持部の幅よりも細い幅を有することを特徴とする請求項1に記載のMEMSスイッチ。
 前記可動板は、さらに切欠を備え、当該切欠は、前記固定接点以外の部分を上方に露出させるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSスイッチ。
 前記信号線及び前記静電固定電極板は、前記基板に設けられており、
 前記各信号線は、前記基板の同一平面上に形成されており、同一の厚さを有することを特徴とする請求項1に記載のMEMSスイッチ。
 前記MEMSスイッチは、さらに下面に凹部が形成されたカバーを備え、当該カバーは、前記基板と協働して、基板との間に前記可動板を収納するように構成されており、
 前記各信号線及び前記静電固定電極板は、前記カバーの内面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSスイッチ。
 請求項10記載のMEMSスイッチの製造方法であって、
 前記基板の前記上面に前記静電固定電極板を形成する固定電極板形成工程と、
 前記固定電極板形成工程の後で、前記基板の前記上面に前記固定接点を有する前記一対の信号線を形成する前記信号線形成工程と、
 前記信号線形成工程の後で前記基板の前記上面側に前記可動板形成用の犠牲層を形成する犠牲層形成工程と、
 前記犠牲層形成工程の後で前記基板の前記上面側に前記静電可動電極板を形成する可動電極形成工程と、
 前記可動電極形成工程の後で前記可動接点を形成する可動接点形成工程と、
 前記可動接点形成工程の後で前記可動板を形成する可動板形成工程と、
 前記可動板形成工程の後で前記圧電アクチュエータの前記第1電極を形成する第1電極形成工程と、
 前記第1電極形成工程の後で前記圧電層を形成する圧電層形成工程と、
 前記圧電層形成工程の後で前記圧電アクチュエータの前記第2電極を形成する第2電極形成工程と、
 前記第2電極形成工程の後で前記犠牲層を除去する犠牲層除去工程とを備えることを特徴とするMEMSスイッチの製造方法。
 請求項11記載のMEMSスイッチの製造方法であって、
 前記基板の前記上面側に可動板形成用の犠牲層を形成する犠牲層形成工程と、
 前記犠牲層形成工程の後で前記基板の前記上面側に前記可動板を形成する可動板形成工程と、
 前記可動板形成工程の後で前記圧電アクチュエータの前記第1電極および前記静電可動電極板を形成する第1電極形成工程と、
 前記第1電極形成工程の後で前記圧電層を形成する圧電層形成工程と、
 前記圧電層形成工程の後で前記圧電アクチュエータの前記第2電極を形成する第2電極形成工程と、
 前記第2電極形成工程の後で前記可動板上に前記可動接点を形成する可動接点形成工程と、
 前記可動接点形成工程の後で前記犠牲層を除去する犠牲層除去工程と、
 前記犠牲層除去工程の後で前記固定接点を有する前記一対の信号線および前記静電固定電極板が形成されている前記カバーを前記基板の前記上面側に接合する接合工程とを備えることを特徴とするMEMSスイッチの製造方法。
Description:
MEMSスイッチおよびその製造方法

 本発明は、MEMS(micro  electro mechanical systems) スイッチおよびその製
造方法に関するものである。

 従来から、高周波信号伝送用のMEMSスイッ チとして、静電アクチュエータを利用した静 電マイクロリレーが知られている。このよう なMEMSスイッチは、日本特許公報特許第2852224 に開示されている。

 日本特許公報第285224号に開示されたMEMSス イッチは、基板と、可動板と、一対の信号線 と、静電アクチュエータとを備える。基板は ガラスでできている。可動板は、可動接点を 備える。可動板は、基板の上面に固定されて おり可撓性を有する帯片を介して、基板の厚 み方向に変位可能に支持されている。これに より、可動接点は、基板の厚み方向に変位可 能に可動板に支持されている。一対の信号線 は、基板の上面に形成されている。一対の信 号線は、固定接点を有している。この固定接 点は、可動接点が基板の厚み方向に変位した ときに接触するように構成されている。静電 アクチュエータは、可動接点が固定接点に近 づくように可動板を変位させるために設けら れている。静電アクチュエータは、可動電極 と固定電極とを有する。可動電極は、可動板 に設けられている。固定電極は、可動電極と 対向するように、基板に設けられている。可 動電極は、可動電極と固定電極との間に電圧 が印加されたときに、可動接点が固定接点に 接触するように、固定電極と接触する。また 、固定電極は、その上面に、可動電極が固定 電極にくっつくこと(いわゆるスティッキン )を防ぐために、絶縁膜が設けられている。 動板は、シリコンによって形成されている

 また、従来から、静電アクチュエータと 電アクチュエータとを備えるMEMSスイッチも 知られている。このMEMSスイッチは、高周波 号を伝送するために用いられており、静電 クチュエータのみを利用したMEMSスイッチよ も少ない電力で駆動する。このようなMEMSス イッチは、静電アクチュエータと圧電アクチ ュエータとにより、可動接点を、一対の信号 線の固定接点に接触及び離間させるように構 成されている。このようなMEMSスイッチは、 本公開特許公報特開2008-027812号に開示されて いる。

 日本公開特許公報特開2008-027812号に開示 れたMEMSスイッチは、基板と、一対の信号線 、可撓層とを備える。基板は、ガラスでで ている。一対の信号線は、基板の上面に形 されている。一対の信号線は、固定接点を する。可撓層は、基板の上面に固定された 端と、固定接点に接触する可動接点が形成 れた他端とを有する。可撓層は、バイモル 型圧電アクチュエータである。バイモルフ 圧電アクチュエータは、下部電極と、下部 極の上面に設けられておりAlNからなる下部 電層と、下部圧電層の上面に設けられてい 中間電極と、中間電極の上面に設けられて りAlNからなる上部圧電層と、上部圧電層の 面に設けられている上部電極とで構成され いる。下部電極の先端部分は、静電アクチ エータの可動電極として機能する。固定接 は、静電アクチュエータの固定電極として 機能する。

 ところで、日本特許公報特許第3852224号に 開示されたMEMSスイッチにおいて、アイソレ ション特性を向上するために、可動接点と 定接点との間の距離は大きく設定されてい 。しかしながら、可動接点が固定接点から きく離間しているため、可動接点を固定接 に所望の圧力で固定接点に接触させるため は、大きな電力が必要である。

 一方、日本公開特許公報特開2008-027812号 開示されたMEMSスイッチは、圧電アクチュエ タと静電アクチュエータとを併用している 圧電アクチュエータは、静電アクチュエー よりも低い電圧で可動接点を大きく変位さ ることができる。したがって、可動接点を 望の圧力で固定接点に接触させることがで る。これにより、アイソレーション特性を 上させるとともに、少ない電力で駆動させ ことができるMEMSスイッチが得られる。

 しかしながら、このMEMSスイッチは、基板 の上面に一端が固定された可撓層が圧電アク チュエータを構成する。圧電アクチュエータ の下部電極の先端に形成された部分は、静電 アクチュエータの可動電極としても機能する 。固定接点は、静電アクチュエータの固定電 極としても機能する。すなわち、可動電極と 固定電極との面積を大きくすることが困難で ある。したがって、少ない電力で駆動させる ことが制限される。また、このMEMSスイッチ 、可撓層の一端が基板に支持されている。 たがって、可撓層の先端のみが固定電極と て有効に機能する。したがって、固定電極 面積が制限され、所望の静電力を得ること できず、これにより、所望の圧力で可動電 を固定電極に接触させることができなかっ 。また、このMEMSスイッチは、圧電アクチュ ータによって駆動するときに、可撓層のみ 変形する。同様に、静電アクチュエータに って駆動するときも、可撓層のみが変形す 。したがって、可動接点を、所望の圧力で 定接点に接触させるために、大きな電力を 要とする。

 本発明は、上記問題にを解決するために されたものである。本発明の第1の目的は、 可動接点と固定接点との間の寄生容量が低減 されたMEMSスイッチを提供することである。 発明の第2の目的は、より少ない電力で、可 接点を所望の圧力で固定接点に接触させる うに構成されたMEMSスイッチを提供すること である。そして、この第1の目的と第2の目的 を両立したMEMSスイッチを提供することであ る。そして、このようなMEMSスイッチの製造 法を提供することである。

 上記課題を解決するために、本発明のMEMS スイッチは、上面を有する基板と、一対の信 号線と、可動板と、支持体と、静電アクチュ エータと、圧電アクチュエータとを備える。 一対の信号線は、固定接点を有しており、基 板の上方に配置されている。可動板は、基板 の上方に配置されている。可動板は、固定接 点に対応する可動接点を備える。支持体は、 可撓性を有しており、可動板を基板に対して 上下移動自在に支持するように構成されてい る。静電アクチュエータは、可動接点を固定 接点に接触させるために、可動板を基板の厚 み方向に沿って変位させる静電力を発生する ように構成されている。圧電アクチュエータ は、可動接点を固定接点に接触させるために 、可動板を基板の厚み方向に沿って変位させ るための応力を発生するように構成されてい る。静電アクチュエータは、可動板に形成さ れた一対の静電可動電極板と、当該静電可動 電極板に対向して配置された一対の静電固定 電極板とからなる。圧電アクチュエータは、 圧電層及び当該圧電層のそれぞれ両面側に設 けられた第1電極及び第2電極を有し、前記第1 電極と第2電極との間に電圧が印加されたと に変形して応力を発生する圧電素子で構成 れる。可動板は、長さと幅とを有しており 長さ方向の中央に前記可動接点が備えられ おり、長さ方向の両側に形成された可動電 保持部にそれぞれ前記静電可動電極板が配 されている。支持体は、可動板の幅方向の 端の外方且つ各可動電極保持部の外側に配 された4つの可撓性の帯片で構成されている 各帯片は、可動板の長さ方向に沿って配置 れており、その一端で可動板に結合されて り、他端で基板に保持されている。圧電素 は可動板の幅方向の外方で各帯片の上面に 置されており、圧電素子が発生する応力が 帯片と可動板との結合箇所に作用するよう 構成されている。

 この場合、可動接点は、基板の上面中央 配置される。静電アクチュエータは、基板 長さ方向の両側に配置される。圧電アクチ エータは、各静電アクチュエータの両側に 置するように、可動板の幅方向に沿って配 される。したがって、可動接点と固定接点 の間に生じる寄生容量を低減することがで る。また、本発明のMEMSスイッチは、静電ア クチュエータから分離して配置された圧電ア クチュエータを備える。したがって、静電ア クチュエータの面積を十分に確保することが できる。これにより、所望の接圧を確保する ための静電アクチュエータの駆動電圧を低減 することができる。また、可動板が支持部か ら離れているので、静電可動電極板及び静電 固定電極板の面積を大きくすることができる 。したがって、静電アクチュエータによる駆 動時の静電力を大きくすることができ、これ により接圧を大きくすることができる。また 、本発明のMEMSスイッチは、静電アクチュエ タから分離して配置された圧電アクチュエ タを備える。したがって、圧電アクチュエ タ及び静電アクチュエータそれぞれが異な 動きをすることができる。したがって、動 の自由度の高いMEMSスイッチを得ることがで る。

 静電アクチュエータは、圧電アクチュエ タの上面が持つ面積よりも大きい面積を有 るように形成されていることが好ましい。

 この場合、静電アクチュエータによる駆 時の静電力を大きくすることができ、これ より接圧を大きくすることができる。

 各圧電アクチュエータは、各帯片それぞ に対して同様に取り付けられていることが ましい。

 前記固定接点は、前記圧電アクチュエー の第1電極及び第2電極と電気的に絶縁され いることが好ましい。

 この場合、信号線を流れる信号に圧電ア チュエータの第1電極及び第2電極を介して イズが重畳されることを防ぐことができる

 前記固定接点は、静電可動電極板及び静 固定電極板から電気的に絶縁されているこ が好ましい。

 この場合、信号線を流れる信号に静電ア チュエータの静電可動電極板及び静電固定 極板を介してノイズが重畳されることを防 ことができる。

 MEMSスイッチは、さらにグラウンド電極を 備えることが好ましい。そして、このグラウ ンド電極は、圧電アクチュエータ及び静電ア クチュエータと共通である。

 この場合、圧電アクチュエータ及び静電 クチュエータを容易に制御できる。

 圧電アクチュエータは、鉛系圧電材料か なる圧電層を備えることが好ましい。

 鉛系圧電材料は、AlNやZnOよりも大きい圧 定数を有する。したがって、固定接点に対 る可動接点の接圧を大きくすることができ 。

 可動板は、さらに、可動接点保持部と連 部とを備えることが好ましい。可動接点保 部は、前記可動電極保持部の間に位置して り、連結部を介して各可動電極保持部と連 されている。可動接点は、可動接点保持部 形成されている。連結部は、可動接点保持 及び可動電極保持部が有する幅よりも細い を有する。

 この場合、連結部は、可動接点保持部お び可動電極保持部の幅よりも狭い幅を有す ため、連結部は、可動接点保持部および電 保持部よりも容易にたわむ。連結部は、た んだときに、弾性力を発生する。したがっ 、可動接点が固定接点と接触したとき、連 板が発生する弾性力は、可動接点に印加さ る。したがって、可動接点と固定接点とを 実に接触させることができる。

 前記可動板は、さらに切欠を備えること 好ましい。この切欠は、固定接点以外の部 の信号線を上方に露出させるように形成さ ている。

 この場合、静電可動電極板と信号線との 量結合を抑制することができる。したがっ 、アイソレーション特性を向上させること できる。

 信号線及び静電固定電極板は、基板に設 られていることが好ましい。そして、各信 線は、基板の同一平面上に形成されており 同一の厚さを有する。

 この場合、高周波信号の伝送損失を低減 きる。

 MEMSスイッチは、さらに、下面に凹部が形 成されたカバーを備えることが好ましい。こ のカバーは、基板と協働して、基板との間に 可動板を収納するように構成されている。そ して、各信号線及び静電固定電極板は、カバ ーの内面に形成されている。

 この場合、信号線を流れる信号に、圧電 クチュエータの第1電極及び第2電極を介し ノイズが重畳されることを防ぐことができ 。また、信号線を流れる信号に、静電アク ュエータの静電可動電極板を介してノイズ 重畳されることを防ぐことができる。

 このようなMEMSスイッチは、基板の前記上 面に前記静電固定電極板を形成する固定電極 板形成工程と、前記固定電極板形成工程の後 で、前記基板の前記上面に前記固定接点を有 する前記一対の信号線を形成する前記信号線 形成工程と、前記信号線形成工程の後で前記 基板の前記上面側に前記可動板形成用の犠牲 層を形成する犠牲層形成工程と、前記犠牲層 形成工程の後で前記基板の前記上面側に前記 静電可動電極板を形成する可動電極形成工程 と、前記可動電極形成工程の後で前記可動接 点を形成する可動接点形成工程と、前記可動 接点形成工程の後で前記可動板を形成する可 動板形成工程と、前記可動板形成工程の後で 前記圧電アクチュエータの前記第1電極を形 する第1電極形成工程と、前記第1電極形成工 程の後で前記圧電層を形成する圧電層形成工 程と、前記圧電層形成工程の後で前記圧電ア クチュエータの前記第2電極を形成する第2電 形成工程と、前記第2電極形成工程の後で前 記犠牲層を除去する犠牲層除去工程とを経て 製造される。

 この場合、可動接点と固定接点との間の 生容量が低減されたMEMSスイッチが得られる 。また、低消費電力で所望の接触圧を発生す るように構成された圧電アクチュエータ及び 静電アクチュエータを備えるMEMSスイッチが られる。

 一方、このようなMEMSスイッチは、前記基 板の前記上面側に可動板形成用の犠牲層を形 成する犠牲層形成工程と、前記犠牲層形成工 程の後で前記基板の前記上面側に前記可動板 を形成する可動板形成工程と、前記可動板形 成工程の後で前記圧電アクチュエータの前記 第1電極および前記静電可動電極板を形成す 第1電極形成工程と、前記第1電極形成工程の 後で前記圧電層を形成する圧電層形成工程と 、前記圧電層形成工程の後で前記圧電アクチ ュエータの前記第2電極を形成する第2電極形 工程と、前記第2電極形成工程の後で前記可 動板上に前記可動接点を形成する可動接点形 成工程と、前記可動接点形成工程の後で前記 犠牲層を除去する犠牲層除去工程と、前記犠 牲層除去工程の後で前記固定接点を有する前 記一対の信号線および前記静電固定電極板が 形成されている前記カバーを前記基板の前記 上面側に接合する接合工程とを経て製造され ることも好ましい。

 この場合、可動接点と固定接点との間の 生容量が低減されたMEMSスイッチが得られる 。また、低消費電力で所望の接触圧を発生す るように構成された圧電アクチュエータ及び 静電アクチュエータを備えたMEMSスイッチが られる。そして、基板の一表面側に圧電ア チュエータを形成した後に可動接点を形成 るので、圧電アクチュエータの圧電層の成 温度に左右されることなく可動接点の材料 選択できる。したがって、可動接点の材料 選択の自由度が高くなる。

実施形態1のMEMSスイッチを示し、(a)は 略分解斜視図、(b)カバーを取り外した上面 である。 実施形態1のMEMSスイッチの、図9におけ X-Xの概略断面図である。 同上のMEMSスイッチの製造方法を説明す るための主要工程断面図である。 同上のMEMSスイッチの製造方法を説明す るための主要工程断面図である。 実施形態2のMEMSスイッチの概略分解斜 図である。 同上のMEMSスイッチの概略断面図である 。 同上のMEMSスイッチの製造方法を説明す るための主要工程断面図である。 同上のMEMSスイッチの製造方法を説明す るための主要工程断面図である。 カバーを取り外した実施形態1のMEMSス ッチの上面図である。

 (実施形態1)
 以下、本実施形態のMEMSスイッチについて図 1および図2を参照しながら説明する。なお、 1において、X方向は、基板及び可動板の長 方向に沿って描かれており、左側を示す。Y 向は、基板及び可動板の幅方向に沿って描 れており、前方を示す。Z方向は、基板及び 可動板の厚み方向に沿って描かれており、上 方を示す。

 本実施形態のMEMSスイッチは、図1に示す うに、基板1と、4つの帯片23と、可動板21と 一対の信号線34,34と、カバー7とを備える。 板1は、矩形板状に形成されており、長さと と厚さとを有する。帯片23は、基板の上面 固定されている。可動板21は、帯片23を介し 、基板の厚み方向に沿って変位可能に支持 れており、基板1の上面側に配置されている 。可動板21は、可動接点25が設けられている 一対の信号線34,34は、基板1の上面に設けら ている。一対の信号線34,34は、固定接点35,35 備える。固定接点35,35は、可動接点25と所定 の間隔を離間して配置されており、可動板21 厚み方向に沿って移動したときに可動接点2 5と接触するように配置されている。即ち、 動接点25は、固定接点35に対応して形成され いる。カバー7は、基板1と協働して可動板2 収納するように、基板1に気密的に接合され る。

 また、本実施形態のMEMSスイッチは、圧電 アクチュエータ4及び静電アクチュエータ5を える。圧電アクチュエータ4及び静電アクチ ュエータ5は、可動接点25が固定接点35,35に近 くように、基板1の厚み方向に沿って可動接 点25を移動させるように構成されている。圧 アクチュエータ4は、帯片23上に配置されて る。圧電アクチュエータ4は、圧電層42と、 電層42の厚み方向の両側に形成された第1電 及び第2電極とからなる。第1電極は、圧電 の下面に位置し、第2電極は、圧電層の上面 位置する。圧電アクチュエータ4は、第1電 と第2電極との間に電圧が印加されたときに 可動接点25が、固定接点35,35に向かって移動 するように応力を発生し、帯片23を変形させ 。静電アクチュエータは、静電固定電極板5 2と、静電可動電極板51とを備える。静電可動 電極板51は、可動板21に配置されている。静 固定電極板52は、静電可動電極板51から所定 間隔を離間して配置されており、静電可動 極板51と対向して配置されている。静電可 電極板51は、静電可動電極板51と静電固定電 板52との間に電圧が印加されたときに、静 固定電極板52に接触するように構成されてい る。

 基板1は、セラミックからなる。基板は、 その上面に信号線34,34と、静電固定電極板52 配置されている。ここで、本実施形態にお て、静電固定電極板52は、グラウンド電極と しても機能する。なお、基板1の材料は、セ ミックに限られない。ガラス基板、SOI基板 シリコン基板などは、基板1として使用する とができる。なお、高い誘電率を持つ材料 より基板を形成することが好ましい。

 基板1は、その上面の中央において、一対 の信号線34,34が、幅方向に沿って一直線上に 置されている。固定接点35,35は、信号線34,34 と同じ金属材料からなり、信号線34,34と同じ みを持つように形成されている。本実施形 において、固定接点35,35は、信号線34,34と一 体に形成されている。

 本実施形態において、固定接点35,35及び 号線34,34は、Auからなる。しかしながら、固 接点35,35及び信号線34,34の材料は、Auに限ら ない。固定接点35,35及び信号線34,34は、例え ば、Au,Ni,Cu,Pd,Rh,Ru,Pt,Ir,Osの群から選択される 種類又はこれらの合金からなることも可能 ある。

 圧電アクチュエータ4の圧電層42は、PZT(PbTi 0.48 Zr 0.52 O 3 )からなる。圧電層42と帯片23との間に形成さ る第1電極41は、Ptからなる。圧電層の上面42 に形成される第2電極43は、Auからなる。しか ながら、圧電層42,第1電極41,第2電極43の材料 は、これらに限定されない。圧電層42は、そ 上面に、上部電極43と圧電層42との接触面積 を規定する開口44aを有する絶縁膜44が形成さ ている。この絶縁膜44は、圧電アクチュエ タ4を支持する帯片23を補強するために圧電 42の上面から基板1の上面まで設けられてい 。この絶縁膜44は、シリコン酸化膜からなる 。しかしながら、絶縁膜44の材料は、シリコ 酸化膜に限られない。シリコン窒化膜や、 リコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層膜 、絶縁膜44として用いることができる。

 圧電層42の圧電材料は、PZTに限られない。 純物が添加されたPZTや、PMN-PZTも、圧電層42 材料として用いることができる。また、非 圧電材料も、圧電層42の材料として用いるこ とができる。非鉛圧電材料として、KNN(K 0.5 Na 0.5 NbO 3 )や、KN(KNbO 3 )や、NN(NaNbO 3 )や、不純物(例えば、Li,Nb,Ta,Sb,Cuなど)が添加 れたKNNなどが挙げられる。上述の鉛系圧電 料や、KNN,KN,NNなどは、AlNやZnOよりも高い圧 定数を有する。したがって、圧電層42の圧 材料として上述の鉛系圧電材料や、KNN,KN,NN 用いることにより、静電可動電極板の静電 定電極板に対する接触圧力を大きくするこ ができる。また、圧電層42にKNN,KN,NNを用いる ことにより、鉛の環境問題に対応したMEMSス ッチが得られる。なお、本実施形態の圧電 クチュエータ4は、ユニモルフ型である。し しながら、バイモルフ型の圧電アクチュエ タ4も、本実施形態の圧電アクチュエータと して用いることができる。

 一方、静電アクチュエータ5は、静電可動 電極板51と静電固定電極板52とを備える。静 可動電極板51は、可動板21の長さ方向の両側 設けられた可動電極保持部26に配置されて る。静電固定電極板52は、静電可動電極板51 対向するように基板1の上面に配置されてい る。静電可動電極板51と静電固定電極板52と 間に電圧が印加されることにより、静電可 電極板51と静電固定電極板52との間に静電力 発生する。この静電力は、静電可動電極板5 1を、静電固定電極板52に接触するように、基 板1の厚み方向に沿って移動させる。静電可 電極板51は、帯片23を補強するように、帯片2 3から基板1の上面まで形成されている。また 静電可動電極板51は、帯片の厚み方向に貫 して形成されたビア電極46を介して、圧電ア クチュエータ4の下部電極41と電気的に接続さ れている。また、静電固定電極板52は、その 面に、静電固定電極板52と静電可動電極板51 とがくっつくこと(いわゆるスティッキング) 防ぐための絶縁膜53が形成されている。な 、静電固定電極板52は、Auからなる。また、 電可動電極板51は、Ptからなる。しかしなが ら、静電固定電極板52及び静電可動電極板51 材料は、Au及びPtに限定されない。また、絶 膜53は、シリコン酸化物からなる。しかし がら、シリコン窒化物も、絶縁膜53の材料と して用いることができる。

 基板1は、各信号線34,静電固定電極板52,静 電可動電極板51,第2電極43のそれぞれが電気的 に接続される配線14,12,11,13が、厚み方向に沿 て、基板を貫通して形成されている。そし 、基板1は、その下面に各配線14,12,11,13それ れが電気的に接続される外部接続用電極114, 112,111,113が形成されている。本実施形態にお て、第1電極41が、ビア電極46を介して静電 クチュエータ5の静電可動電極板51と電気的 接続されている。しかしながら、第1電極41 静電可動電極板51と他の配線を介して外部接 続用電極と電気的に接続するために、第1電 41を基板1の上面に至るように形成すること 好ましい。なお、配線14,12,11,13は、Auからな 。しかしながら、CuやNiも、配線14,12,11,13の 料として用いることができる。また、外部 続用電極114,112,111,113は、Auからなる。しか ながら、Cu,Cr,Ptも、外部接続用電極の材料と して使用することができる。

 また、基板1は、厚み方向の中間に、所定 のパターンを有するグラウンド電極15が埋設 れている。そして、グラウンド電極を兼ね 静電固定電極板52は、配線12を介して、グラ ウンド電極15と電気的に接続されている。な 、各信号線34は、配線14を介して、外部接続 用電極114と電気的に接続されている。

 また、可動板21は、可動接点保持部24と連結 部27とを備える。可動接点保持部24は、可動 点25が配置されるために設けられている。可 動接点保持部24は、可動板21の長さ方向の中 に設けられている。連結部27は、可動接点保 持部24と可動電極保持部26とを連結するため 設けられている。連結部27は、可動接点保持 部24及び可動電極保持部26が有する幅よりも い幅を有する。可動板21及び帯片23は、ノン ープのポリシリコンにより形成されている しかしながら、可動板21及び帯片23の材料は 、ノンドープのポリシリコンに限られない。 例えば、Si 3 N 4 やSiO 2 などは、可動板21及び帯片23の材料として用 ることができる。

 ところで、上述の可動板21は、前記基板1 同様に、長さと幅とを有する。可動板21は 長さ方向の中央に可動接点が設けられてい 。可動板21は、長さ方向の両側に、可動電極 保持部26を備える。帯片23は、可撓性を有し おり、可動板の幅方向の両端の外側に配置 れており、且つ、可動電極保持部の外側に 置されている。したがって、MEMSスイッチは 4つの帯片23を有する。帯片23は、基板1及び 動板21の長さ方向に沿って配置されており 基板の中央側に位置する第1端22aと、第1端22a と反対側に位置する第2端22とを有する。この 帯片23の第2端22は、基板1に固定されている。 この帯片23の第1端22aは、連結板28を介して、 動板21と連結されている。圧電アクチュエ タ4は、可動板21の幅方向の外方で、各帯片23 の上面に配置されている。したがって、圧電 アクチュエータ4の圧電素子は、可撓性を有 る帯片を変形させるように応力を発生する すなわち、圧電アクチュエータ4の圧電素子 、連結板28に応力が作用するように、帯片23 を変形させる。各圧電アクチュエータ4は、 帯片23に対して同様に取り付けられている。 また、静電アクチュエータは、圧電アクチュ エータの上面が持つ面積よりも大きい面積を 持つように形成されている。そして、可動板 21は、各信号線34,34の固定接点35,35以外の部分 を上面に露出させるための切欠21b,21bを有す 。

 また、カバー7は、矩形板状の絶縁性基板 を用いて形成されている。カバー7は、下方 凹部7aが形成されている。カバー7は、周縁 有しており、基板1と協働して、可動板21な を収納するように、周縁が基板1に気密的に 合されている。カバー7は、基板1に気密的 接合されているため、可動接点51と固定接点 35,35との間に異物が侵入することを防ぐ事が きる。即ち、可動接点51を固定接点35,35に対 して確実に接触させることができる。

 ここで、基板1は、その上面の全外周に、 第1の接合用金属層18が形成されている。カバ ー7は、その周縁の全下面に、第2の接合用金 層78が形成されている。カバー7は、第2の接 合用金属層78が第1の接合用金属層18に取り付 られることにより、基板1と接合されている 。第1の接合用金属層18及び第2の接合用金属 78は、Auからなる。基板1は、その上面に、静 電固定電極板52と第1の接合用金属層18とを電 的に接続する金属層19が、静電固定電極板52 及び第1の接合用金属層18と連続的に形成され ている。

 なお、カバー7は、基板1に対して、接合 面へアルゴンのプラズマやイオンビームや 子ビームを真空中で照射することにより、 合表面を洗浄し、活性化する第1の工程と、 合表面同士を接触させる第2の工程と、常温 下で直接接合する第3の工程を経て接合する 温接合法により接合される。しかしながら カバー7の基板1への接合は、常温接合法に限 られない。AuSnや半田などの低融点共晶材料 用いて、カバー7を基板1に対して接合するこ とも好ましい。また、陽極接合法により、カ バー7を基板1に対して接合することも好まし 。

 このようなMEMSスイッチをプリント基板の ような実装基板に実装する場合、基板1の下 に形成された外部接続用電極111~113それぞれ 、バンプを介して、実装基板に形成された 体パターンと適宜接続すればよい。

 以下、本実施形態のMEMSスイッチの製造方 法について図3および図4を参照しながら説明 る。

 まず、グラウンド電極15、各貫通孔配線11 ~14、および各外部接続用電極111~114を形成し 基板1の上面に静電固定電極板52を形成する 定電極形成工程を行うことによって、図3(a) 示す構造を得る。固定電極形成工程におい 、まず、基板1の上面に静電固定電極板52の 礎となる金属層は、スパッタ法や蒸着法な により成膜される。金属層をフォトリソグ フィ技術及びエッチング技術によりパター ングすることにより、静電固定電極板52,第1 の接合用金属層18,金属層19が形成される。

 固定電極形成工程のあと、基板1の上面に 、固定接点35,35を有する一対の信号線34,34を 成する信号線形成工程を行うことにより、 3(b)に示す構造を得る。信号線形成工程にお て、まず、信号線34が形成される領域が露 するようにパターニングされたレジスト層 、基板1の上面に形成される。続いて、基板1 の上面に、信号線34,34が無電解めっき法など より形成される。その後、レジスト層及び ジスト層上のめっき膜を除去するためのリ トオフが行われる。

 信号線形成工程の後、基板の上面に、静 固定電極板52を覆う絶縁膜53を形成する絶縁 膜形成工程が行われることにより、図3(c)に す構造を得る。ここで、絶縁膜形成工程に いて、まず、基板の上面の全面に、絶縁膜53 の基礎となる絶縁層がスパッタ法やCVD法など によって成膜される。その後、フォトリソグ ラフィ技術及びエッチング技術により、絶縁 層をパターニングすることにより、絶縁膜53 形成される。

 絶縁膜形成工程の後、基板1の上面の全面 に、犠牲層61を形成するための犠牲層形成工 を行うことにより、図3(d)に示す構造を得る 。犠牲層61は、可動板21や帯片23を形成するた めに形成される。犠牲層61は、ポリイミドか なる。

 犠牲層形成工程の後、基板1の上面に、静 電可動電極板51を形成する可動電極形成工程 行うことにより、図3(e)に示す構造を得る。 可動電極形成工程において、まず、基板1の 面側に、静電可動電極板51が形成される領域 が露出するようにパターニングされたレジス ト層が形成される。その後、静電可動電極板 51が、基板1の上面側に、無電解めっき法など で形成される。続いて、レジスト膜及びレジ スト膜状のめっき膜を除去するリフトオフが 行われる。

 可動電極形成工程の後、可動接点25を形 する可動接点形成工程を行うことによって 図3(f)に示す構造を得る。ここにおいて、可 接点形成工程では、基板1の上記一表面側に 可動接点25の形成予定領域が露出するように ターニングされたレジスト層を形成してか 、基板1の上記一表面側に可動接点25を無電 めっき法などにより形成し、その後、レジ ト層および当該レジスト層上のめっき膜(金 属皮膜)を除去するリフトオフが行われる。

 可動接点形成工程のあとで、可動板21及 帯片23を形成する可動板形成工程を行うこと により、図4(a)に示す構造を得る。ここで、 動板形成工程において、まず、基板1の上面 の全面に、可動板の基礎となるノンドープ ポリシリコン層が、CVD法などにより成膜さ る。続いて、ポリシリコン層をフォトリソ ラフィ技術及びエッチング技術を利用して ターニングすることにより、可動板21と帯 23とビア電極6のためのビアホール47が形成さ れる。

 可動板形成工程の後、第1電極41を形成す 第1電極形成工程を行うことにより、図4(b) 示す構造を得る。第1電極形成工程において まず、基板1の上面側に、第1電極41となる金 属層(例えばPt層)が、スパッタ法などにより 膜される。その後、金属層は、フォトリソ ラフィ技術及びエッチング技術によりパタ ニングされる。これにより、第1電極41及び ア電極46が形成される。

 第1電極形成工程の後、圧電層42を形成す 圧電層形成工程を行うことによって、図4(c) に示す構造を得る。圧電層形成工程において 、まず、圧電材料層(例えばPZT層など)が、ス ッタ法やCVD法などにより成膜される。続い 、圧電材料層はフォトリソグラフィ技術及 エッチング技術により、パターニングされ これにより、圧電層42が形成される。

 圧電層形成工程の後、圧電層42と第2電極 の接触面積を規定するための開口44aを有す 絶縁膜44を形成する絶縁膜形成工程を行う とにより、図4(d)に示す構造を得る。絶縁層 成工程において、まず、基板の上面側に絶 膜44が形成される領域が露出するようにパ ーニングされたレジスト膜が形成される。 の後、基板1の上面側に、絶縁膜44がCVD法な により形成される。その後、レジスト層及 レジスト層上の絶縁膜を除去するリフトオ が行われる。

 絶縁膜形成工程の後、第2電極43を形成す 第2電極形成工程を行うことにより、図4(e) 示す構造を得る。ここで、第2電極形成工程 おいて、まず、基板1の上面側の全面に、金 属層(例えば、Au層など)が蒸着法などによっ 成膜される。続いて、金属層は、フォトリ グラフィ技術及びエッチング技術によりパ ーニングされ、これにより第2電極43が形成 れる。なお、本実施形態において、第1電極 成工程と圧電層形成工程と第2電極形成工程 とにより、圧電アクチュエータ4の第1電極41 圧電層42、第2電極43を順次形成する圧電アク チュエータ形成工程を構成している。

 第2電極形成工程のあと、犠牲層61を選択 に除去する犠牲層除去工程を行うことによ て、図4(f)に示すように、可動接点25と固定 点35,35との間に、第1の距離を有するギャッ が形成される。また、静電可動電極板51と 縁膜53との間に、第2の距離を有するギャッ が形成される。なお、第1の距離及び第2の距 離は、犠牲層61の厚みによって決定される。 して、可動接点25と固定接点35,35との間の寄 生容量を低減するために、第1の距離が長い うが好ましい。

 犠牲層除去工程の後、基板1とカバー7と 接合する接合工程を行うことによって、図1 よび図2に示す構造のMEMSスイッチが得られ 。

 以上説明したように、本実施形態のMEMSス イッチは、可動接点25が固定接点35,35に接触 るように可動接点25を移動させるための、圧 電アクチュエータ4と静電アクチュエータ5と 備える。圧電アクチュエータ4は、帯片23に けられている。圧電アクチュエータ4は、圧 電層42の両側に設けられた第1電極41と第2電極 との間に電圧が印加されることにより、可動 接点25を固定接点35,35に接触させるように、 片23を変形させる。静電アクチュエータ5は 可動板21に設けられた静電可動電極板51と、 電可動電極板51に対向するように配置され 静電固定電極板52とを有する。静電アクチュ エータ5は、静電可動電極板51と静電固定電極 板52との間に電圧が印加されたときに可動接 25が固定接点35,35に接触するように可動接点 25を移動させる。したがって、本実施形態のM EMSスイッチは、圧電アクチュエータ4による 動力で可動接点25を固定接点35,35に近づけた で、静電アクチュエータ5による静電力で可 動接点25を固定接点35,35に接触させる。した って、第1の距離を長くすることで、可動接 25と固定接点35,35との間の寄生容量を低減す ることができ、これによりアイソレーション 特性は向上され、少ない電力でMEMSスイッチ 動作させることができる。

 このように、本実施形態のMEMSスイッチは 、前記基板1と同様に、長さと幅とを有する 動板21を備える。可動板21は、長さ方向の中 に可動接点が設けられている。可動板21は 長さ方向の両側に、可動電極保持部26を備え る。帯片23は、可撓性を有しており、可動板 幅方向の両端の外側に配置されている。し がって、MEMSスイッチは、4つの帯片23を有す る。帯片23は、基板1及び可動板21の長さ方向 沿って延出しており、基板の中央側に位置 る第1端22aと、第1端22aと反対側に位置する 2端22とを有する。この帯片23の第2端は、基 1に固定されている。この帯片23の第1端は、 結板28を介して、可動板21と連結されている 。圧電アクチュエータ4は、可動板21の幅方向 の外方で、各帯片23の上面に配置されている 静電アクチュエータは、一対の静電固定電 板と、可動板に形成された一対の静電可動 極板とからなる。したがって、寄生容量を 減することができる。そして、本実施形態 MEMSスイッチは、圧電アクチュエータ4を備 ているため、少ない消費電力で、可動接点 固定接点に対して所望の圧力で接触するよ に構成される。加えて、本実施形態のMEMSス ッチは、圧電アクチュエータ4が静電アクチ ュエータから離間して配置されているため、 大きな面積を有する静電可動電極板51及び静 固定電極板52を用いることができる。した って、静電アクチュエータ5を駆動したとき 発生する静電力を大きくすることができる これにより、可動接点25の固定接点35に対す る接触圧力を大きくすることができる。また 、本実施形態のMEMSスイッチは、圧電アクチ エータ4と静電アクチュエータ5とが別々に設 けられている。したがって、圧電アクチュエ ータ4は、静電アクチュエータ5と異なる動き することができる。すなわち、圧電アクチ エータ4と静電アクチュエータとの動きの自 由度の高いMEMSスイッチを得ることができる

 また、本実施形態のMEMSスイッチにおいて 、各信号線34,34は、圧電アクチュエータの第1 電極41及び第2電極43と電気的に絶縁されてい 。すなわち、固定接点35は、圧電アクチュ ータの第1電極41及び第2電極43と電気的に絶 されている。したがって、各信号線34,34を介 して伝送される信号に、第1電極41及び第2電 43が発生するノイズが重畳されることを防ぐ ことができる。また、各信号線34,34は、静電 クチュエータ5の静電可動電極板51及び静電 定電極板52と電気的に絶縁されている。し がって、各信号線34,34を介して伝送される信 号に、静電可動電極板51及び静電固定電極板5 2が発生するノイズが重畳されることを防ぐ ができる。

 また、本実施形態のMEMSスイッチにおいて 、静電アクチュエータ5の静電可動電極板51は 、圧電アクチュエータ4の下部電極41と電気的 に接続されている。そして、静電可動電極板 51は、グラウンド電極を兼ねている。これに り、圧電アクチュエータ4は、静電アクチュ エータ5と共通のグラウンド電極を有する。 たがって、圧電アクチュエータ4と静電アク ュエータ5とのそれぞれを容易に制御するこ とができる。

 また、本実施形態のMEMSスイッチにおいて 、可動板21は、可動接点保持部24と可動電極 持部26とを連結する連結部27を備える。この 結部27は、可動接点保持部24及び可動電極保 持部26が有する幅よりも狭い。この連結部27 たわみ量を調整することにより、可動接点25 を固定接点に対して、所望の圧力で接触させ ることができる。したがって、可動接点25を 定接点35,35に対して確実に接触させること できる。

 また、本実施形態のMEMSスイッチにおいて 、可動板21は、固定接点以外の部分を上方に 出するように形成された切欠を備える。こ により、静電可動電極板51と各信号線34,34の 容量結合を防ぐ事ができる。したがって、高 いアイソレーション特性を有するMEMSスイッ が得られる。

 また、本実施形態のMEMSスイッチにおいて 、各信号線34,34及び静電固定電極板52は、基 1に設けられている。各信号線34,34は、基板1 同一平面上に形成されており、同一の厚さ 有するように形成されている。したがって 良好なインピーダンスマッチングを有し、 周波信号の伝送損失が低減され、良好な高 波特性を有するMEMSスイッチが得られる。

 (実施形態2)
 図5及び図6は、本実施形態のMEMSスイッチを している。本実施形態のMEMSスイッチにおい て、固定接点35を有する各信号線34及び各静 固定電極板51は、カバー7の凹部7aの内底面に 配置されている。可動板21は、その上面に、 動接点25及び静電可動電極板51が形成されて いる。その他の構成は、実施形態1と略同じ ある。なお、実施形態1と同様の構成には同 の符号が付され、説明は省略される。

 このような本実施形態のMEMSスイッチにお いて、各信号線34,34で伝送される信号に、第1 電極41、第2電極、静電可動電極板51が発生す ノイズが重畳されることを防ぐ事ができる

 以下、本実施形態のMEMSスイッチの製造方 法について、図7及び図8を用いて説明する。 かしながら、実施形態1と同様の工程は、説 明を適宜省略される。

 まず、基板1の上面に、第1の接合用金属 18を形成する接合用金属層形成工程を行う。 次に、基板1の上面側に、可動板21及び帯片23 形成するための犠牲層61を形成する犠牲層 成工程を行う。これにより、図7(a)に示す構 を得る。

 犠牲層形成工程の後、基板1の上面側に可 動板21及び帯片23を形成する可動板形成工程 行う。これにより、図7(b)に示す構造を得る 可動板形成工程において、基板1の上面側の 全面に、可動板21の基礎となるノンドープの リシリコン層がCVD法などによって成膜され 。続いて、ポリシリコン層は、フォトリソ ラフィ技術及びエッチング技術によりパタ ニングされる。このようにして、可動板21 帯片23が形成される。

 可動板形成工程の後、第1電極41を形成す 第1電極形成工程を行うことにより、図7(c) 示す構造を得る。第1電極形成工程において まず、基板1の上面側の全面に、金属層(例 ばPt層など)がスパッタ法などによって成膜 れる。続いて、金属層は、フォトリソグラ ィ技術及びエッチング技術によりパターニ グされる。このようにして、第1電極41及び 電アクチュエータ5の静電可動電極板51が形 される。

 第1電極形成工程のあと、圧電層42を形成 る圧電層形成工程を行うことにより、図7(d) に示す構造を得る。圧電層形成工程において 、まず圧電材料層(例えばPZT層など)がスパッ 法やCVD法などにより成膜される。続いて、 電材料層は、フォトリソグラフィ技術及び ッチング技術によりパターニングされ、こ により圧電層42は形成される。

 圧電層形成工程の後、圧電層42と第2電極4 3との接触面積を規定するための開口44aを有 る絶縁膜44を形成する絶縁膜形成工程が行わ れ、これにより、図8(a)に示す構造を得る。

 絶縁膜形成工程の後、第2電極43を形成す 第2電極形成工程を行うことにより、図8(b) 示す構造を得る。なお、本実施形態におい 、第1電極形成工程と圧電層形成工程と第2電 極形成工程とにより、圧電アクチュエータ形 成工程を構成している。

 第2電極形成工程のあと、基板1の上面側 、可動接点25を形成する可動接点形成工程を 行うことにより、図8(c)に示す構造を得る。 動接点形成工程において、まず、基板1の上 側に可動接点25が形成される領域が露出す ようにパターニングされたレジスト膜が形 される。続いて、基板1の上面に、可動接点2 5が無電解めっき法などにより形成される。 後に、レジスト層及びレジスト層上のめっ 膜(金属被膜)を除去するリフトオフが行われ る。

 可動接点形成工程のあと、犠牲層61を選 的に除去する犠牲層除去工程を行うことに り、可動電極保持部26、連結部、可動接点保 持部及び帯片23と、基板1の上面との間にギャ ップが形成された図8(d)に示す構造が得られ 。

 犠牲層除去工程の後で、各信号線34,34及 静電固定電極板52などが形成されているカバ ー7を基板1の上面側に接合する接合工程を行 ことにより、図5及び図6に示す構造のMEMSス ッチが得られる。

 以上説明した製造方法によれば、基板1の 上記一表面側に圧電アクチュエータ4を形成 た後に可動接点25を形成するので、圧電アク チュエータ4の圧電層42の成膜温度に左右され ることなく可動接点25の材料を選択できるの 、可動接点25の材料の選択の自由度が高く る。




 
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