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Patent Searching and Data


Title:
MAGNETIC COUPLING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/142258
Kind Code:
A1
Abstract:
A magnetic coupling device reduced in size and configured such that the magnetic coupling device can excellently transmit torque by suppressing movement of one rotating body in the direction of a rotation axis (L) in which direction said rotating body approaches and separates from the other rotating body.  A magnetic coupling device for transmitting torque by magnetic force acting between acting surfaces (12, 21) of a drive-side rotating body (10) and a driven-side rotating body (20) is provided with a first magnet group (14) having first magnets (15) equidistantly arranged on the acting surface (12) in the circumferential direction of the rotation axis (L), a second magnet group (23) having second magnets (24) equidistantly arranged on the acting surface (21) in the circumferential direction of the rotation axis (L) so as to be located at positions close to the rotation axis (L), and a third magnet group (25) having third magnets (25) equidistantly arranged in the circumferential direction of the rotation axis (L) at portions outward from the second magnets (24).  The third magnets (26) have substantially the same area as the second magnets (24) and having a different polarity from the the second magnets (24) located between the rotation axis (L) and the third magnets (26).

Inventors:
KURITANI KINGO (JP)
UEDA MOTOHIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/059328
Publication Date:
November 26, 2009
Filing Date:
May 21, 2009
Export Citation:
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Assignee:
SHOEI ENGINEERING CO LTD (JP)
DENSO CORP (JP)
KURITANI KINGO (JP)
UEDA MOTOHIKO (JP)
International Classes:
F16H49/00; F16D7/02; H02K49/00
Foreign References:
JPH07308060A1995-11-21
JPH05168222A1993-07-02
JP2007198219A2007-08-09
JP2008051264A2008-03-06
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, HIROAKI (JP)
Hiroaki Sakai (JP)
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Claims:
 互いの作用面が離隔して対向する態様で配設され、それぞれが作用面と直交する方向に沿って延在する共通の回転軸回りに回転可能となる第1回転体及び第2回転体を備え、
 第1回転体と第2回転体との作用面間に生ずる磁力により、一方側の回転体から他方側の回転体にトルクを伝達する磁気カップリング装置において、
 前記第1回転体及び前記第2回転体のそれぞれの作用面における前記回転軸に近接した内周領域間において前記回転軸の軸方向に沿った磁気反発力を主として生じさせる第1磁力ユニットと、
 前記第1回転体及び前記第2回転体のそれぞれの作用面における前記第1磁力ユニットよりも径外側の外周領域間において前記磁気反発力と同程度の前記回転軸の軸方向に沿った磁気吸引力を主として生じさせる第2磁力ユニットと
 を備えたことを特徴とする磁気カップリング装置。
 前記第1回転体の作用面に、前記回転軸を中心とする周方向に沿って互いに隣り合う磁極が異極となる態様で複数の第1磁石が所定間隔で配設されて成る第1磁石群と、
 前記第1回転体が相対的に回転することにより前記第2回転体の作用面における前記第1磁石と対向可能な対向領域のうち前記回転軸に近接する個所に、該回転軸を中心とする周方向に沿って互いに隣り合う磁極が異極となる態様で複数の第2磁石が所定間隔で配設されて成り、かつ前記第1磁石群の一部とともに前記第1磁力ユニットを構成する第2磁石群と、
 前記第2回転体の作用面における前記対向領域のうち前記第2磁石よりも外方となる個所に、該回転軸を中心とする周方向に沿って互いに隣り合う磁極が異極となる態様で複数の第3磁石が所定間隔で配設されて成り、かつ前記第1磁石群の一部とともに前記第2磁力ユニットを構成する第3磁石群と
 を備え、
 前記第3磁石は、前記第2磁石と略同一の面積を有し、かつ前記回転軸との間に位置する前記第2磁石とは磁極が異極と成ることを特徴とする請求項1に記載の磁気カップリング装置。
 前記第1磁石群を構成する第1磁石は、前記回転軸に近接する領域に設けた内周側磁石要素と、前記内周側磁石要素から分離する態様で該内周側磁石要素よりも径外側に設けた外周側磁石要素とをそれぞれ備えて成り、
 前記内周側磁石要素は、径外方向に向かうに連れて前記回転軸を中心とする一の回転方向に向けて変位するものであり、
 前記第2磁石群を構成する第2磁石は、前記第1回転体が相対的に回転することにより前記第2回転体の作用面における前記内周側磁石要素と対向可能な対向領域に設けたものであり、それぞれが前記内周側磁石要素と略同一の面積を有し、かつ径外方向に向かうに連れて前記一の回転方向に向けて変位するものであることを特徴とする請求項2に記載の磁気カップリング装置。
 前記第1回転体の作用面における内周側磁石要素と外周側磁石要素との間、並びに前記第2回転体の作用面における第2磁石と第3磁石との間には、両作用面間に磁力による反発力、あるいは磁力による吸引力を作用させるための磁石ユニットを設けたことを特徴とする請求項3に記載の磁気カップリング装置。
 前記第1磁力ユニットは、
 前記第1回転体及び前記第2回転体のそれぞれの作用面における前記回転軸に近接した個所においてそれぞれが前記回転軸を囲繞する態様で互いに対向配設され、かつともに同極となる内周磁石と、
 前記第1回転体の作用面における前記内周磁石の外方となる個所に、前記回転軸を中心とする周方向に沿って互いに隣り合う磁極が同極となる態様で複数の第1中周磁石が所定間隔で配設されて成る第1中周磁石群と、
 前記第1回転体が相対的に回転することにより前記第2回転体の作用面における前記第1中周磁石と対向可能な個所に、該回転軸を中心とする周方向に沿って互いに隣り合う磁極が同極となる態様で、かつ前記第1中周磁石とも同極となる複数の第2中周磁石が所定間隔で配設されて成る第2中周磁石群と
 を備えて成り、
 前記第2磁力ユニットは、
 前記第1回転体の作用面における前記第1中周磁石よりも径外側となる個所に、前記回転軸を中心とする周方向に沿って外周磁性体が所定間隔で配設されて成る外周磁性体群と、
 前記第1回転体が相対的に回転することにより前記第2回転体の作用面における前記外周磁石と対向可能な個所に、該回転軸を中心とする周方向に沿って互いに隣り合う磁極が異極となる態様で複数の外周磁石が所定間隔で配設されて成る外周磁石群と
 を備えて成ることを特徴とする請求項1に記載の磁気カップリング装置。
 前記第2磁力ユニットを構成する外周磁石及び外周磁性体は、前記第1回転体の作用面及び前記第2回転体の作用面において第1磁力ユニットを構成する磁石と前記回転軸の軸方向に沿って並列となる態様でそれぞれ配設されたことを特徴とする請求項5に記載の磁気カップリング装置。
 前記第1磁力ユニット及び前記第2磁力ユニットは、前記第1回転体及び前記第2回転体とともに共通の筐体に内包されて成ることを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の磁気カップリング装置。
Description:
磁気カップリング装置

 本発明は、磁気カップリング装置に関し より詳細には、互いの作用面が離隔して対 する態様で配設され、それぞれが作用面と 交する方向に沿って延在する回転軸回りに 転可能となる第1回転体及び第2回転体を備 、第1回転体と第2回転体との作用面間に生ず る磁力により、一方側の回転体から他方側の 回転体にトルクを伝達する磁気カップリング 装置に関するものである。

 従来、トルクを非接触で伝達する回転伝 機構の一例として、次のような磁気カップ ング装置が知られている。例えば、円筒状 形態を成す駆動側回転体の内周面と、該駆 側回転体と同一回転軸上に配置した円筒状 形態を成す従動側回転体の外周面とに、永 磁石をエアーギャップを介して対向配置し 内周面と外周面との間に生ずる磁力を利用 て、駆動側回転体のトルクを従動側回転体 伝達するものである(例えば、特許文献1参 )。

特開2001-165189号公報

 しかしながら、上述した特許文献1に提案 されている磁気カップリング装置では、その 構造上、回転軸方向にある程度の大きさを要 するため、装置全体の小型化を図ることは困 難であった。

 一方、上記磁気カップリング装置とは別 、円板状の形態を成す駆動側回転体と、円 状の形態を成す従動側回転体とを互いの作 面が離隔して対向する態様で配置して成る 気カップリング装置が知られている。この 気カップリング装置では、駆動側回転体及 従動側回転体ともそれぞれの作用面と直交 る方向に沿って同一直線上に延在する回転 回りに回転可能に成っており、駆動側回転 と従動側回転体との作用面間に生ずる磁力( 磁気吸引力)により、駆動側回転体から従動 回転体にトルクを伝達するものである。こ ような磁気カップリング装置では、その構 上、回転軸方向を短いものとする扁平な構 が可能であり、装置全体の小型化を図るこ が可能である。

 ところが、円板状の駆動側回転体及び従 側回転体を備えて成る磁気カップリング装 では、駆動側回転体と従動側回転体との間 回転軸方向に沿って磁気吸引力が生ずるた に、回転体を支持する軸受部材の負担が大 くなる。特に、伝達するトルクが大きくな ばなるほど回転軸方向に沿って生ずる磁気 引力も大きくなるため、機構上の対策が必 になる。

 本発明は、上記実情に鑑みて、装置全体 小型化を図りながら、回転軸方向に沿って ずる磁気吸引力を低減させて良好にトルク 伝達することができる磁気カップリング装 を提供することを目的とする。

 上記目的を達成するため、本発明の請求 1に係る磁気カップリング装置は、互いの作 用面が離隔して対向する態様で配設され、そ れぞれが作用面と直交する方向に沿って延在 する共通の回転軸回りに回転可能となる第1 転体及び第2回転体を備え、第1回転体と第2 転体との作用面間に生ずる磁力により、一 側の回転体から他方側の回転体にトルクを 達する磁気カップリング装置において、前 第1回転体及び前記第2回転体のそれぞれの作 用面における前記回転軸に近接した内周領域 間において前記回転軸の軸方向に沿った磁気 反発力を主として生じさせる第1磁力ユニッ と、前記第1回転体及び前記第2回転体のそれ ぞれの作用面における前記第1磁力ユニット りも径外側の外周領域間において前記磁気 発力と同程度の前記回転軸の軸方向に沿っ 磁気吸引力を主として生じさせる第2磁力ユ ットとを備えたことを特徴とする。

 また、本発明の請求項2に係る磁気カップ リング装置は、上述した請求項1において、 記第1回転体の作用面に、前記回転軸を中心 する周方向に沿って互いに隣り合う磁極が 極となる態様で複数の第1磁石が所定間隔で 配設されて成る第1磁石群と、前記第1回転体 相対的に回転することにより前記第2回転体 の作用面における前記第1磁石と対向可能な 向領域のうち前記回転軸に近接する個所に 該回転軸を中心とする周方向に沿って互い 隣り合う磁極が異極となる態様で複数の第2 石が所定間隔で配設されて成り、かつ前記 1磁石群の一部とともに前記第1磁力ユニッ を構成する第2磁石群と、前記第2回転体の作 用面における前記対向領域のうち前記第2磁 よりも外方となる個所に、該回転軸を中心 する周方向に沿って互いに隣り合う磁極が 極となる態様で複数の第3磁石が所定間隔で 設されて成り、かつ前記第1磁石群の一部と ともに前記第2磁力ユニットを構成する第3磁 群とを備え、前記第3磁石は、前記第2磁石 略同一の面積を有し、かつ前記回転軸との に位置する前記第2磁石とは磁極が異極と成 ことを特徴とする。

 また、本発明の請求項3に係る磁気カップ リング装置は、上述した請求項2において、 記第1磁石群を構成する第1磁石は、前記回転 軸に近接する領域に設けた内周側磁石要素と 、前記内周側磁石要素から分離する態様で該 内周側磁石要素よりも径外側に設けた外周側 磁石要素とをそれぞれ備えて成り、前記内周 側磁石要素は、径外方向に向かうに連れて前 記回転軸を中心とする一の回転方向に向けて 変位するものであり、前記第2磁石群を構成 る第2磁石は、前記第1回転体が相対的に回転 することにより前記第2回転体の作用面にお る前記内周側磁石要素と対向可能な対向領 に設けたものであり、それぞれが前記内周 磁石要素と略同一の面積を有し、かつ径外 向に向かうに連れて前記一の回転方向に向 て変位するものであることを特徴とする。

 また、本発明の請求項4に係る磁気カップ リング装置は、上述した請求項3において、 記第1回転体の作用面における内周側磁石要 と外周側磁石要素との間、並びに前記第2回 転体の作用面における第2磁石と第3磁石との には、両作用面間に磁力による反発力、あ いは磁力による吸引力を作用させるための 石ユニットを設けたことを特徴とする。

 また、本発明の請求項5に係る磁気カップ リング装置は、上述した請求項1において、 記第1磁力ユニットは、前記第1回転体及び前 記第2回転体のそれぞれの作用面における前 回転軸に近接した個所においてそれぞれが 記回転軸を囲繞する態様で互いに対向配設 れ、かつともに同極となる内周磁石と、前 第1回転体の作用面における前記内周磁石の 方となる個所に、前記回転軸を中心とする 方向に沿って互いに隣り合う磁極が同極と る態様で複数の第1中周磁石が所定間隔で配 設されて成る第1中周磁石群と、前記第1回転 が相対的に回転することにより前記第2回転 体の作用面における前記第1中周磁石と対向 能な個所に、該回転軸を中心とする周方向 沿って互いに隣り合う磁極が同極となる態 で、かつ前記第1中周磁石とも同極となる複 の第2中周磁石が所定間隔で配設されて成る 第2中周磁石群とを備えて成り、前記第2磁力 ニットは、前記第1回転体の作用面における 前記第1中周磁石よりも径外側となる個所に 前記回転軸を中心とする周方向に沿って外 磁性体が所定間隔で配設されて成る外周磁 体群と、前記第1回転体が相対的に回転する とにより前記第2回転体の作用面における前 記外周磁石と対向可能な個所に、該回転軸を 中心とする周方向に沿って互いに隣り合う磁 極が異極となる態様で複数の外周磁石が所定 間隔で配設されて成る外周磁石群とを備えて 成ることを特徴とする。ここで、外周磁性体 群を構成する外周磁性体は、第1中周磁石群 構成する第1中周磁石よりも径外側となる個 に配設されているが、これは外周磁性体の 端部が第1中周磁石の外端部よりも径外側に 配設されていればよく、外周磁性体の内端部 が第1中周磁石の外端部よりも径内側に配置 れている場合も含むものである。同様に、 周磁石群を構成する外周磁石は、第2中周磁 群を構成する第2中周磁石よりも径外側とな る個所に配設されているが、これは外周磁石 の外端部が第2中周磁石の外端部よりも径外 に配設されていればよく、外周磁石の内端 が第2中周磁石の外端部よりも径内側に配置 れている場合も含むものである。

 また、本発明の請求項6に係る磁気カップ リング装置は、上述した請求項5において、 記第2磁力ユニットを構成する外周磁石及び 周磁性体は、前記第1回転体の作用面及び前 記第2回転体の作用面において第1磁力ユニッ を構成する磁石と前記回転軸の軸方向に沿 て並列となる態様でそれぞれ配設されたこ を特徴とする。

 また、本発明の請求項7に係る磁気カップ リング装置は、上述した請求項1~6のいずれか 一つにおいて、前記第1磁力ユニット及び前 第2磁力ユニットは、前記第1回転体及び前記 第2回転体とともに共通の筐体に内包されて ることを特徴とする。

 本発明によれば、第1磁力ユニットが、第 1回転体及び第2回転体のそれぞれの作用面に ける回転軸に近接した内周領域間において 転軸の軸方向に沿った磁気反発力を主とし 生じさせ、第2磁力ユニットが、第1回転体 び第2回転体のそれぞれの作用面における第1 磁力ユニットよりも径外側の外周領域間にお いて回転軸の軸方向に沿った磁気吸引力を主 として生じさせるので、回転軸方向に沿って 第2回転体を変位させる力を低減化、すなわ スラスト荷重を低減化させることができ、 かも第2回転体が第1回転体に対して近接離反 する態様で回転軸方向に沿って変位する虞れ がない。また、第2磁力ユニットの方が第1磁 ユニットよりも外周側にあるために第2磁力 ユニットで生ずる回転方向の磁気吸引力が、 第1磁力ユニットで生ずる回転方向の磁気反 力よりも大きくなり、第1回転体に応じて第2 回転体が回転することになり、第1回転体か 第2回転体へトルクを伝達することができる 更に、回転軸方向を短いものとする扁平な 成が可能であり、装置全体の小型化を図る とが可能である。従って、装置全体の小型 を図りながら、回転軸方向に沿って生ずる 気吸引力を低減させて良好にトルクを伝達 ることができるという効果を奏する。

 また、本発明の請求項2に係る磁気カップ リング装置によれば、複数の第1磁石が、第1 転体の作用面に回転軸を中心とする周方向 沿って互いに隣り合う磁極が異極となる態 で所定間隔で配設されて第1磁石群を構成し 、複数の第2磁石が、第2回転体の作用面にお る第1磁石と対向可能な対向領域のうち回転 軸に近接する個所に回転軸を中心とする周方 向に沿って互いに隣り合う磁極が異極となる 態様で所定間隔で配設されて第2磁石群を構 し、複数の第3磁石が、第2回転体の作用面に おける上記対向領域のうち第2磁石よりも外 となる個所に、回転軸を中心とする周方向 沿って互いに隣り合う磁極が異極となる態 で所定間隔で配設されて第3磁石群を構成し 第3磁石は、第2磁石と略同一の面積を有し かつ回転軸との間に位置する第2磁石とは磁 が異極と成るので、第1磁石と第2磁石との で回転軸方向に沿って働く磁気反発力と、 1磁石と第3磁石との間で回転軸方向に沿って 働く磁気吸引力とは略等しいものとなる。こ れにより、回転軸方向に沿って第2回転体を 位させる力を低減化、すなわちスラスト荷 を低減化させることができ、しかも第2回転 が第1回転体に対して近接離反する態様で回 転軸方向に沿って変位する虞れがない。また 、第3磁石と第1磁石との間で働く回転方向の 気吸引力が、第2磁石と第1磁石との間で働 回転方向の磁気反発力よりも大きくなり、 1回転体に応じて第2回転体が回転することに なり、第1回転体から第2回転体へトルクを伝 することができる。更に、回転軸方向を短 ものとする扁平な構成が可能であり、装置 体の小型化を図ることが可能である。従っ 、装置全体の小型化を図りながら、回転軸 向に沿って生ずる磁気吸引力を低減させて 好にトルクを伝達することができるという 果を奏する。

図1は、本発明の実施の形態1である磁 カップリング装置を模式的に示す断面側面 である。 図2は、図1に示した駆動側回転体の作 面を模式的に示す説明図である。 図3は、図1に示した従動側回転体の作 面を模式的に示す説明図である。 図4は、図2に示した駆動側回転体の第1 石群と、図3に示した従動側回転体の第2磁 群及び第3磁石群とが対向した状態を模式的 示す説明図である。 図5は、本発明の実施の形態2である磁 カップリング装置を模式的に示す断面側面 である。 図6は、図5に示した駆動側回転体の作 面を模式的に示す説明図である。 図7は、図5に示した従動側回転体の作 面を模式的に示す説明図である。 図8は、本発明の実施の形態3である磁 カップリング装置を模式的に示すもので、 部を断面で示す断面側面図である。 図9は、プーリの各作用面の構成を示す もので、該プーリの内部の要部を前方から見 た場合を示す正面図である。 図10は、従動側回転体の各作用面の構 を示すもので、従動側回転体を後方から見 場合を示す背面図である。 図11は、本発明の実施の形態3である磁 気カップリング装置を模式的に示すもので、 一部を断面で示す断面側面図である。 図12は、図9に示したプーリの駆動側内 周磁石、第1中周磁石群及び外周磁性体群と 図10に示した従動側内周磁石、第2中周磁石 及び外周磁石群とがそれぞれ対向した状態 模式的に示す説明図である。

 以下に添付図面を参照して、本発明に係 磁気カップリング装置の好適な実施の形態 ついて詳細に説明する。

<実施の形態1>
 図1は、本発明の実施の形態1である磁気カ プリング装置を模式的に示す断面側面図で る。ここで例示する磁気カップリング装置 、駆動側回転体(第1回転体)10と、従動側回転 体(第2回転体)20とを備えて構成してある。

 駆動側回転体10は、図2に示すように、円 状の形態を成しており、その中心を回転軸L が通過する態様で駆動シャフト11が設けてあ 。より詳細には、駆動側回転体10は、作用 12から突出する態様で駆動シャフト11が設け あり、該駆動シャフト11の軸心、すなわち 転軸L回りに回転可能に設けてある。この駆 シャフト11は、駆動機構13に連係しており、 駆動機構13からの駆動力が駆動シャフト11を じて駆動側回転体10に与えられ、これにより 、駆動側回転体10は回転軸L回りに回転するも のである。

 このような駆動側回転体10の作用面12には 、第1磁石群14が設けてある。第1磁石群14は、 複数(図示の例では6つ)の永久磁石である第1 石15により構成されるものである。第1磁石15 は、駆動シャフト11の軸心、すなわち回転軸L を中心とする円周上に等間隔で配置してあり 、それぞれが径外方向に進むに連れて幅が漸 次大きくなる形状を有している。これら第1 石15は、互いに隣り合う磁極が異極となる態 様で設けてある。

 従動側回転体20は、図3に示すように、上 駆動側回転体10と略同一の外径を有する円 状の形態を成しており、作用面21が駆動側回 転体10の作用面12に離隔して対向する態様で けてある。より詳細には、従動側回転体20は 、その中央領域に貫通孔22が設けてあり、こ 貫通孔22を駆動シャフト11が貫通しており、 図示せぬ支持部材を介して駆動シャフト11の 心、すなわち回転軸L回りに回転可能に設け てある。これにより、駆動側回転体10及び従 側回転体20は、互いの作用面12,21が離隔して 対向する態様で配設され、それぞれが作用面 12,21と直交する方向に沿って同一直線上に延 する回転軸L回りに回転可能となるものであ る。

 このような従動側回転体20は、図には明 しないが、接続部材を介して負荷に接続し あり、回転することにより、そのトルク(駆 力)を負荷に伝達するためのものである。

 また、このような従動側回転体20の作用 21には、第2磁石群23及び第3磁石群25が設けて ある。第2磁石群23は、複数(図示の例では6つ) の永久磁石である第2磁石24により構成される ものである。第2磁石24は、従動側回転体20の 用面21における、駆動側回転体10が相対的に 回転することにより第1磁石15と対向可能な対 向領域Aのうち、駆動シャフト11(回転軸L)に近 接する個所に、該回転軸Lを中心とする円周 に等間隔で配置してある。すなわち、回転 Lを中心とする周方向に沿って配置してある これら第2磁石24は、互いに隣り合う磁極が 極となる態様で設けてある。

 第3磁石群25は、複数(図示の例では6つ)の 久磁石である第3磁石26により構成されるも である。第3磁石26は、従動側回転体20の作 面21における上記対向領域Aのうち、上記第2 石24よりも外方となる個所に、より詳細に 、従動側回転体20の作用面21の外周近傍個所 、該回転軸Lを中心とする円周上に等間隔で 配置してある。すなわち、回転軸Lを中心と る周方向に沿って配置してある。これら第3 石26は、互いに隣り合う磁極が異極となる 様で設けてある。

 このような第3磁石26は、それぞれが第2磁 石24の径外方向に配設してあり、第2磁石24と 同一の面積を有している。そして、第3磁石 26は、回転軸Lとの間に位置する第2磁石24とは 異なる磁極である。このことについて詳細に 説明すると、第2磁石24がN極の場合、この第2 石24の径外側にある第3磁石26はS極と成り、 2磁石24がS極の場合、この第2磁石24の径外側 にある第3磁石26はN極と成っている。

 以上のような構成を有する磁気カップリ グ装置では、次のようにして駆動側回転体1 0から従動側回転体20にトルクを伝達すること になる。

 駆動シャフト11を通じて駆動機構13から駆 動力が与えられた駆動側回転体10は、駆動シ フト11の軸心、すなわち回転軸L回りに回転 る。駆動側回転体10が回転する結果、駆動 回転体10の第1磁石15と、従動側回転体20の第2 磁石24及び第3磁石26とが、図4に示すように対 向すると、すなわち、N極の第1磁石15がN極の 2磁石24及びS極の第3磁石26に対向し、かつS の第1磁石15がS極の第2磁石24及びN極の第3磁 26に対向すると、第1磁石15と第2磁石24との間 では、磁気反発力が働く一方、第1磁石15と第 3磁石26との間では、磁気吸引力が働くことに なる。

 ここで、第2磁石24と第3磁石26は、略同一 面積を有しており、第2磁石24及び第3磁石26 対向領域Aに配設してものであるから、第1 石15と第2磁石24との間で回転軸L方向に沿っ 働く磁気反発力と、第1磁石15と第3磁石26と 間で回転軸L方向に沿って働く磁気吸引力と 略等しいものとなる。

 一方、第3磁石26は、第2磁石24の外方、す わち従動側回転体20の外周近傍部に配置し あることから、第3磁石26と第1磁石15との間 働く回転方向の磁気吸引力が、第2磁石24と 1磁石15との間で働く回転方向の磁気反発力 りも大きくなり、つまり、第3磁石群25と第1 石群14との間の方が第2磁石群23と第1磁石群1 4との間よりも大きな回転トルクを発生する ととなり、これにより、従動側回転体20は、 駆動側回転体10に応じて回転軸L回りに回転す ることになる。つまり、駆動側回転体10と従 側回転体20との作用面12,21間に生ずる磁力に より、駆動側回転体10から従動側回転体20に ルクが伝達されたことになる。伝達された ルクは、接続部材を介して負荷に伝達され 。

 以上説明したような本実施の形態1の磁気 カップリング装置においては、複数の第1磁 15が、駆動側回転体10の作用面21に回転軸Lを 心とする周方向に沿って互いに隣り合う磁 が異極となる態様で等間隔で配設されて第1 磁石群14を構成し、複数の第2磁石24が、従動 回転体20の作用面21の対向領域Aのうち回転 Lに近接する個所に、回転軸Lを中心とする周 方向に沿って互いに隣り合う磁極が異極とな る態様で等間隔で配設されて第2磁石群23を構 成し、第3磁石26が、従動側回転体20の作用面2 1の対向領域Aのうち第2磁石24よりも外方とな 個所に、回転軸Lを中心とする周方向に沿っ て互いに隣り合う磁極が異極となる態様で等 間隔で配設されて第3磁石群25を構成し、第3 石26が第2磁石24と略同一の面積を有し、かつ 回転軸Lとの間に位置する第2磁石24とは磁極 異極としてあるので、第1磁石15と第2磁石24 の間で回転軸L方向に沿って働く磁気反発力 、第1磁石15と第3磁石26との間で回転軸L方向 に沿って働く磁気吸引力とは略等しいものと なる。これにより、回転軸L方向に沿って従 側回転体20を変位させる力を低減化、すなわ ちスラスト荷重を低減化させることができる 。また、第3磁石26と第1磁石15との間で働く回 転方向の磁気吸引力が、第2磁石24と第1磁石15 との間で働く回転方向の磁気反発力よりも大 きくなり、つまり、第3磁石群25と第1磁石群14 との間の方が第2磁石群23と第1磁石群14との間 よりも大きな回転トルクを発生することとな り、駆動側回転体10に応じて従動側回転体20 回転することになり、駆動側回転体10から従 動側回転体20へトルクを伝達することができ 。更に、本実施の形態1における磁気カップ リング装置は、駆動側回転体10及び従動側回 体20が円板状の形態を成し、構造上、回転 L方向を短いものとする扁平な構成が可能で り、装置全体の小型化を図ることが可能で る。従って、装置全体の小型化を図りなが 、回転軸L方向に沿って生ずる磁気吸引力を 低減させて良好にトルクを伝達することがで きる。

 特に、第1磁石15と第2磁石24との間で回転 L方向に沿って働く磁気反発力と、第1磁石15 と第3磁石26との間で回転軸L方向に沿って働 磁気吸引力とは略等しいものとなるので、 動側回転体20が駆動側回転体10に対して近接 反する態様で回転軸L方向に沿って変位する 虞れがない。従って、一方の回転体が他方の 回転体に近接離反する態様で回転軸L方向に って変位することを抑制して良好にトルク 伝達することができる。

<実施の形態2>
 図5は、本発明の実施の形態2である磁気カ プリング装置を模式的に示す断面側面図で る。尚、上述した実施の形態1である磁気カ プリング装置と同一の構成を有するものに 同一の符号を付して説明する。

 ここで例示する磁気カップリング装置は 駆動側回転体(第1回転体)10と、従動側回転 (第2回転体)20とを備えて構成してある。

 駆動側回転体10は、図6に示すように、円 状の形態を成しており、その中心を回転軸L が通過する態様で駆動シャフト11が設けてあ 。より詳細には、駆動側回転体10は、作用 12から突出する態様で駆動シャフト11が設け あり、該駆動シャフト11の軸心、すなわち 転軸L回りに回転可能に設けてある。この駆 シャフト11は、駆動機構13に連係しており、 駆動機構13からの駆動力が駆動シャフト11を じて駆動側回転体10に与えられ、これにより 駆動側回転体10は回転軸L回りに回転するもの である。

 このような駆動側回転体10の作用面12には 、第1磁石群34が設けてある。第1磁石群34は、 複数(図示の例では12個)の永久磁石である第1 石35により構成されるものである。第1磁石3 5は、駆動シャフト11の軸心、すなわち回転軸 Lを中心とする円周上に等間隔で配置してあ 、互いに隣り合う磁極が異極となる態様で けてある。このような第1磁石35は、一対の 周側磁石要素35aと外周側磁石要素35bとをそ ぞれ備えて成るものである。

 内周側磁石要素35aは、駆動シャフト11(回 軸L)に近接する領域に配置してある。この うな内周側磁石要素35aは、径外方向に向か に連れて幅が漸次大きくなる態様で回転軸L 中心とする一の回転方向、すなわち図6中に おいては時計回りの方向に向けて変位するも のであり、例えば放射状曲線に沿って延在し ている。ここで、内周側磁石要素35aは、放射 状曲線に沿って延在するものとしているが、 本発明はこれに限定されず、例えばインボリ ュート曲線に沿って延在するものであっても 構わない。

 外周側磁石要素35bは、内周側磁石要素35a ら分離する態様で該内周側磁石要素35aより 径外側に配置してある。この外周側磁石要 35bは、内周側磁石要素35aと略同一の面積を しており、それぞれが径外方向に進むに連 て幅が漸次大きくなる形状を有している。

 従動側回転体20は、図7に示すように、上 駆動側回転体10と略同一の外径を有する円 状の形態を成しており、作用面21が駆動側回 転体10の作用面12に離隔して対向する態様で けてある。より詳細には、従動側回転体20は 、その中央領域に貫通孔22が設けてあり、こ 貫通孔22を駆動シャフト11が貫通しており、 図示せぬ支持部材を介して駆動シャフト11の 心、すなわち回転軸L回りに回転可能に設け てある。これにより、駆動側回転体10及び従 側回転体20は、互いの作用面12,21が離隔して 対向する態様で配設され、それぞれが作用面 12,21と直交する方向に沿って同一直線上に延 する回転軸L回りに回転可能となるものであ る。

 このような従動側回転体20は、図には明 しないが、接続部材を介して負荷に接続し あり、回転することにより、そのトルク(駆 力)を負荷に伝達するためのものである。

 また、このような従動側回転体20の作用 21には、第2磁石群43及び第3磁石群45が設けて ある。第2磁石群43は、複数(図示の例では12個 )の永久磁石である第2磁石44により構成され ものである。

 第2磁石44は、従動側回転体20の作用面21に おいて、駆動側回転体10が相対的に回転する とにより第1磁石35の内周側磁石要素35aと対 可能な領域に、該回転軸Lを中心とする円周 上に等間隔で配置してある。すなわち、回転 軸Lを中心とする周方向に沿って配置してあ 。これら第2磁石44は、それぞれが第1磁石35 内周側磁石要素35aと略同一の面積を有し、 いに隣り合う磁極が異極となる態様で設け ある。

 また、第2磁石44は、径外方向に向かうに れて幅が漸次大きくなる態様で回転軸Lを中 心とする一の回転方向、すなわち図7中にお ては反時計回りの方向に向けて変位するも であり、例えば放射状曲線に沿って延在し いる。ここで、第2磁石44は、放射状曲線に って延在するものとしているが、本発明は れに限定されず、例えばインボリュート曲 に沿って延在するものであっても構わない

 第3磁石群45は、複数(図示の例では12個)の 永久磁石である第3磁石46により構成されるも のである。第3磁石46は、従動側回転体20の作 面21において、駆動側回転体10が相対的に回 転することにより第1磁石35の外周側磁石要素 35bと対向可能な領域に、より詳細には、従動 側回転体20の作用面21の外周近傍個所に、該 転軸Lを中心とする円周上に等間隔で配置し ある。すなわち、回転軸Lを中心とする周方 向に沿って配置してある。これら第3磁石46は 、互いに隣り合う磁極が異極となる態様で設 けてある。

 このような第3磁石46は、それぞれが第2磁 石44の径外方向に配設してあり、第2磁石44と 同一の面積を有している。そして、第3磁石 46は、回転軸Lとの間に位置する第2磁石44とは 異なる磁極である。このことについて詳細に 説明すると、第1磁石35の外周側磁石要素35bと これに対向する第3磁石46との磁極がそれぞれ 異なって吸引状態となっている場合に、第1 石35の内周側磁石要素35aとこれに対向する第 2磁石44との磁極がそれぞれ同じものとなって 反発の関係となっている。

 一方、本実施の形態2である磁気カップリ ング装置においては、磁石ユニット50が設け ある。磁石ユニット50は、第1円環磁石51と 第2円環磁石52とを備えて構成してある。第1 環磁石51は、円環状の形態を成している。 の第1円環磁石51は、図6に示すように、駆動 回転体10の作用面12において内周側磁石要素 35aと外周側磁石要素35bとの間にその中心が回 転軸Lに一致するよう配置してある。

 第2円環磁石52は、第1円環磁石51と略同一 外径及び内径を有した円環状の形態を成し いる。この第2円環磁石52は、図7に示すよう に、従動側回転体20の作用面21において第2磁 44と第3磁石46との間、より詳細には、駆動 回転体10の第1円環磁石51と対向可能な個所に その中心が回転軸Lと一致するよう配置して る。

 このような磁石ユニット50において、第1 環磁石51と第2円環磁石52との磁極は、特に められたものではない。磁石ユニット50が作 用面12,21間に磁力による反発力(磁気反発力) 作用させるものである場合には、第1円環磁 51と第2円環磁石52とは互いに同極である一 、作用面12,21間に磁力による吸引力(磁気吸 力)を作用させるものである場合には、第1円 環磁石51と第2円環磁石52とが互いに異極であ 。より具体的には、磁石ユニット50が作用 12,21間に磁気反発力を作用させるものである 場合には、第1円環磁石51がN極なら第2円環磁 52もN極、第1円環磁石51がS極なら第2円環磁 52もS極であり、磁石ユニット50が作用面12,21 に磁気吸引力を作用させるものである場合 は、第1円環磁石51がN極なら第2円環磁石52は S極、第1円環磁石51がS極なら第2円環磁石52はN 極である。

 かかる磁石ユニット50が作用面12,21間に磁 気反発力を作用させるもの、あるいは磁気吸 引力を作用させるものであるかについては、 第1磁石群34と、第2磁石群43及び第3磁石群45と の間で働く全体の磁力の大きさによって決め られるものである。

 以上のような構成を有する磁気カップリ グ装置では、次のようにして駆動側回転体1 0から従動側回転体20にトルクを伝達すること になる。

 駆動シャフト11を通じて駆動機構13から駆 動力が与えられた駆動側回転体10は、駆動シ フト11の軸心、すなわち回転軸L回りに回転 る。駆動側回転体10が回転する結果、第1磁 35(外周側磁石要素35b)と第3磁石46との間で磁 気吸引力が、第1磁石35(内周側磁石要素35a)と 2磁石44との間で磁気反発力が働く。

 ここで、第2磁石44と第3磁石46とは略同一 面積を有しており、第1磁石35と第2磁石44と 間で回転軸L方向に沿って働く磁気反発力と 、第1磁石35と第3磁石46との間で回転軸L方向 沿って働く磁気吸引力とは略等しいものと る。

 一方、第3磁石46は、第2磁石44の外方、す わち従動側回転体20の外周近傍部に配置し あることから、第3磁石46と第1磁石35(外周側 石要素35b)との間で働く回転方向の磁気吸引 力が、第2磁石44と第1磁石35(内周側磁石要素35 a)との間で働く回転方向の磁気反発力よりも きくなり、つまり、第3磁石群45と第1磁石群 34との間の方が第2磁石群43と第1磁石群34との よりも大きな回転トルクを発生することと り、これにより、従動側回転体20は、駆動 回転体10に応じて回転軸L回りに回転するこ になる。つまり、駆動側回転体10と従動側回 転体20との作用面12,21間に生ずる磁力により 駆動側回転体10から従動側回転体20にトルク 伝達されたことになる。伝達されたトルク 、接続部材を介して負荷に伝達される。

 そして、第1磁石35の内周側磁石要素35a及 第2磁石44は、上述したように互いに放射状 線に沿って延在しているために、両磁石間 働く磁気反発力が図7の矢印aで示すように 方向に向けて主として作用することになる この結果、駆動側回転体10及び従動側回転体 20の回転方向と反対側の方向(図7中の矢印a1) 作用する磁気反発力を低減させることがで る。

 以上説明したような本実施の形態2の磁気 カップリング装置によれば、上述した実施の 形態1における磁気カップリング装置が奏す 作用効果に加え、次のような作用効果を奏 ることができる。すなわち、第1磁石35の内 側磁石要素35a及び第2磁石44が互いに放射状 線に沿って延在しているために、駆動側回 体10及び従動側回転体20の回転方向と反対側 方向に作用する磁気反発力を低減させるこ ができ、これにより第1磁石35の外周側磁石 素35bと第3磁石46との間で働く磁気吸引力に り駆動側回転体10の回転に応じて回転する 動側回転体20の回転トルクの低下を抑制する ことができる。

 また、上記磁気カップリング装置によれ 、磁石ユニット50が作用面12,21間に磁気反発 力、あるいは磁気吸引力を作用させるために 、回転軸L方向に働くスラスト力の絶対値を 整することが可能になる。これにより、作 面12,21間の最小離間距離、あるいは最大離間 距離を規定することが可能になる。

 以上、本発明の好適な実施の形態1及び実 施の形態2について説明したが、本発明はこ らに限定されるものではなく、種々の変更 行うことができる。例えば、上述した実施 形態1及び実施の形態2では、駆動シャフト11 従動側回転体20の貫通孔22を貫通する態様で 設けてあったが、本発明では、駆動側回転体 (第1回転体)及び従動側回転体(第2回転体)が各 々別個に、回転軸が同一直線状となる態様で 軸部(シャフト)を設けてあっても構わない。 に、上述した実施の形態1及び実施の形態2 は、便宜上第1回転体を駆動側回転体、第2回 転体を従動側回転体として説明したが、本発 明では、第1回転体が従動側回転体、第2回転 が駆動側回転体であっても構わない。

 また、上述した実施の形態1では、従動側 回転体20の作用面21において、第2磁石24と第3 石26との間には、特に何も設けていなかっ が、本発明では、第2磁石24と第3磁石26との に回転軸Lの周方向に沿って例えば銅等の反 性体材料から成る板状体を配設しても構わ い。

 また、上述した実施の形態1及び実施の形 態2では、駆動側回転体10の作用面12に第1磁石 群14,34、従動側回転体20の作用面21に第2磁石 23,43及び第3磁石群25,45を設けたが、本発明で は、駆動側回転体10の作用面12に第2磁石群23,4 3及び第3磁石群25,45、従動側回転体20の作用面 21に第1磁石群14,34を設けても良い。

<実施の形態3>
 図8は、本発明の実施の形態3である磁気カ プリング装置を模式的に示すもので、一部 断面で示す断面側面図である。尚、図8中の 方が前方、右方が後方として説明する。こ で例示する磁気カップリング装置は、プー (第1回転体)60と、従動側回転体(第2回転体)70 とを備えて構成してある。

 プーリ60は、前面が開放し、かつ後面が 塞した略円筒状を成している。このプーリ60 には、例えばビスB等により磁性体等から成 カバー80が取り付けられ、該カバー80により 面が閉塞されている。プーリ60の後面の中 部には凹部61が形成してあり、この凹部61の 壁部62の中心部、すなわちプーリ60の後面の 中心部には貫通孔63が形成してある。凹部61 、コンプレッサ本体Cの前部C1を進入させて り、貫通孔63は、負荷となるコンプレッサ駆 動機構(図示せず)に連結され、かつコンプレ サ本体Cの前部C1から前方に突出する態様で 設された駆動シャフトC2を貫通させている 貫通孔63を貫通する駆動シャフトC2の先端部 、プーリ60の前面を閉塞するカバー80まで至 り、該カバー80に図示せぬ支持部材を介して 身の中心軸である回転軸L回りに回転可能に 支持されている。また、凹部61と、コンプレ サ本体Cの前部C1との間にはベアリング64が 在している。

 このようなプーリ60の外周には、駆動機 であるエンジンとの間で掛け渡される図示 ぬベルトが巻回されており、エンジンの回 数に同期して駆動シャフトC2の回転軸L回り 回転する駆動側回転体である。上述したよ に、プーリ60とコンプレッサ本体Cの前部C1と の間にはベアリング64が介在しているために プーリ60の回転がコンプレッサ本体Cに直接 達されることはなく、また、駆動シャフトC 2は、プーリ60の貫通孔63を貫通してカバー80 回転可能に支持されているので、カバー80が プーリ60とともに回転してもその回転が駆動 ャフトC2に直接伝達されることはない。

 上記プーリ60の後面には、その前方を臨 面側に円環状を成す内壁部65が配設してあり 、かかる内壁部65の前面と、上記底壁部62の 面とが該プーリ60の作用面を構成している。 以下においては、説明の便宜上、内壁部65の 面を外周側作用面65aと、底壁部62の前面を 周側作用面62aと適宜称する。図から明らか ように、外周側作用面65a及び内周側作用面62 aも駆動シャフトC2の回転軸Lの軸方向と直交 る方向に延在しており、外周側作用面65aは 周側作用面62aと回転軸Lの軸方向に沿って並 している。

 図9は、プーリ60の各作用面62a,65aの構成を 示すもので、該プーリ60の内部の要部を前方 ら見た場合を示す正面図である。ここで例 するように、プーリ60の内周側作用面62aに 、駆動側内周磁石66及び第1中周磁石群67が設 けてある。

 駆動側内周磁石66は、円環状の形態を成 ており、回転軸Lに近接した個所である貫通 63の外周個所に該回転軸Lを囲繞する態様で 設してある。

 第1中周磁石群67は、複数(図示の例では30 )の永久磁石である第1中周磁石67aにより構 されるものである。第1中周磁石67aは、駆動 ャフトC2の軸心、すなわち回転軸Lを中心と る円周上に等間隔で配置してあり、それぞ が径外方向に進むに連れて幅が漸次大きく る形状を有している。これら第1中周磁石67a は、互いに隣り合う磁極が同極となる態様で 設けてある。

 プーリ60の外周側作用面65aには、外周磁 体群68が設けてある。外周磁性体群68は、複 (図示の例では30個)の磁性体であるヨーク68a により構成されるものである。ヨーク68aは、 駆動シャフトC2の軸心、すなわち回転軸Lを中 心とする円周上に等間隔で配置してあり、そ れぞれが径外方向に進むに連れて幅が漸次大 きくなる形状を有している。また、これらヨ ーク68aは、渦電流用アルミニウム68bで周囲を 囲まれており、換言すると、渦電流用アルミ ニウム68bに埋設してある。

 従動側回転体70は、駆動シャフトC2の外周 に設けたハブHに一体的に形成したもので、 ハブHから径外方向に向けて延在する内周側 外部71と、内周側径外部71の延在端部より後 方に向けて延在する水平延在部72と、水平延 部72の延在端部より径外方向に向けて延在 る外周側径外部73とを有している。

 ハブHは、図示せぬ駆動手段により、駆動 シャフトC2とは別個に該駆動シャフトC2の軸 向に沿ってスライド移動、すなわちプーリ60 の後面に対して近接離反する態様で移動する ことが可能であるが、駆動シャフトC2の回転 L回りに回転する場合には、該駆動シャフト C2と一体的に回転するものである。

 また、ハブHの前端部、すなわち従動側回 転体70が形成された個所よりも前方側部位の 周部には、姿勢保持用磁石90が配設してあ 。姿勢保持用磁石90は、図8に示すように、 ブHの前端部がカバー80に形成された円筒部81 の内部に進入する場合に該円筒部81の内周面 の間で磁力によりハブHの姿勢を保持するた めのものである。

 従動側回転体70の後面、すなわち内周側 外部71の後面及び外周側径外部73の後面は、 周側作用面62a及び外周側作用面65aにそれぞ 離隔して対向しており、従動側回転体70の 用面を構成している。ここで、外周側径外 73の作用面73aは内周側径外部71の作用面71aと 転軸Lの軸方向に沿って並設している。

 図10は、従動側回転体70の各作用面71a,73a 構成を示すもので、従動側回転体70を後方か ら見た場合を示す背面図である。ここで例示 するように、従動側回転体70の内周側径外部7 1の作用面71aには、従動側内周磁石74及び第2 周磁石群75が設けてある。

 従動側内周磁石74は、円環状の形態を成 ている。従動側内周磁石74は、内周側径外部 71の作用面71aにおける内周領域、プーリ60が 対的に回転することにより該プーリ60の内周 側作用面62aに設けた駆動側内周磁石66に対向 能な領域に設けてある。この従動側内周磁 74は、駆動側内周磁石66と同極である。

 第2中周磁石群75は、複数(図示の例では30 )の永久磁石である第2中周磁石75aにより構 されるものである。第2中周磁石75aは、従動 回転体70の内周側径外部71の作用面71aにおけ る、プーリ60が相対的に回転することにより 1中周磁石67aと対向可能な対向領域に、駆動 シャフトC2の回転軸Lを中心とする円周上に等 間隔で配置してある。すなわち、回転軸Lを 心とする周方向に沿って配置してある。こ ら第2中周磁石75aは、互いに隣り合う磁極が 極となる態様で設けてあり、しかも第1中周 磁石67aとも同極である。

 従動側回転体70の外周側径外部73の作用面 73aには、外周磁石群76が設けてある。外周磁 群76は、複数(図示の例では30個)の永久磁石 ある外周磁石76aにより構成されるものであ 。外周磁石76aは、従動側回転体70の外周側 外部73の作用面73aにおける、プーリ60が相対 に回転することにより外周磁性体群68のヨ ク68aと対向可能な対向領域に、駆動シャフ C2の回転軸Lを中心とする円周上に等間隔で 置してある。すなわち、回転軸Lを中心とす 周方向に沿って配置してある。これら外周 石76aは、互いに隣り合う磁極が異極となる 様で設けてある。

 ここで、外周磁石76aの面積、並びにこれ 対となるヨーク68aの面積は、両者間に働く 転軸L方向に沿った磁気吸引力が、内周磁石 66,74間及び中周磁石群67,75間で働く回転軸L方 に沿った磁気反発力と同程度となるように きさが予め調整してある。

 以上のような構成を有する磁気カップリ グ装置では、次のようにして駆動側回転体 あるプーリ60から従動側回転体70にトルクを 伝達することになる。

 図11に示すように、駆動手段によりハブH プーリ60の後面に対して近接する態様で後 にスライド移動する。これにより、プーリ60 の各作用面(内周側作用面62a及び外周側作用 65a)に対して従動側回転体70の各作用面(内周 径外部71の作用面71a及び外周側径外部73の作 用面73a)がそれぞれ近接する。

 このように近接した状態にあるプーリ60 各作用面62a,65aと、従動側回転体70の各作用 71a,73aとの間においては、図12に示すように ヨーク68aと外周磁石76aとが対向して両者間 磁気吸引力が働く。その一方、第1中周磁石6 7aと第2中周磁石75aとの間では磁気反発力が主 として働き、更に駆動側内周磁石66と従動側 周磁石74との間でも磁気反発力が働くこと より、回転軸L方向に沿って働く磁気反発力 、回転軸L方向に沿って働く磁気吸引力とは 略等しいものとなる。

 一方、ヨーク68aは、駆動側内周磁石66及 第1中周磁石67aの径外側に配置し、かつ外周 石76aは、従動側内周磁石74及び第2中周磁石7 5aの径外側に配置してあることから、ヨーク6 8aと外周磁石76aとの間で働く回転軸L回りの回 転方向の磁気吸引力が、第1中周磁石67aと第2 周磁石75aとの間で働く回転軸L回りの回転方 向の磁気反発力、並びに駆動側内周磁石66と 動側内周磁石74との間で働く回転軸L回りの 転方向の磁気反発力よりも大きくなり、つ り外周磁性体群68と外周磁石群76との間の方 が、内周磁石66,74間、並びに第1中周磁石群67 第2中周磁石群75との間よりも大きな回転ト クを発生することとなり、これにより従動 回転体70は、プーリ60に応じて回転軸L回り 回転することになる。つまりプーリ60と従動 側回転体70との作用面間に生ずる磁力により プーリ60から従動側回転体70にトルクが伝達 されたことになる。

 このようにして従動側回転体70が回転軸L りに回転すると、その回転力はハブHを通じ て駆動シャフトC2に伝達し、駆動シャフトC2 回転軸L回りに回転することにより、負荷で るコンプレッサ駆動機構に伝達される。

 以上説明したような本実施の形態3の磁気 カップリング装置においては、駆動側内周磁 石66、従動側内周磁石74、第1中周磁石群67及 第2中周磁石群75が、プーリ(第1回転体)60及び 従動側回転体70のそれぞれの作用面における 転軸Lに近接した内周領域間において回転軸 Lの軸方向に沿った磁気反発力を主として生 させる第1磁力ユニットを構成している。ま 、外周磁性体群68及び外周磁石群76が、プー リ60及び従動側回転体70のそれぞれの作用面 おける第1磁力ユニットよりも径外側の外周 域間において第1磁力ユニットで生じさせる 磁気反発力と同程度の回転軸Lの軸方向に沿 た磁気吸引力を生じさせる第2磁力ユニット 構成している。これにより、回転軸L方向に 沿って従動側回転体70を変位させる力を低減 、すなわちスラスト荷重を低減化させるこ ができる。

 そして、第2磁力ユニットの方が第1磁力 ニットよりも径外側に配置してあることか 、第1磁力ユニットよりも大きな回転トルク 発生することとなり、プーリ60に応じて従 側回転体70が回転することになり、プーリ60 ら従動側回転体70へトルクを伝達すること できる。更に、本実施の形態3における磁気 ップリング装置は、プーリ60及び従動側回 体70が、構造上回転軸L方向に沿った長さを いものとする扁平な構成が可能であり、装 全体の小型化を図ることが可能である。従 て、装置全体の小型化を図りながら、回転 L方向に沿って生ずる磁気吸引力を低減させ 良好にトルクを伝達することができる。

 また、本発明の実施の形態3である磁気カ ップリング装置によれば、磁気吸引力を発生 させる外周磁性体群68及び外周磁石群76を外 側作用面65a及び外周側径外部73の作用面73aに それぞれ配置し、磁気反発力を発生させる内 周磁石、第1中磁石群及び第2中周磁石群75を 周側作用面62a及び内周側径外部71の作用面71a にそれぞれ配置して、外周磁性体群68及び外 磁石群76とそれぞれ回転軸L方向に沿って並 してなる構成を採用しており、本構成によ 必要に応じて磁気反発力を発生させる内周 石、第1中周磁石67a及び第2中周磁石75aを大 くすることが可能になり、回転軸Lの軸方向 沿って作用する磁力をきめ細やかに精度良 調整することが可能になる。

 更に、本発明の実施の形態3である磁気カ ップリング装置によれば、プーリ60の各作用 と、従動側回転体70の各作用面との間に生 る磁気発生部は、プーリ60とカバー80とによ 形成された筐体内に内包されており、これ より、外部から各作用面に配置した磁石に 要な磁性体粉等が進入して吸着してしまう とを防止することができる。

 また更に、上記磁気カップリング装置に れば、ハブHの前端部に配設した姿勢保持用 磁石90が、例えば図8に示すように従動側回転 体70がプーリ60の作用面から離隔した状態(オ 状態)にある場合において、カバー80の円筒 81の内周面との間で磁力によりハブHの姿勢 保持するので、当該オフ状態を良好に維持 ることが可能になる。

 尚、上述した実施の形態3では、外周磁性 体群68を構成するヨーク68aは、第1中周磁石群 67を構成する第1中周磁石67aよりも径外側とな る個所に配設されているが、本発明では、ヨ ーク68aの外端部が第1中周磁石の外端部より 径外側に配設されていればよく、外周磁性 の内端部が第1中周磁石67aの外端部よりも径 側に配置されていても構わない。同様に、 周磁石群76を構成する外周磁石76aは、第2中 磁石群75を構成する第2中周磁石75aよりも径 側となる個所に配設されているが、本発明 は、外周磁石76aの外端部が第2中周磁石75aの 外端部よりも径外側に配設されていればよく 、外周磁石76aの内端部が第2中周磁石75aの外 部よりも径内側に配置されていても構わな 。

 以上のように、本発明に係る磁気カップ ング装置は、互いの作用面が離隔して対向 る態様で配設された第1回転体と第2回転体 の作用面間に生ずる磁力により、一方側の 転体から他方側の回転体にトルクを伝達す のに適している。

 10      駆動側回転体
 11      駆動シャフト
 12      作用面
 14,34   第1磁石群
 15,35   第1磁石
 20      従動側回転体
 21      作用面
 22      貫通孔
 23,43   第2磁石群
 24,44   第2磁石
 25,45   第3磁石群
 26,46   第3磁石
 35a     内周側磁石要素
 35b     外周側磁石要素
 60      プーリ
 61      凹部
 62      底壁部
 62a     内周側作用面
 63      貫通孔
 64      ベアリング
 65      内壁部
 65a     外周側作用面
 66      駆動側内周磁石
 67      第1中周磁石群
 67a     第1中周磁石
 68      外周磁性体群
 68a     ヨーク
 68b     渦電流用アルミニウム
 70      従動側回転体
 71      内周側径外部
 72      水平延在部
 73      外周側径外部
 71a,73a 作用面
 74      従動側内周磁石
 75      第2中周磁石群
 75a     第2中周磁石
 76      外周磁石群
 76a     外周磁石
 80      カバー
 81      円筒部
 90      姿勢保持用磁石
  A      対向領域
  B      ビス
  C      コンプレッサ本体
 C1      前部
 C2      駆動シャフト
  H      ハブ
  L      回転軸 




 
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