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Title:
LOOSE FLANGE TYPE FLARED PIPE JOINT AND METHOD OF JOINING STEEL PIPES TOGETHER BY USING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/119419
Kind Code:
A1
Abstract:
A loose flange type flared pipe joint has flared portions respectively formed at ends of two steel pipes, and also has loose flanges respectively in contact with the flared portions. The angle θ of the end surface of each flared portion relative to the center axis of the steel pipe and the curvature radius R of a corner of a connection section between the flared portion and the steel pipe satisfy the relationships of 87 ≤ θ ≤ 0.88Ln(R) + 89.3. A method of jointing steel pipes together includes a step of forming flared portions satisfying the above relationships at ends of two steel pipes, a step of butting against each other the flared portions respectively formed at the ends of the two steel pipes, and a step of mechanically fastening the two pipes together with the butted flared portions clamped by the loose flanges.

Inventors:
TSURU EIJI (JP)
KONDO TETSUMI (JP)
SATOH TETSU (JP)
HASEGAWA HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/055344
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
March 18, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON STEEL CORP (JP)
TSURU EIJI (JP)
KONDO TETSUMI (JP)
SATOH TETSU (JP)
HASEGAWA HIROSHI (JP)
International Classes:
F16L23/024; F16L23/026; F16L23/028
Foreign References:
JPH0953772A1997-02-25
JPH0473489A1992-03-09
JP4505957A
JP2003343775A2003-12-03
JPH1130366A1999-02-02
JPH0722193U1995-04-21
JPH05272670A1993-10-19
Attorney, Agent or Firm:
SHIGA, Masatake et al. (JP)
Masatake Shiga (JP)
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Claims:
 2本の鋼管の端部にそれぞれ形成されたフレア部と、前記フレア部にそれぞれ当接するルーズフランジとを有し、
 前記鋼管の中心軸に対する前記フレア部の端面の角度θ[°]と、前記フレア部と前記鋼管との連結部のコーナー曲率半径R[mm]とが、下記式(1)を満足することを特徴とするルーズフランジ式フレア管継手。
 前記角度θが91°以下であることを特徴とする請求項1に記載のルーズフランジ式フレア管継手。
 鋼管の端部をつば出し加工することで、前記鋼管の中心軸に対するフレア部の端面の角度θ[°]と、前記フレア部と前記鋼管との連結部のコーナー曲率半径R[mm]とが、下記式(1)を満足する前記フレア部を形成する工程と、
 2本の前記鋼管の端部にそれぞれ形成された前記フレア部を衝合する工程と、
 前記衝合されたフレア部を2つのルーズフランジで挟持して、機械的に締結する工程とを含むことを特徴とするルーズフランジ式フレア管継手を用いた鋼管の接合方法。
 前記角度θが91°以下であることを特徴とする請求項3に記載のルーズフランジ式フレア管継手を用いた鋼管の接合方法。
Description:
ルーズフランジ式フレア管継手 びそれを用いた鋼管の接合方法

 本発明は、フランジをボルトで締結して配 類を接合する管継手に関し、より詳細には 鋼管の端部に設けたフレア部とフレア部に 接されたルーズフランジとを有する機械式 手に関する。
 本願は、2008年3月24日に出願された日本国特 許出願第2008-075958号に対し優先権を主張し、 の内容をここに援用する。

 水、空気、蒸気等の流体を移送する屋内 管の接合には、フランジをボルトで締結す 機械式継手が用いられる。このような機械 継手のフランジは、鋼管の端部に溶接する 、又は、鋼管の端部に設けたフレア部をル ズフランジに当接させる、などの方法によ 、鋼管の端部に設けられる。

 近年では、溶接の必要がなく、施工現場 て簡便にフレア加工ができ、施工時間も短 できるルーズフランジ式フレア管継手の需 が高まっている。また、屋内配管では、通 、鋼管に軸力や曲げを伴わない配管設計が われ、ルーズフランジ式管継手によって配 が接合される(例えば、特許文献1、2)。

 このルーズフランジ式フレア管継手は火 を必要としないことから、例えば、船舶内 管における需要も高まっている。この場合 船舶のエンジン振動、波動による振動によ 継手部には繰り返しの引張応力が負荷され 。したがって、繰り返し荷重下においても ール性が維持できるルーズフランジ式フレ 管継手が要求されるようになってきた。

 これに対して、繰り返し荷重が負荷され 際に、移送流体のシール性が維持できるよ な継手は、これまでには開発されていない なお、内圧が高くなるほど密封力を増すル ズフランジ式管継手は提案されている(例え ば、特許文献3)。しかし、この技術でも、繰 返し応力が負荷された際には、シール性を 保することはできない。

 また、フレア加工部の強度や疲労特性を 上させる方法は提案されている(例えば、特 許文献4、5)。しかし、これらは、成形加工さ れたフレア部の特性を向上させたものであり 、ルーズフランジ式フレア管継手のシール性 については考慮されていない。

 一方、フランジ部に応力が加わった際の耐 壊特性の向上を目的とした管継手として、 レア部のフランジとの接触面をテーパー状 加工したルーズフランジ式フレア管継手が 案されている(例えば、特許文献6)。しかし このようなテーパー形状を有するフレア部 形成するためには、加工途中で工具を変更 る必要があり、フレア部のつば出し加工の 程が複雑になる。

特開2007-211811号公報

特開2000-55239号公報

登録実用新案第3136954号公報

特開2005-351383号公報

特開平5-329557号公報

実開平7-22193号公報

 本発明は、鋼管の端部にフレア部を設け 鋼管の接合部にてフレア部の端面を衝合し ルーズフランジによって挟持するルーズフ ンジ式フレア管継手において、特に、繰り し応力が負荷された際のシール性の改善を 題とする。

 本発明は、フレア部の端面の角度とフレ 部コーナーの曲率半径との関係を制御し、 り返し応力が負荷された際のシール性を改 したルーズフランジ式フレア管継手に関し その要旨は以下のとおりである。

 本発明のルーズフランジ式フレア管継手 、2本の鋼管の端部にそれぞれ形成されたフ レア部と、前記フレア部にそれぞれ当接する ルーズフランジとを有し、前記鋼管の中心軸 に対する前記フレア部の端面の角度θ[°]と、 前記フレア部と前記鋼管との連結部のコーナ ー曲率半径R[mm]とが、下記式(1)を満足する。

 本発明のルーズフランジ式フレア管継手で 、前記角度θが91°以下であってもよい。
 前記フレア部間に介在するガスケットを更 有してもよい。前記フレア部は、前記ガス ットを介在させて衝合され、前記フレア部 前記ルーズフランジで挟持されていてもよ 。

 本発明のルーズフランジ式フレア管継手を いた鋼管の接合方法は、鋼管の端部をつば し加工することで、前記鋼管の中心軸に対 るフレア部の端面の角度θ[°]と、前記フレ 部と前記鋼管との連結部のコーナー曲率半 R[mm]とが、上記式(1)を満足する前記フレア を形成する工程と、2本の前記鋼管の端部に れぞれ形成された前記フレア部を衝合する 程と、前記衝合されたフレア部を2つのルー ズフランジで挟持して、機械的に締結する工 程とを含む。
 本発明のルーズフランジ式フレア管継手を いた鋼管の接合方法では、前記角度θが91° 下であってもよい。
 前記フレア部を、ガスケットを介在させて 合してもよい。

 本発明によれば、配管の接合部における ーズフランジ式フレア管継手に繰り返し応 が負荷された場合においても、配管内の移 流体をシールすることが可能になり、産業 の貢献が極めて顕著である。

図1は、本発明の一実施形態にかかるル ーズフランジ式フレア管継手の一例の模式図 である。 図2は、繰り返し曲げ負荷試験の模式図 である。 図3は、フレア部端面角度θとコーナー 率半径Rとを示した図である。 図4は、コーナー部の表面応力とフレア 部端面角度θの関係を示す図である。 図5は、シール性に及ぼすフレア部端面 角度θとコーナー曲率半径Rの影響を示す図で ある。 図6は、フレア加工の模式図である。

符号の説明

1,1a,1b:鋼管、2,2a,2b:フレア部、3:ガスケット 、4a,4b:ルーズフランジ、5:ボルト、6:ナット 7:コーン、8:鋼管の中心軸、9:フレア部の端 、10:4点曲げ試験機。

 以下に添付図面を参照しながら、本発明 好適な実施の形態について詳細に説明する なお、本明細書及び図面において、実質的 同一の機能構成を有する構成要素について 、同一の符号を付することにより重複説明 省略する。

 図1に、本発明の一実施形態にかかるルーズ フランジ式フレア管継手の一部を模式的に例 示する。本実施形態にかかるルーズフランジ 式フレア管継手は、2つの鋼管1a、1bの端部(接 合部)を拡開して形成されたつば状のフレア 2a、2bと、フレア部2a、2bに当接するルーズフ ランジ4a、4bとを有する。このルーズフラン 式フレア管継手は、2つの鋼管1a、1bの接合部 において、フレア部2a、2bを、ガスケット3を して衝合させ、この衝合された両フレア部2 a、2bをその両側からルーズフランジ4a、4bで 持して、ボルト5とナット6により機械的に締 結される構造を有する。
 なお、本願の図面では、ボルト5及びナット 6の大きさ、及びルーズフランジ4a,4bの厚さを 鋼管1a,1bに対して実際よりも大きく記載し、 れらの位置関係が明確になるようにしてい 。このため図面中の各部材の寸法比や鋼管1 a,1bの中心軸8の相対位置は、実際のフレア管 手とは必ずしも一致していない。

 より詳細に説明すると、鋼管1a、1bは、そ れぞれの端部につば出し加工によって形成さ れたフレア部2a、2bを有する。フレア部2a、2b 、2本の鋼管1a、1bを相互に接合するために 鋼管1a、1bの端部をその外側に折り曲げるよ に拡開する成形加工(つまり、フレア加工) れた部分である。

 このフレア部2a、2bには、それぞれ、ルー ズフランジ4a、4bが当接している。このルー フランジ4a、4b(以下「フランジ4a、4b」とい 。)は、鋼管1a、1bの外径よりも大きな内径の 貫通孔を有する円環状フランジである。この フランジ4a、4bの貫通孔内に鋼管1a、1bが挿通 れ、非締結時には、フランジ4a、4bの内周面 は鋼管1a、1bの外周面に沿って摺動可能であ 。なお、フランジ4a、4bは、フレア部2a、2bに 当接して鋼管1a、1bの端部から外れないよう なっている。

 鋼管1a、1bのフレア部2a、2bの端面9(図3参 。)同士は、必要に応じてガスケット3を介在 させて衝合される。ガスケット3は、例えば フレア部2a、2bの外径と同程度の外径を有す 円環状の封止部材であり、衝合された2つの フレア部2a、2bの端面9の間をシールする機能 有する。フレア部2a、2bの衝合部は、その両 側(衝合面と相対する外側の面である鋼管1a、 1bの外周面側の面)から上記フランジ4a、4bで 持され、フランジ4a、4bは、ボルト5とナット 6で締結される。

 このルーズフランジ式フレア管継手を用い 、鋼管1a、1bを接合する手順について説明す る。
 まず、対向配置された鋼管1aのフレア部2aと 鋼管1bのフレア部2bとの間に、ガスケット3を 在させ、その状態でフレア部2aの端面9とフ ア部2bの端面9とを衝合させる。次いで、こ 衝合されたフレア部2a、2bを、その外側から フランジ4a、4bにより挟持する。その後、フ ンジ4a、4bに挿通したボルト5とナット6によ 、フランジ4a、4bを機械的に締結・固定する これにより、フレア部2a、2bを両側から押圧 する。以上により、この継手を用いて2本の 管1a、1bを好適に接合できる。なお、フラン 4a、4bを固定する手段としては、上記ボルト 5とナット6の例に限定されず、フランジ4a、4b を機械的に締結・固定するものであれば、任 意の固定部材を使用できる。また、図1では ボルト5とナット6を1個ずつしか例示してい いが、ボルト5とナット6を2個以上の複数個 用しても構わない。

 また、水、空気、蒸気などを移送する配 にはSTPG(JIS G 3454)やSGP(JIS G 3452)等の配管 料が使用され、その外径は50A~350Aであり、100 A前後の鋼管が主流となっている。そこで、 明者らは100AのSGP配管を用いて、繰り返し荷 負荷下でのルーズフランジ式フレア管継手 シール性能を評価した。

 繰り返し応力を負荷した際のルーズフラン 式フレア管継手のシール性の評価は、以下 ようにして行った。
 まず、2本の100A(外径114.3mm、肉厚4.5mm)のSGP鋼 管1a、1bの端部をフレア加工し、フレア部2a、 2bを形成した。このフレア部2a、2bにフランジ 4a、4bを当接し、両フレア部2a、2bを衝合して ランジ4a、4bをボルト5とナット6で締結し、 ーズフランジ式フレア管継手とした。なお フレア部2a、2bの端面9、9同士の衝合部には スケット3を介在させた。

 次に、図2に例示したように、ルーズフラ ンジ式フレア管継手を、鋼管1a、1bの接合部 曲げ応力が加わるように、4点曲げ試験機10 設置した。その後、ルーズフランジ式フレ 管継手に1MPaの空気を充填し、繰り返し曲げ 重を負荷した。繰り返し曲げ荷重を負荷し がら空気圧を測定し、急激に空気圧が低下 た際にリークが生じたと判断して、試験を 了した。

 曲げ荷重は、次式(2)及び(3)で表される曲げ 力σ B が50MPaとなるように制御した。ただし、式中 M:曲げモーメント、Z:断面係数、W B :曲げ荷重、L A :短スパン、及びL B :長スパンである。

 急激な内圧低下が見られた継手を調査し ところ、フレア部2と鋼管1との間のコーナ 部(図3のRの近傍)より亀裂が発生し、亀裂は 鋼管1の外面から内面に向けて貫通している ことがわかった。そこで、ルーズフランジ式 フレア管継手の疲労強度を向上させるため、 コーナー部に発生する応力を低下させる方法 について検討した。なお、フレア部2と鋼管1 の間のコーナー部は、図3に示すように、フ レア部2と鋼管1との連結箇所の外面側に位置 、湾曲部の内側部分を指し、このコーナー での曲率半径Rを、コーナー曲率半径Rと称 る。

 本発明者らが着目したのは、図3に示した 鋼管1の中心軸8に対するフレア部2の端面9の 度θ[°](以下「フレア部端面角度θ」という )と、フレア部2と鋼管1との間のコーナー曲 半径R[mm](以下「コーナーR」という。)との関 係である。有限要素法解析(FEA)により、継手 締結する際に、コーナー部に発生する表面 力とフレア部端面角度θとの関係を求めた

 結果を図4に示す。これよりフレア部端面 角度θが90゜より小さくなると、継手締結時 応力が圧縮側になり、その後の引張応力負 時にも疲労強度に対して有利に働くことが 測できる。また、フレア部端面角度θが91゜ 超えた付近から降伏現象が現れることも、 レア部端面角度θとコーナー部に発生する 面応力との関係が線形性を失われることか 判断できる。

 さらにコーナー部の応力を低下させる手 として、コーナー曲率半径Rを大きくするこ とが考えられる。そこでFEAにより50MPaに相当 る曲げ負荷時に、コーナー部で発生する応 振幅と平均応力を評価した。その結果、疲 破壊を防止するためには、フレア部端面角 θとコーナー曲率半径Rとの関係を次式(1)に す特定の関係に保つことが重要であると推 された。

 そこで、100A(外径114.3mm、肉厚4.5mm)のSGP鋼 を用いて、フレア部端面角度θとコーナー 率半径Rとを変化させたルーズフランジ式フ ア管継手を製造し、図2に示した試験機10を いて、上述の方法と同様の曲げ疲労試験を った。この試験では、100万回の曲げ荷重繰 返し負荷に対しても内圧が急激に低下しな った鋼管を合格とした。

 曲げ疲労試験結果を図5に示す。図5の○ リークが発生しないこと、×はリークが発生 したことを意味する。これより式(1)を満たす 継手に対しては100万回の繰り返し荷重を負荷 してもリークは発生しないことがわかる。一 方、式(1)を満たさない継手は、100万回未満の 繰り返し荷重の負荷によってリークを起こし 、検査の結果、コーナー部より亀裂が貫通し ていることがわかった。

 また、フレア部端面角度θは、小さいほ コーナー曲率半径Rの許容度は大きくなる。 かし、フレア部端面角度θが小さすぎると 継手を締結した際に局所的にガスケット3に 大な面圧が発生する。特に、フレア部端面 度θが87°未満になると、ガスケットが破断 ることがあるため、θの下限を87°以上とす 。一方、フレア部端面角度θが91°を超える 、コーナー部に降伏が生じる場合があるた 、上限を91°以下とすることが好ましい。

 なお、本実施形態にかかる鋼管1の端部に フレア部2を形成する加工法については、こ を限定するものではないが、例えば、図6に すように鋼管1及びコーン7(円錐ローラ)を回 転させ、相対的に自転と公転を繰り返して接 触させる方法を採用することが好ましい。こ の方法によって、コーン7の軸と鋼管1の軸と なす角度を漸次大きくすれば、フレア部端 角度θを徐々に大きくすることが可能であ 、フレア部端面角度θを精度良く制御するこ とができる。

 次に、本発明の実施例として、種々の鋼 1において、フレア部端面角度θとコーナー 率半径Rを変化させたときの、リークまでの サイクル回数を評価した実験について説明す る。

 本実験では、まず、種々のSGP鋼管1の端部 を図6に示した方法でつば出し加工し、フレ 部2を形成した。そしてこのフレア部端面角 θ及びコーナー曲率半径R(図3)を測定した。 じフレア部端面角度θ及びコーナー曲率半 Rを有する2本の鋼管1a、1bを1組として用い、 レア部2a、2bにルーズフランジ4a、4bを当接 せた。そしてガスケット3を介在させてフレ 部2a、2bの端面9、9同士を衝合し、ボルト5と ナット6で締結して、ルーズフランジ式フレ 管継手を製造した。表1,2に示したように、 験に用いたSGP鋼管は、サイズ65A~200Aの、鍛接 鋼管及び電縫鋼管である。

 なお、本実験では、ガスケット3として、ニ チアス株式会社製“汎用NAジョイントシール TOMBO No.1995”を使用した。このガスケット3 、無機繊維、アラミド繊維、無機充填剤、 びバインダーとして耐油性合成ゴムを配合 た非石綿ジョイントシールである。このガ ケット3の寸法は以下の通りである。また、 当規格は、JIS F0602HJ、ASTM104F712100-B5E12M5であ る。なお、このガスケット3は本実験で使用 た例であり、本発明のガスケット3がかかる に限定されるものではない。
(i)サイズ65Aの鋼管:ガスケット3の外径124mm、 径77mm、厚み3mm
(ii)サイズ100Aの鋼管:ガスケット3の外径159mm、 内径115mm、厚み3mm
(iii)サイズ200Aの鋼管:ガスケット3の外径270mm 内径218mm、厚み3mm

 ルーズフランジ式フレア管継手で接合され 鋼管1a、1bを、図2に示したように4点曲げ試 機10に設置し、内部には1MPaの空気を封入し 継手の接合部に繰り返し応力を負荷した。 お、下記式(2)及び(3)から計算される曲げ応 σ B が50MPaになるように曲げ荷重を負荷し、次い 曲げ荷重を除荷する作業を1サイクルとして 、このサイクルを最高100万回繰り返した。圧 力が急激に低下したときのサイクル数をリー クまでの繰り返しサイクル数とした。

 ただし、式中、M:曲げモーメント、Z:断面係 数、W B :曲げ荷重、L A :短スパン、及びL B :長スパンである。かかる実験結果を表1,2に す。

 実施例1~19ではフレア部端面角度θとコーナ 曲率半径Rとの関係が適正であり(上記式(1) 満たす関係)、100万回の繰り返し曲げ負荷に しても継手からリークが生じることはなか た。これに対して、比較例1~18では、フレア 部端面角度θが、コーナー曲率半径Rとの関係 で式(1)により定められる上限値よりも大きい ため、曲げ繰り返し数が100万回に達する以前 にリークを生じた。
 比較例19~22は、フレア部端面角度θが87°よ も小さいため、継手締結時にガスケット3が 断した。また、フレア部端面角度θが91°よ 大きい比較例3、5、11、13、16、17、18では、 ーナー部に降伏が生じたが、フレア部端面 度θが91°以下である場合には、コーナー部 降伏は観察されなかった。

 従って、かかる実験結果によれば、フレア 端面角度θが、コーナー曲率半径Rとの関係 (1)の右辺を満たさない場合、繰り返し荷重 対する所望の耐リーク性能が得られないこ が分かる。一方、フレア部端面角度θが87° 満であると、ガスケット3が破損してしまう ため、好適でないといえる。
 これに対して、フレア部端面角度θが87°以 であり、かつ、コーナー曲率半径Rとの関係 式(1)の右辺を満たす場合、リークまでの繰り 返しサイクル数が100万回を超え、継手に繰り 返し応力が負荷された際でも好適なシール性 を発揮でき、かつ、ガスケット3も破損しな ことが実証されたといえる。さらに、フレ 部端面角度θを91°以下とすることで、継手 立時に、鋼管1とフレア部2との連結箇所にあ るコーナー部が降伏することを防止できる。

 以上、本実施形態にかかるルーズフラン 式フレア管継手について詳細に説明した。 実施形態によれば、鋼管1のフレア部端面角 度θとコーナー曲率半径Rを、上記式(1)を満た す適切な値に調整することで、繰り返し荷重 に対する耐リーク性能を高めることができる 。従って、例えば、船舶内配管において船舶 のエンジン振動、波動による振動によって継 手に繰り返し応力が負荷された場合において も、継手のシール性を確保して、配管内の移 送流体の漏れを防止できる。

 また、本実施形態にかかるルーズフラン 式フレア管継手では、鋼管1の接合部のシー ル性を向上させるためには、フレア部2をつ 出し加工する際にフレア部端面角度θを調整 するだけでよい。従って、上記特許文献6の うに、テーパー形状を有するフレア部を形 するために、成形加工途中で工具を変更す 必要がない。よって、フレア部2のつば出し 工の工程を簡便にすることができる。

 以上、添付図面を参照しながら本発明の 適な実施形態について詳細に説明したが、 発明はかかる例に限定されない。本発明の する技術の分野における通常の知識を有す 者であれば、特許請求の範囲に記載された 術的思想の範疇内において、各種の変更例 たは修正例に想到し得ることは明らかであ 、これらについても、当然に本発明の技術 範囲に属するものと了解される。

 本発明のルーズフランジ式フレア管継手 、繰り返し荷重に対して優れた耐リーク性 を有するため、船舶内配管において好適に 用できる。例えば、船舶のエンジン振動や 動による振動によって継手に繰り返し応力 負荷された場合においても、継手のシール を確保して、配管内の移送流体の漏れを防 できる。