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Title:
INTERNAL COMBUSTION ENGINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/119643
Kind Code:
A1
Abstract:
An internal combustion engine in which a piston (2) in a cylinder bore (3) is connected to a crank pin (7), which is mounted to a crank arm (8), via a connecting rod (6), a pin shaft (9) is mounted to the crank arm so as to be eccentric from the crank pin, the pin shaft is rotatably supported by an output shaft (5) so as to be eccentric from the output shaft, and a planetary gear (12) non-rotatably fitted to the pin shaft is meshed with an internally toothed gear mounted coaxially with the output shaft, wherein the output of the engine is increased and rolling motion of the engine is decreased. When viewed in the direction of the axis of the output shaft, the axis (3a) of the cylinder bore is offset relative to the straight line (14) of the path of reciprocating motion of the crank pin (7) by an appropriate distance (S) to the side opposite the direction (A) in which the planetary gear rotates. The straight line (14) of the path passes through the center O of the output shaft and interconnects the top dead center TDC and the bottom dead center BDC of the path.

Inventors:
TAKAHASHI RYO (JP)
YOSHIMOCHI MASASHI (JP)
FUJIMURA ICHIRO (JP)
KUNISHIGE KOMAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/055911
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
March 25, 2009
Export Citation:
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Assignee:
DAIHATSU MOTOR CO LTD (JP)
TAKAHASHI RYO (JP)
YOSHIMOCHI MASASHI (JP)
FUJIMURA ICHIRO (JP)
KUNISHIGE KOMAKI (JP)
International Classes:
F02B75/32; F16H1/28; F16H21/30; F16H37/12
Foreign References:
JPH07305601A1995-11-21
JPH06307256A1994-11-01
JPH03185221A1991-08-13
JPH07150969A1995-06-13
JP2009036030A2009-02-19
Attorney, Agent or Firm:
SUGAHARA, Ichiro (JP)
Ichiro Sugawara (JP)
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Claims:
 シリンダボア内を往復動するピストンを、クランクアームに設けたクランクピンに、コンロッドを介して連結し、前記クランクアームに、ピン軸を、前記クランクピンと偏芯して設け、このピン軸を、出力軸に、当該出力軸と偏芯して回転自在に軸支し、更に、前記ピン軸に回転不能に嵌着した遊星歯車を、前記出力軸と同心に配設した内歯車に噛合することにより、前記遊星歯車及びクランクピンが前記ピストンの往復動に連動して前記ピン軸を中心として回転しながら前記出力軸の回りを回転するように構成にした内燃機関において、
 前記シリンダボアにおける軸線を、前記出力軸における軸線方向から見て、前記クランクピンにおける上死点と下死点との間を前記出力軸の中心を通って結ぶ往復動軌跡直線に対して、当該往復動軌跡直線と平行にしたままで、前記遊星歯車が回転する方向と反対の側にオフセットすることを特徴とする内燃機関。
 前記請求項1の記載において、前記コンロッドを、前記出力軸における軸線方向から見て、前記シリンダボアにおける軸線と傾斜して、前記ピストンに一体に固着する構成にしたことを特徴とする内燃機関。
 シリンダボア内を往復動するピストンと、
 前記ピストンの往復動と連動して回転する出力軸と、
 クランクピンを備えるクランクアームと、
 前記クランクピンと前記ピストンとを連結するコンロッドと、
 前記クランクアーム上において、前記クランクピンと偏心し且つ前記出力軸と偏心する位置に設けられるピン軸であって、前記出力軸に対して、回転自在に軸支されるピン軸と、
 前記出力軸と同心に配置された内歯車と噛合する遊星歯車であって、前記ピン軸に回転不能に嵌着された遊星歯車と、
 を備え、
 前記遊星歯車と前記クランクピンとが、前記ピストンの往復動に連動して、前記ピン軸を中心として回転しながら前記出力軸の回りを回転する内燃機関であって、
 前記シリンダボアの軸線を、前記出力軸の軸線方向から見て、前記クランクピンにおける上死点と下死点との間を前記出力軸の中心を通って結ぶ往復動軌跡直線に対して、当該往復動軌跡直線と平行にしたままで、前記遊星歯車が回転する方向と反対の方向にオフセットすることを特徴とする内燃機関。
 前記出力軸における軸線方向から見て、前記コンロッドは、前記シリンダボアの軸線と傾斜し、前記ピストンに一体に固着されている請求項3に記載の内燃機関。
 シリンダボア内を往復動するピストンと、
 前記ピストンの往復動と連動して回転する出力軸と、
 クランクピンを備えるクランクアームと、
 前記クランクピンと前記ピストンとを連結するコンロッドと、
 前記クランクアーム上において、前記クランクピンと偏心し且つ前記出力軸と偏心する位置に設けられるピン軸であって、前記出力軸に対して、回転自在に軸支されるピン軸と、
 前記出力軸と同心に配置された内歯車と噛合する遊星歯車であって、前記ピン軸に回転不能に嵌着された遊星歯車と、
 を備え、
 前記遊星歯車と前記クランクピンとが、前記ピストンの往復動に連動して、前記ピン軸を中心として回転しながら前記出力軸の回りを回転する内燃機関であって、
 前記出力軸の軸線方向から見て、前記コンロッドの軸線は、前記クランクピンにおける上死点と下死点と前記出力軸とを結ぶ往復動軌跡直線に対して傾斜している内燃機関。
Description:
内燃機関

 本発明は、出力軸を、ピストンの往復動 よって回転するように構成した内燃機関に する。

 従来の内燃機関においては、従来から良 知られているように、内燃機関における出 軸に、クランクアームが一体に設けられ、 のクランクアームのうち前記出力軸の中心 ら偏芯する部位にクランクピンが設けられ いる。このクランクピンに、シリンダボア を往復動する前記ピストンが、コンロッド 介して連結されている。従来の内燃機関は このような構成によって、ピストンを往復 させて前記出力軸を回転するという構成で った。しかしながら、この構成によると、 記クランクピンが、前記出力軸を中心とし その回りを回転(公転)するから、前記ピス ンに、横向きの大きなスラスト荷重が発生 る場合があった。

 先行技術としての特許文献1及び2は、下 に説明するクランク機構を開示している。 なわち、特許文献1及び2に開示されたクラン ク機構では、クランクピンを備えたクランク アームが、前記出力軸と離れた位置に配置さ れている。また、このクランクアームのうち 前記クランクピンの中心からピストンの往復 ストロークの1/4の寸法だけ偏芯する部位に、 ピン軸が固着されている。また、このピン軸 が、前記出力軸により、その中心から前記往 復ストロークの1/4の寸法だけ偏芯した部位に おいて回転自在に軸支されている。また、前 記往復ストロークをピッチ円とする内歯車が 、前記出力軸と同心位置に非回転に配設され ている。更に、前記ピン軸に、前記往復動ス トロークの半分をピッチ円とする遊星歯車が 回転不能に嵌着され、この遊星歯車が前記内 歯車に噛合されている。特許文献1及び2は、 のようなクランク機構を開示している。

 この構成のクランク機構においては、非 転の内歯車に噛合する遊星歯車及びクラン ピンが、ピストンの一回の往復動に連動し 、ピン軸を中心として一回だけ回転(自転) ながら、出力軸を中心としてその回りを一 だけ回転(公転)する。このとき、クランクピ ンが、出力軸における軸線方向から見て、上 死点と下死点との間を前記出力軸の中心を通 って結ぶ直線に沿って、前記上死点と下死点 との間を直線的に往復動するから、ピストン に対する横向きのスラスト荷重を無くするこ とができる。

 なお、前記出力軸における軸線方向から見 、上死点と下死点との間を前記出力軸の中 を通って結ぶ直線を、以下、「クランクピ の往復動軌跡直線」と称する。

特開昭62-182442号公報

特開平7-305601号公報

 しかし、前記先行技術においては、ピス ンが往復動するシリンダボアにおける軸線 、出力軸における軸線方向から見て、前記 ランクピンの往復動軌跡直線に一致するよ に構成されている。換言すると、前記シリ ダボアの軸線における直線的な延長線が、 記クランクピンの往復動軌跡直線に重なる いう構成にしている。

 このために、ピストンが上死点にあって 前記クランクピン、ピン軸及び出力軸の三 の部材が前記クランクピンの往復動軌跡直 上に位置する状態になっているとき、燃料 燃焼爆発に基づいて前記ピストンに発生す 押し下げ力は、前記クランクピンに対して っ直ぐ下向きに作用する。

 これにより、遊星歯車が左右いずれの方 にも回転し得ることになる。従って、回転 向が一定の方向に定まらない場合がある。 た、前記クランクピン、ピン軸及び出力軸 対する軸受け荷重が大きくなるから、これ の軸受け部における摩擦抵抗が増大し、さ には、軸受け部の耐久性が低下してしまう 合があった。

 しかも、前記上死点及び下死点、並びに れら上死点及び下死点の前後付近において 、前記ピストンの往復動に関連して前記遊 歯車を回転する回転力が小さいから、この だけ内燃機関の出力が低下する場合がある

 その上、前記遊星歯車が噛合する非回転 内歯車には、前記遊星歯車が回転するとき 反力が、前記遊星歯車が回転するときの回 方向と同じ方向に作用する。従って、内燃 関の全体が、前記非回転の内歯車に作用す 反力により、前記出力軸の回りにローリン 動作する場合があった。

 本発明は、これらの問題を解消すること 技術的課題とするものである。

 この技術的課題を達成するため本発明の請 項1は、
「シリンダボア内を往復動するピストンを、 クランクアームに設けたクランクピンに、コ ンロッドを介して連結し、前記クランクアー ムに、ピン軸を、前記クランクピンと偏芯し て設け、このピン軸を、出力軸に、当該出力 軸と偏芯して回転自在に軸支し、更に、前記 ピン軸に回転不能に嵌着した遊星歯車を、前 記出力軸と同心に配設した内歯車に噛合する ことにより、前記遊星歯車及びクランクピン が前記ピストンの往復動に連動して前記ピン 軸を中心として回転しながら前記出力軸の回 りを回転するように構成にした内燃機関にお いて、
 前記シリンダボアにおける軸線を、前記出 軸における軸線方向から見て、前記クラン ピンにおける上死点と下死点との間を前記 力軸の中心を通って結ぶ往復動軌跡直線に して、当該往復動軌跡直線と平行にしたま で、前記遊星歯車が回転する方向と反対の にオフセットする。」
ことを特徴としている。

 また、本発明の請求項2は、
「前記請求項1の記載において、前記コンロ ドを、前記出力軸における軸線方向から見 、前記シリンダボアにおける軸線と傾斜し 、前記ピストンに一体に固着する構成にし 。」
ことを特徴としている。

 また、請求項3に記載の内燃機関は、シリ ンダボア内を往復動するピストンと、前記ピ ストンの往復動と連動して回転する出力軸と 、クランクピンを備えるクランクアームと、 前記クランクピンと前記ピストンとを連結す るコンロッドと、前記クランクアーム上にお いて、前記クランクピンと偏心し且つ前記出 力軸と偏心する位置に設けられるピン軸であ って、前記出力軸に対して、回転自在に軸支 されるピン軸と、前記出力軸と同心に配置さ れた内歯車と噛合する遊星歯車であって、前 記ピン軸に回転不能に嵌着された遊星歯車と 、を備え、前記遊星歯車と前記クランクピン とが、前記ピストンの往復動に連動して、前 記ピン軸を中心として回転しながら前記出力 軸の回りを回転する内燃機関であって、前記 シリンダボアの軸線を、前記出力軸の軸線方 向から見て、前記クランクピンにおける上死 点と下死点との間を前記出力軸の中心を通っ て結ぶ往復動軌跡直線に対して、当該往復動 軌跡直線と平行にしたままで、前記遊星歯車 が回転する方向と反対の方向にオフセットす ることを特徴としている。

 また、請求項4に記載の内燃機関は、前記 出力軸における軸線方向から見て、前記コン ロッドは、前記シリンダボアの軸線と傾斜し 、前記ピストンに一体に固着されている。

 また、請求項5に記載の内燃機関は、シリ ンダボア内を往復動するピストンと、前記ピ ストンの往復動と連動して回転する出力軸と 、クランクピンを備えるクランクアームと、 前記クランクピンと前記ピストンとを連結す るコンロッドと、前記クランクアーム上にお いて、前記クランクピンと偏心し且つ前記出 力軸と偏心する位置に設けられるピン軸であ って、前記出力軸に対して、回転自在に軸支 されるピン軸と、前記出力軸と同心に配置さ れた内歯車と噛合する遊星歯車であって、前 記ピン軸に回転不能に嵌着された遊星歯車と 、を備え、前記遊星歯車と前記クランクピン とが、前記ピストンの往復動に連動して、前 記ピン軸を中心として回転しながら前記出力 軸の回りを回転する内燃機関であって、前記 出力軸の軸線方向から見て、前記コンロッド の軸線は、前記クランクピンにおける上死点 と下死点と前記出力軸とを結ぶ往復動軌跡直 線に対して傾斜している。

 前記請求項1によると、ピストンが上死点 にあって、クランクピン、ピン軸及び出力軸 の三つの部材が、前記クランクピンにおける 上死点と下死点との間を前記出力軸の中心を 通って結ぶ往復動軌跡直線上に位置する状態 になっているとき、燃料の燃焼爆発に基づい て前記ピストンに発生する押し下げ力は、前 記先行技術のように、クランクピンに対して 真っ直ぐ下向きに作用することなく、シリン ダボアの軸線を前記往復動軌跡直線から遊星 歯車の回転方向と反対の方向にオフセットし た分だけ、遊星歯車の回転方向に傾斜して作 用することになる。

 これにより、回転の方向を常に一定の方 に定めることができるとともに、前記クラ クピン、ピン軸及び出力軸に対する軸受け 重が小さくなる。よって、これらの軸受け における摩擦抵抗を低減し、さらに、軸受 部の耐久性を向上することができる。

 しかも、前記ピストンによる押し下げ力 、前記クランクピンに対して遊星歯車の回 方向に傾斜して作用することで、前記遊星 車及びクランクピンの回転を促進できる。 って、前記上死点及び下死点、並びにこれ 上死点及び下死点の前後付近においては、 記ピストンの往復動に関連して前記遊星歯 及びクランクピンを回転する回転力が増大 る。また、前記遊星歯車及びクランクピン 回転する回転力を、前記先行技術のように っ直ぐ下向きに作用する場合よりも増大で るから、内燃機関における出力を向上でき 。

 一方、前記ピストンには、前記シリンダ アの軸線をオフセットしたことによって、 向きのスラスト荷重が発生することになる しかしながら、このピストンにおける横向 のスラスト荷重は、前記遊星歯車の公転方 とは逆の方向に内燃機関を回転する方向の 重であるため、このスラスト荷重が、前記 星歯車が噛合する内歯車に作用する反力を ち消す働きの作用をする。従って、内燃機 が、ローリング動作することを確実に低減 きる。

 また、請求項2によると、コンロッドの長 さを短くできて、軽量化を図ることができる ことに加えて、前記ピストンの首振り運動が ないために、当該ピストンの長さ短くするこ とができる。更に、前記ピストンにおける動 力損失を低減できる。

 また、請求項4から5に記載の発明によれ 、請求項1や2と同様の効果が得られる。

本発明の実施の形態を示す縦断正面図 ある。 図1のII-II視断面図である。

符号の説明

  1        シリンダブロック
  2        ピストン
  3        シリンダボア
  3a       シリンダボアの軸線
  4        シリンダヘッド
  5        出力軸
  6        コンロッド
  7        クランクピン
  8        クランクアーム
  9        ピン軸
  10       アーム
  11       軸受け孔
  12       遊星歯車
  13       内歯車
  TDC      上死点
  BDC      下死点
  O        出力軸の中心
  14       往復動軌跡直線

 以下、本発明の実施の形態を、図1及び図 2の図面について説明する。

 これらの図において、符号1は、内燃機関 におけるシリンダブロックを示している。こ のシリンダブロック1には、往復動するピス ン2を内蔵するシリンダボア3が設けられてい る。また、シリンダボア3の上部には、前記 リンダボア3の頂部を塞ぐためのシリンダヘ ド4が設けられている。また、シリンダボア 3の下部には、前記シリンダボア3の軸線3aと 交する方向に延びるように構成した左右一 の出力軸5が回転自在に軸支されている。

 なお、前記シリンダヘッド4には、図示し ていないが、前記シリンダボア3に対する吸 排気弁、点火栓及び燃料噴射弁等が設けら ている。

 前記ピストン2には、コンロッド6の上端 ピストンピン2aを介して連結されている。ま た、前記コンロッド6の下端は、前記出力軸5 平行に配置されたクランクピン7に、回転自 在に被嵌されている。このクランクピン7の 端は、左右一対のクランクアーム8に一体に 着されている。この両クランクアーム8の外 側面には、前記出力軸5と平行に配置された ン軸9が、前記クランクピン7の中心から前記 ピストン2における往復ストロークLの1/4の寸 E1だけ偏芯する部位に、外向きに突出する うに一体に設けられている。

 前記両出力軸5と一体のアーム10には、前 出力軸5の中心から前記ピストン2における 復ストロークLの1/4の寸法E2だけ偏芯する部 に軸受け孔11が設けられている。前記両ピン 軸9は、前記軸受け孔11内に回転自在に挿入さ れ、前記出力軸5にて回転自在に軸支されて る。

 また、前記両ピン軸9には、前記ピストン 2における往復ストロークLの半分をピッチ円D 1とする遊星歯車12が回転不能に嵌着されてい る。また、前記両クランクアーム8の外側に 、前記ピストン2における往復ストロークLを ピッチ円D2とする内歯車13が、前記出力軸5と 心にして配設されている。また、前記内歯 13は、前記シリンダブロック1に対して回転 ないように支持されている。この内歯車13 、前記遊星歯車12を噛合する構成により、前 記ピストン2における一回の往復動に連動し 、前記遊星歯車12及び前記クランクピン7が 図2に矢印Aで示すように、前記ピン軸9を中 として一回だけ回転(自転)しながら、前記出 力軸5を中心として前記出力軸5の回りを一回 け回転(公転)するという構成にしている。

 そして、図2に示すように、前記出力軸5 おける軸線方向から見て、前記シリンダボ 3における軸線3aを、前記クランクピン7にお る上死点TDCと下死点BDCとの間を前記出力軸5 の中心Oを通って結ぶ往復動軌跡直線14に対し て、当該往復動軌跡直線14と平行にしたまま 、前記遊星歯車12が図2に矢印Aで示すように 出力軸5の回りを回転(公転)する方向と反対の 側に適宜寸法Sだけオフセットするという構 にしている。

 この構成において、非回転の内歯車13に 合する遊星歯車12及びクランクピン7は、ピ トン2の一回の往復動に連動して、図2に矢印 Aで示すように、ピン軸9を中心として一回だ 回転(自転)しながら、出力軸5を中心として の回りを一回だけ回転(公転)する。この動 により、クランクピン7は、出力軸5における 軸線方向から見て、前記往復動軌跡直線14に って、前記上死点TDCと下死点BDCとの間を直 的に往復動する。

 この場合、前記遊星歯車12が噛合する前 内歯車13には、図2に矢印Bで示す方向の反力 作用する。この反力により、この内歯車13 支持する前記シリンダブロック1は、その矢 Bの方向にローリング動作されることになる 。

 上述のように、前記シリンダボア3におけ る軸線3aを、前記往復動軌跡直線14に対して 当該往復動軌跡直線14と平行にしたままで、 前記遊星歯車12の回転(公転)方向Aと反対の側 適宜寸法Sだけオフセットした。この構成に より、爆発行程において、燃料の燃焼爆発に 基づいて前記ピストン2に発生する押し下げ Wは、図2に示すように、前記ピストンピン2a 前記クランクピン7とを結ぶ斜め方向の分力 W1と、前記シリンダボア3の軸線3aと直交する 向の分力W2とに分解される。

 前記ピストン2が上死点にあって、クラン クピン7、ピン軸9及び出力軸5の三つの部材が 、前記往復動軌跡直線14上に位置する状態に っているとき、前記クランクピン7には、前 記した斜め方向の分力W1が傾斜して下向きに 用するから、前記出力軸5が回転する方向を 一定に定めることができる。また、この構成 により、前記クランクピン7、ピン軸9及び出 軸5に対する軸受け荷重が小さくなる。

 また、前記クランクピン7には、前記した 斜め方向の分力W1が傾斜して下向きに作用す ことで、前記遊星歯車12及びクランクピン7 回転が促進される。この結果、前記上死点T DC及び下死点BDC、並びにこれら上死点及び下 点の前後付近においては、前記ピストン2の 往復動に関連して前記遊星歯車12及び前記ク ンクピン7を回転する回転力が増大する。例 えば、前記先行技術のように真っ直ぐ下向き に作用する場合よりも、前記遊星歯車12及び 記クランクピン7を回転する回転力が増大す る。

 一方、前記シリンダボア3の軸線3aと直角 向の分力W2は、前記ピストン2に、横向きの ラスト荷重として作用する。この分力W2に るスラスト荷重は、前記シリンダブロック1 対して、矢印Cで示すように、当該シリンダ ブロック1を矢印Cで示す方向に回転するよう 作用する。よって、このピストン2に作用す る横向きのスラスト荷重によって、前記内歯 車12における矢印Bで示す方向の反力を打ち消 すことができて、シリンダブロック1におけ ローリング動作を低減できる。

 なお、前記シリンダボア3の軸線3aにおけ 前記往復動軌跡直線14からのオフセット寸 Sを大きくすることにより、上述の効果を助 できるのであるが、前記オフセット寸法Sを 大きくすると、前記ピストン2に対する横向 のスラスト荷重が必要以上に増大すること なる。従って、このオフセット寸法Sには、 定の範囲が存在し、例えば、このオフセッ 寸法Sを、前記シリンダボア3における内径 5~15%の範囲に設定することが好ましい。最も 好ましいのは、前記シリンダボア3における 径の10%前後にした場合である。

 また、前記図示の実施の形態においては 前記ピストン2と前記クランクピン7とを連 するコンロッド6の上端を、前記ピストン2に 対してピストンピン2aにて連結するという構 であった。しかしながら、本発明における の実施の形態としては、前記コンロッド6を 、前記シリンダボア3の軸線3aに傾斜して真っ 直ぐにしたうえで、その上端を前記ピストン 2に固着するという構成でも良い。

 この構成によると、前記コンロッド6の長 さを短くできるとともに、前記ピストン2の 振り運動を無くすることができる。

 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照 て説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱 ることなく様々な変更や修正を加えること できることは当業者にとって明らかである
 本出願は、2008年3月27日出願の日本特許出願 ・出願番号2008-083912に基づくものであり、そ 内容はここに参照として取り込まれる。

 本発明は、出力軸を、ピストンの往復動 よって回転するように構成した内燃機関つ て有効な発明である。




 
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