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Title:
HYDRAULIC PRESSURE SUPPLY DEVICE FOR INDUSTRIAL VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/041495
Kind Code:
A1
Abstract:
A hydraulic pressure supply device for an industrial vehicle has a first hydraulic pump (1) and a second hydraulic pump (2) that are driven by an engine (E); a first hydraulic circuit (L1) for leading, as clutch control pressure, pressurized oil, which is supplied by the first hydraulic pump (1), to a transmission control device (3) after regulating the pressurized oil by a pressure regulation valve (21), leading as torque converter operation oil the pressurized oil, which has passed through the pressure regulation valve (21), to a torque converter (4), and further leading the pressurized oil, which has passed through the torque converter (4), to an oil cooler (23); a safety valve (22) connected to that part of the first hydraulic circuit (L1) which is between the pressure regulation valve (21) and the torque converter (4) and, if the pressure on the entrance side of the torque converter (4) is not lower than a predetermined value (P22), releasing that pressurized oil on the torque converter entrance side to a tank; a second hydraulic circuit (L2) for dividing pressurized oil from the second hydraulic pump (2) to a circuit portion that is downstream of the pressure regulation valve (21) and upstream of the safety valve (22) and to a circuit portion that is downstream of the torque converter (4) and upstream of the oil cooler (23); and a flow control section (24) for changing the proportion of the rate of flow in the second hydraulic circuit (L2) so that the proportion to a circuit part that is downstream of the torque converter (4) and upstream of the oil cooler (23) increases as the pressure at the entrance of the torque converter (4) increases.

Inventors:
AZUMA HIROYUKI (JP)
SHIMAZU ATSUSHI (JP)
YOSHIKAWA MASAKI (JP)
SUZUKI KOSEI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/067292
Publication Date:
April 02, 2009
Filing Date:
September 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TCM CORP (JP)
HITACHI CONSTRUCTION MACHINERY (JP)
AZUMA HIROYUKI (JP)
SHIMAZU ATSUSHI (JP)
YOSHIKAWA MASAKI (JP)
SUZUKI KOSEI (JP)
International Classes:
F16H41/30; F16H57/02
Foreign References:
JP2005163979A2005-06-23
JPS63134118U1988-09-02
Other References:
See also references of EP 2196704A4
Attorney, Agent or Firm:
NAGAI, Fuyuki (1-1-3 Nishishinbash, Minato-ku Tokyo, JP)
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Claims:
 エンジンにより駆動される第1の油圧ポンプおよび第2の油圧ポンプと、
 前記第1の油圧ポンプからの圧油を圧力調整弁により調圧してトランスミッションにクラッチ制御圧として導くとともに、前記圧力調整弁を通過した圧油をトルクコンバータ(以下、トルコン)にトルコン作動油として導き、さらにトルコン通過後の圧油をオイルクーラに導く第1の油圧回路と、
 前記圧力調整弁と前記トルコンの間の第1の油圧回路に接続され、前記トルコンの入口側の圧力が所定値以上になると、そのトルコン入口側の圧油をタンクへ逃がす安全弁と、
 前記第2の油圧ポンプからの圧油を前記圧力調整弁の下流側かつ前記安全弁の上流側と、前記トルコンの下流側かつ前記オイルクーラの上流側とに分配する第2の油圧回路と、
 前記トルコンの入口圧の増加に伴い前記トルコンの下流側かつ前記オイルクーラの上流側への流量割合が増加するように、前記第2の油圧回路の流量配分を変更する流れ制御部とを備える産業用車両の油圧供給装置。
 請求項1に記載の産業用車両の油圧供給装置において、
 前記流れ制御部は、前記第2の油圧ポンプからの圧油を前記トルコンの下流側かつ前記オイルクーラの上流側に導く前記第2の油圧回路の途中に配置される逆止弁を有し、前記逆止弁の作動圧が前記安全弁の設定圧とほぼ等しくなるように前記逆止弁のクラッキング圧が設定される産業用車両の油圧供給装置。
 請求項1に記載の産業用車両の油圧供給装置において、
 前記流れ制御部は、前記第2の油圧ポンプからの圧油を前記トルコンの下流側かつ前記オイルクーラの上流側に導く前記第2の油圧回路の途中に配置され、前記トルコンの入口圧によって切り換わる外部パイロット式の開閉弁を有する産業用車両の油圧供給装置。
 請求項1に記載の産業用車両の油圧供給装置において、
 前記流れ制御部は、前記第2の油圧ポンプからの圧油を前記圧力調整弁の下流側かつ前記安全弁の上流側と前記トルコンの下流側かつ前記オイルクーラの上流側とに分配する分岐点に配置され、前記トルコンの入口圧によって切り換わる外部パイロット式の方向切換弁を有する産業用車両の油圧供給装置。
Description:
産業用車両の油圧供給装置

 本発明は、産業用車両の油圧供給装置に する。

 従来より、トルクコンバータ(以下、トル コン)を有するホイールローダ等の産業用車 において、油圧ポンプからの圧油をトルク ンバータに作動油として導くとともに、ト ンスミッションのクラッチ制御用コントロ ル弁にクラッチ制御圧として導くようにし 装置が知られている(例えば特許文献1参照) この特許文献1記載の装置では、コントロー 弁に供給するクラッチ制御圧が所定の設定 となるように圧力調整弁を設け、設定圧を えて圧力調整弁を通過した圧油をトルコン 導き、さらにトルコン通過後の圧油をオイ クーラに導く。圧力調整弁とトルコンの間 は、トルコンの入口圧を制限するために安 弁を介装し、安全弁を通過した油をタンク 戻す。

特開2005-163979号公報(第2図)

 ところで、トルコンにおける油の発熱量 、トルコンのポンプインペラーとタービン イナーとの回転差が大きくなるにしたがっ 大きくなる。とくに、ホイールローダのバ ットを掘削対象物に突っ込んだ際のストー 状態や降坂走行時のオーバーラン状態にお ては油温の上昇が著しく、トルコンに十分 量の作動油を供給して油温の上昇を抑える 要がある。しかしながら、上記特許文献1記 載の装置において、単にポンプ吐出量を増加 させたのでは、安全弁を通過する油量の増加 によって油温が上昇するため、油温の上昇を 効率よく抑えることができない。

 本発明による産業用車両の油圧供給装置は エンジンにより駆動される第1の油圧ポンプ および第2の油圧ポンプと、第1の油圧ポンプ らの圧油を圧力調整弁により調圧してトラ スミッションにクラッチ制御圧として導く ともに、圧力調整弁を通過した圧油をトル コンバータ(以下、トルコン)にトルコン作 油として導き、さらにトルコン通過後の圧 をオイルクーラに導く第1の油圧回路と、圧 調整弁とトルコンの間の第1の油圧回路に接 続され、トルコンの入口側の圧力が所定値以 上になると、そのトルコン入口側の圧油をタ ンクへ逃がす安全弁と、第2の油圧ポンプか の圧油を圧力調整弁の下流側かつ安全弁の 流側と、トルコンの下流側かつオイルクー の上流側とに分配する第2の油圧回路と、ト コンの入口圧の増加に伴いトルコンの下流 かつオイルクーラの上流側への流量割合が 加するように、第2の油圧回路の流量配分を 変更する流れ制御部とを備える。
 第2の油圧ポンプからの圧油をトルコンの下 流側かつオイルクーラの上流側に導く第2の 圧回路の途中に逆止弁を配置し、逆止弁の 動圧が安全弁の設定圧とほぼ等しくなるよ に逆止弁のクラッキング圧を設定してもよ 。
 逆止弁の代わりに、トルコンの入口圧によ て切り換わる外部パイロット式の開閉弁を 置することもできる。
 第2の油圧ポンプからの圧油を前記圧力調整 弁の下流側かつ安全弁の上流側とトルコンの 下流側かつオイルクーラの上流側とに分配す る分岐点に、トルコンの入口圧によって切り 換わる外部パイロット式の方向切換弁を配置 するようにしてもよい。

 本発明によれば、トルコンの入口圧の増 に伴いトルコンをバイパスしてオイルクー へ導く圧油の流量割合を増加するようにし ので、油温の上昇を効率よく抑えることが きる。

本発明の実施の形態に係る産業用車両 油圧供給装置の構成を示す油圧回路図。 図1の変形例を示す図。 図1の別の変形例を示す図。 本実施の形態に係る油圧供給装置が適 されるホイールローダの側面図。 図4のホイールローダの走行駆動系の概 略構成を示す図。 図5のトランスミッションの概略構成を 示す図。 図5のトランスミッション制御装置の概 略構成を示す図。 図1のさらに別の変形例を示す図。

 以下、図面を参照して本発明の実施の形態 係る産業用車両の油圧供給装置について説 する。
 図4は、本実施の形態に係る油圧供給装置が 適用される産業用車両の一例であるホイール ローダの側面図である。ホイールローダ100は 、アーム111,バケット112,タイヤ113等を有する 部車体110と、運転室121,エンジン室122,タイ 123等を有する後部車体120とで構成される。 ーム111はアームシリンダ114の駆動により上 方向に回動(俯仰動)し、バケット112はバケッ トシリンダ115の駆動により上下方向に回動( ンプまたはクラウド)する。前部車体110と後 車体120はセンタピン101により互いに回動自 に連結され、ステアリングシリンダ(不図示 )の伸縮により後部車体120に対し前部車体110 左右に屈折する。

 図5は、ホイールローダ100の走行駆動系の 概略構成を示す図である。エンジンEの出力 にはトルクコンバータ4(以下、トルコンと呼 ぶ)の入力軸(図6の4a)が連結され、トルコン4 出力軸(図6の4b)はトランスミッションTに連 されている。トルコン4は周知のインペラ,タ ービン,ステータからなる流体クラッチであ 、エンジンEの回転はトルコン4を介してトラ ンスミッションTに伝達される。トランスミ ションTは、その速度段を1速~4速に変速する 圧クラッチを有し、トランスミッション制 装置3により速度段が変更される。トルコン 4の出力軸の回転はトランスミッションTで変 され、変速後の回転は、プロペラシャフト5 1,アクスル52を介してタイヤ113,123に伝達され 、ホイールローダが走行する。

 作業用油圧ポンプ53はエンジンEにより駆 され、油圧ポンプ53からの吐出油は方向制 弁54を介して作業用アクチュエータ55(例えば アームシリンダ114)に導かれる。方向制御弁54 は操作レバー56の操作により駆動され、操作 バー56の操作量に応じてアクチュエータ55を 駆動できる。なお、本実施の形態の油圧供給 装置には、後述するようにトルコン用および トランスミッション用の油圧ポンプ1,2が設け られるが(図1)、図5では図示を省略している

 トランスミッションTの構成について説明 する。図6は、トランスミッションTの概略構 を示す図である。トランスミッションTは、 複数のクラッチシャフトSH1~SH3、アウトプッ シャフトSH4、複数のギヤG1~G13、前進用の油 クラッチF、後進用の油圧クラッチR、1~4速用 の油圧クラッチC1~C4を備える。各油圧クラッ F,R,C1~C4は、トランスミッション制御装置3を 介して供給される圧油(クラッチ圧)により係 または解放する。すなわち油圧クラッチF,R, C1~C4に供給されるクラッチ圧が増加するとク ッチF,R,C1~C4は係合し、クラッチ圧が減少す と解放する。

 トルコン4の出力軸4bは、クランクシャフ SH1に連結され、クランクシャフトSH4の両端 は、図5のプロペラシャフト51を介して車両 後のアクスル52に連結されている。図6では 前進用クラッチFと1速用クラッチC1とが係合 状態で、他のクラッチR,C2~C4が解放状態にあ 。この場合には、ギヤG1とクラッチシャフト SH1が一体になって回転するとともに、ギヤG6 クラッチシャフトSH2が一体になって回転す 。

 このときエンジン1の出力トルクは、図6 太線で示すようにトルコン4の入力軸4a、出 軸4b、クラッチシャフトSH1、前進用クラッチ F、ギヤG1,G3,G5,G6、1速用クラッチC1、クラッチ シャフトSH2、ギヤG8,G12を介してアウトプット シャフトSH4に伝達される。これにより1速走 が可能となる。

 1速から2速に変速する場合には、トラン ミッション制御装置3を介して供給されるク ッチ圧により1速用クラッチC1を解放し、2速 用クラッチC2を係合する。これによりエンジ Eの出力トルクは、トルコン4の入力軸4a、出 力軸4b、クラッチシャフトSH1、前進用クラッ F、ギヤG1,G3,G7、2速用クラッチC2、クラッチ ャフトSH2、ギヤG8,G12を介してアウトプット ャフトSH4に伝達され、2速走行が可能となる 。1速から2速以外の変速、すなわち2速から3 、3速から4速、4速から3速、3速から2速、2速 ら1速への変速も同様にクラッチC1~C4を制御 ることで行われる。

 図7は、トランスミッション制御装置3の 略構成、とくに1速用クラッチC1と2速用クラ チC2にクラッチ圧を供給する油圧回路の構 を示している。なお、図示は省略するが、 のクラッチF,R,C3,C4の油圧回路の構成も同様 ある。すなわち、トランスミッション制御 置3には、各クラッチF,R,C1~C4に対応した油圧 換弁71と電磁比例減圧弁72がそれぞれ設けら れている。油圧源(図1の油圧ポンプ1)からの 油は、電磁比例減圧弁72を介して油圧切換弁 71のパイロットポートに作用する。これによ 油圧切換弁71が切り換えられ、各クラッチF, R,C1~C4へのクラッチ圧が制御される。電磁比 減圧弁72は図示しないコントローラからの制 御信号により切り換えられる。

 図1は、本実施の形態に係る油圧供給装置 の構成を示す図であり、トルコン用およびト ランスミッション用の油圧回路図である。こ の油圧供給装置は、エンジンEにより駆動さ る主油圧ポンプ1および副油圧ポンプ2を有す るとともに、主油圧ポンプ1からの圧油をト コン4およびトランスミッション制御装置3に それぞれ導く主油圧回路L1と、副油圧ポンプ2 からの圧油を主油圧回路L1に合流して導く副 圧回路L2とを有する。油圧ポンプ1,2は固定 量式であり、エンジンEの回転速度が増加す と、各油圧ポンプ1,2の吐出量がともに増加 る。

 主油圧回路L1について説明する。主油圧 ンプ1には、オイルフィルタ26および管路11を 介してレギュレータ21が接続されている。管 11からは管路11aが分岐して設けられ、レギ レータ21により調圧された圧油が管路11aを介 してトランスミッション制御装置3、つまり 圧切換弁71にクラッチ圧として供給される。 これによりクラッチF,R,C1~C4に過不足なくクラ ッチ圧を作用することができる。なお、レギ ュレータ21の設定圧は例えば2.3MPa程度である

 レギュレータ21には、管路12を介してトル コン4が接続され、レギュレータ21を通過した 圧油はトルコン4に作動油として供給される 管路12には安全弁22(リリーフ弁)が接続され 管路12内の圧力が安全弁22の設定圧P22を超え と、管路12内の圧油は安全弁22からタンクに リリーフされる。これによりトルコン4に作 する圧力が設定圧P22以下に制限される。設 圧P22は、トルコン4の耐圧性等を考慮して例 ば0.95MPaに設定される。なお、トルコン4の 口圧は、トルコン4への圧油供給量が増加し 状態において、トルコン4の入力軸と出力軸 の回転差が大きく、油温が低いほど大きくな る傾向にある。

 トルコン4には、管路13およびオイルクー 23を介して、トランスミッションTのクラッ 部に潤滑油を供給するための潤滑回路部5が 接続され、潤滑回路部5にはオイルクーラ23で 冷却された圧油が導かれる。潤滑回路部5に かれた油はタンクに戻され、油圧回路L1,L2を 循環する。

 副油圧回路L2について説明する。副油圧 ンプ2は、管路14を介してオイルクーラ23の上 流側の管路13に接続されている。管路14から 管路15が分岐して設けられ、管路15は安全弁2 2よりも上流側にて管路12に接続されている。 管路14には分岐点Pよりも下流側に逆止弁24が けられ、管路15には逆止弁25が設けられてい る。

 逆止弁24は、その作動圧が安全弁22の設定 圧P22と等しくなるようにクラッキング圧P24が 設定されている。例えば管路14内の逆止弁24 背圧が0.45MPa程度であるとき、クラッキング P24は0.5MPa程度に設定される。一方、逆止弁2 5は、管路12内の圧油が管路14へ逆流するのを 止すればよく、逆止弁25のクラッキング圧P2 5は逆止弁24のクラッキング圧P24よりも小さい 値、例えば0.01MPa程度に設定されている。管 14への逆流のおそれがなければ、逆止弁25は くてもよい。

 本実施の形態の主要な動作を説明する。
 まず、トルコン入口圧が設定圧P22以下の場 、例えば降坂走行時等でエンジン回転速度 低く、ポンプ吐出量が少い場合について説 する。エンジンEによって駆動された主油圧 ポンプ1からの吐出油は、オイルフィルタ26を 介して管路11に導かれ、管路11内の圧力はレ ュレータ21により調圧される。この調圧され た圧油は管路11aを介してトランスミッション 制御装置3に導かれ、トランスミッションTで 変速動作に供される。

 レギュレータ21から排出された圧油は、 路12を介してトルコン4に供給される。この き副油圧ポンプ2からの圧油も管路15,12を介 てトルコン4に供給される。このため降坂走 時等において、トルコン4の入力軸と出力軸 の回転差が大きく、トルコン4で発生する熱 が大きい場合にも、トルコン4には2つの油圧 ポンプ1,2から十分な量の圧油を供給すること ができ、トルコン4の出口側の油温の上昇を えることができる。トルコン4を通過した圧 はオイルクーラ23で冷却され、トルコン4で 生した熱量は回路外に排出される。

 この場合、主油圧ポンプ1の吐出量を増加 させる必要がなく、主油圧ポンプ1はトラン ミッション制御装置3への必要油量を確保す ようなものでよい。このため、油圧ポンプ1 を小型化することができ、高圧側の油圧ポン プ1にかかる負荷を低減し、油圧ポンプ1での 収トルクを低減することができる。副油圧 ンプ2はレギュレータ21の下流側に接続され おり、副油圧回路L2は低圧であるので、副 圧ポンプ2の吐出量を増加させても負荷の増 は小さく、トルコン4に効率よく作動油を供 給できる。

 次に、掘削対象物にバケット112を突っ込 だストール状態等、エンジン回転速度が高 、ポンプ吐出量の増加によりトルコン入口 が設定圧P22を超えた場合について説明する トルコン入口圧が上昇して安全弁22の設定 P22を超えると、レギュレータ21から排出され た圧油は安全弁22からリリーフし、トルコン4 の作動油の圧力が設定圧P22以下に抑えられる 。これによりトルコン4が保護される。

 このとき逆止弁24が開き、副油圧ポンプ2 らの圧油はトルコン4をバイパスし、管路14 介してオイルクーラ23に導かれる。これに りストール状態等で、トルコン4の入力軸と 力軸の回転差が大きく、トルコン4で発生す る熱量が大きい場合に、副油圧回路L2の流量 分が変更され、オイルクーラ23を通過する 量が増加して安全弁22を通過する流量が抑え られる。このため回路全体の油温を下げるこ とができ、トルコン4の出口側の油温の上昇 抑えることができる。

 本実施の形態によれば以下のような作用効 を奏することができる。
(1)主油圧ポンプ1からの圧油をレギュレータ21 により調圧してトランスミッション制御装置 3に導くとともに、レギュレータ21を通過した 圧油をトルコン4およびオイルクーラ23に順次 導くように主油圧回路L1を形成し、トルコン4 の上流側の主油圧回路L1に安全弁22を接続し 。さらに副油圧ポンプ2からの圧油を逆止弁2 5を介してレギュレータ21の下流側かつ安全弁 22の上流側に導くとともに、逆止弁24を介し トルコン4の下流側かつオイルクーラ23の上 側に導くように副油圧回路L2を形成し、安全 弁22の設定圧P22と逆止弁24の作動圧がほぼ等 くなるようにした。これによりトルコン4の 口圧が設定圧P22以下の場合には、副油圧ポ プ2からの圧油は優先的にトルコン4に供給 れ、トルコン4の入口圧が設定圧P22を超えた 合には、トルコン4をバイパスしてオイルク ーラ23に導かれる。このためトルコン4に十分 な量の圧油を供給できるとともに、安全弁22 通過する圧油量を抑えることができ、油温 上昇を抑えることができる。その結果、油 の上昇による油の劣化を防ぐことができ、 ルコン4でのトルク伝達度合いに悪影響を及 ぼすことを防止できる。

(2)安全弁22を通過する流量を抑えることで、 イルクーラ23の下流の潤滑回路部5に十分な の潤滑油を供給できる。
(3)主油圧ポンプ1からの圧油に副油圧ポンプ2 らの圧油を合流してトルコン4に導くように したので、高圧側の主油圧ポンプ1の吐出量 抑え、油圧ポンプ1にかかる負荷を低減でき 。その結果、エンジンEの出力を抑えること ができ、燃費の向上を図ることができる。ま た、主油圧ポンプ1の容量を小さくすること でき、ポンプ1を小型化できる。

 なお、上記実施の形態では、管路14に逆 弁24を設けて、トルコン4の入口圧の増加に い管路14側の流量割合を増加するようにした が、流れ制御部の構成はこれに限らない。例 えば図2に示すように、逆止弁24の代わりに外 部パイロット方式の開閉弁31を設け、外部パ ロット圧としてトルコン4の上流側の管路12 の圧油を導くようにしてもよい。この場合 開閉弁31の作動圧を安全弁22の設定圧P22と同 一の値(例えば0.95MPa)に設定すればよい。これ によりトルコン入口圧が設定圧P22以下のとき は、開閉弁31が閉じられ、副油圧ポンプ2から の圧油がトルコン4に供給される。トルコン 口圧が設定圧P22を超えると、開閉弁31が開放 され、副油圧ポンプ2からの圧油は開閉弁31を 介してオイルクーラ23に供給される。

 また、図3に示すように、管路15の分岐点 外部パイロット方式の方向切換弁(例えばス プリングオフセット式のもの)41を設け、外部 パイロット圧としてトルコン4の上流側の管 12内の圧油を導くようにしてもよい。この場 合、方向切換弁41の作動圧を安全弁22の設定 P22と同一の値(例えば0.95MPa)に設定すればよ 。これによりトルコン入口圧が設定圧P22以 のときは、方向切換弁41が位置イ側に切り換 えられ、油圧ポンプ2からの圧油がトルコン4 供給される。トルコン入口圧が設定圧P22を えると、方向切換弁41が位置ロ側に切り換 られ、油圧ポンプ2からの圧油がオイルクー 23に供給される。

 図8に示すように、逆止弁24の代わりに外 パイロット方式の開閉弁31を設け、開閉弁31 に作用する外部パイロット圧を電磁切換弁32 より制御して、レギュレータ21の上流側の 圧油を電磁切換弁32を介して開閉弁31に導く うにしてもよい。この場合、例えばトルコ 入口圧が設定圧P22より大きくかつ油温が所 値より高いときに電磁切換弁32を位置イに り換え、トルコン入口圧が設定圧P22以下ま は油温が所定値以下のときに電磁切換弁32を 位置ロに切り換えるようにすればよい。これ によりトルコン入口圧が設定圧P22を超え、か つ油温が所定値より高いと、開閉弁31が開放 れ、副油圧ポンプ2からの圧油が開閉弁31を してオイルクーラ23に供給される。トルコ 入口圧が設定圧P22以下または油温が所定値 下のときは、開閉弁31が閉じられ、副油圧ポ ンプ2からの圧油はトルコン4に供給される。 温が低いときに、安全弁22を介して圧油が リーフすることで、暖機が促進される。

 なお、主油圧ポンプ1(第1の油圧ポンプ)か らの圧油を圧力調整弁としてのレギュレータ 21により調圧してトランスミッションTにクラ ッチ制御圧として導くとともに、レギュレー タ21を通過した圧油をトルコン4にトルコン作 動油として導くように回路を形成するのであ れば、第1の油圧回路としての主油圧回路L1の 構成は上述したものに限らない。副油圧ポン プ2(第2の油圧ポンプ)からの圧油をレギュレ タ21の下流側かつ安全弁22の上流側と、トル ン4の下流側かつオイルクーラ23の上流側と 分配するように回路を形成するのであれば 第2の油圧回路としての副油圧回路L2の構成 上述したものに限らない。トルコン4の入口 が所定値P22以上になると、そのトルコン入口 側の圧油をタンクへ逃がす安全弁22の構成も 述したものに限らない。上記実施の形態で 、トルコン入口の圧力に基づいて副油圧回 L2の流れを制御するようにしたが、トルコ 4の入力軸と出力軸の速度比に基づいて制御 るようにしてもよい。

 以上では、本発明の走行制御装置をホイ ルローダに適用する例を説明したが、他の 業用車両にも本発明を同様に適用すること できる。すなわち、本発明の特徴、機能を 現できる限り、本発明は実施の形態の油圧 給装置に限定されない。

 本出願は、日本国特許出願2007-248308号(2007 年9月26日出願)を基礎とし、その内容は引用 としてここに組み込まれる。