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Title:
FLARELESS-TYPE PIPE FITTING, REFRIGERATING DEVICE, AND WATER- HEATING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/114590
Kind Code:
A1
Abstract:
In a flareless-type pipe fitting, a pressing surface (25) axially pressing the rear end of a ferrule (3) while pressing it inward is provided on a fitting body (1) or a member (2) for joining on which a cam surface (19) is not formed. A groove (36) recessed outward from the inner peripheral edge in the radial direction is formed in the ferrule (3). The rear end of the ferrule (3) is axially pressed while being pressed inward by the pressing surface (25), whereby the front end of the ferrule is pressed against the cam surface (19) so that the edge part (3b) at the front end of the ferrule is deformed to be penetrated into a pipe (p) and the edge part (3c) at the rear end of the ferrule (3) is deformed to be penetrated into the pipe (p).

Inventors:
NAKATA HARUO (JP)
HASHIMOTO AKIRA (JP)
CHAZONO SEIJI (JP)
MURAYAMA YOSHIKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053477
Publication Date:
September 25, 2008
Filing Date:
February 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DAIKIN IND LTD (JP)
NAKATA HARUO (JP)
HASHIMOTO AKIRA (JP)
CHAZONO SEIJI (JP)
MURAYAMA YOSHIKI (JP)
International Classes:
F24H9/12; F16L19/08; F25B41/00
Foreign References:
JPS493111U1974-01-11
JP2004526911A2004-09-02
JP2001355942A2001-12-26
JP2005337326A2005-12-08
JPS62204086U1987-12-26
JPS4527949Y11970-10-28
US4944534A1990-07-31
JPS52123321U1977-09-20
Other References:
None
Attorney, Agent or Firm:
ONDA, Hironori (Ohmiya-cho 2-chome Gifu-sh, Gifu 31, JP)
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Claims:
 接続すべき配管が挿入される配管接続口を有する継手本体と、該継手本体に締結される結合用部材と、環状のフェルールと、該フェルールの先端部を配管に食い込ませるようにガイドするカム面とを備え、
 前記カム面は継手本体及び結合用部材の何れか一方に形成され、
 前記継手本体及び結合用部材において前記カム面が形成されていない部材には、フェルールの後端部を内周に向かって押し付けながら軸方向に沿って押圧する押圧面が形成され、
 前記フェルールには、該フェルールを前部と後部とに二分するように内周縁から径方向における外方へ窪む溝が形成され、
 前記フェルールの後端部が前記押圧面により内周に向かって押し付けられながら軸方向に沿って押圧されることにより、フェルールの先端部がカム面に押し付けられてフェルールの先端部に形成されるエッジ部及びフェルールの内周面の後端部に形成されるエッジ部が配管に食い込むように構成されていることを特徴とする食い込み式管継手。
 前記フェルールの後端部が、継手本体及び結合用部材において前記カム面が形成されていない部材の基部に対し、径方向に沿って延びる薄肉部を介して一体的に連結され、
 前記フェルールの後端面と前記押圧面との間に空間が画定され、
 前記継手本体と結合用部材とが締結される過程において、フェルールの先端部がカム面に当接した後に継手本体と結合用部材との締結に伴い発生する軸方向の力により前記薄肉部が切断され、該薄肉部が切断された後に前記フェルールが独立したフェルールとして作用するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の食い込み式管継手。
 前記溝は、フェルールの先端部のエッジ部とフェルールの内周面の後端部のエッジ部とが配管に食い込むように変形する途中において、溝を画定する前面と後面とが全面又は一部で互いに当接する形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の食い込み式管継手。
 前記フェルールには、継手本体と結合用部材とを手回しで締め付けるときに発生する軸方向の押付力によりフェルールの先端部を容易に変形するための切込部が形成され、該切込部よりも先端に位置する楔状部が配管に押し込まれることにより、接続すべき配管を仮止め可能に構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の食い込み式管継手。
 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の食い込み式管継手が冷媒回路、給水回路、又は冷媒回路と給水回路との双方に使用されている冷凍装置。
 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の食い込み式管継手が給湯回路、給水回路、又は給湯回路と給水回路との双方に使用されている温水装置。
Description:
食い込み式管継手、冷凍装置及 温水装置

 本発明は、食込み式管継手、並びに、こ を応用した冷凍装置及び温水装置に関し、 にフェルールによる配管の保持構造に関す 。

 内部に流体が流れる流体管に用いられる 継手として、管の劣化、流体供給管の劣化 どが生じたときに交換および修理を容易に うことができるように取り外し可能な管継 が多く使われてきている。このような管継 として、用途に応じ各種構造を有する管継 が存在する。

 例えば、流体管の中に冷媒が流れる空気 和機等の冷凍サイクル装置において、従来 管継手としてフレア式管継手が多用されて た。しかし、冷凍サイクル装置においては 地球環境保護のため、冷媒の変更が進めら ている。すなわち、冷媒は、従来のフロン 媒から可燃性を有するプロパン、エタン、 チレン、nペンタン、nブタン、イソブタン のHC冷媒に置換されたり、使用圧力が高圧の 場合には二酸化炭素などの自然冷媒に置換さ れたりしつつある。このため、新しい冷媒を 使用する冷凍サイクル装置においては、冷媒 漏れの少ない管継手として食い込み式管継手 の開発が活発に行われるようになってきてい る。

 このような食い込み式管継手の一例とし 、特許文献1に記載の管継手が挙げられる。 この食い込み式管継手は、1個のフェルール より、接続すべき配管を保持するとともに の接続部をシールしている。

 この食い込み式管継手は、図14(a)に示す うに、接続すべき配管102の先端部が挿入さ る配管接続口101aを有する継手本体101と、配 102が貫通する貫通孔103aを中心部に備えた袋 ナット状を有する結合用部材103とを備えてい る。結合用部材103の基部103bには、結合用部 103の径方向に沿って延びる薄肉部104を介し 環状のフェルール105が連結されている。薄 部104を介してフェルール105と結合用部材103 が一体的に形成されている。継手本体101の 管接続口101aの入口には、フェルール105の先 部を配管102に食い込ませるようにガイドす カム面106が形成されている。

 結合用部材103には、フェルール105から薄 部104における後端面105aに対し、空間107を介 して、該後端面105aを押圧するための押圧面10 8が形成されている。この管継手に配管102が 続されるときは、結合用部材103が締結され ときの締結力により、フェルール105の先端 がカム面106に押し付けられる。そして、こ 状態から結合用部材103がさらに締め付けら ることにより、図14(b)に示すように、薄肉部 104に軸方向の力が作用して該薄肉部104が切断 され、フェルール105が結合用部材103から分離 し、独立したフェルールとして作用する。更 に、後端面105aが押圧面108により押圧される 押圧面108を介して結合用部材103の締結力が ェルール105の後端面105aにさらに加えられる 、フェルール105の先端部におけるテーパ面1 05bがカム面106に押し付けられるとともに、フ ェルール3の先端部がカム面106に案内されて 管102に食い込む。この結果、図14(c)に示すよ うに、フェルール105の先端部が配管102に食い 込み、配管102が気密に接続される。

 このような食い込み式管継手において配管1 02が気密に接続されるためには、配管102の保 機能と、配管の挿入部のシール機能とが確 に行われることが必要である。上記従来の い込み式管継手において、この二つの機能 どのようにして発揮されているかについて らに説明する。配管保持機能は、フェルー 105の先端部がカム面106に押し付けられて配 102に食い込むことにより発揮されている。 管102の挿入部のシール機能は、配管102の外 面にフェルール105の先端部が食い込むこと 及びフェルール105の先端部の外周面である ーパ面105bがカム面106に密着することにより 達成されている。このように、食い込み式管 継手における大事な二つの機能は、フェルー ル105の先端部の食い込みと、フェルール105の 先端部のカム面106への密着とが適切に行われ ることにより発揮される。

特表2004-526911号公報

 ところで、フェルール105の先端部の変形 より配管102が気密に接続されても、その気 な接続が破壊されるおそれがある。すなわ 、配管102に対し、該配管102を接続する装置 身の振動、ならびに外部からの衝撃及び振 が加えられることが予測される。このよう 振動及び衝撃は、上記従来の接続状態では 配管102を介して、フェルール105の先端部の い込み部及びカム面106との密着部に伝達さ る。このため、伝達される振動及び衝撃が きい場合には、フェルール105の先端部の変 によるシール機能及び配管保持機能が損な れるおそれがある。

 本発明の目的は、フェルールの先端部の 形によるシール機能及び配管保持機能が配 の接続後に損なわれないように、フェルー の後端部においても配管を保持可能である い込み式管継手、並びにこれを用いた冷凍 置及び温水装置を提供することである。

 前記課題を解決するために、本発明の第 の態様によれば、接続すべき配管が挿入さ る配管接続口を有する継手本体と、該継手 体に締結される結合用部材と、環状のフェ ールと、該フェルールの先端部を配管に食 込ませるようにガイドするカム面とを備え 食い込み式管継手が提供される。前記カム は、継手本体及び結合用部材の何れか一方 形成されている。前記継手本体及び結合用 材において前記カム面が形成されていない 材には、フェルールの後端部を内周に向か て押し付けながら軸方向に沿って押圧する 圧面が形成されている。前記フェルールに 、該フェルールを前部と後部とに二分する うに内周縁から径方向における外方へ窪む が形成されている。食い込み式管継手は、 記フェルールの後端部が前記押圧面により 周に向かって押し付けられながら軸方向に って押圧されることにより、フェルールの 端部がカム面に押し付けられてフェルール 先端部に形成されるエッジ部及びフェルー の内周面の後端部に形成されるエッジ部が 管に食い込むように構成されている。

 この構成によれば、フェルールの後端部 押圧面により内周、即ち軸心に向かって押 付けられながら軸方向に沿って押圧される 、フェルールの前部では溝を中心にして先 部が配管に食い込む方向に曲げられやすく り、フェルールの後部では溝を中心にして 端部が配管に食い込む方向に曲げられやす なる。したがって、フェルールの先端部及 後端部に形成されるエッジ部がそれぞれ配 に食い込む。このため、配管を通じて伝達 れる振動及び衝撃は、フェルールの先端部 形成されるエッジ部が配管に食い込んだ部 に伝達される前に、フェルールの後端部に 成されたエッジ部の食い込み部により消耗 れる。この結果、フェルールの先端部の食 込みによる配管保持及び配管シール機能は フェルールの後端部の食い込みによる配管 持機能によって安全に保護される。

 前記態様において、好ましくは、前記フ ルールの後端部が、継手本体及び結合用部 において前記カム面が形成されていない部 の基部に対し、径方向に沿って延びる薄肉 を介して一体的に連結されている。この場 、前記フェルールの後端面と前記押圧面と 間に空間が画定されている。食い込み式管 手は、前記継手本体と結合用部材とが締結 れる過程において、フェルールの先端部が ム面に当接した後に継手本体と結合用部材 の締結に伴い発生する軸方向の力により前 薄肉部が切断され、該薄肉部が切断された に前記フェルールが独立したフェルールと て作用するように構成されている。

 この構成によれば、食い込み式管継手を ェルールが一体的に形成された管継手とし 使用可能であるとともに、前述した作用効 を得ることができる。すなわち、フェルー の先端部及び内周面の後端部のエッジ部が れぞれ配管に食い込むことから、配管を通 て伝達される振動及び衝撃は、フェルール 先端部の食い込み部に伝達される前にフェ ールの後端部の食い込み部により消耗され 。この結果、フェルールの先端部の食い込 による配管保持及び配管シール機能は、フ ルールの後端部の食い込みによる配管保持 能によって安全に保護される。

 前記態様において、好ましくは、前記溝 、フェルールの先端部のエッジ部とフェル ルの内周面の後端部のエッジ部とが配管に い込むように変形する途中において、溝を 定する前面と後面とが全面又は一部で互い 当接する形状に形成されている。この構成 よれば、フェルールの変形途中において溝 画定する前面と後面とが全面又は一部で互 に当接することにより、フェルールの後端 のエッジ部による過剰な食い込みを防止す ことができる。この結果、フェルール後端 の過剰な変形による冷媒流通抵抗の増加を 止することができる。

 前記態様において、好ましくは、前記フ ルールには、継手本体と結合用部材とを手 しで締め付けるときに発生する軸方向の押 力によりフェルールの先端部を容易に変形 るための切込部が形成されている。この場 、食い込み式管継手は、切込部よりも先端 位置する楔状部が配管に押し込まれること より、接続すべき配管を仮止め可能に構成 れている。この構成によれば、結合用部材 締結工具で締結しなければならなくなる前 配管を仮止めすることができ、その後の締 工具を使用した結合用部材の締結作業を効 化することができる。

 本発明の別の態様によれば、前記食い込 式管継手が冷媒回路、給水回路、又は冷媒 路と給水回路との双方に使用されている冷 装置が提供される。本発明の更に別の態様 よれば、前記食い込み式管継手が給湯回路 給水回路、又は給湯回路と給水回路との双 に使用されている温水装置が提供される。 れらの構成によれば、管継手のシール性能 び耐久性が向上し、製品の信頼性が向上す 。

本発明の第1の実施形態に係る食い込み 式管継手の部分断面図であって、締結前の組 み付け状態を示す図である。 食い込み式管継手の部分断面図であっ 、締結完了の状態を示す図である。 継手本体の部分断面図である。 結合用部材の部分断面図である。 フェルールの周りを拡大して示す断面 である。 配管の接続工程を示す図であって、(a) フェルールの先端部の楔状部により配管が 止めされた状態を示す図であり、(b)はフェ ールが分離した後の状態を示す図であり、( c)は締結完了の状態を示す図である。 食い込み式管継手における配管の接続 程を示す図であって、(a)は後端部のエッジ 適正量食い込んだ状態を示す図であり、(b) 締結完了の状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る食い込 み式管継手のフェルールの周りを拡大して示 す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る食い込 み式管継手の部分断面図であって、締結前の 組み付け状態を示す図である。 食い込み式管継手の部分断面図であっ て、締結完了の状態を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る食い み式管継手のフェルールの周りを拡大して す断面図である。 配管の接続工程を示す図であって、(a) はフェルールの先端部の楔状部により配管が 仮止めされた状態を示す図であり、(b)はフェ ルールが分離した後の状態を示す図であり、 (c)は締結完了の状態を示す図である。 本発明の第5の実施の形態に係る食い み式管継手のフェルールの周りを拡大して す断面図である。 従来に係るフェルール一体型食い込み 式管継手における配管の接続工程を示す図で あって、(a)はフェルールの先端部がカム面に 当接した分離前の状態を示す図であり、(b)は 薄肉部が切断されて押圧面により後端部が押 圧された状態を示す図であり、(c)は配管の接 続完了の状態を示す図である。

 以下、本発明の各実施の形態について図 に基づき説明する。第2~5の実施の形態にお て、第1の実施形態と共通する構成要素に第 1の実施形態の構成要素と同一の符号を付し その説明を省略又は簡略化する。

 (第1の実施の形態)
 第1の実施の形態に係る管継手について、図 1~図6に基づいて説明する。第1の実施の形態 係る管継手は、冷凍装置、ヒートポンプ式 水装置などの冷媒回路などに使用される食 込み式管継手である。図1に示すように、食 込み式管継手は、被接続側機器に取り付け れる継手本体1と、該継手本体1に接続すべ 配管pに外装される結合用部材2と、結合用部 材2と一体に形成されたフェルール3とを備え いる。以下の説明において、前後方向は図1 の左右方向に対応している。即ち、前方は図 1の左方に対応し、後方は図1の右方に対応し いる。

 図1~図3に示すように、継手本体1は、基部 13と、該基部13の後方に設けられた筒部14とを 備えている。基部13には、閉鎖弁、容器、配 などの被接続側機器への取付部11、及び結 用部材2が締結されるときに締結工具で把持 れるナット部12が形成されている。筒部14の 内周面には、結合用部材2が螺合される螺合 としての雌ねじ14aが形成されている。継手 体1は、基部13の後端面から筒部14内に突出す る軸部15を備えている。軸部15から基部13にお ける軸心部には、配管の接続時に配管pの先 部を所定の位置まで差し込むための配管接 口16が形成されている。配管接続口16の前方 は連通孔17、18が形成されており、配管接続 口16及び各連通孔17、18の孔径は互いに異なっ ている。取付部11の外周面には雄ねじ11aが形 されている。

 配管接続口16の孔径は、接続される配管p 配管接続口16に嵌挿されるように、配管pの 形寸法と略同径に設定されている。配管接 口16と連通孔17との間に段部(カウンターボ )16aが形成されている。食い込み式管継手の 付時において、配管pの先端面が段部16aに当 接することにより、該配管pの挿入位置が一 に保たれる。

 配管接続口16の入口にはカム面19が形成さ れている。カム面19は、前方において配管接 口16に連なっており、後方に向かうに従い が大きくなる円錐状(テーパ状)に形成されて いる。管継手の軸心に対するカム面19の傾斜 度は、後述するフェルール3の先端部に形成 されたテーパ面32より大きく設定されている

 図1、図2及び図4~図6に示すように、結合 部材2は、円筒状を有する基部22と、該基部22 の前方に設けられてフェルール3の外周を保 する保護筒部23とを備えている。基部22には 該基部22の軸心に配管pを貫通させるための 通孔21が形成されている。保護筒部23に続く 基部22の外周には、継手本体1と螺合する螺合 部としての雄ねじ22aが形成されている。基部 22の後部には、締結工具で結合用部材2を把持 可能なように、基部22の前部に比べて大きな 形を有するとともに六角ナット状を有する 持部24が形成されている。

 結合用部材2には、保護筒部23内において 部22から前方に向かって、即ち継手本体1に かって突出する、環状を有するフェルール3 が形成されている。フェルール3の軸心には 配管pが貫通する貫通孔31が形成されている 貫通孔31は、配管接続口16及び基部22の軸心 設けられた貫通孔21と略同径を有している。 図4に示すように、フェルール3は環状を有し おり、後端部において結合用部材2(基部22) 径方向に沿って延びる薄肉部4を介して基部2 2に連結されて結合用部材2と一体的に形成さ ている。

 図5に示すように、軸方向に沿って切断さ れた断面において、フェルール3の後部は略 定の肉厚に形成されており、前部の外周面 は、先端に向かうに従いフェルール3が薄く るようにテーパ面32が形成されている。テ パ面32の傾斜角度は、カム面19の傾斜角度よ やや小さい角度に設定されている。フェル ル3の後端面33は、基部22の内周縁から該基 22の径方向に沿って外方に窪んでいる空間34 介して、基部22に形成された押圧面25と対向 している。空間34は、軸方向に沿って切断さ た断面において外方に向かって尖っている V字形を有するように画定されている。空間 34の尖端部分には、基部22の軸心に沿って延 る短い直線部34aが形成されている。この空 34により、該空間34を画定する前面としての ェルール3の後端面33はフェルール3の軸心に 向かうに従い前方に傾斜しており、空間34を 定する後面としての押圧面25は基部22の軸心 に向かうに従い後方へ傾斜している。

 フェルール3の後部の外周面と薄肉部4の 面とは、軸方向に沿って切断された断面に いて略直角に連結されている。これにより フェルール3から薄肉部4における後端面33と フェルール3の円筒状を有する外周面及び薄 肉部4の前面とから構成される断面形状にお て、フェルール3の後部の外周面および薄肉 4の前面は、後端面33に向かって延びるエッ 状を有する先端41を備える切込を構成して る。この切込により、フェルール3の後部と 肉部4との連結個所に、局部的に肉厚が薄く なる最薄肉部42が形成されている。この最薄 部42には、結合用部材2に軸方向の力が作用 ると応力集中が生起される。

 フェルール3の先端付近の内周面には、該 フェルール3の先端部の変形を容易にするた の切込部35が設けられている。結合用部材2 手回しで締め付けられる段階において、切 部35の前方に薄く形成された楔状部3aが配管p と配管接続口16との間に楔状に差し込まれる とにより、配管pの仮止めを行うことができ る。フェルール3によるシールは、図6(a)~(c)に 示すように、切込部35の後方に形成されてい エッジ部3bの配管pへの食い込みにより行わ る。

 フェルール3の後端面33近傍の内周面には フェルール3を二分するような大きな略V字 を有する溝36が形成されている。この溝36は 前記空間34の尖端部分と同一の形状に形成 れている。溝36により、該溝の底部(すなわ 、尖端部分)とフェルール3の後部の外周面と の間に環状薄肉部37が形成されている。この 状薄肉部37により、図6(c)に示すように、フ ルール3の先端に位置するエッジ部3bが配管p に食い込むとともに、後端面33の内周縁を形 するエッジ部3cが配管pに食い込むように変 可能に構成されている。エッジ部3cが配管p 食い込むように変形することにより、配管p が抜けないように保持されるとともに、振動 が配管pを介してエッジ部3bに伝達されること が抑止され、エッジ部3bによる配管シール機 及び配管保持機能が高く維持される。

 以上のように構成される本食い込み式管継 による配管の接続方法について説明する。
 継手本体1に配管pが接続される際、継手本 1は、配管、容器類、閉鎖弁等の所定の装置 機器に取り付けられている。食い込み式管 手による配管の接続では、まず結合用部材2 の貫通孔21に配管pが挿貫され、結合用部材2 配管pに外装される。次に、図1に示すように 、配管pの先端部がフェルール3の貫通孔31を じて配管接続口16に挿入され、配管pの先端 が段部16aに当接し、結合用部材2が継手本体1 に螺合される。

 次いで、結合用部材2が手回しで締め付け られていくと、フェルール3の楔状部3aが配管 pと配管接続口16との間に押し込まれ、配管p 仮止めが行われる。この後は、フェルール3 切込部35の後部がカム面19に当接することか ら、結合用部材2の締め付けに大きな回転ト クが必要である。したがって、この段階か 後の工程では締結工具を使って結合用部材2 継手本体1に締め付けられる。この締め付け により、従来例の場合と同様に、フェルール 3の先端部がカム面19に押し付けられた状態で 結合用部材2が締め付けられ、薄肉部4に軸方 における前方への力が作用する。このとき フェルール3の外周面と薄肉部4の前面との 差部、すなわちエッジ状の先端41(図6(a)参照) を有する最薄肉部42に応力集中が発生する。 して、図6(b)に示すように、最薄肉部42にお て薄肉部4が切断されて後端面33の外周端部 押圧面25に当接する。

 上述したようにフェルール3が結合用部材 2から分離し、後端面33の外周端部が押圧面25 より押圧される。また、フェルール3は、そ の後は他の部材から独立したフェルールとし て作用する。すなわち、フェルール3におい 溝36を中心とする前後の部分は、後端面33の 周端部が押圧面25により押圧される状態か 結合用部材2がさらに締め付けられると、基 22の軸心に向かうに従い後方へ傾斜してい 押圧面25により軸心に向かって曲がり易くな る。したがって、図6(c)に示すように、フェ ール3において溝36よりも前部は、該溝36を中 心にしてエッジ部3bが配管pに食い込むように 傾斜し、溝36よりも後部は、該溝36を中心に て後端面33の内周縁のエッジ部3cが配管pに食 い込むように傾斜する。

 さらに、第1の実施の形態に係るフェルー ル3は、後部が溝36を中心にして傾斜するよう に変形される途中において、エッジ部3cの食 込み量が適当な量になると溝36を画定する 面と後面とが略全面で互いに当接するよう 溝36の形状が設定されている。この形状は、 図5に拡大して示されるように、空間34の尖端 部の形状と同一の略V字型であり、溝36の底部 にフェルール3の軸心に沿って延びる短い直 部36aが形成されている。即ち、溝36が台形状 に画定されている。これにより、第1の実施 形態に係るフェルール3では、溝36を画定す 前面と後面とが略全面で互いに当接した後 、溝36を中心とする傾斜が規制され、エッジ 部3cの過剰な食い込みが起こらないように構 されている。

 図7(a)及び図7(b)は、第1の実施の形態と異 る構成を有するフェルールの場合における 結工程を模式的に示す図であるであり、こ 例を用いて締結工程の途中において溝36を 定する前面と後面とを略全面で当接させる 由を説明する。図7(a)は、締結工程途中にお てエッジ部3cの食い込み量が適当な量にな た状態を示す図であり、図7(b)は締結完了時 状態を示す図である。このフェルール3の場 合は、図7(a)に示すように、エッジ部3cの食い 込み量が適当な量になったときに溝36を画定 る前面と後面とが当接せずに開いたままで る。このため、結合用部材2がさらに締結さ れると、フェルール3の後部が溝36を中心とし てさらに傾斜するように変形される。このた め、図7(b)に示すように、エッジ部3cが配管p さらに食い込む。この結果、第1の実施の形 に比べて、食い込み量が大きくなって配管p の内部への変形部2cが大きく形成される。そ ため、配管p内における冷媒流通抵抗が増大 する可能性がある。これに対し、第1の実施 形態に係る食い込み式管継手の場合は、溝36 を画定する前面と後面とが略全面で互いに当 接することによりフェルール3の後部のそれ 上の傾斜が規制され、エッジ部3cの過剰な食 い込みが防止される。したがって、第1の実 の形態に係る食い込み式管継手の場合は、 管p内における冷媒流通抵抗の増加を防止す ことができる。

 このように、第1の実施の形態に係る食い 込み式管継手の場合は、エッジ部3cの食い込 量が適量になるようにエッジ部3cの配管pへ 食い込みが調整されながらエッジ部3bが配 pに適量に食い込むように変形される。これ より、フェルール3の先端部においては、配 管pの外周面がフェルール3のエッジ部3bでシ ルされるとともに配管pが保持される。さら 、カム面19にフェルール3のテーパ面32が押 付けられて、カム面19とフェルール3のテー 面32との間がシールされる。フェルール3の 端部においては、エッジ部3cの食い込みによ る配管pの保持により、配管pの抜け止め防止 能が発揮される。この結果、配管pを伝達さ れる振動がこのエッジ部3cで吸収されること ら、エッジ部3bの食い込み部への振動の伝 が阻止され、エッジ部3bによるシール効果が 高く維持される。

 図2に示すように、フェルール3の先端部 おけるエッジ部3bの食い込み、及びフェルー ル3の後端部におけるエッジ部3cの食い込みが 所定量に達すると、結合用部材2を締め付け ための回転トルクが所定値に到達して配管p 接続が完了する。

 本実施の形態に係る食い込み式管継手は以 の利点を有する。
 (1)フェルール3には、該フェルール3を前後 二分するように内周縁から径方向における 方へ窪む溝36が形成され、溝36の底部とフェ ール3の外周面との間に環状薄肉部37が形成 れている。フェルール3は、該フェルール3 後端部が押圧面25により内周(軸心)に向かっ 押し付けられながら軸方向に沿って押圧さ る。これにより、フェルール3の前部では溝 36を中心にして先端部が配管pに食い込む方向 に曲げられやすくなり、フェルール3の後部 は溝36を中心にして後端部が配管pに食い込 方向に曲げられやすくなる。したがって、 発明に係る食い込み式管継手によれば、フ ルール3の後端部が押圧面25により内周に向 って押し付けられながら軸方向に沿って押 されることにより、フェルール3の先端部及 後端部に形成されるエッジ部3b、3cが配管p 食い込むようにそれぞれ変形する。このた 、配管pを通じて伝達される振動及び衝撃は フェルール3の先端部の食い込み部に伝達さ れる前にフェルール3の後端部の食い込み部 より消耗される。この結果、フェルール3の 端部の食い込みによる配管シール機能及び 管保持機能は、フェルール3の後端部の食い 込みによる配管保持機能によって安全に保護 される。

 (2)フェルール3の後端面と押圧面25との間 空間34が画定されるとともに、フェルール3 後端部が、カム面19が形成されていない結 用部材2の基部22に対し、径方向に延びる薄 部4を介して一体的に連結されている。継手 体1と結合用部材2との締結過程において、 ェルール3の先端部がカム面19に当接した後 、継手本体1と結合用部材2との締結に伴い発 生する軸方向の力により薄肉部4が切断され 薄肉部4が切断された後にフェルール3が独立 したフェルールとして作用する。したがって 、本実施の形態に係る食い込み式管継手によ れば、フェルール3が一体的に形成された管 手として使用可能であるとともに、前記(1) 示す効果が得られる。すなわち、フェルー 3の先端部及び内周面の後端部のエッジ部3b 3cが配管pにそれぞれ食い込むことから、配 pを通じて伝達される振動及び衝撃は、フェ ール3の先端部の食い込み部に伝達される前 にフェルール3の後端部の食い込み部により 耗される。この結果、フェルール3の先端部 食い込みによる配管保持及び配管シール機 は、フェルール3の後端部の食い込みによる 配管保持機能によって安全に保護される。

 (3)溝36は、フェルール3の先端部のエッジ 3bとフェルール3の内周面の後端部のエッジ 3cとが配管に食い込むように変形する途中 おいて溝36を画定する前面と後面とが略全面 で互いに当接するように形成されている。し たがって、フェルール3の変形途中において 36を画定する前面と後面とが略全面で当接す ることにより、フェルール3の後端部の過大 変形を防止することができる。この結果、 ェルール3の後端部のエッジ部3cの過剰な食 込みが防止され、配管pの内面への過大な変 による冷媒流通抵抗の増加を防止すること できる。

 (4)フェルール3は、継手本体1と結合用部 2とを手回しで締め付けるときに発生する軸 向の押付力によりフェルール3の先端部を容 易に変形するための切込部35を有する。この 込部35の前方に形成された楔状部3aを、接続 すべき配管pの外周面と配管接続口16の内周面 との間の隙間に押し込むか、又は配管pの表 に食い込ませるように変形させることによ 、結合用部材2を締結工具で締結しなければ らなくなる前に配管pを仮止めすることがで きる。これにより、その後の締結工具を使用 した結合用部材2の締結作業を効率化するこ ができる。

 (5)結合用部材2の基部22から前方に突出す フェルール3の外周面は、保護筒部23により 護されている。このため、配管の接続前の 品保管の状態において、フェルール3が傷付 くことを防止することができる。

 (6)フェルール3を結合用部材2の基部22に連 結する薄肉部4には、エッジ状の先端41を有す る切込により局部的に肉厚が薄い最薄肉部42 形成され、この最薄肉部42に応力集中が生 される。この結果、薄肉部4は最薄肉部42の 分で容易に切断される。

 (7)本実施の形態に係る食い込み式管継手 冷媒回路及び給水回路の少なくとも一方に 用された冷凍装置、及び本実施の形態に係 食い込み式管継手が給湯回路及び給水回路 少なくとも一方に使用された温水装置にお ては、気密性及び耐久性に優れた配管接続 能が得られて管継手のシール性能及び耐久 が向上し、製品の信頼性が向上する。

 (第2の実施の形態)
 次に、本発明の第2の実施の形態について図 8に基づき説明する。第2の実施の形態では、 1の実施の形態に係る空間34の形状と薄肉部4 に形成される切込の形状とが変更されている 。

 第2の実施の形態に係るフェルール3は、 本的には第1の実施の形態に係るフェルール3 と同じであるが、図8に示すように、空間34を 画定する前面、すなわち薄肉部4からフェル ル3における後端面33が軸心に対し直交して る点が第1の実施の形態と異なる。空間34を 定する平面部としての後端面33の形状が第1 実施形態の後端面33の形状と異なることによ り、最薄肉部42を形成するために、薄肉部4の 前面から後端面33に向かって3角形状の切込が 切り込まれている。

 第2の実施の形態に係る食い込み式管継手 において、前述した構成要素以外の構成要素 は第1の実施形態と同じである。したがって 第2の実施の形態は、前記利点(1)~(7)に加えて 、以下の利点を有する。

 (8)空間34を画定する平面部が軸心に対し直 していることから、エッジ部3cによる食い込 みが、第1の実施の形態の場合に比べてより 果的に行われる。
 (第3の実施の形態)
 次に、本発明の第3の実施の形態について図 9及び図10に基づき説明する。第3の実施の形 は、第1の実施の形態において、フェルール3 の後方に画定される空間34の形状が変更され とともに、継手本体1と結合用部材2との螺 構造が変更されている。

 図9及び図10に示すように、第3の実施の形 態に係るフェルール3の後方に画定される空 34の形状は第2の実施の形態と同様である。 ち、薄肉部4からフェルール3にわたる後端面 33が軸心に対し直交している。このように後 面33が軸心に対し直交することにより、第2 実施の形態と同様に、フェルール3の後端部 におけるエッジ部3cによる食い込みが、第1の 実施の形態の場合に比べて効果的に行われる 。

 次に、継手本体1と結合用部材2との螺合 造について説明する。継手本体1においては 第1の実施の形態に係る筒部14が省略されて り、軸部15の外周に雄ねじ15aが形成されて る。結合用部材2においては、第1の実施の形 態に係る保護筒部23が省略されており、基部2 2の前方に雌ねじ筒部28が形成されている。基 部22の外周に形成されていた雄ねじ22aが省略 れ、雌ねじ筒部28の内周面に、継手本体1の ねじ15aに螺合される雌ねじ28aが形成されて る。雌ねじ筒部28は、第1の実施の形態に係 保護筒部23に代わってフェルール3の外周を 護する。従って、第3の実施の形態3の食い み式管継手は、前記利点(1)~(4)、(6)、及び(7) 有している。

 (第4の実施の形態)
 次に、本発明の第4の実施の形態について図 11及び図12に基づき説明する。第4の実施の形 は、第1の実施の形態において、フェルール 3の後方に画定された空間34の形状が変更され ており、該空間34以外の構成要素は第1の実施 形態と同じである。

 図11に示すように、第4の実施の形態にお るフェルール3の後方に位置する空間34の尖 部、すなわち空間34において外周に位置す 部分は、溝36と同一のV字状に形成されてい 。空間34において内周に位置する部分を画定 する前後面は、軸線に対して直交している。

 したがって、空間34を画定する後面とし の押圧面25において、外周部分25aは傾斜面と して構成されており、内周部分25bは軸線に対 して垂直な垂直面として構成されている。外 周部分25aの傾斜面は、後方に向かうに従い内 周縁に向かって傾斜しており、この点につい ては第1の実施の形態と同様である。この外 部分25aの傾斜面は、最薄肉部42で切断された 後のフェルール3の後端部に当接するように 成されている。第4の実施の形態に係る押圧 25は、結合用部材2の締結過程における途中 では外周部分25aでフェルール3の外周端部を 押圧するが、結合用部材2の締結過程におけ 途中から後は、軸線に垂直な垂直面から成 内周部分25bでフェルール3の外周端部を押圧 るように構成されている。

 空間34を画定する前面としてのフェルー 3の後端面33では、切込に対向する部分を含 外周部分33aが傾斜面として構成されており 内周部分33bが軸線に垂直な垂直面として構 されている。したがって、フェルール3の後 の外周面と薄肉部4の前面とからなる直角の 連結部は、第1の実施の形態と同様に、薄肉 4からフェルール3にわたる後端面33に対する 込を形成し、この切込の位置に最薄肉部42 形成されている。後端面33の内周縁を形成す るエッジ部3cが直角に形成されている。

 以上のように構成された第4の実施の形態 に係る食い込み式管継手では、図12(a)~(c)に示 されるように配管pが接続される。即ち、第1 実施の形態と同様に、配管pに結合用部材2 外装されるとともに、配管pの先端部がフェ ール3の貫通孔31を通じて配管接続口16に挿 される。そして、図12(a)に示すように、結合 用部材2が手回しで締め付けられて配管pが仮 めされる。図12(a)に示される状態は、空間34 の形状が変更されている以外は第1の実施の 態において図6(a)に示されている状態と同じ ある。

 引き続き、締結工具を使って結合用部材2 が継手本体1に締め付けられることにより、 12(b)に示すように、フェルール3が最薄肉部42 において切断され、フェルール3の後端面33に 押圧面25の外周部分25aが当接する。図12(b)に される状態は、第1の実施の形態において図6 (b)に示されている状態に対応している。

 次いで、締結工具を使って結合用部材2が さらに締め付けられると、傾斜面からなる押 圧面25の外周部分25aにより、フェルール3の外 周端部が押圧される。このため、第1の実施 形態と同様に、フェルール3は、溝36を中心 して前部及び後部が配管pに食い込むように れぞれ傾斜し、前部のエッジ部3bと後部の ッジ部3cとが配管pに食い込む。第4の実施の 態の場合は、結合用部材2が締結される過程 の途中で、フェルール3の外周端部を押圧す 面が、傾斜面である外周部分25aから軸線に する垂直面である内周部分25bへと切り換わ 。そのため、フェルール3の後部は、この切 までは溝36を中心にして傾斜してエッジ部3c が配管pに食い込むように変形するが、切換 は後部が前方に押圧されながら配管pに食い むように変形する。したがって、図12(c)に すように、溝36の前後面が、第1の実施の形 の場合よりも早く互いに当接するように変 する。この結果、図12(b)及び図12(c)に示すよ に、フェルール3が切断されて外周端部が押 圧面25の外周部分25aに最初に当接する段階か 、溝36の前後面が当接する段階に至るまで 結合用部材2の移動距離Sが小さくなる。

 第4の実施の形態は、前記利点(1)~(7)に加え 、以下の利点を有する。
 (9)空間34を画定する押圧面25において、外周 部分25aが傾斜面として構成され、内周部分25b が軸線に垂直な垂直面として構成されている 。そして、結合用部材2が締結される過程の 中でフェルール3の外周端部を押圧する面が 押圧面25の外周部分25aから内周部分25bへと り換えられる。このため、図12(b)及び図12(c) 示すように、押圧面25の外周部分25aがフェ ール3の外周端部に最初に当接する段階から 溝36の前後面が互いに当接する段階に至る での結合用部材2の移動距離Sが小さくなる。 この結果、結合用部材2の締付ストロークが 縮される。したがって、第1の実施の形態に べて管の接続時間が短縮される。

 (10)空間34の内周部分の大きさが第1の実施の 形態における空間34の内周部分に比べて小さ なることから管継手を小型化することがで る。
 (11)空間34の外周部分と溝36とが同一の形状 形成されていることから、空間34と溝36とを 一の刃物(カッタ)で切削することができる

 (12)フェルール3の後端面の内周縁のエッジ 3cが直角に形成されていることから、エッジ 部3cによる食い込みが第1の実施の形態に比べ てより効果的に行われる。
 (第5の実施の形態)
 次に、本発明の第5の実施の形態について図 13に基づき説明する。第5の実施の形態では、 第4の実施の形態に係る溝36の形状が変更され ている。すなわち、第5の実施の形態に係る 36は、その設計意図、接続される配管pの材 および寸法、フェルール3の材質および形状 どの諸仕様の変更により溝36を深く形成す 必要が生じた場合に対応する形状を示す。

 第5の実施形態に係る溝36は、第4の実施の 形態と同様の刃物を使用することにより形成 されている。図13に示すように、外周部分361 すなわち尖端部が第4の実施の形態に係る溝 36と同一のV字状を有し、内周部分362を画定す る前後面が軸線に垂直な平面により構成され ている。溝36を深く形成する必要がある場合 、このような形状で溝36が形成されること より、第4の実施の形態と同様の効果を得る とができる。

 第5の実施の形態の場合は溝36の形状が第4 の実施の形態と異なることから、結合用部材 2の締結による、溝36を画定する前面と後面と の当接の仕方が、第1の実施の形態および第4 実施の形態の場合と異なる。すなわち、第5 の実施の形態の場合は、結合用部材2の締結 よりフェルール3の後部が溝36を中心に傾斜 ると、溝36を画定する前面及び後面の内周縁 同士が先ず当接する。このため、溝36を画定 る前面と後面とは略全面で当接せず、内周 同士の当接によりフェルール3の後部の傾斜 が食い止められてエッジ部3cの過剰な食い込 が規制される。

 前記各実施形態は以下のように変更されて よい。
 前記各実施の形態においては、フェルール3 と結合用部材2とが一体的に形成されている しかしながら、フェルール3は継手本体1およ び結合用部材2から独立して形成されてもよ 。

 前記各実施の形態においては、フェルー 3と結合用部材2とが一体的に形成され、カ 面19が継手本体1に形成されている。しかし がら、フェルール3と継手本体1とが一体的に 形成され、カム面19が結合用部材2に形成され てもよい。また、フェルール3の取付位置は に限定されず、結合用部材2の基部22から変 されてもよい。

 前記各実施の形態においては、フェルー 3の先端部に切込部35が設けられるとともに フェルール3の内周面における後端面33に近 位置に溝36が設けられている。切込部35及び 溝36の形状は特に限定されず、前記各実施の 態における形状から変更されてもよい。ま 、切込部35が省略されてもよい。

 第1の実施の形態においては、継手本体1 雌ねじ14aが形成され、結合用部材2に雄ねじ2 2aが形成されている。しかしながら、第4の実 施の形態で示されたように、継手本体1に雄 じ15aが形成され、結合用部材2に雌ねじ28aが 成されてもよい。継手本体1および結合用部 材2の螺合部の具体的な構造は特に限定され 、前記各実施の形態における構造から変更 れてもよい。

 前記各実施の形態においては、局部的に 厚が薄く形成された最薄肉部42を形成する めに、エッジ状の先端41を有する切込が薄肉 部4の前面に形成されている。しかしながら 製作の容易性を無視するならば薄肉部4の後 に切込が形成されてもよい。