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Patent Searching and Data


Title:
DUST BOOT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/122513
Kind Code:
A1
Abstract:
A dust boot (30) provided in a damper (1) having a rod (5) forward and backward movably inserted in a cylinder (11) so as to cover the projecting portion (5a) of the rod (5) from the cylinder (11). The dust boot comprises a lip part (31) having multiple slide contact faces (35) brought into slide contact with the outer circumferential surface of the rod (5). The slide contact faces (35) are provided with retention sections (36) for retaining a lubricant. On the lip part (31), at individual extension and contraction strokes of the damper (1), different slide contact faces (35) are brought into slide contact with the outer circumferential surface of the rod (5).

Inventors:
AMIKURA TOSHIYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/056376
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
March 31, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KAYABA INDUSTRY CO LTD (JP)
AMIKURA TOSHIYA (JP)
International Classes:
F16F9/38; F16F9/36; F16J3/04; F16J15/16; F16J15/52
Foreign References:
JP2007071246A2007-03-22
JPH01143538U1989-10-02
JP2003148625A2003-05-21
Attorney, Agent or Firm:
GOTO, MASAKI (JP)
Masaki Goto (JP)
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Claims:
 シリンダに対してピストンロッドが進退自在に挿入されるダンパに設けられ、前記ピストンロッドの前記シリンダからの突出部を覆うダストブーツにおいて、
 前記ピストンロッドの外周面に摺接する摺接面を複数有するリップ部を備え、
 前記摺接面には潤滑剤を保持するための保持部が形成され、
 前記リップ部は、前記ダンパの伸長行程及び収縮行程のそれぞれで、異なる摺接面が前記ピストンロッドの外周面に摺接することを特徴とするダストブーツ。
 前記ダンパの伸長行程及び収縮行程のそれぞれで、前記リップ部の異なる摺接面が前記ピストンロッドの外周面に摺接するように、前記ピストンロッドの移動方向に応じて弾性変形する変形部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のダストブーツ。
 前記リップ部の摺接面は、
 前記ダンパの中立状態において前記ピストンロッドの外周面に摺接する第1摺接面と、
 前記ダンパの伸長行程において前記ピストンロッドの外周面に摺接する第2摺接面と、
 前記ダンパの収縮行程において前記ピストンロッドの外周面に摺接する第3摺接面と、
 を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダストブーツ。
 前記リップ部は、前記ピストンロッドの中心軸を含む断面形状が多角形のリング部材であり、
 前記第1摺接面は、前記ピストンロッドの外周面と平行な内周面であり、
 前記第2摺接面及び前記第3摺接面は、前記第1摺接面に垂直であることを特徴とする請求項3に記載のダストブーツ。
 前記リップ部は、前記ピストンロッドの中心軸を含む断面形状が多角形のリング部材であり、
 前記第1摺接面は、前記ピストンロッドの外周面と平行な内周面であり、
 前記第2摺接面及び前記第3摺接面は、前記第1摺接面との成す角度が鈍角であることを特徴とする請求項3に記載のダストブーツ。
Description:
ダストブーツ

 本発明は、ピストンロッドへのダストの 着を防止するためのダストブーツに関する のである。

 ダンパにおいて、ピストンロッドへのダ トの付着を防止することを目的として、ピ トンロッドのシリンダからの突出部を覆う ストブーツを有するものがある。

 特許文献1には、先端部がピストンロッドの 外周面に摺接するダストリップを有するダス トブーツが開示されている。

特開2007-71246号公報

 一般的に、ダストリップにおけるピスト ロッドとの摺接面には、ピストンロッドと 安定的な摺動を確保するため、グリースが 付されている。

 しかし、ダストリップの摺接面は、ピス ンロッドとの摺動を繰り返すため、グリー を長期間保持し難い。したがって、長期間 経過すると、ダストリップとピストンロッ の安定的な摺動が確保されず、ダストリッ とピストンロッドの間からダストブーツ内 ダストが侵入するおそれがある。

 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされ ものであり、長期間ピストンロッドとの安 した摺動が可能なダストブーツを提供する とを目的とする。

 本発明は、シリンダに対してピストンロ ドが進退自在に挿入されるダンパに設けら 、前記ピストンロッドの前記シリンダから 突出部を覆うダストブーツにおいて、前記 ストンロッドの外周面に摺接する摺接面を 数有するリップ部を備え、前記摺接面には 滑剤を保持するための保持部が形成され、 記リップ部は、前記ダンパの伸長行程及び 縮行程のそれぞれで、異なる摺接面が前記 ストンロッドの外周面に摺接することを特 とする。

 本発明によれば、ダストブーツのリップ は、潤滑剤を保持するための保持部が形成 れた摺接面を複数有し、ダンパの伸長行程 び圧縮行程のそれぞれで、異なる摺接面が ストンロッドの外周面に摺接するため、保 部には長期間潤滑剤が保持される。したが て、長期間ピストンロッドとの安定した摺 が可能となる。

本発明の実施の形態に係るダストブー が設けられるダンパを示す断面図である。 ダンパの中立状態におけるダストブー のリップ部を示す断面図である。 ダンパの伸長行程におけるダストブー のリップ部を示す断面図である。 ダンパの収縮行程におけるダストブー のリップ部を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るダストブー のリップ部の他の形態を示す断面図である

符号の説明

1   ダンパ
2   アウタチューブ
3   インナチューブ
4   ピストン
5   ロッド
5a  突出部
6,7 油室
11  シリンダ
21  シール部材
22  キャップ部材
30  ダストブーツ
31  リップ部
33  本体部
34  変形部
35  摺接面
35a 内周面
35b,35c 端面
36  グリース溝

 以下、図面を参照して、本発明の実施の 態について説明する。

 まず、図1を参照して、本発明の実施の形 態に係るダストブーツが設けられるダンパ1 ついて説明する。

 ダンパ1は、伸縮動作することによって減 衰力を発生するものであって、本実施の形態 では、鉄道車両の車体間の相対的な動揺を減 衰すべく車体間に水平に介装される。

 ダンパ1は、アウタチューブ2と、アウタ ューブ2に同軸的に収容されたインナチュー 3と、インナチューブ3の内周に沿って摺動 在に移動するピストン4と、一端にピストン4 が結合され他端がアウタチューブ2から外側 軸方向に突出するピストンロッドとしての ッド5とを備える。このように、本実施の形 のダンパ1は、ダブルチューブ型のダンパで ある。

 インナチューブ3の内部には、ピストン4 よって2つの油室(流体室)6,7が画成される。 ッド5側の油室6はチェック弁8を介して、イ ナチューブ3とアウタチューブ2の間に形成さ れたリザーバ室9に連通する。チェック弁8は リザーバ室9から油室6への作動油(作動流体) の流れのみを許容するものである。反ロッド 側の油室7は圧側減衰弁10を介してリザーバ室 9に連通する。ピストン4にも伸側減衰弁と圧 減衰弁が設けられる。

 このように、アウタチューブ2とインナチ ューブ3によってシリンダ11が構成され、シリ ンダ11内には作動油が封入される。

 アウタチューブ2は、有底筒状部材であり 、ロッド5が突出する開口部の内側には、外 がアウタチューブ2の内周に形成された段差 2aに支持されると共に、軸芯を挿通するロ ド5を摺動自在に支持するロッドガイド20が けられる。

 ロッドガイド20には円状に開口した穴20a 形成され、穴20aの内周面にはインナチュー 3の端部が挿入される。このように、ロッド イド20は、アウタチューブ2及びインナチュ ブ3のロッド5側の開口部を閉塞し、油室6と ザーバ室9を区画する。

 ロッドガイド20における油室6及びリザー 室9に面しない背面には、小径部20bが形成さ れる。小径部20bの内周には、ロッド5の外周 とロッドガイド20の内周面との間をシールす るためのシール部材21が配置される。このシ ル部材21によって作動油の外部への漏れが 止される。

 アウタチューブ2における開口端部の内側 には、外周がアウタチューブ2の内周に螺合 るキャップ部材22が組み付けられる。このキ ャップ部材22によってアウタチューブ2からの ロッドガイド20の抜けが防止される。ロッド5 は、キャップ部材22の軸芯を、摺動自在に挿 する。

 キャップ部材22には、ロッドガイド20の小 径部20bが嵌合する嵌合穴22aが形成され、小径 部20bと嵌合穴22aが嵌合することによって、ロ ッドガイド20とキャップ部材22は一体となる

 ロッドガイド20とキャップ部材22によって 、シリンダ11におけるロッド5側の開口部を閉 塞する閉塞部材が構成される。なお、ロッド ガイド20とキャップ部材22を一体の部材にて 成するようにしてもよい。

 キャップ部材22には、ロッド5のアウタチ ーブ2からの突出部5aへのダストの付着を防 することを目的として、突出部5aを覆うダ トブーツ30が取り付けられる。

 アウタチューブ2の底部には、ダンパ1を 体に取り付けるための取付リング13が固定さ れる。ロッド5の突出端にも、ダンパ1を車体 取り付けるための取付リング14が固定され 。このように、ダンパ1は、両端に設けられ 取付リング13,14を介して車体間に介装され 。

 取付リング14には、ロッド5のアウタチュ ブ2からの突出部5aを覆うカバー12が固定さ る。カバー12は、アウタチューブ2の外径よ 僅かに大きな内径を有し、図示のようにア タチューブ2の外周の一部とオーバラップす 。

 ダンパ1は、両端に設けられた取付リング 13,14を介して車体間に介装され、かつ、ロッ 5はシリンダ11に対して進退自在に挿入され いるため、車体間の相対的な動揺によって 縮動作する。その伸縮動作に伴って作動油 各減衰弁を通過し、通過の際に生じる流体 抗によって減衰力が発生する。

 次に、本発明の実施の形態に係るダスト ーツ30について説明する。

 ダストブーツ30は、略円錐筒状の蛇腹状 部材であり弾性を有する樹脂製である。ダ トブーツ30は、ロッド5の突出部5aの一部を覆 う長さ、具体的にはロッド5の通常の振幅以 の長さに形成される。

 ダストブーツ30の小径側である先端部に 、内径がロッド5の外径と略同一であり、ロ ド5の外周面に摺接するリップ部31が形成さ る。リップ部31は、ロッド5の進退動作に伴 てロッド5の外周面に沿って摺動し、ダスト ブーツ30内へのダストの侵入を防止する。

 ダストブーツ30の大径側である基端部に 、環状のリング部32が形成される。ダストブ ーツ30は、リング部32を介してキャップ部材22 に固定される。

 キャップ部材22の端面22bには、凹状に窪 だ溝部24が形成される。溝部24は、ロッド5を 中心軸とする環状溝として形成され、その深 さはダストブーツ30のリング部32の軸方向の 法と略同一である。

 ダストブーツ30は、リング部32が溝部24の 周面に挿入されて固定されることによって ャップ部材22に取り付けられる。

 次に、図2~図4を参照して、ダストブーツ3 0のリップ部31について説明する。図2はダン 1の中立状態におけるリップ部31の断面図で り、図3はダンパ1の伸長行程におけるリップ 部31の断面図であり、図4はダンパ1の収縮行 におけるリップ部31の断面図である。なお、 図3及び図4における矢印は、ロッド5の移動方 向である。

 図2に示すように、リップ部31は、ロッド5 の中心軸を含む断面形状が略矩形のリング部 材であり、ロッド5の外周面と平行な内周面35 aと、内周面35aに略垂直、つまりロッド5の外 面に略垂直な両端面35b,35cと、ダストブーツ 30の本体部33が結合された外周面35dの4面から る。

 ダストブーツ30における本体部33とリップ 部31との境界には、ロッド5の移動方向に応じ て弾性変形する変形部34が形成される。

 ダンパ1が中立状態(ほぼ静止状態)である 合には、図2に示すように、変形部34には荷 が作用しておらず、リップ部31の内周面35a ロッド5の外周面に摺接する。

 ダンパ1が中立状態から伸長する場合には 、ロッド5の外周面と内周面35aとの間の静止 擦力によって変形部34が弾性変形し、リップ 部31は変形部34を支点に時計回りに回転する これにより、図3に示すように、リップ部31 おけるロッド5と摺接する面は、内周面35aか 一方の端面35bに変化する。

 ダンパ1が中立状態から収縮する場合には 、ロッド5の外周面と内周面35aとの間の静止 擦力によって変形部34が弾性変形し、リップ 部31は変形部34を支点に反時計回りに回転す 。これにより、図4に示すように、リップ部3 1におけるロッド5と摺接する面は、内周面35a ら他方の端面35cに変化する。

 このように、変形部34は、ダンパ1の伸長 程と収縮行程において異なる方向に弾性変 する。

 したがって、ダンパ1が収縮行程から伸長 行程に切り換わる場合には、リップ部31は時 回りに回転し、リップ部31におけるロッド5 摺接する面は、他方の端面35cから内周面35a 経て一方の端面35bへと変化する。

 また、ダンパ1が伸長行程から収縮行程に 切り換わる場合には、リップ部31は反時計回 に回転し、リップ部31におけるロッド5と摺 する面は、一方の端面35bから内周面35aを経 他方の端面35cへと変化する。

 このように、リップ部31は、ロッド5の外 面に摺接する摺接面として、ダンパ1の中立 状態においてロッド5の外周面に摺接する内 面35a(第1摺接面)と、ダンパ1の伸長行程にお てロッド5の外周面に摺接する一方の端面35b (第2摺接面)と、ダンパ1の収縮行程において ッド5の外周面に摺接する他方の端面35c(第3 接面)との3つの摺接面を有する。つまり、リ ップ部31は、変形部34の弾性変形によって、 ンパ1の伸長行程及び収縮行程のそれぞれで 異なる面がロッド5の外周面に摺接する。

 変形部34は、弾性変形し易いように、他 部位の肉厚よりも小さく形成するのが望ま い。

 内周面35a及び両端面35b,35c(以下、「摺接 35」と称する。)には、グリース(潤滑剤)を保 持するための凹状に窪んだグリース溝(保持 )36が形成される。グリース溝36は、摺接面35 全周に渡って環状に形成される。このよう 、リップ部31には、複数のグリース溝36が形 成される。

 グリース溝36にグリースが保持されるこ によって、リップ部31はロッド5の外周面に ムーズに摺動する。また、グリースによっ ロッド5の外周面と摺接面35との間からダス ブーツ30内へダストが侵入することが防止さ れる。

 以上の本実施の形態によれば、以下に示 作用効果を奏する。

 ダストブーツ30のリップ部31は、グリース を保持するためのグリース溝36が形成された 接面35を複数有し、ダンパ1の伸長行程及び 縮行程のそれぞれで、異なる摺接面35がロ ド5の外周面に摺接するため、ロッド5との摺 動を繰り返してもグリース溝36には長期間グ ースが保持される。

 したがって、リップ部31は、長期間ロッ 5との安定した摺動が可能となるため、リッ 部31の耐久性が向上し、ダストブーツ30内へ のダストの侵入を長期間防止することができ る。結果として、ダストの侵入によるシール 部材21の損傷も防止されるため、油漏れのし い高品質なダンパ1を得ることができる。

 また、静止摩擦力が発生しているときに ップ部31の回転が起こるため、動摩擦力と 較して大きな摩擦力である静止摩擦力がロ ド5に加わることなく、ダンパ1のスムーズな 始動が可能となる。

 本発明は上記の実施の形態に限定されず 、その技術的な思想の範囲内において種々 変更がなしうることは明白である。

 例えば、上記実施の形態では、リップ部3 1は、3つの摺接面35を有すると説明したが、 ップ部31の断面形状を多角形状とし摺接面35 4つ以上設けるようにしてもよい。

 また、リップ部31の形状は、上記実施の 態のように端面35b,35cが内周面35aと略垂直な 状に限らず、図5に示すように端面35b,35cが 周面35aと鈍角を成す形状としてもよい。リ プ部31をこのような形状とすることによって 、リップ部31の回転角度は90度以下となるた 、変形部34の揺動角度が小さくてすみ、変形 部34の耐久性が向上する。

 また、上記実施の形態では、鉄道車両の 体間に水平に介装される水平ダンパについ 説明したが、本発明は、その他の機器、例 ば自動車の車体と車軸との間に介装される ンパにも適用することができる。

 また、上記実施の形態では、油圧ダンパ ついて説明したが、本発明は、ガスダンパ も適用することができる。

 また、上記実施の形態では、ダンパ1はダ ブルチューブ型として説明したが、本発明は 、シングルチューブ型のダンパにも適用する ことができる。

 また、上記実施の形態では、ダストブー 30は、ロッド5の突出部5aの一部を覆う長さ 形成されると説明したが、突出部5aの全体を 覆う長さに形成してもよい。

 本発明に係るダンパは、鉄道車両の車体 の相対的な動揺を減衰すべく車体間に水平 介装される水平ダンパに適用することがで る。