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Patent Searching and Data


Title:
DRAIN STRUCTURE FOR TORQUE CONVERTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/122838
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a drain structure for a torque converter, which prevents the occurrences of both a breather blow, which might otherwise accompany an oil agitation resulting from the fact that the drain oil from a torque converter is blown directly to an automatic transmission, and a power loss which might otherwise accompany the dragging torque of a friction member. Drain oil, which is discharged through a clearance (a and b) between an impeller hub (11) and an oil pump boss portion (10) from a torque converter (7), is guided to an upper portion (C3) and further to below an oil pump (3) through either a core hole (C4), which is formed in a mating face (B) between a pump body (12) and a cover (13), or a whole circumference oil passage (5i), which is formed in the whole circumference to confront a fitting face (A) between an oil pump (3) and a mission case (2). Moreover, the drain oil flows into an opening (5g) in the mission case (2) in the lower portion of the oil pump (3) so that it is directly discharged toward an oil pan (27).

Inventors:
ITO NAOKI (JP)
TORII TAKESHI (JP)
MURANAKA YASUNARI (JP)
IKE NOBUKAZU (JP)
UOZUMI SHINGO (JP)
UMEMURA TOMOHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/053891
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
March 02, 2009
Export Citation:
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Assignee:
AISIN AW CO (JP)
ITO NAOKI (JP)
TORII TAKESHI (JP)
MURANAKA YASUNARI (JP)
IKE NOBUKAZU (JP)
UOZUMI SHINGO (JP)
UMEMURA TOMOHIRO (JP)
International Classes:
F16H41/30
Foreign References:
JP2006038065A2006-02-09
JPH08121567A1996-05-14
JPS52129875A1977-10-31
JP2007113739A2007-05-10
Attorney, Agent or Firm:
CHIKASHIMA, Kazuo (JP)
近島 One husband (JP)
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Claims:
 トルクコンバータと、オイルポンプボディ及びオイルポンプカバーからなるオイルポンプと、該オイルポンプ及び自動変速機構を収納したミッションケースと、前記ミッションケースの下方に配置されたオイルパンと、を備えた自動変速機であって、前記オイルポンプによって前記オイルパンから吸込まれたオイルが前記トルクコンバータに供給されて循環すると共に、上記オイルをドレーン油路を介して前記ミッションケース内にドレーンするトルクコンバータのドレーン構造において、
 前記ドレーン油路は、前記トルクコンバータ及び前記オイルポンプとの間を通って、前記オイルポンプと前記ミッションケースとの嵌合面に臨む上位部分に導かれ、更に該上位部分から、前記オイルポンプの下部に導かれて前記ミッションケース内のオイルレベル上方に開口し、前記ドレーン油路からのドレーン油が、前記オイルパンに向けて排出されてなる、
 ことを特徴とするトルクコンバータのドレーン構造。
 前記ドレーン油を前記上位部分から前記開口へ導く油路が、前記オイルポンプボディと前記オイルポンプカバーとの合せ面に形成されてなる、
 請求項1記載のトルクコンバータのドレーン構造。
 前記合せ面に形成された油路が、前記オイルポンプの鋳抜き孔を利用してなる、
 請求項2記載のトルクコンバータのドレーン構造。
 前記ドレーン油を前記上位部分から前記開口へ導く油路が、前記オイルポンプと前記ミッションケースとの間の嵌合面に臨んで全周に亘って形成された全周油路であり、
 前記上位部分からのドレーン油が、前記全周油路で逆方向に分岐された後、前記開口に向けて合流されてなる、
 請求項1記載のトルクコンバータのドレーン構造。
 前記ドレーン油路における前記上位部分に向う油路に、前記トルクコンバータから前記ミッションケースに向う方向の流れを許容し、反対方向の流れを阻止する逆止弁を介在してなる、
 請求項1ないし4のいずれか記載のトルクコンバータのドレーン構造。
Description:
トルクコンバータのドレーン構

 本発明は、トルクコンバータを備えた自 変速機に係り、詳しくはトルクコンバータ オイル(ATF)をミッションケース内にドレー するドレーン構造に関する。

 従来、トルクコンバータのオイルをオイ ポンプボディを介してミッションケースに レーンするドレーン油路を備えた自動変速 が、本出願人により案出されている[特開200 6-38065号(P2006-38065A)公報参照]。上記ドレーン 路は、トルクコンバータのインペラハブと イルポンプボディのボス部との隙間から、 オイルポンプボディに形成された径方向上 に向う油路と、更に該オイルポンプボディ ミッションケースとの嵌合面に設けられた 路とを有し、かつドレーン油路における排 口に隣接する側にドレーン油を保持させる 気防止手段が設けられている。

 該吸気防止手段は、トルクコンバータに 通する他の油路からの微細な油漏れが生じ 場合でも、ドレーン油路における排出口か 空気を吸込むことを防止し、これにより油 給防止状態におけるトルクコンバータの油 けを防いで、長期間の車輌不使用後のエン ン始動直後の発進時、運転者にトルク抜け ような違和感を感じさせる現象(ロストドラ イブ)を防止する。

 上記吸気防止手段は、オイルポンプボデ とミッションケースとの嵌合面を略々一巡 る環状油路、逆止弁、細かいメッシュの網 はトラップ状の油溜め等からなるが、これ はいずれも、上記オイルポンプボディの上 部分からミッションケース内に向けてドレ ン油を排出する。このため、該ドレーン油 、ミッションケース内の自動変速機構の上 部分に直接吹きかけることになり、特にイ ペラハブをオイルポンプボディのボス部に がりベアリングを介して支持されるものに っては、上記トルクコンバータからのドレ ン油量が多く(例えば2~3l/min)、該ドレーン油 が高速回転状態にあるドラム等に当たって撹 拌され、気泡を発生してブリーザ孔からのオ イルの吹き出しの原因になり、また非係合状 態にあって、クラッチ又はブレーキのディス ク及びセパレータの間で差回転を持ったディ スクに当たって、引き摺りトルクを発生し、 動力損の原因になっている。

 一方、上記特許文献(P2006-38065A)には、ド ーン油路が、上記嵌合面に形成された油路 約半周し、オイルポンプボディの最下方に き、更にパイプを接触してオイルパン内の イルレベルの下方にドレーン油を排出する 施の形態も開示されている(特許文献の図3、 図4並びに実施例2参照)。

 このものは、上記ATFの撹拌及び引き摺り ルクは生じないが、ドレーン油路は、一旦 バルブボディの上方を経由するが、トルク ンバータ内のオイルとミッションケース(オ イルパン)のオイルとが直接連通しており、 動車の運転停止によりトルクコンバータに イルの供給が停止されると、トルクコンバ タとミッションケース内とのオイルレベル 差によってサイホンの原理に基づきトルク ンバータのオイルが吸い出されてしまい、 ルクコンバータの急激なオイルレベルの低 を招いてしまう。

 また、上記ドレーン油路は、オイルポン ボディとミッションケースとの嵌合面(イン ロー部)に臨んで略々一巡(又は半周)する環状 油路を有しており、かつオイルポンプボディ (オイルポンプカバーも同様)は、アルミダイ ストからなり、上記ポンプボディの外周面 えぐり形状により上記環状油路を形成する めの削り代が多くなると、鋳巣により上記 イルポンプボディ内の油路の圧漏れの可能 があり、また上記環状油路をミッションケ スの嵌合面に形成すると、上述した比較的 量のドレーン油を流すためには、比較的大 な断面からなる油路が必要となる関係上、 方向(高さ方向)に大きく形成すると、その ミッションケースが大径となり、また軸方 (幅方向)に大きく形成すると、ミッションケ ースのオイルポンプボディを嵌合する嵌合面 (インロー部)が短くなり、オイルポンプを精 よく取付けることに困難になる場合がある

 そこで、本発明は、トルクコンバータか のドレーン油路を、ミッションケース下方 オイルパンに向けて直接排出し、もって、 述した課題を解決することを目的とするも である。

 本発明は、トルクコンバータ(7)と、オイル ンプボディ(12)及びオイルポンプカバー(13) らなるオイルポンプ(3)と、該オイルポンプ び自動変速機構(21~23)を収納したミッション ース(2)と、前記ミッションケースの下方に 置されたオイルパン(27)と、を備えた自動変 速機であって、前記オイルポンプ(3,15)によっ て前記オイルパン(27)から吸込まれたオイル 前記トルクコンバータ(7)に供給されて循環 ると共に、上記オイルをドレーン油路(5)を して前記ミッションケース(2)内にドレーン るトルクコンバータのドレーン構造におい 、
 前記ドレーン油路(5)は、前記トルクコンバ タ及び前記オイルポンプとの間(b)を通って 前記オイルポンプ(3)と前記ミッションケー (2)との嵌合面(A)に臨む上位部分(C3,5c)に導か れ、更に該上位部分から、前記オイルポンプ の下部に導かれて前記ミッションケース内の オイルレベル上方に開口(5g)し、前記ドレー 油路(5)からのドレーン油が、前記オイルパ (27)に向けて排出されてなる、ことを特徴と る。

 なお、上記オイルポンプ(3)は、オイルポ プボディ(12)とオイルポンプカバー(13)の両 又はいずれか一方を含む概念であり、オイ ポンプボディがミッションケースに嵌合す もの、オイルポンプカバーがミッションケ スに嵌合するもの、のいずれの場合も含む とを意味する。

 上記本発明によると、ドレーン油路は、 イルポンプとミッションケースとの嵌合面 臨む上位部分を有するので、トルクコンバ タ内のオイルレベルとの水頭差が小さくな 、トルクコンバータ内のオイルが早期に抜 ることを防止することができるものであり がら、ドレーン油路は、オイルパンに向け 直接排出するように開口するので、ミッシ ンケース内のドラム及びクラッチ、ブレー 等の自動変速機構に吹きかけることはなく オイルを過度に撹拌したり、クラッチ又は レーキに引き摺りトルクを発生することを 止できる。

 例えば、図1ないし図3を参照して示すと 前記ドレーン油を前記上位部分(C3)から前記 口(5g)へ導く油路(C4)が、前記オイルポンプ ディ(12)と前記オイルポンプカバー(13)との合 せ面(B)に形成されてなる。

 上位部分から開口に向けてのドレーン油 は、オイルポンプボディとオイルポンプケ スの合せ面に形成されるので、オイルポン とミッションケースとの嵌合面に臨んで形 されて、鋳巣による影響、ミッションケー の径大化、又はインロー不足によるオイル ンプの取付け不良等の不具合をなくすこと できる。

 更に、前記合せ面に形成された油路が、 記オイルポンプの鋳抜き孔(C4)を利用すると 、好ましい。

 上記合せ面に形成した油路が、オイルポ プの鋳抜き孔を利用するので、機械加工に る油路部分を少なくして、他の油路との干 を防止して製造を簡単化することができる

 また、例えば図4及び図5を参照して示すと 前記ドレーン油を前記上位部分から前記開 へ導く油路が、前記オイルポンプ(3)と前記 ッションケース(2)との間の嵌合面(A)に臨ん 全周に亘って形成された全周油路(5i)であり
 前記上位部分からのドレーン油が、前記全 油路(5i)で逆方向に分岐された後、前記開口 に向けて合流される。

 上位部分から開口へ導く油路が、前記嵌 面に臨んで全周に亘って形成された全周油 からなるので、ドレーン油は、上位部分か 全周油路で分岐され、ドレーン油路の流路 積を半減することが出来、その分、鋳巣及 嵌合面に油路を形成することによる上述し 不具合の虞を減少して、支障なくドレーン 路を形成することが可能となる。

 例えば、図3及び図5を参照して示すと、 記ドレーン油路における前記上位部分に向 油路に、前記トルクコンバータから前記ミ ションケースに向う方向の流れを許容し、 対方向の流れを阻止する逆止弁(29)を介在し なる。

 上位部分に向けての油路に逆止弁を介在 たので、トルクコンバータに連通する他の 路からの微細な油漏れに起因するトルクコ バータの油抜けを遅延し、長期間運転停止 の運転開始直後の油不足によるトルク伝達 遅れを防止できる。

 なお、上述したカッコ内の符号は、図面 対照するためのものであるが、これにより 求項記載の構成に何等影響を及ぼすもので ない。

本発明に係るドレーン油路構造の第1の 実施例を示す縦断面図。 上記第1の実施例を示すオイルポンプカ バーの正面図。 本発明に係る第2の実施例を示す図で、 (a)は、オイルポンプカバーの正面図、(b)はそ のI-I矢視断面図。 本発明に係る第3の実施例を示す図で、 (a)は、オイルポンプカバーの正面図、(b)はそ のI-I矢視断面図。 本発明に係る第4の実施例を示す図で、 (a)は、オイルポンプカバーの正面図、(b)はそ のI-I矢視断面図。

 以下、図面に沿って、本発明の実施の形 について説明する。図1は、コンバータハウ ジング1とミッションケース2との接続部分に 置されたオイルポンプ3部分を示す縦断面図 であり、該オイルポンプ3部分に、本発明に るトルクコンバータのドレーン油路5が配置 れている。

 トルクコンバータ7は、インペラケース9 びそれと一体のインペラハブ10が示されてい るだけで、図面上省略されているが、インペ ラケースと一体のフロントカバーとでコンバ ータケースを形成し、該ケース内にオイル(AT F)が満たされている。また、上記コンバータ ース内には、該ケースと一体のポンプイン ラ、入力軸に連結されるタービンランナ及 ステータ並びにロックアップクラッチが収 されており、ステータシャフト11に固定さ るステータを経由して、ポンプインペラと ービンランナとの間を循環するオイルを介 て、又はロックアップクラッチを介して直 、コンバータケースの回転を図示せぬ入力 に伝達する。コンバータケース内には、バ ブボディ内のロックアップ切換えバルブに り、流れ方向を切換えるようにしてオイル 供給及び排出されており、これによりロッ アップクラッチが接断(スリップ制御を含む) 操作されており、更にコンバータケース内に 過剰に供給されるオイルを逃がすように上記 ドレーン油路5が設置されている。

 上記オイルポンプ3は、オイルポンプボデ ィ12及びオイルポンプカバー13が一体に合せ ように固定して構成されており、上記イン ラハブ10からの回転によりポンプ15が駆動さ て、上記トルクコンバータ7のオイルを含め て自動変速機全体の必要とする油圧を発生す る。本実施の形態では、ポンプボディ12が小 で、ポンプカバー13が大径からなり、ポン カバー13がミッションケース2の嵌合面(イン ー部)Aに嵌合しているが、逆にポンプボデ 12が大径で、該ポンプボディがミッションケ ース2に嵌合するものもある。本発明のドレ ン構造は、どちらにも適用可能である。

 上記ポンプボディ12及びポンプカバー13を 接合して構成したオイルポンプ3は、ミッシ ンケース2の前壁部を構成し、コンバータケ ス及び入力軸等の支持部を支持すると共に ポンプ15の吸込み油路、吐出し油路、ロッ アップクラッチのオン・オフ圧の給排のた の入力油路及び出力油路、変速機構部各部 潤滑のための潤滑圧の供給路、変速機構の ラッチ又はブレーキのサーボ圧供給のため 供給油路等の多数の油路が形成されており 更に加えて、本発明に係るトルクコンバー のドレーン油路5が形成されている。

 オイルポンプ3は、大径のオイルポンプカ バー13の前方面に小径のオイルポンプボディ1 2が嵌合して、ボルトにより一体に固定して 成されており、その合せ面Bにギヤポンプ15 保持されて構成されており、上記ポンプカ ー及びポンプボディはアルミダイカストか なり、その合せ面B等に複数の鋳抜き孔C1,C2,C 3,C4・・・が形成されている。

 そして、大径側であるオイルポンプカバ 13が、コンバータハウジング1及びミッショ ケース2の接合部分において、該ミッション ケース2の嵌合面(インロー部)Aに油密状に嵌 して一体に固定されている。なお、図中、17 は、コンバータハウジング1をミッションケ ス2に固定するボルト、19は、オイルポンプ バー13をケース嵌合面Aに油密状に嵌合する めのOリング、20は、オイルポンプボディ12と 一体のオイルポンプカバー13をミッションケ ス2に固定するボルトを示す。また、ミッシ ョンケース2内には多数のギヤ及びクラッチ レーキ等からなる自動変速機構が収納され おり、該自動変速機構の一部であるドラム21 、ブレーキ22及びその油圧サーボ23を図示し いる。

 上記ミッションケース2と一体のオイルポ ンプカバー13の中央貫通孔からなるボス部12a はニードルベアリング25を介してインペラ ブ10が回転自在に支持されており、更にその 先端側のボス部12aとインペラハブ10との間に オイルシール26が装着されている。これに り、ステータシャフト11の外周面とインペラ ハブ10の内周面との隙間a、インペラハブ10の 周面とポンプカバーボス部12aとの隙間bによ り、コンバータケース内に連通するドレーン 油路5の一部が構成される。上記隙間bは、ニ ドルベアリング25が介在しており、ブッシ を介在するものに比し、比較的大量のドレ ン油が流通する(例えば2~3l/min)。

 第1の実施例によるドレーン油路5は、図1 び図2に示すように、オイルポンプボディ12 径方向に斜めにあけられた孔5a及び軸方向 孔5bにより、上記隙間bと合せ面Bの鋳抜き孔C 1,C2に連通して構成される。更に、オイルポ プカバー13の上方外周面から内径方向に鋳抜 き孔C2まで孔5cが機械加工され、該孔5cは、鋳 抜き孔C3を貫通して形成される。上記孔5cに 行に孔5dが機械加工され、該孔5dは、上記ミ ションケース2との接合面Dと繋がる上記鋳 き孔C3を貫通し、更にオイルポンプボディ12 の合せ面Bと繋がる鋳抜き孔C4の上位部分に 通する。従って、上記孔5c,5dは、オイルポ プカバー13の最上位部分の鋳抜き孔C3で互に 通し、該鋳抜き孔C3部分が、ドレーン油路5 最上位部分となる。

 上記接合面の鋳抜き孔C4は、図2に示すよ に、オイルポンプボディ12の外周に沿って 位部分から下部分まで長く連続して形成さ ており、該鋳抜き孔C4が、他の上記鋳抜き孔 C1,C2,C3と合せて、ドレーン油路5の大きな部分 (大部分)を占めている。更に、上記鋳抜き孔C 4の下端位置から、機械加工孔5eを介してオイ ルポンプカバー13の下部分外周面に連通され 該ポンプカバー下方におけるミッションケ ス2との嵌合面A部分に形成された軸方向の 溝5fと通って、嵌合面Aの下部分においてミ ションケース2内のオイルレベル上方に開口 る。該開口5gからケース2内に排出されるド ーン油は、ミッションケース2の下方に配設 されたオイルパン27に向って、オイルレベル 上方に直接排出する。

 上記第1の実施例によるドレーン油路5は トルクコンバータ7からのドレーン油(ATF)が 間a,b及びニードルベアリング25を通って、孔 5a,5bに導かれ、更に鋳抜き孔C1,C2,孔5cを通っ 、最上位部分を構成する鋳抜き孔C3に導かれ る。該最上位部分は、トルクコンバータ7の 上位置と大きな差はなく、これにより水頭 によりトルクコンバータからのオイルの流 を少なくし、トルクコンバータ内のオイル ベルを適正位置に保持する。

 そして、ドレーン油は、上記最上位部分 ある鋳抜き孔C3から孔5dを通って合せ面Bに 成された長い鋳抜き孔C4に導かれ、更に孔5e, 凹溝5fを通って、嵌合面Aの下方部分に形成さ れた開口5gから、オイルパン27に向ってオイ レベルの上方に直接排出される。これによ 、トルクコンバータ7からのドレーン油は、 動変速機構のドラム21及びブレーキ22等の摩 擦部材に吹きかけられることはなく、ドラム の回転によりオイルが撹拌されて気泡を生じ 、ブリーザ吹きを生じることを防止できると 共に、非係合時の摩擦部材に引き摺りトルク を発生し、動力損を生じることを防止できる 。

 また、上記ドレーン油路5は、オイルポン プ(カバー)3をミッションケース2に嵌合する 合面(インロー部)Aを利用することはなく、 嵌合面に油路を構成することに起因する鋳 の問題、ミッションケースの径大化、オイ ポンプのインロー不足による不完全取付け の課題から解放される。

 また、上記ドレーン油路5は、その大部分 をアルミダイカストからなるオイルポンプの 鋳抜き孔C1,C2,C3,C4を利用するので、油路構造 ための機械加工を減少することができ、か 他の油路との干渉を防止することができ、 造が容易で簡単なドレーン油路を得ること できる。

 図3(a),(b)は、第2の実施例を示す図で、ド ーン油路5の構成は、先に示した第1の実施 と同様なので、同一符号を付して説明を省 する。

 本第2の実施例は、上位部分の孔5cに、ド ーン油の流れ方向のオイルの流れを許容し 反対方向の流れを阻止する逆止弁29を介在 た点を特徴とする。逆止弁29は、上下方向に 延びかつ上方から上方に向けてオイルを導く 上記孔5cに嵌合するスリーブ30を有する。該 リーブの下部には弁座が形成されていると に、該弁座にボール31が着座するように配置 されている。

 従って、ドレーン油路5をドレーン油が流 出する方向に流れる場合は、上記逆止弁29は その流れを妨げないが、トルクコンバータ に、ロックアップ切換えバルブの隙間等か 空気が入り込んで、トルクコンバータのオ ルレベルが下がる場合、上記孔5c内のオイ は、逆流しようとするが、上記逆止弁29がそ の流れを阻止し、ドレーン油路5の開口から ルクコンバータ7内に空気が吸込まれること 防止する。これにより、トルクコンバータ のオイルレベルの低下を遅延することがで る。

 なお、上記逆止弁29は、ボール31に作用す る重力により着座方向に付勢してもよく、ま たスプリングにより付勢してもよい。

 図4(a),(b)は、第3の実施例を示す図で、ド ーン油路5の一部を、オイルポンプとミッシ ョンケースとの嵌合面(インロー部)を利用し いる。

 ドレーン油路5は、隙間a,b,孔5a,5b,鋳抜き C1,C2,上下方向の孔5cまでは先の実施例と同じ である。オイルポンプカバー13の外周面には 周に亘って凹状のえぐり溝(凹溝)32が形成さ れている。該凹溝32は、ミッションケース2の 嵌合面Aとの間で円環状の全周油路5iが形成し 、該全周油路5iは、上記上位部分である孔5c 、図1に示した軸方向凹溝5fとを、図4(a)の右 り及び左廻りの油路を形成している。

 上記全周油路5iは、Oリング19及びインロ 部Aで油密状に保持されている。また、右廻 及び左廻りに分岐されるので、流路断面積 小さくて足り、上記凹溝32のえぐりは浅く 幅広の形状とすることができ、鋳巣になる 響は少ない。また、オイルポンプケース13の 外周面に形成されているので、ミッションケ ース2を大径化することはなく、かつインロ 不足によるオイルポンプを不完全に取付け 可能性も少ない。

 上記ドレーン油路5のドレーン油は、上下 方向孔5cの上位部分付近で最上位置となって トルクコンバータ7との水頭差を小さくでき 、また、上下方向孔5cからのドレーン油は、 周油路5iで分岐されて、比較的小さい流路 面積であっても右廻り及び左廻りを合せた 分な流量を確保できる。そして、上記左右 分岐された全周油路5iは、嵌合面Aの下部分 凹溝5fで合流され、先の実施例と同様に、ミ ッションケース下方の開口からオイルパンに 向けて直接排出される。

 図5(a),(b)は、第4の実施例を示す図で、ド ーン油路5の構成は、先に示した第3の実施 と同様である。また、該ドレーン油路の上 方向の孔5cに逆止弁29を設けたものであり、 の点は、先に示した第2の実施例と同じであ る。従って、ドレーン回路部分は、図4と同 な符号を付し、また逆止弁部分は、図3と同 な符号を付し、説明を省略する。

 本発明は、自動車に搭載される自動変速 に備えられるトルクコンバータに利用され 該トルクコンバータのオイルをミッション ース内にドレーンするドレーン構造に関す 。