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Title:
ACTUATOR, ACTUATOR CONTROL METHOD, AND ACTUATOR CONTROL PROGRAM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/133956
Kind Code:
A1
Abstract:
The objective is to perform good control with reduced overshoot when controlling an actuator such as an air cylinder. Therefore, the present invention, when the cylinder chamber interior has first and second chambers that are partitioned by a piston, has first and second control valves (42, 44), which steplessly regulate the supply of fluid pressure to each chamber, and first and second release valves (41, 43), which control the flow of fluid from the first and second chambers (11, 12). First and second control means are provided to control at least one of the two control valves (42, 44). The first control means executes feedback control to minimize the deviation between the target piston slide position and the detected piston slide position. The second control means performs differential forward PD control to minimize deviation between the target piston slide position and the detected piston slide position, relative to the bias pressure supplied commonly to both the first and second chambers.

Inventors:
HOSHINO KIYOSHI (JP)
WERAGALA DON GAYAN KRISHANTHA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/058619
Publication Date:
November 05, 2009
Filing Date:
May 07, 2009
Export Citation:
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Assignee:
UNIV TSUKUBA NATIONAL UNIVERSI (JP)
HOSHINO KIYOSHI (JP)
WERAGALA DON GAYAN KRISHANTHA (JP)
International Classes:
F15B11/06; F15B9/09; F15B15/28; G05D3/00; B25J19/00
Foreign References:
JP2006057724A2006-03-02
JPH0819873A1996-01-23
US5457959A1995-10-17
JP2000199502A2000-07-18
Attorney, Agent or Firm:
TSUNODA Yoshisue et al. (JP)
Kakuda The end of 芳 (JP)
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Claims:
 シリンダ室にスライド自在に配置されて、前記シリンダ室を第1チャンバと第2チャンバとに仕切るピストンと、
 前記第1及び第2チャンバ内の気体又は液体の流体の圧力を制御して、前記ピストンのスライド位置を制御するアクチュエータであり、
 流体圧源と前記第1及び第2のチャンバとの間に配置されて、前記第1及び第2のチャンバへの流体圧供給を、無段階で調整する第1及び第2の制御バルブと、
 前記第1及び第2のチャンバ側から大気または低圧源側に向かう出方向に前記流体を流すことを許容する第1及び第2の排出バルブとを備え、
 前記第1及び第2の制御バルブの少なくとも何れか一方の制御を行う制御手段として、
 前記ピストンの目標スライド位置と、前記ピストンの検出したスライド位置との偏差が小さくなるようにフィードバック制御を実行する第1の制御手段と、
 前記第1及び第2のチャンバへ共通に供給するバイアス圧力を、前記ピストンの目標スライド位置と、前記ピストンの検出したスライド位置との偏差が最小になるようにフィードバック制御を実行する第2の制御手段とを備えるアクチュエータ。
 前記第2の制御手段では、前記ピストンの目標スライド位置と、前記ピストンの検出したスライド位置との偏差が小さくなるように、微分先行型PD制御による制御手段を備えた請求項1に記載のアクチュエータ。
 前記目標スライド位置が前記第1及び第2の制御手段に与えられたとき、
 前記第1の制御手段では、オーバーシュートが現われる応答性の早いゲインを設定し、
 前記第2の制御手段では、前記フィードバック制御を実行する際の比例ゲインを、初期値から徐々に増やして前記オーバーシュートを打ち消すと共に、前記フィードバック制御を実行する際の微分ゲインの増減で調整する請求項1または2に記載のアクチュエータ。
 前記第2の制御手段で設定される前記微分ゲインの初期値は、前記第2の制御手段で設定される前記比例ゲインの初期値の約1/100とした請求項3に記載のアクチュエータ。
 前記第1及び第2の制御バルブの何れか一方で、前記第1の制御手段による制御を行い、前記第1及び第2の制御バルブの両方で、前記第2の制御手段による制御を行う請求項1~4のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
 前記第1及び第2の制御バルブの何れか一方で、前記第1の制御手段による制御と、前記第2の制御手段による制御とを行い、他方の制御バルブで、所定の圧力をチャンバ内に与える制御を行う請求項1~4のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
 前記第1及び第2の制御バルブの何れか一方で、前記第1の制御手段による制御を行い、
 前記第2の制御バルブの制御を実行する際には、それぞれ別々に設定した、前記フィードバック制御用のゲインを用いて制御を行う請求項1~4のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
 前記第1の制御手段と前記第2の制御手段を、前記第1の制御バルブ制御用と、前記第2の制御バルブ制御用にそれぞれ別々に設定した、前記フィードバック制御用のゲインを用いて制御を行う請求項1~4のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
 シリンダ室にスライド自在に配置されて、前記シリンダ室を第1チャンバと第2チャンバとに仕切るピストンを備え、前記第1及び第2チャンバ内の気体又は液体の流体の圧力を制御して、前記ピストンのスライド位置を制御するアクチュエータの制御方法であり、
 流体圧源と前記第1及び第2のチャンバとの間に配置されて、前記第1及び第2のチャンバへの流体圧供給を、無段階で調整する第1及び第2の制御バルブと、前記第1及び第2のチャンバ側から大気または低圧源側に向かう出方向に前記流体を流すことを許容する第1及び第2の排出バルブとを備えたアクチュエータの制御方法において、
 前記第1及び第2の制御バルブの少なくとも何れか一方の制御として、
 前記ピストンの目標スライド位置と、前記ピストンの検出したスライド位置との偏差が小さくなるようにフィードバック制御を実行する第1の制御処理と、
 前記第1及び第2のチャンバへ共通に供給するバイアス圧力を、前記ピストンの目標スライド位置と、前記ピストンの検出したスライド位置との偏差が最小になるようにフィードバック制御を実行する第2の制御処理とを行うアクチュエータの制御方法。
 シリンダ室にスライド自在に配置されて、前記シリンダ室を第1チャンバと第2チャンバとに仕切るピストンを備え、前記第1及び第2チャンバ内の気体又は液体の流体の圧力を制御して、前記ピストンのスライド位置を制御するアクチュエータの制御プログラムであり、
 流体圧源と前記第1及び第2のチャンバとの間に配置されて、前記第1及び第2のチャンバへの流体圧供給を、無段階で調整する第1及び第2の制御バルブと、前記第1及び第2のチャンバ側から大気または低圧源側に向かう出方向に前記流体を流すことを許容する第1及び第2の排出バルブとを備えたアクチュエータの制御プログラムにおいて、
 前記第1及び第2の制御バルブの少なくとも何れか一方の制御として、
 前記ピストンの目標スライド位置と、前記ピストンの検出したスライド位置との偏差が小さくなるようにフィードバック制御を実行する第1の制御処理を行うステップと、
 前記第1及び第2のチャンバへ共通に供給するバイアス圧力を、前記ピストンの目標スライド位置と、前記ピストンの検出したスライド位置との偏差が最小になるようにフィードバック制御を実行する第2の制御処理を行うステップとを備えるアクチュエータの制御プログラム。
Description:
アクチュエータ、アクチュエー の制御方法及びアクチュエータの制御プロ ラム

 本発明は、エアシリンダなどの流体シリ ダを用いたアクチュエータ、及びアクチュ ータの制御方法、並びにアクチュエータの 御プログラムに関する。

 特許文献1に示されるように、ロボットの 関節を動かすためのアクチュエータとしては 、従来からサーボモータ等の電動モータが用 いられている。これはモータであれば、比較 的手軽に入手できるためである。しかしなが らモータは、ロボット全体が大型化する問題 があり、また重量があるためにロボットの機 械的強度の設計も重要になる。エアシリンダ 等の流体シリンダは、モータと比較して、小 形軽量であり、また構造が単純でメンテナン スも容易である等の利点があるため、ロボッ ト用のアクチュエータとして有用なものと考 えられている。

 特許文献2には、本願の発明者が先に提案 したアクチュエータについての記載がある。

特開2003-311667号公報

WO2005-45257号公報

 しかしながらエアシリンダのような流体 リンダの適用を阻む最も大きな欠点として 、任意の位置においてピストンを動かしに くする性能すなわち剛性を発揮させること 難しいという欠点がある。これはモータと なり力発生の応答性が低いために、ピスト の位置を保つために外力へ抗する力をすば く発生できないことが主な原因であると考 られている。これを解消するために、摩擦 レーキやラッチなどを付加する方法が存在 るが、それらを付加するのであれば、モー のみを使う方が合理的である。したがって 極力単純な機構でこの剛性を与える方法が 要である。しかしながら、従来はこの要求 応えることができる技術は提案されていな 。

 この問題点を解決するために、本願の発明 らは、先にバルブの開度が可変できる排出 ルブ機構を備えたアクチュエータを提案し (特許文献2)。
 この先に提案した排出バルブを備えて、エ シリンダ内の圧力を制御すれば、アクチュ ータとして、所望の動作状態が得られる。

 このようなエアシリンダを制御する手法と ては、例えばPID制御が広く知られている。P ID制御は、フィールドバック制御の一種であ 、操作量を、現在値と目標値との偏差に比 した量、偏差の時間積分に比例した量及び 差の変化量に比例した量の3つの要素で制御 する手法である。PID制御の内のPは、偏差に 例した比例制御(Proportional制御)であり、Iは 分制御(Integral制御)であり、Dは微分制御(Diffe rential制御)である。
 PID制御は、エアシリンダの制御に限らず、 種制御状態を目標位置に近づける制御を行 際に、広く普及した制御方式である。

 PID制御をエアシリンダの制御に適用して シリンダ内の空気圧の制御で迅速にエアシ ンダ内のピストンを動かした場合、高速な ストンの移動で、目標位置を通り過ぎるこ なく、正確にピストンを止めることは困難 ある。通常のPID制御で高速にシリンダを移 させる場合には、目標位置をある程度通り ぎてから、その目標位置に戻すような制御 行われるのが一般的である。一度、目標位 を戻るだけで、目標位置に止まればまだ良 が、実際には目標位置を通り過ぎるオーバ シュートが何度か発生しながら、上下に振 る量が次第に小さくなって、最終的に目標 置に止まるような状態となっている。

 エアシリンダの制御でこのようなオーバ シュートが生じると、例え目標位置の近傍 でピストンが高速で移動したとしても、最 的に目標位置にシリンダが止まるまでには 間がかかることになり、好ましくない制御 態になってしまう。

 本発明はかかる点に鑑みてなされたもの あり、エアシリンダの如き流体アクチュエ タの制御が、オーバーシュートを低減させ つ、かつ素早い応答を実現できるようにす ことを目的とする。

 本発明は、シリンダ室にスライド自在に配 されて、シリンダ室を第1チャンバと第2チ ンバとに仕切るピストンと、第1及び第2チャ ンバ内の気体又は液体の流体の圧力を制御し て、ピストンのスライド位置を制御するアク チュエータに適用される。
 構成としては、流体圧源と第1及び第2のチ ンバとの間に配置されて、第1及び第2のチャ ンバへの流体圧供給を無段階で調整する第1 び第2の制御バルブと、第1及び第2のチャン 側から大気または低圧源側に向かう出方向 流体を流すことを許容する排出バルブとを える。
 そして、第1及び第2の制御バルブの少なく も何れか一方の制御を行う制御手段として 第1の制御手段と第2の制御手段とを備える。
 第1の制御装置は、ピストンの目標スライド 位置と、ピストンの検出したスライド位置と の偏差が小さくなるようにフィードバック制 御を実行する。
 第2の制御装置は、第1及び第2のチャンバへ 通に供給するバイアス圧力を、ピストンの 標スライド位置と、ピストンの検出したス イド位置との偏差が最小になるようにフィ ドバック制御を実行する。

 本発明によると、第1の制御手段により、 ピストンの目標スライド位置と、ピストンの 検出したスライド位置との偏差に比例ゲイン を乗算した値、偏差の時間積分に積分ゲイン を乗算した値、偏差の変化量に微分ゲインを 乗算した値を組み合わせた、いわゆるPID制御 が行われる。そして、その第1の制御手段に るPID制御状態を補正するように、第2の制御 段により、第1及び第2のチャンバへ共通に 給されるバイアス圧力を増減させる処理が われる。従って、いわゆるPID制御を基本と た目標位置に迅速に到達する制御が行われ と共に、オーバーシュートをバイアス圧力 補正で取り除くことができ、目標位置へ迅 に動かすことが可能となる。

本発明の実施の形態によるエアシリン の制御状態の基本構成例を示す説明図であ 。 本発明の第1の実施の形態による制御構 成例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態によるPIDコン トローラの例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態によるバイア スコントローラの例を示すブロック図である 。 本発明の第1の実施の形態による圧力変 化状態の例を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態による制御状 態の例を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態による発生圧 力から見た制御状態の例を示す特性図である 。 本発明の第2の実施の形態による制御構 成例を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態による制御構 成例を示す説明図である。 本発明の第4の実施の形態による制御 成例を示す説明図である。

 以下、本発明の実施の形態の例を、添付図 を参照して説明する。
 本実施の形態においては、アクチュエータ して構成されたエアシリンダに適用したも である。
 図1は、本実施の形態のエアシリンダとその エアシリンダに圧縮空気を送る構成例を示し たものである。

 図1に示すように、エアシリンダ10は、シリ ダ10内をスライド可能にピストン13が配置さ れた復動型エアシリンダである。そのスライ ド可能なピストン13により、シリンダ10の内 が、第1チャンバ11と第2チャンバ12とに区切 れる構成としてある。
 ピストン13には、ピストン棒14が取り付けて あり、本例の場合にはこのピストン棒14によ 何らかの駆動を行うものとする。ここでは エアシリンダ10からのピストン棒14の突出長 Dにより、その駆動状態が決まる。

 第1チャンバ11には、流体圧源からの流体 供給を無段階に調整できる第1の制御バルブ 41及び大気または低圧源側に向かう出方向に 体を流すことを許容する第1の排出バルブ42 取り付けてあり、第2チャンバ12には、流体 源からの流体圧供給を無段階に調整できる 2の制御バルブ43及び大気または低圧源側に かう出方向に流体を流すことを許容する第2 の排出バルブ44が取り付けてある。第1及び第 2の制御バルブ41及び43は、チャンバ11及び12内 に流体を供給する方向への流入が自由な一方 向バルブである。第1及び第2の排出バルブ42 び44は、排出流量を制御するバルブである。 第1及び第2の制御バルブ41及び43の入力側には 、図示しない流体圧源としてのエアコンプレ ッサを接続して、そのエアコンプレッサから の圧縮空気が各チャンバ11,12内に供給される この第1,第2の制御バルブ41,43と第1,第2の排 バルブ42,44を備えることで、それぞれのチャ ンバ11,12内の空気の圧力が制御されることに る。本実施の形態でのその制御処理につい は後述する。

 次に、図1に示した制御バルブと排出バルブ とで、エアシリンダ10内の圧力が制御される 態について説明する。
 まず、本発明の実施の形態の制御処理を説 する前に、図1に示した如き構成の復動型エ アシリンダ10で、第1,第2の排出バルブ42,44を 用した一般的な制御処理について説明する 、第1,第2の排出バルブ42,44には、絞りが一定 のもの、機械的に絞りを調整するもの、手動 で排気量を調節するものの3種類がある。ス ードコントローラとも称される手動で排気 を調節する排出バルブにはつまみが付いて り、つまみを回転することで空気の流路を くしたり広くしたりする。流路を狭くする 、シリンダ10から排出される空気の流量は少 なくなる。その結果、シリンダ内のピストン 13が進む速度が遅くなる。空気の流出量とシ ンダの速度のあいだには、下記の関係が成 立つ。

 ここで,Vはピストンの移動速度[cm/s]、Qは空 の流出量[cm 3 /min]、Aはシリンダの断面積[cm 2 ]である。
 (1)式から、空気の流出量が大きくなれば、 なわちスピードコントローラの排気開度が きくなれば、ピストンの移動速度が速くな ことが分かる。
 ここで、図1に示したシリンダにおいて、図 中に示したように、Fは発生力、F1とF2は各チ ンバ内での発生力、P1とP2は各チャンバ内で の空気圧、Dは変位としたとき、以下の2つの が成り立つ。

 すなわち、排気開度が開放の復動型エア リンダでは受動剛性∂F/∂D=0となるため、 意の位置においてピストンを動かしにくく る性能、すなわち剛性を発揮しようとすれ 、排気流路を細かく変化させ、入出する空 の流量抵抗(ダンパ効果)の制御によって受動 的な抗力を生じさせなければならない。

 いま、希望するピストン移動速度の大小 、剛性の大小の、合計4条件について、推進 側と抵抗側の2つのチャンバ内で必要となる 標の空気圧を考えてみると、目標圧力が高 場合は高剛性を得ようとしているし、反対 、目標圧力が低い場合は低剛性を得ようと ている傾向になる。すなわち、高剛性を得 うと思ったら、推進側,抵抗側ともに目標圧 を高くしてやれば良い。つまり目標圧力の さに応じて排気開度を絞ってやれば良い。 のことから、目標圧力と排出バルブ開度が 対的に逆比例の関係になるようにバルブ開 を設定すれば良いことになる。

 本実施の形態においては、以上述べた理論 考察に基いて、図1に示した第1,第2の制御バ ルブ41,43と第1,第2の排出バルブ42,44によるピ トン棒14の突出長Dの制御を行う。
 図1に示した第1,第2の制御バルブ41,43と第1, 2の排出バルブ42,44による構成では、高い圧 の空気を大量にエアシリンダへ流入させ、 ストンを高速に運動できるようにするため 空気の流入のみを自由とする第1,第2の制御 ルブ41,43を備える。この供気用の第1,第2の制 御バルブ41,43と排気用の第1,第2の排出バルブ4 2,44との組み合わせにより、共通バイアス圧 制御が可能な構成としてある。

 次に、ピストン棒14の突出長Dの制御系につ て説明する。
 エアシリンダの制御系としては、背景技術 欄で説明したPID制御の他に、そのPID制御の 張であるI-PD制御(比例・微分先行型PID制御) どが知られている。I-PD制御は、次式のモデ ルにより表現される。

 (4)式において、u(t)は操作量、y(t)は制御 (現在値)、e(t)は偏差、Kpは比例ゲイン、Kiは 分ゲイン、Kdは微分ゲインである。I-PD制御 おいては、積分項のみを偏差に作用させ、 例項と微分項は制御量に作用させる。これ より、目標値がステップ状に与えられた際 微分成分による不必要な操作量の変動を抑 ることができ、また良い収束を得ることが きる。反面、積分項の影響が強いため、空 圧式アクチュエータの利点である速い追従 が出にくくなる。ある実験例では、立ち上 り時間、すなわち最終値の10%から90%まで変 するのに掛かる時間が1秒以上かかってしま うことがある。

 ここで本実施の形態においては、立ち上が 時間が短いPID制御を利用して、さらにそのP ID制御を行う際の問題点を解決するようにし ものである。
 PID制御は、複雑な制御方式なしに外乱抑止 目標値追従が可能であり、実装が容易で、 場調整も容易であるため、産業界における 械装置の90%以上にPID制御が採用されている
 PID制御は、次式のモデルにより表現される

 ここで、u(t)は操作量、e(t)は偏差、Kpは比 例ゲイン、Kiは積分ゲイン、Kdは微分ゲイン ある。ところがエアシリンダを用いてPID制 を行う場合、とくにエアシリンダ自身が速 応答性を持つため、高速に位置制御を行お とすると、応答速度が速ければ速いほど、 きなオーバーシュートが発生してしまう。 た、制御すべき自由度が増えるに従って、 らにその制御性が悪くなるので、PID制御を いて多自由度の高速で正確な制御は困難で る。

 ここで本実施の形態においては、図1に示し たエアシリンダとそのエアシリンダに圧縮空 気を送る空気圧の制御装置を構成して、2つ チャンバ11,12に与えられる圧力を制御して、 PID制御により生じるオーバーシュートを改善 して、正確な位置制御と素早い応答性を実現 するものである。
 以下、本実施の形態での制御状態に説明す と、2つのチャンバへの目標圧力PLとPRであ が、推進側および抵抗側の2つチャンバ11,12 の圧力差をP’とすると、2つチャンバに加え られる等しい圧力Pbias(バイアス圧力)も制御 ることができる。バイアス圧力は次式のよ に表現される。

 ただし、P’=P0-P1,P0≧P1である。
 このバイアス圧力制御も用いて、正確な位 制御と素早い応答性を実現するものである

 図2は、本実施の形態の制御構成例を示した 図である。
 図2の構成例は、第1チャンバ11側を推進側と し、第2チャンバ12側を抵抗側とした場合の例 、即ち図2でピストン13が右側に動かす場合の 例である。ピストンの動く方向が逆の場合に は、第1チャンバ11側への接続と第2チャンバ への接続は、逆になる。
 エアシリンダ10の各チャンバ11,12内の空気の 圧力は、既に図1に示した第1,第2の制御バル 41,43と第1,第2の排出バルブ42,44を備えて制御 れる。各チャンバ11,12内の空気の圧力は、 1,第2の制御バルブ41,43で制御されることにな るが、その制御を行う制御手段として、バイ アス圧力を付与する制御を行うバイアスコン トローラ24(第1の制御手段)と、PID制御を行うP IDコントローラ23(第2の制御手段)とを設ける 成としてある。

 それぞれのコントローラ23,24は、ターゲッ 生成部21から与えられたピストンの目標位置 のデータと、ピストン位置検出部22が検出し 実際のピストン位置のデータとが供給され 。
 そして、双方のコントローラ23,24で得られ 圧力値を合計した圧力値となるように、第1 ャンバ11側の第1の制御バルブ41からの流体 供給量を制御する。

 第2チャンバ12側では、バイアスコントロ ラ24で得られる圧力値で、第2の制御バルブ4 3を制御する。

 図3は、PIDコントローラ23の構成例を示した である。
 PIDコントローラ23は、PID制御を行うための のであり、前述のPID制御の圧力算出式であ (5)式に基いて、付与する圧力が決まる。
 その構成としては、ターゲット値入力部51 、ターゲット生成部21からターゲット値(ピ トンの目標位置)が得られ、検出値入力部52 、ピストン位置検出部22が検出したピストン 位置の検出値が得られ、両値の差分が減算器 54で検出される。

 そして、減算器54で検出された差分の値を 積分器55で積分し、その積分値を積分ゲイン 乗算器56で積分ゲインKiを乗算する。
 また、減算器54で検出された差分の値を、 例ゲイン乗算器57に供給して、比例ゲインKp 乗算する。
 さらに、減算器54で検出された差分の値を 微分器58で微分し、その微分値を微分ゲイン 乗算器59に供給して、微分ゲインKdを乗算す 。

 積分ゲイン乗算器56の出力と、比例ゲイ 乗算器57の出力と、微分ゲイン乗算器59の出 とは、それぞれ加算器60に供給して加算し 1系統の制御値として、その制御値を制御値 力部53から出力させる。

 図4は、バイアスコントローラ24の構成例を した図である。
 バイアスコントローラ24は、ターゲット値 力部61に、ターゲット生成部21からターゲッ 値(ピストンの目標位置)が得られ、検出値 力部62に、ピストン位置検出部22が検出した ストン位置の検出値が得られ、両値の差分 減算器70で検出される。

 そして、減算器70で検出された差分の値を 微分器65で微分し、その微分値を微分ゲイン 乗算器66に供給して、微分ゲインKdを乗算す 。
 また、減算器70で検出された差分の値を、 例ゲイン乗算器64に供給して、比例ゲインKp 乗算する。
 微分ゲイン乗算器66の出力と、比例ゲイン 算器64の出力とは、それぞれ加算器67に供給 る。

 また、バイアスコントローラ24は、固定 イアス設定部69を備える。この固定バイアス 設定部69では、基準バイアス圧力の値を設定 る。固定バイアス設定部69で設定された基 バイアス圧力値についても、加算器67に供給 する。

 加算器67では、基準バイアス圧力値に、比 ゲイン乗算器64の出力値を加算すると共に、 微分ゲイン乗算器66の出力を減算する。
 その加算器67の出力を、最大バイアス設定 68に供給して、ピストンに接続されたエアコ ンプレッサが供給可能な最大バイアス圧力以 下に制限された圧力の制御値に調整し、その 調整された制御値を、制御値出力部63から出 させる。

 そして、図3の制御値出力部53から出力さ る制御値と、図4の制御値出力部63から出力 れる制御値とを加算した制御値(圧力値)と るように、図1の排出制御バルブ42又は44の制 御が行われる。

 各コントローラ23,24での制御状態につい 説明すると、PIDコントローラ23は、PID制御を 行うためのものであり、ピストンの検出した スライド位置との距離差に、比例ゲインと積 分ゲインと微分ゲインとを個別に乗算した値 を加算し、その加算値で制御する処理が行わ れる。即ち、前述のPID制御の圧力算出式であ る(5)式に基いて、付与する圧力が決まる。

 一方、バイアス圧力制御は、次式により される。

 ここで、Pbiasはバイアス圧力、Pstandardは基 バイアス圧力、xtargetは目標位置、xtは現在 置、K1はバイアス圧力の比例ゲイン、K2はバ アス圧力の微分ゲインである。
 本実施の形態では、バイアス圧力について 、PID制御とは異なり、積分ゲインを使用し かった。これは、積分ゲインを使うとすぐ エアコンプレッサの供給圧力の限界を超え 、積分値のリセットが必要、3種類のパラメ ータ調整が必要という問題があり、また積分 ゲインを採用しても応答の顕著な改善が見ら れないからである。
 本実施の形態では、固定バイアス設定部69 設定される基準バイアス圧力Pstandard=2気圧と した。基準バイアス圧力は、エアコンプレッ サが供給可能な空気圧力の上限のなかで、な るべく大きなダイナミックレンジのバイアス 圧力を利用できる値が望ましい。ただし、そ れほど厳密に設定する必要はない。

 それぞれの制御ゲイン推定を行う際には、 際に制御対象を動かしてみた挙動や値から 適なものを決定する手法と、理論的に推定 を導き出す手法とがある。前者では制御対 の動きが予想しにくいため、ロボットアー などに大きな負荷が掛かる恐れがある。し し、非線形性が大きく、モデリングが容易 はない新しい機械装置では、後者のような 論的に推定値を求める手法が必ずしも使え とは限らない。
 そこで、例えば、PIDコントローラ23内の制 ゲインは後者の手法により、バイアスコン ローラ24内の制御ゲインは前者の手法により 、2段階で決定する手法を適用する。その手 について、ステップ1~4として以下に示す。

 ステップ1:PIDコントローラにおける比例 インKp、積分ゲインKi、微分ゲインKdを推定 る。このときには、たとえば北森の手法と て文献(S.Shin and T.Kitamori,“Model reference lear ning control for discrete-time nonlinear systems,”Ada ptive Systems in Control and Signal Processing 1989, PergamonPress, pp.101-106, 1990)などに記述された 理で推定する。その際、PID制御のステップ 力に対して、オーバーシュートが現れるよ な、なるべく応答性の速いゲイン値を選択 る。

 ステップ2:バイアスコントローラでのバ アス圧力の比例ゲインK1=1、微分ゲインK2=0.01 に初期値設定する。ただし、次のステップか らK1を徐々に増やしていくので、1よりも小さ な値から始めても良い。一方、K2はK1の100分 1程度に初期値設定する。

 ステップ3:バイアスコントローラでの比 ゲインK1を徐々に増やしていき、オーバーシ ュートの大きさが変化しなくなる程度にまで K1を大きくする。

 ステップ4:振動の様子を観察しながら、 イアスコントローラでの微分ゲインK2を増減 させる。微分ゲインK2を大きくすれば振動し け、収束しなくなる。反対に、微分ゲインK 2を小さくすると、振動はしないが応答がほ 比例ゲインK1で決まるようになる。すなわち 、応答の素早さが出なくなってくる。速い応 答性を得るためには多少は振動させる必要が あるので、微分ゲインK2は多少大きめにする

 このように制御されるエアシリンダの負 のダイナミクスは、次式のような運動方程 により表すことができる。

 ここで、mは負荷、A1はロッド内側の断面積 A2はロッド側の断面積、P1はロッド内側の圧 力、P2はロッド側の圧力、Pbiasはバイアス圧 、Kvは可動部分の粘性摩擦係数、Krはクーロ 摩擦力である。
 次に、制御バルブ、あるいは制御バルブと 出バルブの組み合わせの、物理的な特性を える。前述の(8)式右辺において、発生力と る圧力の差分による力A1(P1+Pbias)―A2((P2+Pbias) が時間t=0の時に発生すると想定されている。 しかし実際は、その圧力を制御している制御 バルブの性能上、圧力応答に時間が掛かって しまう。すなわち、(8)式で想定しているよう に瞬時に目標に達しない。その時間の遅れは 、ある測定結果では、例えば150ms程度かかっ しまう。エアシリンダを高速に制御するた には、この時間遅延を考慮に入れる必要が てくる。

 制御バルブに圧力を供給する側、すなわち アコンプレッサの圧力が不変だと考えると 制御バルブからの空気の流量速度Miは、制 バルブの開度を制御バルブに指令する電圧vi に比例する。ここで、i=1,2であり、推進側か 抗側かを表す。
 そして、チャンバ内の圧力変化dPi/dtは次式 ように表すことができる。

 ここで、k1iは比例定数、i=1,2である。ま 、電圧vは目標とする圧力と現在の圧力との 分にも比例することから、次式も成り立つ

 ここで、Ptarget iはi番目のチャンバの目標 力、Pcurrent iはi番目のチャンバの現在の圧 、k2iは比例定数である。
(9)式と(10)式を整理すると、次式を導くこと できる。

 ここで、Kiは比例定数である。
 そこで、(11)式における比例定数Kiを求める め、バイアス圧力を1から4気圧まで変えた の立ち上がり速度を測定したものが、図5で る。ここで、2つのチャンバ内の圧力差(P″= P1-P2)はすべて0.5気圧としてある。図5の縦軸 立ち上がり速度とは、最終値の10%から90%ま の圧力を、その変化に要した時間で割った である。図5から得られた結果は、直線回帰 で近似して差し支えないため、(11)式は次式 のように書き換えることが可能となる。

 この(12)式に基づいて、最小自乗法を当て はめた結果、α=8.103、β=0.279が得られた。こ をもって制御バルブの物理的な特性とする とで、良好な結果が得られる。

 本実施の形態の処理で、エアシリンダと空 圧制御装置と制御弁から構成されるシステ を構築して、シミュレーションした例につ て、図6及び図7を参照して説明する。ここ はモデルとして、負荷のダイナミックスを す(8)式と制御バルブの物理的な特性を示す(1 1)式を用いた。負荷は200gで、エアシリンダの 可動範囲は0~10cmのものと設定した。
 図6は、ピストン位置の目標値を5cmとした時 の、本実施の形態によるPIDコントローラとバ イアスコントローラを併用した場合のステッ プ応答の特性Daと、従来例に相当するPIDコン ローラのみのステップ応答の特性Dbとを示 。

 PIDコントローラのみの時はオーバーシュ トが約20%であったのに対して、PIDントロー とバイアスントローラを併用した場合では オーバーシュートが4%まで大幅に抑えられ いる。

 図7は、本実施の形態によるPIDコントロー ラとバイアスコントローラを併用した場合の 発生力の時間変化の特性Paと、従来例に相当 るPIDコントローラのみの時間変化の特性Pb 示す。PIDコントローラのみの特性と比較す と判るように、本実施の形態による特性Paの 場合には、不必要な力を発生させていない傾 向が認められ、これが、PID制御だけの場合と 同程度の速い立ち上がりを実現していながら 、非常に少ないオーバーシュートに抑えるこ とができる要因と推測される。

 以上の説明から判るように、本実施の形態 よると、PID制御だけを行う場合と同程度の 早い立ち上がり時間を実現しながら、大幅 オーバーシュートが抑制できる効果を有す 。
 エアシリンダは、モータと比較した場合、 造が単純、保守が容易、小形軽量、大きな を発生するなど多くの利点を持つ。しかし 空気という圧縮性を有する流体を使用する め、正確な速度制御や位置制御が容易では い。また、負荷に影響されやすい、すなわ 任意の位置においてピストンを動かしにく する性能すなわち剛性を発揮することが困 であるなどの問題点を持っているが、本実 の形態の処理構成によりこれらの問題が解 されるエアシリンダが構成される。

 次に、本発明の第2の実施の形態を、図8を 照して説明する。この図8において、第1の実 施の形態で説明した図1~図7に対応する部分に は、同一符号を付し、その詳細説明は省略す る。
 本実施の形態における基本的な制御状態に いては、上述した第1の実施の形態で説明し たように、PID制御とバイアス圧力制御との双 方を行うようにしたものであり、その具体的 な制御手法についても、各数式を説明した例 と同じである。
 そして、本実施の形態においては、エアシ ンダ10内のピストンを駆動する際に、1組のP IDコントローラ23とバイアスコントローラ24と を制御手段として設けて制御する点は、図2 例と同様であるが、PIDコントローラ23とバイ アスコントローラ24の出力は、推進側のチャ バ(図8の例では第1のチャンバ11側)の圧力の 御だけを行い、抵抗側のチャンバは、一定 力とするようにしたものである。

 即ち、図8に示すように、PIDコントローラ 23とバイアスコントローラ24の出力に基づい 、推進側のチャンバ11内の圧力を制御する。 また、一定圧力付与部27の出力により、抵抗 のチャンバ12内の圧力を制御する。一定圧 付与部27で与えられる一定の圧力値は、少な くともバイアスコントローラ24で付与される イアス圧力に近い圧力となるようにしてあ 。例えば、一定圧力付与部27で与えられる 定の圧力値として、後述するバイアスコン ローラ24内の固定バイアス設定部69で設定さ る基準バイアス圧力としてある。

 このようにして、推進側でPID制御とバイア 圧力制御、抵抗側でバイアス圧力制御を行 。
 この図8に示した構成としたことでも、良好 な制御が可能となる。

 次に、本発明の第3の実施の形態を、図9を 照して説明する。この図9においても、第1の 実施の形態で説明した図1~図7に対応する部分 には、同一符号を付し、その詳細説明は省略 する。
 本実施の形態における基本的な制御状態に いては、上述した第1の実施の形態で説明し たように、PID制御とバイアス圧力制御との双 方を行うようにしたものであり、その具体的 な制御手法についても、各数式を説明した例 と同じである。
 そして、エアシリンダ10内のピストンを駆 する際に、上述した第1の実施の形態では、 2に示したように、推進側のチャンバ11だけ 、PID制御とバイアス圧力制御との双方を行 ようにして、抵抗側のチャンバ12について 、一定のバイアス圧力に相当するものを与 るようにしたが、本実施の形態の場合には 図9に示すように、推進側および抵抗側の双 で、それぞれの最適なゲイン値に従い、PID 御とバイアス圧力制御を行う制御手段を設 たものである。

 即ち、図9に示すように、推進側のチャン バ11内の圧力を制御する制御手段として、PID ントローラ33とバイアスコントローラ34とを 設ける。また、抵抗側のチャンバ12内の圧力 制御する制御手段として、PIDコントローラ3 5とバイアスコントローラ36とを設ける。それ ぞれのコントローラ33,34,35,36には、ターゲッ 生成部31が生成させた目標位置と、ピスト 位置検出部32が検出したピストン位置とを供 給する。

 このようにして、推進側と抵抗側のそれぞ で、PID制御とバイアス圧力制御とを行う。P IDコントローラ33,35は、それぞれ図3に示した き構成で、比例ゲインと積分ゲインと微分 インとを個別に乗算した値を加算し、その 算値で制御する。バイアスコントローラ34,3 6は、それぞれ図4に示した如き構成で、比例 インと微分ゲインと個別に乗算した値を、 準バイアス圧力に加算又は減算してバイア 圧力を算出し、その算出値で制御する。
 なお、ピストンの動く方向が逆になると、 進側のコントローラ33,34が抵抗側のコント ーラとなり、抵抗側のコントローラ35,36が推 進側のコントローラとなる。

 この図9に示した構成としたことでも、良 好な制御が可能となる。

 次に、本発明の第4の実施の形態を、図10を 照して説明する。この図10においても、第1 実施の形態で説明した図1~図7に対応する部 には、同一符号を付し、その詳細説明は省 する。
 本実施の形態における基本的な制御状態に いては、上述した第1の実施の形態で説明し たように、PID制御とバイアス圧力制御との双 方を行うようにしたものであり、その具体的 な制御手法についても、各数式を説明した例 と同じである。
 そして、エアシリンダ10内のピストンを駆 する際に、上述した第1の実施の形態では、 2に示したように、推進側のチャンバ11と抵 側のチャンバ12とで、バイアスコントロー を共通のものとしたが、本実施の形態の場 には、図10に示すように、推進側および抵抗 側の双方で、それぞれ個別にバイアスコント ローラ34,36を設ける構成の制御手段としたも である。

 即ち、図10に示すように、推進側のチャ バ11内の圧力を制御する制御手段として、PID コントローラ33とバイアスコントローラ34と 設ける。また、抵抗側のチャンバ12内の圧力 を制御する制御手段として、バイアスコント ローラ36を設ける。それぞれのコントローラ3 3,34,36には、ターゲット生成部31が生成させた 目標位置と、ピストン位置検出部32が検出し ピストン位置とを供給する。

 このようにして、推進側でPID制御とバイア 圧力制御とを行い、抵抗側でバイアス圧力 御を行う。PIDコントローラ33は、図3に示し 如き構成で、比例ゲインと積分ゲインと微 ゲインとを個別に乗算した値を加算し、そ 加算値で制御する。バイアスコントローラ3 4,36は、それぞれ図4に示した如き構成で、比 ゲインと微分ゲインと個別に乗算した値を 基準バイアス圧力に加算又は減算してバイ ス圧力を算出し、その算出値で制御する。
 なお、ピストンの動く方向が逆になると、 進側のコントローラ33,34が抵抗側のコント ーラとなり、抵抗側のコントローラ36が推進 側のコントローラとなる。

 この図10に示したように、一方のチャン の制御をPID制御とバイアス圧力制御とで行 、他方のチャンバの制御をバイアス圧力制 で行う構成としたことでも、良好な制御が 能となる。

 なお、上述した各実施の形態では、シリ ダ内の流体として空気を使用したエアシリ ダを例にして説明したが、その他の流体の リンダ内の圧力を制御して、同様の制御を う構成としてもよい。また、各特性として した値は、好適な一例を示したものであり 説明した値に限定されるものではない。

 また、上述した各実施の形態では、シリ ダ内の流体の制御を行う専用の制御手段と てコントローラを構成させた例について説 したが、各コントローラは例えば各バルブ 制御指令を発するコンピュータ装置とし、 のコンピュータ装置に、各実施の形態で説 したそれぞれの制御処理に相当する処理ス ップを実行するプログラム(ソフトウェア) 実装して、同様の構成が実現されるように てもよい。その場合のプログラムについて 、各種媒体を介して配布するか、あるいは らかの伝送路を経由してダウンロードさせ ようにしてもよい。

10…エアシリンダ、11…第1チャンバ、12… 2チャンバ、13…ピストン、14…ピストン棒、 21…ターゲット生成部、22…ピストン位置検 部、23…PIDコントローラ、24…バイアスコン ローラ、25,26…符号変換部、27…一定圧力付 与部、31…ターゲット生成部、32…ピストン 置検出部、33…PIDコントローラ、34…バイア コントローラ、35…PIDコントローラ、36…バ イアスコントローラ、41…第1の制御バルブ、 42…第1の排出バルブ、43…第2の制御バルブ、 44…第2の排出バルブ、51…ターゲット値入力 、52…検出値入力部、53…制御値出力部、54 減算器、55…積分器、56…積分ゲイン乗算器 、57…比例ゲイン乗算器、58…微分器、59…微 分ゲイン乗算器、60…加算器、61…ターゲッ 値入力部、62…検出値入力部、63…制御値出 部、64…比例ゲイン乗算器、65…微分器、66 微分ゲイン乗算器、67…加算器、68…最大バ イアス設定部、69…固定バイアス設定部、70 減算器




 
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