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Title:
X-RAY IMAGE CAPTURING METHOD, SCINTILLATOR PANEL, AND X-RAY IMAGE SENSOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146601
Kind Code:
A1
Abstract:
It is possible to provide an X-ray image capturing method having an improved contrast and granularity, a scintillator panel and an X-ray image sensor used for the method. The X-ray image capturing method uses the scintillator panel having a scintillator layer on a substrate. The scintillator layer is formed of a fluorescent columnar crystal. A layer thickness T[μm] of the scintillator layer and a tube voltage V[kVp] of an X-ray generation source upon imaging satisfy General Expression (1) as follows. General Expression (1): 2 ≤ T/V ≤ 10 (unit: [μm]/[kVp])

Inventors:
KONDO MASASHI (JP)
SAWAMOTO NAOYUKI (JP)
SAKAI MIKA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/058832
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
May 14, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KONICA MINOLTA MED & GRAPHIC (JP)
KONDO MASASHI (JP)
SAWAMOTO NAOYUKI (JP)
SAKAI MIKA (JP)
International Classes:
A61B6/00; G01T1/20; G03B42/02; G21K4/00; H01L27/14
Domestic Patent References:
WO2007058087A12007-05-24
Foreign References:
JP2005017033A2005-01-20
JP2000235078A2000-08-29
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Claims:
基板上にシンチレータ層を備えたシンチレータパネルを用いる放射線画像撮影方法において、シンチレータ層が蛍光体柱状結晶からなり、かつ当該シンチレータ層の層厚T[μm]及び放射線画像の撮影時の放射線発生源の管電圧V[kVp]が、下記一般式(1)を満たすことを特徴とする放射線画像撮影方法。
一般式(1):2≦T/V≦10 (但し、単位:[μm]/[kVp])
前記蛍光体柱状結晶がヨウ化セシウムを主成分としていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の放射線画像撮影方法。
前記基板の厚さが25~1000μmであることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の放射線画像撮影方法。
前記基板がポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネイトのいずれかを主成分とする高分子フィルムであることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか一項に記載の放射線画像撮影方法。
基板上にシンチレータ層を備えたシンチレータパネルであって、請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか一項に記載の放射線画像撮影方法に用いられることを特徴とするシンチレータパネル。
請求の範囲第5項に記載のシンチレータパネルに光検出器を備えたことを特徴とする放射線イメージセンサ。
Description:
放射線画像撮影方法、シンチレ タパネル、及び放射線イメージセンサ

 本発明は、放射線画像撮影方法、それに いるシンチレータパネル及び放射線イメー センサに関する。さらに詳しくは、シンチ ータ層の層厚と管電圧を規定し、コントラ ト及び粒状性が向上した放射線画像撮影方 、それに用いるシンチレータパネル及び放 線イメージセンサに関する。

 従来、X線画像のような放射線画像は医療 現場において病状の診断に広く用いられてい る。特に、増感紙-フィルム系による放射線 像は、長い歴史のなかで高感度化と高画質 が図られた結果、高い信頼性と優れたコス パフォーマンスを併せ持った撮像システム して、今なお、世界中の医療現場で用いら ている。しかしながら、これら画像情報は わゆるアナログ画像情報であって、近年発 を続けているデジタル画像情報のような、 由な画像処理や瞬時の電送が出来ない。

 そして、近年ではコンピューテッドラジ グラフィ(computed radiography:CR)やフラットパ ル型の放射線ディテクタ(flat panel detector:FPD )等に代表されるデジタル方式の放射線画像 出装置が登場している。これらは、デジタ の放射線画像が直接得られ、陰極管や液晶 ネル等の画像表示装置に画像を直接表示す ことが可能なので、必ずしも写真フィルム への画像形成が必要なものではない。その 果、これらのデジタル方式のX線画像検出装 は、銀塩写真方式による画像形成の必要性 低減させ、病院や診療所での診断作業の利 性を大幅に向上させている。

 X線画像のデジタル技術の一つとしてコン ピューテッド・ラジオグラフィ(CR)が現在医 現場で受け入れられている。しかしながら 鮮鋭性が十分でなく空間分解能も不十分で り、スクリーン・フィルムシステムの画質 ベルには到達していない。そして、更に新 なデジタルX線画像技術として、例えば、薄 トランジスタ(TFT)を用いた平板X線検出装置( FPD)が開発されて(例えば、非特許文献1、2参 )いる。

 放射線を可視光に変換するために、放射 により発光する特性を有するX線蛍光体で作 られたシンチレータパネルが使用されるが、 低線量の撮影においてのSN比を向上するため は、発光効率の高いシンチレータパネルを 用することが必要になってくる。一般にシ チレータパネルの発光効率は、シンチレー 層(蛍光体層)の厚さ、蛍光体のX線吸収係数 よって決まるが、蛍光体層の厚さは厚くす ばするほど、蛍光体層内での発光光の散乱 発生し、鮮鋭性は低下する。そのため、画 に必要な鮮鋭性を決めると、膜厚が決定す 。

 なかでもヨウ化セシウム(CsI)はX線から可 光に対する変更率が比較的高く、蒸着によ て容易に蛍光体を柱状結晶構造に形成出来 ため、光ガイド効果により結晶内での発光 の散乱が抑えられ、蛍光体層の厚さを厚く ることが可能であった(特許文献1参照)。

 これらシンチレータパネルは一般的に、 光光の光学的ロスを最小限に抑えるために 検出器と互いを貼り合わせて使用する。貼 合わせは、貼り合わせ面と反対の面からシ チレータパネルを物理的に押し付けること より達成する。具体的にはシンチレータパ ルとFPDの外壁部である放射線入射面との間 空間にスポンジを設け、シンチレータパネ 面に押圧を発生させることで実現する。ま スポンジを用いることでシンチレータパネ の耐衝撃性も同時に向上できる。一方、こ 方法ではスポンジの存在により、被写体と ンチレータパネルの間の距離が大きくなる め、被写体を透過したX線の散乱成分が増加 しコントラストが悪化するという問題点があ った。

 また他の光出力を増大する手段として、 ンチレータを形成する基板を反射性とする 法(例えば特許文献2参照)、基板上に反射層 設ける方法(例えば特許文献3参照)、基板上 設けられた反射性金属薄膜と、金属薄膜を う透明有機膜上にシンチレータを形成する 法(例えば特許文献4参照)などが提案されて るが、これらの方法は得られる光量は増加 るが、鮮鋭性が著しく低下するという欠点 ある。また、光吸収層を設けることにより 鋭性を向上させる方法(例えば、特許文献5 照)があるが、鮮鋭性を向上させると粒状性 劣化し画像が読みにくくなる。

 また、一般に、シンチレータ層を有する放 線像変換パネルを用いる放射線像撮影方法 おいて、撮影時の管電圧を下げると、被写 が乳腺、間質組織、脂肪、血管、皮膚等のX 線吸収係数が近似している組織からなる場合 であっても、X線は吸収されやすくなる。こ ためX線の吸収差が大きくなり、撮影された 像はコントラストが高く、診断性能を大幅 向上させることが可能となる。しかし、管 圧を下げると、被写体に吸収されるX線量が 著しく増加するためディテクタ(シンチレー 層)に到達するX線量が減る。よって効率的に 情報を取り出すことができないため画像性能 (鮮鋭性等)が低下する。特に管電圧30kV以下で は従来のディテクタでは診断ができない状態 となることがあるという問題があった。

特開昭63-215987号公報

特公平7-21560号公報

特公平1-240887号公報

特開2000-356679号公報

特開2002-277555号公報 Physics Today,1997年11月号24頁のジョン・ロ ランズ論文“Amorphous Semiconductor Usher in Dig ital X-ray Imaging” SPIEの1997年32巻2頁のエル・イー・アント クの論文”Development of aHigh Resolution,Active  Matrix,Flat-Panel Imager with Enhanced Fill Factor”

 本発明は、上記問題に鑑みてなされたも であり、その解決課題は、コントラスト及 粒状性が向上した放射線画像撮影方法、そ に用いるシンチレータパネル及び放射線イ ージセンサを提供することである。

 本発明者等は上記課題を解決すべく検討 行った結果、撮影時の管電圧とシンチレー 層の層厚で特定される放射線像変換パネル 最適に組み合わせることにより、コントラ ト及び粒状性に優れた画像が得られること 見出し、本発明に至った。

 すなわち、本発明に係る上記課題は下記 手段により解決される。

 1.基板上にシンチレータ層を備えたシンチ ータパネルを用いる放射線画像撮影方法に いて、シンチレータ層が蛍光体柱状結晶か なり、かつ当該シンチレータ層の層厚T[μm] び放射線画像の撮影時の放射線発生源の管 圧V[kVp]が、下記一般式(1)を満たすことを特 とする放射線画像撮影方法。
一般式(1):2≦T/V≦10 (但し、単位:[μm]/[kVp])
 2.前記蛍光体柱状結晶がヨウ化セシウムを 成分としていることを特徴とする前記1に記 の放射線画像撮影方法。

 3.前記基板の厚さが25~1000μmであることを 徴とする前記1又は2に記載の放射線画像撮 方法。

 4.前記基板がポリイミド、ポリエチレン レフタレート、ポリエチレンナフタレート ポリカーボネイトのいずれかを主成分とす 高分子フィルムであることを特徴とする前 1乃至3のいずれか一項に記載の放射線画像撮 影方法。

 5.基板上にシンチレータ層を備えたシン レータパネルであって、前記1乃至4のいずれ か一項に記載の放射線画像撮影方法に用いら れることを特徴とするシンチレータパネル。

 6.前記5に記載のシンチレータパネルに光 出器を備えたことを特徴とする放射線イメ ジセンサ。

 本発明の上記手段により、コントラスト び粒状性が向上した放射線画像撮影方法、 れに用いるシンチレータパネル及び放射線 メージセンサを提供することができる。

放射線イメージセンサの概略構成を示 断面図 蒸着装置の概略構成を示す図

符号の説明

 1 基板
 2 シンチレータ(蛍光体)層
 3 反射層
 4 下引層
 5 保護層
 6 減圧空間
 7 空気層
 10 シンチレータパネル
 20 光検出器
 61 蒸着装置
 62 真空容器
 63 ボート(被充填部材)
 64 ホルダ
 65 回転機構
 65a 回転軸
 66 真空ポンプ
 100 放射線イメージセンサ

 以下、本発明とその構成要素等について 細な説明をする。

 (本発明の放射線画像撮影方法)
 本発明の放射線画像撮影方法は、基板上に ンチレータ層を備えたシンチレータパネル 用いる放射線画像撮影方法において、シン レータ層が蛍光体柱状結晶からなり、かつ 該シンチレータ層の層厚T[μm]及び放射線画 の撮影時の放射線発生源の管電圧V[kVp]が、 記一般式(1)を満たすことを特徴とする。
一般式(1):2≦T/V≦10 (但し、単位:[μm]/[kVp])
 上記特徴は、請求の範囲第1項乃至第6項に る発明に共通する技術的特徴である。

 〈T/Vの技術的意義〉
 一般に、シンチレータ層を有するシンチレ タパネルを用いる放射線像撮影方法におい 、撮影時の管電圧V[kVp]を増加させると、同 のX線吸収能力を達成するのに必要な膜厚T[ m]は増加する。この関係は1次線形相関で表 ことができ、その比例計数はT/V(但し、単位: [μm]/[kVp])で与えられ、この比例定数はシンチ レータ層のX線吸収能力を示している。

 本発明においては、比例定数T/Vは、上記 般式(1)で表される関係式を満たすことを要 る。その理由を以下に述べる。

 まず比例定数が2より小さい場合は、シン チレータ層が薄いのでコントラストに優れる 。一方、管電圧の値に比べシンチレータ層の 膜厚が薄すぎるため十分なX線吸収能力を発 できない。このため粒状性に劣り、実用上X による診断に適さない。

 比例定数が10より大きい場合は、管電圧 値に比べシンチレータ層の層厚が十分厚い め、十分なX線吸収能力を発揮する。しかし シンチレータ層が厚いためコントラストが り、実用上X線による診断に適さない。この ことより比例定数T/Vは2以上かつ10以下が好ま しい。なお、ここで規定した比例定数は実施 例に記載の実験結果より導かれたものである 。また、当該比例定数の好ましい範囲は3以 かつ8以下である。これはコントラストと粒 性の両立が達成できる構成であるためであ 。

 本発明の放射線画像撮影方法の好ましい 様としては、前記蛍光体柱状結晶がヨウ化 シウムを主成分としていること、前記基板 放射線透過性基板であること、前記基板の さが25~1000μmであること、前記基板がポリイ ミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ チレンナフタレート、ポリカーボネイトのい ずれかを主成分とする高分子フィルムである こと等である。

 以下、本発明及び構成要素等について、 に詳細な説明をする。

 (シンチレータパネルの構成)
 本発明に係るシンチレータパネルは、基板 にシンチレータ層を設けて成るシンチレー パネルであるが、本発明においては、シン レータ層の他に、反射層、保護層等を設け ことが好ましい。

 (シンチレータ層:蛍光体層)
 本発明に係るシンチレータ層(「蛍光体層」 ともいう。)は、蛍光体柱状結晶からなる蛍 体層であることを特徴とする。

 蛍光体層を形成する材料としては、種々 公知の蛍光体材料を使用することができる 、X線から可視光に対する変更率が比較的高 く、蒸着によって容易に蛍光体を柱状結晶構 造に形成出来るため、光ガイド効果により結 晶内での発光光の散乱が抑えられ、蛍光体層 の厚さを厚くすることが可能であることから 、ヨウ化セシウム(CsI)が好ましい。

 但し、CsIのみでは発光効率が低いために 各種の賦活剤が添加される。例えば、特公 54-35060号公報の如く、CsIとヨウ化ナトリウ (NaI)を任意のモル比で混合したものが挙げら れる。また、例えば特開2001-59899号公報に開 されているようなCsIを蒸着で、タリウム(Tl) ユウロピウム(Eu)、インジウム(In)、リチウ (Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウ ム(Na)などの賦活物質を含有するCsIが好まし 。本発明においては、特に、タリウム(Tl)、 ウロピウム(Eu)が好ましい。更に、タリウム (Tl)が好ましい。

 なお、本発明においては、特に、1種類以 上のタリウム化合物を含む添加剤とヨウ化セ シウムとを原材料とすることが好ましい。す なわち、タリウム賦活ヨウ化セシウム(CsI:Tl) 400nmから750nmまでの広い発光波長をもつこと から好ましい。

 本発明に係る1種類以上のタリウム化合物 を含有する添加剤のタリウム化合物としては 、種々のタリウム化合物(+Iと+IIIの酸化数の 合物)を使用することができる。

 本発明において、好ましいタリウム化合物 、ヨウ化タリウム(TlI)、臭化タリウム(TlBr) 塩化タリウム(TlCl)、又はフッ化タリウム(TlF, TlF 3 )等である。

 また、本発明に係るタリウム化合物の融 は、400~700℃の範囲内にあることが好ましい 。700℃以内を超えると、柱状結晶内での添加 剤が不均一に存在してしまい、発光効率が低 下する。なお、本発明での融点とは、常温常 圧下における融点である。

 本発明に係る蛍光体層において、当該添 剤の含有量は目的性能等に応じて、最適量 することが望ましいが、ヨウ化セシウムの 有量に対して、0.001mol%~50mol%、更に0.1~10.0mol% であることが好ましい。

 ここで、ヨウ化セシウムに対し、添加剤 0.001mol%未満であると、ヨウ化セシウム単独 用で得られる発光輝度と大差なく、目的と る発光輝度を得ることができない。また、5 0mol%を超えるとヨウ化セシウムの性質・機能 保持することができない。

 なお、本発明においては、高分子フィル 上に蛍光体(シンチレータ)の原料の蒸着に り蛍光体層を形成した後に、蛍光体表面を 度200℃以上440℃以下の熱ローラーによる圧 処理を実施し、蛍光体柱状結晶の先端部を 坦化することを特徴とする。

 これにより、基板である高分子フィルム 耐熱温度以上の温度で蛍光体表面を熱処理 ることが可能となり、鮮鋭性に寄与の大き 表面部の輝度を向上できる。好ましくは、 板である高分子フィルム側を低温化してお ことで、高分子フィルム側のダメージは軽 される。またこの圧縮処理により蛍光体表 の均一性が向上し、粒状性も向上する。こ により輝度、鮮鋭性、粒状性にすぐれたシ チレータパネルを実現することができる。

 (反射層)
 本発明においては、高分子基板上には反射 を設けることが好ましい、蛍光体(シンチレ ータ)から発した光を反射して、光の取り出 効率を高めるためのものである。当該反射 は、Al,Ag,Cr,Cu,Ni,Ti,Mg,Rh,Pt及びAuからなる元素 の中から選ばれるいずれかの元素を含む材 により形成されることが好ましい。特に、 記の元素からなる金属薄膜、例えば、Ag膜 Al膜などを用いることが好ましい。また、こ のような金属薄膜を2層以上形成するように ても良い。

 (下引層)
 本発明においては、基板と蛍光体層の間、 は反射層と蛍光体層の間に膜付の観点から 下引層を設けることが好ましい。当該下引 は、高分子結合材(バインダー)、分散剤等 含有することが好ましい。なお、下引層の さは、0.5~4μmが好ましい、4μm以上になると 引層内での光散乱が大きくなり鮮鋭性が悪 する。また下引層の厚さが0.5μmより小さく ると熱処理より柱状結晶性の乱れが発生す 。

 以下、下引層の構成要素について説明す 。

 〈高分子結合材〉
 本発明に係る下引層は、溶剤に溶解又は分 した高分子結合材(以下「バインダー」とも いう。)を塗布、乾燥して形成することが好 しい。高分子結合材としては、具体的には ポリウレタン、塩化ビニル共重合体、塩化 ニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-塩化 ビニリデン共重合体、塩化ビニル-アクリロ トリル共重合体、ブタジエン-アクリロニト ル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニル チラール、ポリエステル、セルロース誘導 (ニトロセルロース等)、スチレン-ブタジエ 共重合体、各種の合成ゴム系樹脂、フェノ ル樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミ 樹脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、ア リル系樹脂、尿素ホルムアミド樹脂等が挙 られる。なかでもポリウレタン、ポリエス ル、塩化ビニル系共重合体、ポリビニルブ ラール、ニトロセルロースを使用すること 好ましい。

 本発明に係る高分子結合材としては、特 蛍光体層との密着の点でポリウレタン、ポ エステル、塩化ビニル系共重合体、ポリビ ルブチラール、ニトロセルロースなどが好 しい。また、ガラス転位温度(Tg)が30~100℃の ポリマーであることが、蒸着結晶と基板との 膜付の点で好ましい。この観点からは、特に ポリエステル樹脂であることが好ましい。

 下引層の調製に用いることができる溶剤 しては、メタノール、エタノール、n-プロ ノール、n-ブタノールなどの低級アルコール 、メチレンクロライド、エチレンクロライド などの塩素原子含有炭化水素、アセトン、メ チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン などのケトン、トルエン、ベンゼン、シクロ ヘキサン、シクロヘキサノン、キシレンなど の芳香族化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、 酢酸ブチルなどの低級脂肪酸と低級アルコー ルとのエステル、ジオキサン、エチレングリ コールモノエチルエステル、エチレングリコ ールモノメチルエステルなどのエーテル及び それらの混合物を挙げることができる。

 なお、本発明に係る下引層には、蛍光体( シンチレータ)が発光する光の散乱の防止し 鮮鋭性等を向上させるために顔料や染料を 有させても良い。

 (保護層)
 本発明に係る保護層は、蛍光体層の保護を 眼とするものである。すなわち、ヨウ化セ ウム(CsI)は、吸湿性が高く露出したままに ておくと空気中の水蒸気を吸湿して潮解し しまうため、これを防止することを主眼と る。

 当該保護層は、種々の材料を用いて形成 ることができる。例えば、CVD法によりポリ ラキシリレン膜を形成する。即ち、蛍光体( シンチレータ)及び基板の表面全体にポリパ キシリレン膜を形成し、保護層とすること できる。

 また、別の態様の保護層として、蛍光体 上に高分子フィルムを設けることもできる なお、高分子フィルムの材料としては、後 する基板材料としての高分子フィルムと同 のフィルムを用いることができる。

 上記高分子フィルムの厚さは、空隙部の 成性、蛍光体層の保護性、鮮鋭性、防湿性 作業性等を考慮し、12μm以上、120μm以下が ましく、更には20μm以上、80μm以下が好まし 。また、ヘイズ率は、鮮鋭性、放射線画像 ラ、製造安定性及び作業性等を考慮し、3% 上、40%以下が好ましく、更には3%以上、10%以 下が好ましい。ヘイズ率は、例えば、日本電 色工業株式会社NDH5000Wにより測定できる。必 とするヘイズ率は、市販されている高分子 ィルムから適宜選択し、容易に入手するこ が可能である。

 保護フィルムの光透過率は、光電変換効 、蛍光体(シンチレータ)発光波長等を考慮 、550nmで70%以上あることが好ましいが、99%以 上の光透過率のフィルムは工業的に入手が困 難であるため実質的に99%~70%が好ましい。

 保護フィルムの透湿度は、蛍光体層の保護 、潮解性等を考慮し50g/m 2 ・day(40℃・90%RH)(JIS Z0208に準じて測定)以下が 好ましく、更には10g/m 2 ・day(40℃・90%RH)(JIS Z0208に準じて測定)以下が 好ましいが、0.01g/m 2 ・day(40℃・90%RH)以下の透湿度のフィルムは工 業的に入手が困難であるため実質的に、0.01g/ m 2 ・day(40℃・90%RH)以上、50g/m 2 ・day(40℃・90%RH)(JIS Z0208に準じて測定)以下が 好ましく、更には0.1g/m 2 ・day(40℃・90%RH)以上、10g/m 2 ・day(40℃・90%RH)(JIS Z0208に準じて測定)以下が 好ましい。

 (基板)
 本発明に係る基板は、各種金属、カーボン α-カーボン、耐熱性高分子(樹脂)フィルム どが使用可能であるが、画像特性・コスト どを鑑みると耐熱性であり、かつ放射線透 性である高分子フィルムを用いることが好 しい。

 本発明において用いることができる高分 フィルムとしては、セルロースアセテート ィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチ ンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチ ンナフタレート(PEN)フィルム、ポリアミドフ ィルム、ポリイミド(PI)フィルム、トリアセ ートフィルム、ポリカーボネートフィルム 炭素繊維強化樹脂シート等の高分子フィル (プラスチックフィルム)を用いることができ る。特に、ポリイミド、ポリエチレンテレフ タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ カーボネイトのいずれかを主成分とする高分 子フィルムであることが、ヨウ化セシウムを 原材料として気相法にて蛍光体柱状結晶を形 成する場合に、好適である。

 なお、本発明に係る基板としての高分子 ィルムは、厚さ25~1000μmであること、更に可 とう性を有する高分子フィルムであることが 好ましい。

 ここで、「可とう性を有する基板」とは、1 20℃での弾性率(E120)が1000~6000N/mm 2 である基板をいい、かかる基板としてポリイ ミド又はポリエチレンナフタレートを含有す る高分子フィルムが好ましい。

 なお、「弾性率」とは、引張試験機を用 、JIS-C2318に準拠したサンプルの標線が示す ずみと、それに対応する応力が直線的な関 を示す領域において、ひずみ量に対する応 の傾きを求めたものである。これがヤング と呼ばれる値であり、本発明では、かかる ング率を弾性率と定義する。

 本発明に用いられる基板は、上記のように1 20℃での弾性率(E120)が1000N/mm 2 ~6000N/mm 2 であることが好ましい。より好ましくは1200N/ mm 2 ~5000N/mm 2 である。

 具体的には、ポリエチレンナフタレート(E12 0=4100N/mm 2 )、ポリエチレンテレフタレート(E120=1500N/mm 2 )、ポリブチレンナフタレート(E120=1600N/mm 2 )、ポリカーボネート(E120=1700N/mm 2 )、シンジオタクチックポリスチレン(E120=2200N /mm 2 )、ポリエーテルイミド(E120=1900N/mm 2 )、ポリアリレート(E120=1700N/mm 2 )、ポリスルホン(E120=1800N/mm 2 )、ポリエーテルスルホン(E120=1700N/mm 2 )等からなる高分子フィルムが挙げられる。

 これらは単独で用いてもよく積層あるい 混合して用いてもよい。中でも、特に好ま い高分子フィルムとしては、上述のように ポリイミド又はポリエチレンナフタレート 含有する高分子フィルムが好ましい。

 なお、シンチレータパネルと平面受光素 面を貼り合せる際に、基板の変形や蒸着時 反りなどの影響を受け、フラットパネルデ イクタの受光面内で均一な画質特性が得ら ないという点に関して、該基板を、厚さ50μ m以上500μm以下の高分子フィルムとすること シンチレータパネルが平面受光素子面形状 合った形状に変形し、フラットパネルデテ クタの受光面全体で均一な鮮鋭性が得られ 。

 (シンチレータパネルの作製方法)
 本発明に係るシンチレータパネルの作製方 の典型的例について、図を参照しながら説 する。なお、図1は、放射線イメージセンサ の概略構成を示す断面図である。まず、放射 線イメージセンサ100に対しシンチレータパネ ル10の基板1側から放射線を入射する。すると 、放射線用シンチレータパネル10に入射され 放射線は、放射線用シンチレータパネル10 のシンチレータ層2が放射線のエネルギーを 収し、図1に模式的に示すようにその強度に 応じた電磁波を発光する。発光された電磁波 はそのまま、或いは反射層3により反射し光 出器20に設置されている、例えばフォトダイ オードとTFT(薄膜トランジスタ)を組み合わせ ものなどにより電子信号に変換される。

  〈蒸着装置〉
 図2は、蒸着装置61の概略構成を示す図面で る。図2に示す通り、蒸着装置61は箱状の真 容器62を有しており、真空容器62の内部には 真空蒸着用のボート63が配されている。ボー 63は蒸着源の被充填部材であり、当該ボー 63には電極が接続されている。当該電極を通 じてボート63に電流が流れると、ボート63が ュール熱で発熱するようになっている。放 線用シンチレータパネル10の製造時において は、ヨウ化セシウムと賦活剤化合物とを含む 混合物がボート63に充填され、そのボート63 電流が流れることで、上記混合物を加熱・ 発させることができるようになっている。

 なお、被充填部材として、ヒータを巻回 たアルミナ製のるつぼを適用してもよいし 高融点金属製のヒータを適用してもよい。

 真空容器62の内部であってボート63の直上 には基板1を保持するホルダ64が配されている 。ホルダ64にはヒータ(図示略)が配されてお 、当該ヒータを作動させることでホルダ64に 装着した基板1を加熱することができるよう なっている。基板1を加熱した場合には、基 1の表面の吸着物を離脱・除去したり、基板 1とその表面に形成されるシンチレータ層(蛍 体層)2との間に不純物層が形成されるのを 止したり、基板1とその表面に形成されるシ チレータ層2との密着性を強化したり、基板 1の表面に形成されるシンチレータ層2の膜質 調整をおこなったりすることができるよう なっている。

 ホルダ64には当該ホルダ64を回転させる回 転機構65が配されている。回転機構65は、ホ ダ64に接続された回転軸65aとその駆動源とな るモータ(図示略)から構成されたもので、当 モータを駆動させると、回転軸65aが回転し ホルダ64をボート63に対向させた状態で回転 させることができるようになっている。

 蒸着装置61では、上記構成の他に、真空 器62に真空ポンプ66が配されている。真空ポ プ66は、真空容器62の内部の排気と真空容器 62の内部へのガスの導入とをおこなうもので 当該真空ポンプ66を作動させることにより 真空容器62の内部を一定圧力のガス雰囲気下 に維持することができるようになっている。

 〈シンチレータパネル〉
 次に、本発明に係るシンチレータパネル10 作製方法について説明する。

 当該放射線用シンチレータパネル10の作 方法においては、上記で説明した蒸発装置61 を好適に用いることができる。蒸発装置61を いて放射線用シンチレータパネル10を作製 る方法について説明する。

 《反射層の形成》
 基板1の一方の表面に反射層としての金属薄 膜(Al膜、Ag膜等)をスパッタ法により形成する 。また高分子フィルム上にAl膜をスパッタ蒸 したフィルムは、各種の品種が市場で流通 ており、これらを本発明の基板として使用 ることも可能である。

 《下引層の形成》
 下引層は、上記の有機溶剤に高分子結合材 分散・溶解した組成物を塗布、乾燥して形 する。高分子結合材としては接着性、反射 の耐腐食性の観点でポリエステル樹脂、ポ ウレタン樹脂等の疎水性樹脂が好ましい。

 《シンチレータ層の形成》
 上記のように反射層と下引層を設けた基板1 をホルダ64に取り付けるとともに、ボート63 ヨウ化セシウムとヨウ化タリウムとを含む 末状の混合物を充填する(準備工程)。この場 合、ボート63と基板1との間隔を100~1500mmに設 し、その設定値の範囲内のままで後述の蒸 工程の処理をおこなうのが好ましい。

 準備工程の処理を終えたら、真空ポンプ6 6を作動させて真空容器62の内部を排気し、真 空容器62の内部を0.1Pa以下の真空雰囲気下に る(真空雰囲気形成工程)。ここでいう「真空 雰囲気下」とは、100Pa以下の圧力雰囲気下の とを意味し、0.1Pa以下の圧力雰囲気下であ のが好適である。

 その後、アルゴン等の不活性ガスを真空 器62の内部に導入し、当該真空容器62の内部 を0.1Pa以下の真空雰囲気下に維持する。その 、ホルダ64のヒータと回転機構65のモータと を駆動させ、ホルダ64に取付け済みの基板1を ボート63に対向させた状態で加熱しながら回 させる。

 この状態において、電極からボート63に 流を流し、ヨウ化セシウムとヨウ化タリウ とを含む混合物を700~800℃程度で所定時間加 してその混合物を蒸発させる。その結果、 板1の表面に無数の柱状結晶体が順次成長し て所望の厚さのシンチレータ層2が形成され (蒸着工程)。これにより、本発明に係る放射 線用シンチレータパネル10を製造することが きる。

 (光検出器)
 シンチレータパネル10は図1に示すように光 出器20を空気層7を介して対面し、放射線イ ージセンサ100を構成する。

 光検出器20は、シンチレータパネル10に記 憶されている放射線画像記録を、光画像に変 換し、その得られた光画像を更に、電子信号 画像に変換記憶する。

 光検出器20には、例えばフォトダイオー とTFT(薄膜トランジスタ)を組み合わせたもの が設置されておりそれにより電子信号に変換 される。このTFTは、液晶ディスプレイ等に使 用されている無機半導体系のものでも、有機 半導体を用いたものでもよく、好ましくはプ ラスチックフィルム上に形成されたTFTである 。

 以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説 するが、本発明はこれらに限定されない。

 〈放射線画像撮影方法1-1〉
 (放射性透過性基板)
 厚さ125μmのポリイミドフィルム(ガラス転移 温度は285℃)(宇部興産製ユーピレックス)を用 いた。

 (反射層)
 放射性透過性基板の上にアルミ二ウムをス ッタして反射層(0.01μm)を得た。

 (下引層)
 (下引層の作製)
 バイロン630(東洋紡社製:高分子ポリエステ 樹脂)      100質量部
 メチルエチルケトン(MEK)                   100質量部
 トルエン                             100質量部
 上記処方を混合し、ビーズミルにて15時間 散し、下引き塗設用の塗布液を得た。この 布液を上記放射性透過性基板のアルミをス ッタ面に乾燥膜厚が1.0μmになるようにバー ーターで塗布したのち100℃で8時間乾燥する とで下引層を作製した。

 (シンチレータ層)
 上記方法で作製した反射層および下引層を するに放射線透過性基板の上に蒸着装置を 用してシンチレータ(CsI:0.003mol Tl)を蒸着さ シンチレータ層を形成した。

 まず、上記蛍光体原料を蒸着材料として 抗加熱ルツボに充填し、また回転するホル に放射線透過性基板を下引層側が蒸発源と 向するように設置し、放射線透過性基板と 発源との間隔を700mmに調節した。

 続いて蒸着装置内を一旦排気し、Arガス 導入して0.5Paに真空度を調整した後、6rpmの 度でホルダを回転した。

 さらに蒸着装置内にある加熱装置を用い 放射線透過性基板の温度を200℃に保持した 次いで、抵抗加熱ルツボを加熱してシンチ ータを蒸着し膜厚が28μmとなったところで 着を終了させシンチレータ層を得た。

 (保護層)
 厚さ12μmのPETフィルムの片面側に接着剤(バ ロン300:東洋紡株式会社製)を塗設乾燥し接 層(1μm)とし、第1保護フィルムを作製した。 1保護フィルムと同様の方法で第2保護フィ ムを作製した。この二つの保護フィルムに いてそれぞれの接着層を対向させる形で配 し、その間に第2保護フィルム側の接着層か シンチレータ層/下引層/反射層/放射性透過 基板/第1保護フィルムの順にそれぞれの層 配置する。第2保護フィルムおよび第1保護フ ィルムはシンチレータ層/下引層/反射層/放射 性透過性基板を包装できるように周辺に耳部 を持つように作製されている。その2つの保 フィルムの耳部を100℃にて熱接着させ第2保 フィルムと第1保護フィルムでシンチレータ 層/下引層/反射層/放射性透過性基板を包装し シンチレータパネルを得る。なお包装は圧力 100kPaの雰囲気下で行い包装した内部は空気が 残存する。この場合、第1保護フィルムと第2 護フィルムが保護層となる。

 (放射線イメージセンサの作製)
 得られたシンチレータパネルを、CMOSフラッ トパネル(ラドアイコン社製X線CMOSカメラシス テムShad-o-Box4KEV)にCMOS面側と第2保護フィルム 対抗させる形でセットした。さらに放射線 射窓のカーボン板とシンチレータパネルの 射線入射面(第1保護フィルム側)にスポンジ ートを配置し、平面受光素子面と第1保護フ ィルムを軽く押し付けることで両者を固定化 した。放射線イメージセンサ1-1を得た。

 (放射線イメージセンサの評価方法)
 放射線イメージセンサ1-1を放射線発生源の 電圧28kVpで撮影および評価することで放射 画像撮影方法1-1を得た。評価は、以下に示 コントラストの評価および粒状性の評価の2 目によって実施した。

 (コントラスト(C)値による鮮鋭性の評価)
カーボン板の上に直径4mm、厚さ2mmの鉛ディス クを置き、当該鉛ディスクを上記CMOSフラッ パネルで撮影した画像データによりコント スト(C)値を算出した。鉛ディスク中心部の グナルS1と鉛ディスク中心部から10mmから20mm 離れた位置の平均シグナルS2を読み取り、 記の計算式(A)によりコントラスト(C)値を算 し、評価を行った。

 計算式(A):C(%)=S1/S2×100
 コントラスト(C)値の値が小さいほど鮮鋭性 優れており、下記の基準により3段階評価を した。尚、×は実用上X線による診断に適さな いものである。
○:C(%)≦0.6
△:0.6<C(%)<4.0
×:4.0≦C(%)
 尚、撮影は管電圧28kVpのX線をシンチレータ ネルの9cm×9cmの範囲のみに均一に照射され ように、X線管球の絞りを調整して実施した

 〈粒状性の評価方法〉
 管電圧28kVpのX線を各放射線イメージセンサ 料の基板側から照射し、画像データをシン レータと対向方向に配置したCMOSフラットパ ネルで検出しハードディスクに記録した。更 にその画像をレーザー書込み式のフィルムプ リンタを用いて出力し、その画像粒状度(ざ つき感)を下記の基準により、目視で3段階評 価をした。尚、×は実用上X線による診断に適 さないものである。
○:ざらつき感なく、均一なベタ画像である
△:わずかに粒状感があるものの、ほぼ均一 ベタ画像である。
×:目視で明らかにざらついており、均一感が ない
 〈放射線画像撮影方法1-2〉
 シンチレータ層の膜厚を56μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法1-1と同様の方 で放射線画像評価方法1-2を得た。

 〈放射線画像撮影方法1-3〉
 シンチレータ層の膜厚を168μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法1-1と同様の方 で放射線画像評価方法1-3を得た。

 〈放射線画像撮影方法1-4〉
 シンチレータ層の膜厚を224μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法1-1と同様の方 で放射線画像評価方法1-4を得た。

 〈放射線画像撮影方法1-5〉
 シンチレータ層の膜厚を280μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法1-1と同様の方 で放射線画像評価方法1-5を得た。

 〈放射線画像撮影方法1-6〉
 シンチレータ層の膜厚を420μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法1-1と同様の方 で放射線画像評価方法1-6を得た。

 (放射線イメージセンサの評価結果)
 評価結果を表1に示す。表1に示すように本 明である放射線画像撮影方法1-2~放射線画像 影方法1-5は比較例である放射線画像撮影方 1-1および放射線画像撮影方法1-6に比べコン ラスト(C)値および粒状性において総合的に 位であることを確認した。

 〈放射線画像撮影方法2-1〉
 シンチレータ層の膜厚を70μmに変更したこ 、および放射線発生源の管電圧70kVpで撮影お よび評価すること以外は、放射線画像撮影方 法1-1と同様の方法で放射線画像評価方法2-1を 得た。

 〈放射線画像撮影方法2-2〉
 シンチレータ層の膜厚を140μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法2-1と同様の方 で放射線画像評価方法2-2を得た。
〈放射線画像撮影方法2-3〉
 シンチレータ層の膜厚を350μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法2-1と同様の方 で放射線画像評価方法2-3を得た。

 〈放射線画像撮影方法2-4〉
 シンチレータ層の膜厚を560μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法2-1と同様の方 で放射線画像評価方法2-4を得た。

 〈放射線画像撮影方法2-5〉
 シンチレータ層の膜厚を700μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法2-1と同様の方 で放射線画像評価方法2-5を得た。

 〈放射線画像撮影方法2-6〉
 シンチレータ層の膜厚を840μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法2-1と同様の方 で放射線画像評価方法2-6を得た。

 (放射線イメージセンサの評価結果)
 評価結果を表2に示す。表2に示すように本 明である放射線画像撮影方法2-2~放射線画像 影方法2-5は比較例である放射線画像撮影方 2-1および放射線画像撮影方法2-6に比べコン ラスト(C)値および粒状性において総合的に 位であることを確認した。

 〈放射線画像撮影方法3-1〉
 シンチレータ層の膜厚を120μmに変更したこ 、および放射線発生源の管電圧120kVpで撮影 よび評価すること以外は、放射線画像撮影 法1-1と同様の方法で放射線画像評価方法3-1 得た。

 〈放射線画像撮影方法3-2〉
 シンチレータ層の膜厚を240μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法3-1と同様の方 で放射線画像評価方法3-2を得た。

 〈放射線画像撮影方法3-3〉
 シンチレータ層の膜厚を600μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法3-1と同様の方 で放射線画像評価方法3-3を得た。

 〈放射線画像撮影方法3-4〉
 シンチレータ層の膜厚を960μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法3-1と同様の方 で放射線画像評価方法3-4を得た。

 〈放射線画像撮影方法3-5〉
 シンチレータ層の膜厚を1200μmに変更したこ と以外は、放射線画像撮影方法3-1と同様の方 法で放射線画像評価方法3-5を得た。

 〈放射線画像撮影方法3-6〉
 シンチレータ層の膜厚を1560μmに変更したこ と以外は、放射線画像撮影方法3-1と同様の方 法で放射線画像評価方法3-6を得た。

 (放射線イメージセンサの評価結果)
 評価結果を表3に示す。表3に示すように本 明である放射線画像撮影方法3-2~放射線画像 影方法3-5は比較例である放射線画像撮影方 3-1および放射線画像撮影方法3-6に比べコン ラスト(C)値および粒状性において総合的に 位であることを確認した。

 〈放射線画像撮影方法4-1〉
 (光検出器)
 CMOSフラットパネル(ラドアイコン社製X線CMOS カメラシステムShad-o-Box4KEV)
 (シンチレータ層)
 上記光検出器の上に蒸着装置を使用してシ チレータ(CsI:0.003mol Tl)を蒸着させシンチレ タ層を形成した。

 まず、上記蛍光体原料を蒸着材料として 抗加熱ルツボに充填し、また回転するホル に光検出器の光検出素子側が蒸発源と対向 るように設置し、光検出器と蒸発源との間 を700mmに調節した。

 続いて蒸着装置内を一旦排気し、Arガス 導入して0.5Paに真空度を調整した後、6rpmの 度でホルダを回転した。

 さらに蒸着装置内にある加熱装置を用い 放射線透過性基板の温度を200℃に保持した 次いで、抵抗加熱ルツボを加熱してシンチ ータを蒸着し膜厚が28μmとなったところで 着を終了させシンチレータ層を得た。

 (保護層)
シンチレータ層の表面にCVD法によりポリパラ キシリレン膜を形成し保護膜を得た。これに より放射線イメージセンサ4-1を得た。

 (放射線イメージセンサの評価方法)
放射線イメージセンサ4-1を、放射線画像撮影 方法1-1と同様の方法にて撮影および評価する ことで放射線画像撮影方法4-1を得た。
〈放射線画像撮影方法4-2〉
 シンチレータ層の膜厚を56μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法4-1と同様の方 で放射線画像評価方法4-2を得た。

 〈放射線画像撮影方法4-3〉
 シンチレータ層の膜厚を140μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法4-1と同様の方 で放射線画像評価方法4-3を得た。

 〈放射線画像撮影方法4-4〉
 シンチレータ層の膜厚を196μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法4-1と同様の方 で放射線画像評価方法4-4を得た。

 〈放射線画像撮影方法4-5〉
 シンチレータ層の膜厚を280μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法4-1と同様の方 で放射線画像評価方法4-5を得た。

 〈放射線画像撮影方法4-6〉
 シンチレータ層の膜厚を336μmに変更したこ 以外は、放射線画像撮影方法4-1と同様の方 で放射線画像評価方法4-6を得た。

 (放射線イメージセンサの評価結果)
 評価結果を表4に示す。表4に示すように本 明である放射線画像撮影方法4-2~放射線画像 影方法4-5は比較例である放射線画像撮影方 4-1および放射線画像撮影方法4-6に比べコン ラスト(C)値および粒状性において総合的に 位であることを確認した。