WO2007097190A1 | 2007-08-30 | |||
WO2022149030A1 | 2022-07-14 |
JP2006077832A | 2006-03-23 | |||
JP2008068825A | 2008-03-27 | |||
US6211681B1 | 2001-04-03 | |||
JP2021017232A | 2021-02-15 | |||
JP5033443B2 | 2012-09-26 | |||
JPH08156772A | 1996-06-18 | |||
JP2011131706A | 2011-07-07 |
【書類名】 請求の範囲 【請求項 1】 鞍乗り型車両 ( 1 0 0) のブレーキシステム ( 1 0) に用いられる液圧制御ユニッ ト ( 5 ) であって、 電源ライン (8) を介して電源 (7) と電気的に接続され、 マスタシリンダ ( 2 1 ) と ホイールシリンダ ( 2 4) とを連通する流路 ( 2 5) に設けられ、 非通電時に開状態とな り通電時に閉状態となる電磁弁である込め弁 ( 3 1 ) を含む液圧制御機構 (5 1 ) と、 前記液圧制御機構 ( 5 1 ) の動作を制御する制御装置 (5 2) と、 を備え、 更に、 前記電源ライン (8) を介して前記電源 (7) と電気的に接続される抵抗 (3 5 ) を備え、 前記制御装置 (5 2) は、 前記込め弁 ( 3 1 ) に電流を印加させずに前記抵抗 (3 5) に電流を印加させた状態で、 前記抵抗 (3 5) に印加される電流を変化させた際の前記電 源ライン (8 ) の電圧変化に基づいて、 前記電源ライン (8 ) の異常を診断する電源ライ ン診断を行う診断部 ( 5 2 c ) を備える、 液圧制御ユニッ ト。 【請求項 2】 前記込め弁 (3 1 ) が設けられている第 1ライン (L 1 ) と、 前記抵抗 (3 5 ) が設け られている第 2ライン (L 2) とは、 互いに並列に電気的に接続されており、 前記液圧制御ユニッ ト (5) における電流の経路を切り替える切替部 (SWl、 SW2 ヽ SW3) を備え、 前記診断部 (5 2 c ) は、 前記電源ライン診断において、 前記第 1 ライン (L 1 ) には 電流が流れずに前記第 2ライン (L 2) に電流が流れるように、 前記切替部 (SWl、 S W2 、 SW3 ) によって前記経路を切り替える、 請求項 1に記載の液圧制御ユニッ ト。 【請求項 3 ] 前記制御装置 (5 2) は、 集積回路 (5 2 1 ) を含み、 前記第 1ライン (L 1 ) の下流端、 及び、 前記第 2ライン (L 2) の下流端は、 前記集 積回路 (5 2 1 ) にそれぞれ接続されており、 前記切替部 (SWl、 SW2、 S W3 ) は、 前記第 1ライン (L 1 ) の下流端と電気的に接続され、 前記集積回路 (5 2 1 ) に内蔵 される第 1スイッチング素子 (SW1 ) と、 前記第 2ライン (L 2) の下流端と電気的に接続され、 前記集積回路 (5 2 1 ) に内蔵 される第 2スイッチング素子 (SW2) と、 を含む、 請求項 2に記載の液圧制御ユニッ ト。 【請求項 4】 前記第 1ライン (L 1 ) の上流側と前記第 2ライン (L 2) の上流側との合流部 (P 1 ) と、 前記電源ライン (8) とを電気的に接続する第 3ライン (L 3) を備え、 前記切替部 (SWl、 SW2、 S W3 ) は、 前記第 3ライン (L 3) に設けられる第 3 スイッチング素子 (SW3) を含む、 請求項 2に記載の液圧制御ユニッ ト。 【請求項 5 ] 前記診断部 (5 2 c ) は、 前記第 3ライン (L 3) のうち、 前記第 3スイッチング素子 (SW3) に対して前記電源ライン (8) 側における電圧が安定していると判定される場 合に、 前記電源ライン診断を行う、 請求項 4に記載の液圧制御ユニッ ト。 【請求項 6 ] 前記診断部 (5 2 c ) は、 前記第 3スイッチング素子 (SW3) を閉じた状態で前記電源ライン診断を行い、 前記電源ライン診断において、 前記第 3ライン (L 3) のうち、 前記第 3スイッチング 素子 (SW3) に対して前記合流部 (P 1 ) 側における電圧に基づいて、 前記電源ライン ( 8 ) の電圧を取得する、 請求項 4に記載の液圧制御ユニッ ト。 【請求項 7】 請求項 1〜 6のいずれか一項に記載の液圧制御ユニッ ト ( 5) を備え、 1つの前記マスタシリンダ ( 2 1 ) と連通する前記ホイールシリンダ ( 24) の数は 1 つである、 ブレーキシステム。 【請求項 8】 鞍乗り型車両 ( 1 〇 〇) のブレーキシステム ( i o) に用いられる液圧制御ユニッ ト ( 5) の診断方法であって、 前記液圧制御ユニッ ト (5) は、 電源ライン (8) を介して電源 (7) と電気的に接続され、 マスタシリンダ ( 2 1 ) と ホイールシリンダ ( 2 4) とを連通する流路 ( 2 5) に設けられ、 非通電時に開状態とな り通電時に閉状態となる電磁弁である込め弁 ( 3 1 ) を含む液圧制御機構 (5 1 ) と、 前記液圧制御機構 ( 5 1 ) の動作を制御する制御装置 (5 2) と、 を備え、 更に、 前記電源ライン (8) を介して前記電源 (7) と電気的に接続される抵抗 (3 5 ) を備え、 前記制御装置 (5 2) の診断部 (5 2 c ) が、 前記込め弁 (3 1 ) に電流を印加させず に前記抵抗 ( 3 5) に電流を印加させた状態で、 前記抵抗 ( 3 5) に印加される電流を変 化させた際の前記電源ライン (8 ) の電圧変化に基づいて、 前記電源ライン (8 ) の異常 を診断する電源ライン診断を行う、 診断方法。 |
【発明の名称】 液圧制御ユニッ ト、 ブレーキシステム及び診断方法
【技術分野】
【。 0 0 1】 この開示は、 電源ラインの異常を適切に診断することが可 能な液圧制御ユニッ ト、 ブレ ーキシステム及び診断方法に関する。
【背景技術】
【。 0 0 2】 鞍乗り型車両には、 車輪に生じる制動力を制御するための液圧制 御ユニッ トが設けられ ている (例えば、 特許文献 1を参照。 ) 。 液圧制御ユニッ トでは、 電磁弁を含む液圧制御 機構によって、 ブレーキ液の液圧が制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【〇 0 0 3】
【特許文献 1】 特開 2 0 1 8 - 8 6 7 4号公報
【発明の概要】
【発明が解決しよう とする課題】
【〇 0 0 4】 液圧制御ユニッ トは、 ワイヤーハーネス等の電源ラインを介して電 源と電気的に接続さ れる。 液圧制御ユニッ トにおける電磁弁等の各装置は、 電源ラインを介して電源から供給 される電力を用いて動作する。 電源ラインの異常 (例えば、 経年劣化) が生じることによ って電源ラインの抵抗値が過度に大きくなる と、 液圧制御ユニッ トを正常に動作させるこ とが困難となる。 そこで、 電源ラインの異常を診断する電源ライン診断 が行われる。
【〇 0 0 5】 電源ライン診断では、 例えば、 マスタシリンダとホイールシリンダとを連通 する流路に 設けられる込め弁が開閉され、 その際の電源ラインの電圧変化に基づいて、 電源ラインの 異常が診断される。 ゆえに、 電源ライン診断の実行中にライダーによりブ レーキ操作が行 われた場合、 ライダーの意図通りに鞍乗り型車両を制動す ることが困難となり得る。 よっ て、 そのような状況を抑制することで、 電源ラインの異常を適切に診断することが望 まれ ている。
【〇 0 0 6】 本発明は、 上述の課題を背景としてなされたものであり 、 電源ラインの異常を適切に診 断することが可能な液圧制御ユニッ ト、 ブレーキシステム及び診断方法を得るもので ある
【課題を解決するための手段】
【〇 0 0 7】 本発明に係る液圧制御ユニッ トは、 鞍乗り型車両のブレーキシステムに用いられ る液圧 制御ユニッ トであって、 電源ラインを介して電源と電気的に接続され 、 マスタシリンダと ホイールシリンダとを連通する流路に設けら れ、 非通電時に開状態となり通電時に閉状態 となる電磁弁である込め弁を含む液圧制御機 構と、 前記液圧制御機構の動作を制御する制 御装置と、 を備え、 更に、 前記電源ラインを介して前記電源と電気的に 接続される抵抗を 備え、 前記制御装置は、 前記込め弁に電流を印加させずに前記抵抗に 電流を印加させた状 態で、 前記抵抗に印加される電流を変化させた際の 前記電源ラインの電圧変化に基づいて 、 前記電源ラインの異常を診断する電源ライン 診断を行う診断部を備える。
【〇 0 0 8】 本発明に係るブレーキシステムは、 上記の液圧制御ユニッ トを備え、 1つの前記マスタ シリンダと連通する前記ホイールシリンダの 数は 1つである。
【〇 0 0 9】 本発明に係る診断方法は、 鞍乗り型車両のブレーキシステムに用いられ る液圧制御ユニ ッ トの診断方法であって、 前記液圧制御ユニッ トは、 電源ラインを介して電源と電気的に 接続され、 マスタシリンダとホイールシリンダとを連通 する流路に設けられ、 非通電時に 開状態となり通電時に閉状態となる電磁弁で ある込め弁を含む液圧制御機構と、 前記液圧 制御機構の動作を制御する制御装置と、 を備え、 更に、 前記電源ラインを介して前記電源 と電気的に接続される抵抗を備え、 前記制御装置の診断部が、 前記込め弁に電流を印加さ せずに前記抵抗に電流を印加させた状態で、 前記抵抗に印加される電流を変化させた際の 前記電源ラインの電圧変化に基づいて、 前記電源ラインの異常を診断する電源ライン 診断 を行う。
【発明の効果】
[ 0 0 1 0 ] 本発明に係る液圧制御ユニッ ト、 ブレーキシステム及び診断方法では、 液圧制御ユニッ 卜は、 電源ラインを介して電源と電気的に接続され 、 マスタシリンダとホイールシリンダ とを連通する流路に設けられ、 非通電時に開状態となり通電時に閉状態とな る電磁弁であ る込め弁を含む液圧制御機構と、 液圧制御機構の動作を制御する制御装置と、 を備え、 更 に、 電源ラインを介して電源と電気的に接続され る抵抗を備え、 制御装置の診断部が、 込 め弁に電流を印加させずに抵抗に電流を印加 させた状態で、 抵抗に印加される電流を変化 させた際の電源ラインの電圧変化に基づいて 、 電源ラインの異常を診断する電源ライン診 断を行う。 それにより、 込め弁を開閉させることなく、 電源ライン診断を行うことができ る。 ゆえに、 電源ライン診断の実行中にライダーによって ブレーキ操作が行われた際にラ イダーの意図通りに鞍乗り型車両を制動する ことの困難性が低減される。 よって、 電源ラ インの異常を適切に診断することが可能とな る。
【図面の簡単な説明】
[ 0 0 1 1 ]
【図 1】 本発明の実施形態に係る鞍乗り型車両の概略 構成を示す模式図である。
【図 2】 本発明の実施形態に係るブレーキシステムの 概略構成を示す模式図である。
【図 3】 本発明の実施形態に係る液圧制御ユニッ トを含む部品間の電気的な接続関係 の一例を示す図である。
【図 4 ] 本発明の実施形態に係る制御装置の機能構成 の一例を示すブロック図である
【図 5 ] 本発明の実施形態に係る制御装置が行う電源 ライン診断に関する処理の流れ の一例を示すフローチャートである。
【図 6】 本発明の実施形態に係る電源ライン診断の実 行中における電流の流れを説明 するための図である。
【図 7】 本発明の実施形態に係るアンチロックブレー キ制御における込め弁の通電時 の電流の流れを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
[ 0 0 1 2 ] 以下に、 本発明に係る液圧制御ユニッ ト、 ブレーキシステム及び診断方法について、 図 面を用いて説明する。
[ 0 0 1 3 ] なお、 以下では、 二輪のモータサイクルに用いられる液圧制御 ユニッ トについて説明し ているが (図 1中の鞍乗り型車両 ! 〇〇を参照) 、 本発明に係る液圧制御ユニッ トの適用 対象となる車両は、 二輪のモータサイクル以外の他の鞍乗り型車 両であってもよい。 鞍乗 り型車両は、 ライダーが跨って乗車する車両を意味する。 鞍乗り型車両には、 例えば、 モ ータサイクル (自動二輪車、 自動三輪車) 、 自転車等が含まれる。 モータサイクルには、 エンジンを動力源とする車両、 電気モータを動力源とする車両等が含まれる 。 モータサイ クルには、 例えば、 オートバイ、 スクーター、 電動スクーター等が含まれる。 自転車は、 ペダルに付与されるライダーの踏力によって 路上を推進することが可能な車両を意味する 。 自転車には、 普通自転車、 電動アシス ト自転車、 電動自転車等が含まれる。
[ 0 0 1 4 ] また、 以下で説明する構成及び動作等は一例であり 、 本発明に係る液圧制御ユニッ ト、 ブレーキシステム及び診断方法は、 そのような構成及び動作等である場合に限定 されない
〇
[ 0 0 1 5 ] また、 以下では、 同一の又は類似する説明を適宜簡略化又は省 略している。 また、 各図 において、 同一の又は類似する部材又は部分については 、 符号を付すことを省略している か、 又は同一の符号を付している。 また、 細かい構造については、 適宜図示を簡略化又は 省略している。
[ 0 0 1 6 ]
<鞍乗り型車両の構成 > 図 1〜図 4を参照して、 本発明の実施形態に係る鞍乗り型車両 1 〇 〇の構成について説 明する。
[ 0 0 1 7 ] 図 1は、 鞍乗り型車両 1 〇 〇の概略構成を示す模式図である。 鞍乗り型車両 1 0 0は、 本発明に係る鞍乗り型車両の一例に相当する 二輪のモータサイクルである。 図 1に示され るように、 鞍乗り型車両 1 0 0は、 胴体 1 と、 ハンドル 2と、 前輪 3と、 後輪 4と、 液圧 制御ユニッ ト 5と、 報知装置 6 とを備える。 また、 鞍乗り型車両 1 0 0は、 ブレーキシス テム i oを備える。 ブレーキシステム 1 0は、 第 1ブレーキ操作部 1 1 と、 前輪制動機構 1 2と、 第 2ブレーキ操作部 1 3と、 後輪制動機構 1 4とを含む。
[ 0 0 1 8 ] ハンドル 2は、 胴体 1に旋回自在に保持されている。 前輪 3は、 胴体 1にハンドル 2と 共に旋回自在に保持されている。 後輪 4は、 胴体 1に回動自在に保持されている。 液圧制 御ユニッ ト 5は、 鞍乗り型車両 1 0 0の車輪に生じる制動力を制御するためのも である 。 液圧制御ユニッ ト 5は、 ブレーキシステム 1 0に含まれる。 液圧制御ユニッ ト 5の詳細 については、 後述する。 報知装置 6は、 各種情報を報知する。 報知装置 6としては、 例え ば、 ランプ等の表示装置又は音声出力装置等が用 いられる。
[ 0 0 1 9 ] ブレーキシステム 1 〇は、 具体的には、 第 1ブレーキ操作部 1 1、 前輪制動機構 1 2、 第 2ブレーキ操作部 1 3及び後輪制動機構 1 4に加えて、 液圧制御ユニッ ト 5を備える。 第 1ブレーキ操作部 1 1は、 例えば、 ハンドル 2に設けられており、 ライダーの手によっ て操作される。 第 1ブレーキ操作部 1 1は、 例えば、 ブレーキレバーである。 前輪制動機 構 1 2は、 少なく とも第 1ブレーキ操作部 1 1に連動して前輪 3を制動する。 第 2ブレー キ操作部 1 3は、 例えば、 胴体 1の下部に設けられており、 ライダーの足によって操作さ れる。 第 2ブレーキ操作部 1 3は、 例えば、 ブレーキペダルである。 後輪制動機構 1 4は 、 少なく とも第 2ブレーキ操作部 1 3に連動して後輪 4を制動する。 液圧制御ユニッ ト 5 は、 前輪制動機構 1 2によって前輪 3に付与される制動力、 及び、 後輪制動機構 1 4によ って後輪 4に付与される制動力を制御する機能を担う ニッ トである。
[ 0 0 2 0 ] 図 2は、 ブレーキシステム 1 0の概略構成を示す模式図である。 図 2に示されるように 、 前輪制動機構 1 2及び後輪制動機構 1 4のそれぞれは、 ピス トン (図示省略) を内蔵し ているマスタシリンダ 2 1 と、 マスタシリンダ 2 1に付設されているリザーバ 2 2と、 胴 体 1に保持され、 ブレーキパッ ド (図示省略) を有しているブレーキキャリパ 2 3 と、 ブ レーキキャリパ 2 3 (こ設けられてレ、るホイールシリンダ 2 4と、 マスタシリンダ 2 1のブ レーキ液をホイールシリンダ 2 4に流通させる主流路 2 5 と、 ホイールシリンダ 2 4のブ レーキ液を逃がす副流路 2 6 とを備える。 図 2に示されるように、 ブレーキシステム 1 0 では、 1つのマスタシリンダ 2 1 と連通するホイールシリンダ 2 4の数は 1つである。
[ 0 0 2 1 ] ただし、 1つのマスタシリンダ 2 1 と連通するホイールシリンダ 2 4の数は 2つ以上で あってもよい。 また、 マスタシリンダ 2 1のブレーキ液を副流路 2 6に供給する供給流路 がさらに設けられていてもよい。 また、 前輪制動機構 1 2及び後輪制動機構 1 4の一方が 省略されていてもよい。 駆動される。 ゆえに、 制御装置 5 2は、 当該モータを駆動させることによって、 ポンプ 3 4 を駆動させることができる。
[ 0 0 2 9 ] 制御装置 5 2は、 鞍乗り型車両 1 0 0において検出される各種情報を用いて、 各種制御 を実行する。 例えば、 図 1に示されるように、 鞍乗り型車両 1 0 0は、 前輪車輪速センサ 4 1 と、 後輪車輪速センサ 4 2とを備える。 これらのセンサの検出結果は、 制御装置 5 2 に出力される。
[ 0 0 3 0 ] 前輪車輪速センサ 4 1は、 前輪 3の車輪速 (例えば、 前輪 3の単位時間当たりの回転数 [ r p m ] 又は単位時間当たりの移動距離 [ k m/ h ] 等) を検出する車輪速センサであ り、 検出結果を出力する。 前輪車輪速センサ 4 1が、 前輪 3の車輪速に実質的に換算可能 な他の物理量を検出するものであってもよい 。 前輪車輪速センサ 4 1は、 前輪 3に設けら れている。
[ 0 0 3 1 ] 後輪車輪速センサ 4 2は、 後輪 4の車輪速 (例えば、 後輪 4の単位時間当たりの回転数 [ r p m ] 又は単位時間当たりの移動距離 [ k m/ h ] 等) を検出する車輪速センサであ り、 検出結果を出力する。 後輪車輪速センサ 4 2が、 後輪 4の車輪速に実質的に換算可能 な他の物理量を検出するものであってもよい 。 後輪車輪速センサ 4 2は、 後輪 4に設けら れている。
[ 0 0 3 2 ] 図 3は、 液圧制御ユニッ ト 5を含む部品間の電気的な接続関係の一例を す図である。 図 3に示されるように、 液圧制御ユニッ ト 5は、 ワイヤーハーネス等の電源ライン 8を介 して電源 7と電気的に接続される。 液圧制御ユニッ ト 5における各装置は、 電源ライン 8 を介して電源 7から供給される電力を用いて動作する。 図 3では、 液圧制御ユニッ ト 5に おいて電源 7から供給される電力を用いて動作する部品 1つである込め弁 3 1 と関連す る部分のみが抽出されて示されている。 込め弁 3 1は、 電源ライン 8を介して電源 7と電 気的に接続されている。
[ 0 0 3 3 ] なお、 図 3では、 理解を容易にするために、 1つの込め弁 3 1が図示されているが、 ブ レーキシステム 1 0の構成が図 2の構成である場合、 実際には、 2つの込め弁 3 1 (つま り、 前輪制動機構 1 2の込め弁 3 1、 及び、 後輪制動機構 1 4の込め弁 3 1 ) が電源ライ ン 8を介して電源 7と電気的に接続されている。 そして、 各込め弁 3 1に対して後述する 第 1スイッチング素子 S W !が設けられている。 また、 液圧制御ユニッ ト 5における込め 弁 3 1以外の他の部品 (例えば、 弛め弁 3 2等) も電源ライン 8を介して電源 7 と電気的 に接続されている。
[ 0 0 3 4 ] 図 3に示されるように、 液圧制御ユニッ ト 5は、 抵抗 3 5と、 電圧センサ 4 3 と、 電圧 センサ 4 4と、 集積回路 5 2 1 と、 第 1スイッチング素子 S W ! と、 第 2スイッチング素 子 S W 2と、 第 3スイッチング素子 S W 3とを備える。 集積回路 5 2 1は、 制御装置 5 2 に含まれ、 制御装置 5 2が有する機能の一部 (例えば、 込め弁 3 1の開閉動作を制御する 機能等) を担う。
[ 0 0 3 5 ] 込め弁 3 1は、 第 1ライン L 1に設けられている。 抵抗 3 5は、 第 2ライン L 2に設け られている。 第 1ライン L 1 と第 2ライン L 2 とは、 互いに並列に電気的に接続されてい る。 よって、 込め弁 3 1のみならず、 抵抗 3 5も電源ライン 8を介して電源 7と電気的に 接続されている。 抵抗 3 5は、 例えば、 込め弁 3 1の内部抵抗値と同程度の抵抗値を有す る。 ただし、 抵抗 3 5の抵抗値は、 込め弁 3 1の内部抵抗値より小さくてもよく、 大きく てもよい。
[ 0 0 3 6 ] 以下では、 電源 7から込め弁 3 1又は抵抗 3 5に向けて流れる電流の流れの上流側を単 に上流側と呼び、 下流側を単に下流側と呼ぶ。
[ 0 0 3 7 ] 第 1ライン L 1の下流端、 及び、 第 2ライン L 2の下流端は、 それぞれ集積回路 5 2 1 と電気的に接続される。 第 1ライン L 1の上流側と、 第 2ライン L 2の上流側とは、 合流 部 P 1において合流する。 合流部 P 1には、 第 3ライン L 3の下流端が接続される。 第 3 ライン L 3の上流端は、 電源ライン 8 と電気的に接続される。 つまり、 第 3ライン L 3は 、 合流部 P 1 と電源ライン 8 とを電気的に接続する。
[ 0 0 3 8 ] 第 1スイッチング素子 SW 1、 第 2スイッチング素子 SW 2及び第 3スイッチング素子 SW3 は、 液圧制御ユニッ ト 5における電流の経路を切り替える切替部の 例に相当する 。 第 1スイッチング素子 SW1、 第 2スイッチング素子 S W 2及び第 3スイッチング素子 SW3 の各スイッチング素子は、 設置位置における通電の可否を切り替える。 各スイッチ ング素子が閉状態である場合、 各スイッチング素子を電流が通過可能な状態 になる。 一方 、 各スイッチング素子が開状態である場合、 各スイッチング素子を電流が通過不可能な状 態になる。 各スイッチング素子は、 例えば、 電界効果トランジスタ (F ET : F i e 1 d E f f e c t T r a n s i s t o r ) を含む半導体リ レーを含む。
[ 0 0 3 9 ] 図 3の例では、 第 1スイッチング素子 S W!及び第 2スイッチング素子 S W 2は、 それ ぞれ 1つの半導体リ レーを含む。 また、 第 3スイッチング素子 SW3は、 直列に接続され た 2つの半導体リ レーを含み、 当該 2つの半導体リ レーの開閉動作は同期している。 ただ し、 各スイッチング素子の構成は特に限定されな い。 例えば、 第 3スイッチング素子 SW 3 に設けられる半導体リ レーの数は 1つであってもよい。 また、 例えば、 各スイッチング 素子に含まれるリ レーは、 半導体リ レーでなくてもよく、 例えば、 機械式リ レーであって もよい。
[ 0 04 0 ] 第 : Lスイッチング素子 S W 1及び第 2スイッチング素子 SW 2は、 集積回路 5 2 1に内 蔵される。 第 : 1スイッチング素子 S W!は、 第 : 1ライン L 1の下流端と電気的に接続され る。 第 2スイッチング素子 SW2は、 第 2ライン L 2の下流端と電気的に接続される。 第 1 スイッチング素子 S W 1の下流側、 及び、 第 2スイッチング素子 S W 2の下流側は、 グ ランドに接続される。 第 3スイッチング素子 S W3は、 第 3ライン L 3に設けられる。
[ 0 04 1 ] 電圧センサ 4 3、 4 4は、 設置位置における電圧を検出する。 例えば、 電圧センサ 4 3 ヽ 44は、 ADコンバータである。 電圧センサ 4 3は、 第 3ライン L 3のうち、 第 3スイ ッチング素子 SW3に対して電源ライン 8側に設けられる。 ゆえに、 電圧センサ 4 3は、 第 3ライン L 3のうち、 第 3スイッチング素子 S W3に対して電源ライン 8側における電 圧を検出する。 電圧センサ 44は、 第 3ライン: L 3のうち、 第 3スイッチング素子 SW3 に対して合流部 P 1側に設けられる。 ゆえに、 電圧センサ 44は、 第 3ライン L 3のうち 、 第 3スイッチング素子 SW3に対して合流部 P 1側における電圧を検出する。
[ 0 04 2 ] 電圧センサ 4 3、 4 4により検出される電圧は、 電源ライン 8の電圧に相当する。 具体 的には、 電圧センサ 4 3、 44により検出される電圧は、 電源 7の電圧に対して電源ライ ン 8の抵抗値による電圧降下量を差し引いた電 (換言すると、 電源ライン 8の液圧制御 ユニッ ト 5側の端部の電圧) である。 したがって、 電源ライン 8の抵抗値が大きくなると 電圧降下量を差し引いた電圧は低下する。
[ 0 04 3 ] 図 4は、 制御装置 5 2の機能構成の一例を示すブロック図である 例えば、 制御装置 5 2 の一部又は全ては、 マイコン、 マイクロプロセッサユニッ ト等で構成されている。 なお 、 上述したように、 制御装置 5 2は、 集積回路 5 2 1 も含み得る。 また、 例えば、 制御装 置 5 2の一部又は全ては、 ファームウェア等の更新可能なもので構成さ れてもよく、 C P U 等からの指令によって実行されるプログラム モジュール等であってもよい。 制御装置 5 2 は、 例えば、 1つであってもよく、 また、 複数に分かれていてもよい。
[ 0 0 4 4 ] 図 4に示されるように、 制御装置 5 2は、 例えば、 取得部 5 2 a と、 制御部 5 2 b と、 診断部 5 2 c とを備える。
[ 0 0 4 5 ] 取得部 5 2 aは、 鞍乗り型車両 1 0 0に搭載されている各装置から情報を取得す 。 例 えば、 取得部 5 2 aは、 前輪車輪速センサ 4 1、 後輪車輪速センサ 4 2、 電圧センサ 4 3 及び電圧センサ 4 4から情報を取得する。 なお、 本明細書において、 情報の取得には、 情 報の抽出又は生成等が含まれ得る。
[ 0 0 4 6 ] 制御部 5 2 bは、 鞍乗り型車両 1 〇 〇内の各種装置の動作を制御する。 例えば、 制御部 5 2 bは、 報知装置 6の動作を制御することによって、 ライダーに対する報知動作を行う 。 また、 例えば、 制御部 5 2 bは、 液圧制御ユニッ ト 5の各コンポーネント (具体的には 、 込め弁 3 1、 弛め弁 3 2、 及びポンプ 3 4を駆動するモータ) の動作を制御することに よって、 鞍乗り型車両 1 〇 〇の車輪に生じる制動力を制御する。
[ 0 0 4 7 ] 診断部 5 2 cは、 電源ライン 8の異常を診断する電源ライン診断を行う。 上述したよう に、 電源ライン 8の異常が生じることによって電源ライン 8の抵抗値が過度に大きくなる と、 液圧制御ユニッ ト 5を正常に動作させることが困難となる。 本実施形態では、 後述す るように、 電源ライン診断に工夫を施すことによって、 電源ライン 8の異常を適切に診断 することが実現される。
[ 0 0 4 8 ] また、 診断部 5 2 cは、 電源ライン診断において、 第 1スイッチング素子 S W 1、 第 2 スイッチング素子 S W 2及び第 3スイッチング素子 S W 3の開閉動作を制御することによ って、 液圧制御ユニッ ト 5における電流の経路を切り替えることがで る。
[ 0 0 4 9 ] く液圧制御ユニッ トの動作> 図 5〜図 7を参照して、 本発明の実施形態に係る液圧制御ユニッ ト 5の動作について説 明する。
[ 0 0 5 0 ] 図 5は、 制御装置 5 2 (具体的には、 診断部 5 2 c ) が行う電源ライン診断に関する処 理の流れの一例を示すフローチャートである 。 図 5におけるステップ S 1 0 iは、 図 5に 示される制御フローの開始に対応する。 図 5におけるステップ S 1 0 5は、 図 5に示され る制御フローの終了に対応する。
[ 0 0 5 1 ] 図 5に示される制御フローが開始すると、 ステップ S 1 〇 2において、 診断部 5 2 cは 、 電源ライン診断の開始条件が満たされたか否 かを判定する。 電源ライン診断の開始条件 としては、 例えば、 鞍乗り型車両 1 0 0の発進後に鞍乗り型車両 1 0 0の車速が基準車速 を上回ったとの条件が用いられる。 鞍乗り型車両 1 0 0の車速は、 例えば、 前輪車輪速セ ンサ 4 1及び後輪車輪速センサ 4 2の検出結果に基づいて取得され得る。 基準車速は、 例 えば、 ライダーが鞍乗り型車両 1 〇 〇を加速させる意思を有すると判断できる程 度の車速 に設定される。
[ 0 0 5 2 ] 電源ライン診断の開始条件が満たされていな いと判定された場合 (ステップ S 1 0 2 / N O ) 、 ステップ S ! 〇 2が繰り返される。 一方、 電源ライン診断の開始条件が満たされ たと判定された場合 (ステップ S 1 〇 2 / Y E S ) 、 ステップ S 1 0 3に進む。
[ 0 0 5 3 ] ステップ S 1 0 3において、 診断部 5 2 cは、 第 3ライン L 3のうち、 第 3スイッチン グ素子 S W 3に対して電源ライン 8側における電圧が安定しているか否かを判 する。 上 述したように、 上記の電圧は、 電源ライン 8の電圧に相当する。 ゆえに、 ステップ S 1 0 3 の判定は、 電源ライン 8の電圧が安定しているか否かの判定に相当 る。
[ 0 0 5 4 ] 第 3ライン L 3のうち、 第 3スイッチング素子 S W 3に対して電源ライン 8側における 電圧は、 例えば、 電圧センサ 4 3の検出結果に基づいて取得され得る。 例えば、 診断部 5 2 cは、 設定時間に亘って上記の電圧を取得し、 設定時間内における上記の電圧の最小値 と最大値との差が基準値以下である場合に、 上記の電圧が安定していると判定する。 一方 、 診断部 5 2 cは、 設定時間内における上記の電圧の最小値と最 大値との差が基準値より 大きい場合に、 上記の電圧が安定していないと判定する。
[ 0 0 5 5 ] 第 3ライン L 3のうち、 第 3スイッチング素子 S W 3に対して電源ライン 8側における 電圧が安定していないと判定された場合 (ステップ S ! 〇 3 / N O ) 、 ステップ S 1 〇 2 に戻る。 一方、 上記の電圧が安定していると判定された場合 (ステップ S 1 0 3 /Y E S ) 、 ステップ S 1 0 4に進む。
[ 0 0 5 6 ] ステップ S ! 〇 4において、 診断部 5 cは、 電源ライン診断を行い、 図 5に示される 制御フローは終了する。 ここで、 診断部 5 2 cは、 電源ライン診断において、 込め弁 3 1 に電流を印加させずに抵抗 3 5に電流を印加させた状態で、 抵抗 3 5に印加される電流を 変化させた際の電源ライン 8の電圧変化に基づいて、 電源ライン 8の異常を診断する。 以 下、 電源ライン診断の詳細について、 図 6を参照して説明する。
[ 0 0 5 7 ] 図 6は、 電源ライン診断の実行中における電流の流れ を説明するための図である。 図 6 では、 電流の流れが破線矢印によって示されている 。 まず、 診断部 5 2 cは、 電源ライン 診断において、 込め弁 3 1に電流が印加されずに抵抗 3 5に電流が印加されるように、 液 圧制御ユニッ ト 5における電流の経路を切り替える。 具体的には、 診断部 5 2 cは、 各ス イッチング素子の開閉状態を、 第 1スイッチング素子 S W 1が開状態となり、 第 2スイッ チング素子 S W 2が閉状態となり、 第 3スイッチング素子 S W 3が閉状態となるように制 御する。 それにより、 第 1ライン L 1には電流が流れずに第 2ライン L 2に電流が流れる ように、 液圧制御ユニッ ト 5における電流の経路が切り替えられる。 ゆえに、 図 6に示さ れるように、 込め弁 3 1に電流が印加されずに抵抗 3 5に電流が印加される。
[ 0 0 5 8 ] 次に、 診断部 5 2 cは、 抵抗 3 5に印加される電流 (具体的には、 電流値) を変化させ る。 例えば、 診断部 5 2 cは、 第 2スイッチング素子 S W 2を開状態と閉状態との間で切 り替え、 単位時間当たりの開状態の継続時間を変化さ せることによって、 抵抗 3 5に印加 される電流を変化させることができる。 そして、 診断部 5 2 cは、 その際の電源ライン 8 の電圧の変化である電圧変化に基づいて、 電源ライン 8の異常を診断する。 例えば、 診断 部 5 2 cは、 第 3ライン L 3のうち、 第 3スイッチング素子 S W 3に対して合流部 P 1側 における電圧に基づいて、 電源ライン 8の電圧を取得する。 第 3ライン L 3のうち、 第 3 スイッチング素子 S W 3に対して合流部 P 1側における電圧は、 例えば、 電圧センサ 4 4 の検出結果に基づいて取得され得る。
[ 0 0 5 9 ] 例えば、 診断部 5 2 cは、 電源ライン診断において、 複数の矩形波状のパルス電流を抵 抗 3 5に順に印加する。 抵抗 3 5にパルス電流が印加されていない場合、 電源ライン 8の 抵抗値による電圧降下は生じない。 ゆえに、 電圧センサ 4 4により検出される電源ライン 8 の電圧は、 電源 7の電圧とほぼ等しくなる。 一方、 抵抗 3 5にパルス電流が印加されて いる場合、 電源ライン 8の抵抗値による電圧降下が生じる。 ゆえに、 抵抗 3 5にパルス電 流が印加されていない場合と比べて、 電圧センサ 4 4により検出される電源ライン 8の電 圧は低くなる。
[ 0 0 6 0 ] 診断部 5 2 cは、 抵抗 3 5にパルス電流が印加されていない状態と抵 3 5にパルス電 流が印加されている状態とが切り替わる前後 における電源ライン 8の電圧変化量に基づい て、 電源ライン診断を行う。 例えば、 診断部 5 2 cは、 上記の電圧変化量が基準変化量 ( つまり、 基準抵抗値を電圧変化量に置き換えた値) より小さい場合に、 抵抗値が正常であ ると評価する。 一方、 診断部 5 2 cは、 上記の電圧変化量が基準変化量より大きい場 合に 、 抵抗値が異常であると評価する。 例えば、 診断部 5 2 cは、 このような評価を複数回行 い、 評価結果に基づいて、 電源ライン 8が正常であるか否かを診断する。 電源ライン 8が 異常であると診断された場合、 例えば、 電源ライン 8が異常である旨が報知装置 6によっ てライダーに対して報知される。
[ 0 0 6 1 ] 以上説明したように、 診断部 5 2 cは、 電源ライン診断において、 込め弁 3 1に電流を 印加させずに抵抗 3 5に電流を印加させた状態で、 抵抗 3 5に印加される電流を変化させ た際の電源ライン 8の電圧変化に基づいて、 電源ライン 8の異常を診断する。 それにより 、 込め弁 3 1を開閉させることなく、 電源ライン診断を行うことができる。 ゆえに、 電源 ライン診断の実行中にライダーによりブレー キ操作が行われた場合であっても、 ライダー の意図通りに鞍乗り型車両 1 0 0を制動することができる。 よって、 電源ライン 8の異常 を適切に診断することができる。
[ 0 0 6 2 ] 図 7は、 アンチロックブレーキ制御における込め弁 3 1の通電時の電流の流れを説明す るための図である。 図 7では、 電流の流れが破線矢印によって示されている 。 上述したよ うに、 アンチロックブレーキ制御では、 込め弁 3 1への通電が行われる。 この際、 制御装 置 5 2は、 各スイッチング素子の開閉状態を、 第 1スイッチング素子 S W 1が閉状態とな り、 第 2スイッチング素子 S W 2が開状態となり、 第 3スイッチング素子 S W 3が閉状態 となるように制御する。 それにより、 第 2ライン L 2には電流が流れずに第 1ライン L 1 に電流が流れるように、 液圧制御ユニッ ト 5における電流の経路が切り替えられる。 ゆえ に、 図 7に示されるように、 抵抗 3 5に電流が印加されずに込め弁 3 1に電流が印加され る。
[ 0 0 6 3 ] 上記のように、 電源ライン診断が行われない場合には、 第 2スイッチング素子 S W 2が 開状態となり、 抵抗 3 5に電流が印加されない状態となっている。 ゆえに、 アンチロック ブレーキ制御における込め弁 3 1の通電時等において、 抵抗 3 5に電流が不要に印加され ることを抑制できる。
[ 0 0 6 4 ]
<液圧制御ユニッ トの効果> 本発明の実施形態に係る液圧制御ユニッ ト 5の効果について説明する。
[ 0 0 6 5 ] 液圧制御ユニッ ト 5では、 診断部 5 2 cは、 電源ライン診断において、 込め弁 3 1に電 流を印加させずに抵抗 3 5に電流を印加させた状態で、 抵抗 3 5に印加される電流を変化 させた際の電源ライン 8の電圧変化に基づいて、 電源ライン 8の異常を診断する。 それに より、 込め弁 3 1を開閉させることなく、 電源ライン診断を行うことができる。 ゆえに、 電源ライン診断の実行中にライダーによりブ レーキ操作が行われた場合であっても、 ライ ダーの意図通りに鞍乗り型車両 1 〇 〇を制動することができる。 よって、 電源ライン 8の 異常を適切に診断することができる。
[ 0 0 6 6 ] 好ましくは、 液圧制御ユニッ ト 5では、 込め弁 3 1が設けられている第 1 ライン L 1 と 、 抵抗 3 5が設けられている第 2ライン L 2とは、 互いに並列に電気的に接続されており 、 液圧制御ユニッ ト 5における電流の経路を切り替える切替部 (上記の例では、 第 1スイ ッチング素子 S W 1、 第 2スイッチング素子 S W 2及び第 3スイッチング素子 S W 3 ) を 備え、 診断部 5 2 cは、 電源ライン診断において、 第 1ライン L 1には電流が流れずに第 2 ライン L 2に電流が流れるように、 切替部によって経路を切り替える。 それにより、 電 源ライン診断において、 込め弁 3 1に電流が印加されずに抵抗 3 5に電流が印加される状 態を適切に実現できる。 ゆえに、 込め弁 3 1を開閉させることなく、 電源ライン診断を行 うことが適切に実現される。
[ 0 0 6 7 ] 好ましくは、 液圧制御ユニッ ト 5では、 制御装置 5 2は、 集積回路 5 2 1を含み、 第 1 ライン L 1の下流端、 及び、 第 2ライン L 2の下流端は、 集積回路 5 2 1にそれぞれ接続 されており、 切替部は、 第 1ライン L 1の下流端と電気的に接続され、 集積回路 5 2 1に 内蔵される第 1スイッチング素子 S W! と、 第 2ライン L 2の下流端と電気的に接続され 、 集積回路 5 2 1に内蔵される第 2スイッチング素子 S W 2と、 を含む。 それにより、 第 1 スイッチング素子 S W 1及び第 2スイッチング素子 S W 2の一方を開状態にして他方を 閉状態にすることによって、 込め弁 3 1に電流が印加されずに抵抗 3 5に電流が印加され 得る状態と、 抵抗 3 5に電流が印加されずに込め弁 3 1に電流が印加され得る状態とを切 り替えることができる。 ゆえに、 電源ライン診断において、 込め弁 3 1に電流が印加され ずに抵抗 3 5に電流が印加される状態をより適切に実現 きる。
[ 0 0 6 8 ] 好ましくは、 液圧制御ユニッ ト 5では、 第 1ライン L 1の上流側と第 2ライン L 2の上 流側との合流部 P 1 と、 電源ライン 8とを電気的に接続する第 3ライン L 3を備え、 切替 部は、 第 3ライン L 3に設けられる第 3スイッチング素子 S W 3を含む。 それにより、 第 3 スイッチング素子 S W 3を開閉することによって、 込め弁 3 i又は抵抗 3 5に電流が印 加されている状態と電流が印加されていない 状態とを切り替えることができる。 ゆえに、 電源ライン診断において、 込め弁 3 1に電流が印加されずに抵抗 3 5に電流が印加される 状態をより適切に実現できる。
[ 0 0 6 9 ] 上記では、 切替部として、 図 3等を参照して説明した第 1スイッチング素子 S W 1 . 第 2 スイッチング素子 S W 2及び第 3スイッチング素子 S W 3が設けられる例を説明した。 ただし、 切替部の構成は、 上記の例に限定されない。 例えば、 込め弁 3 1に電流が印加さ れずに抵抗 3 5に電流が印加され得る状態と、 抵抗 3 5に電流が印加されずに込め弁 3 1 に電流が印加され得る状態とを切り替えるた めのスイッチング素子の数及び配置は、 上記 の例と異なっていてもよい。 また、 例えば、 込め弁 3 1又は抵抗 3 5に電流が印加されて いる状態と電流が印加されていない状態とを 切り替えるためのスイッチング素子の数及び 配置は、 上記の例と異なっていてもよい。
[ 0 0 7 0 ] 好ましくは、 液圧制御ユニッ ト 5では、 診断部 5 2 cは、 第 3ライン L 3のうち、 第 3 スイッチング素子 S W 3に対して電源ライン 8側における電圧が安定していると判定され る場合に、 電源ライン診断を行う。 ここで、 第 3ライン L 3のうち、 第 3スイッチング素 子 S W 3に対して電源ライン 8側における電圧は、 第 3スイッチング素子 S W 3が開状態 となっている場合においても、 電源ライン 8の電圧に相当する値を示す。 ゆえに、 上記の 場合に電源ライン診断を行うことによって、 電源ライン 8の電圧が安定していることを確 認した上で電源ライン診断を行うことができ る。 ゆえに、 電源ライン診断の診断精度を向 上させることができる。
[ 0 0 7 1 ] 上記では、 第 3ライン L 3のうち、 第 3スイッチング素子 S W 3に対して電源ライン 8 側における電圧が安定していると判定される 場合に、 電源ライン診断が行われる例を説明 した。 ただし、 第 3スイッチング素子 S W 3に対して電源ライン 8側における電圧が安定 しているか否かの判定が行われずに、 電源ライン診断が行われてもよい。
[ 0 0 7 2 ] 好ましくは、 液圧制御ユニッ ト 5では、 診断部 5 2 cは、 第 3スイッチング素子 S W 3 を閉じた状態で電源ライン診断を行い、 電源ライン診断において、 第 3ライン L 3のうち 、 第 3スイッチング素子 S W 3に対して合流部 P 1側における電圧に基づいて、 電源ライ ン 8の電圧を取得する。 ここで、 第 3ライン L 3のうち、 第 3スイッチング素子 S W 3に 対して合流部 P 1側における電圧には、 第 3スイッチング素子 S W 3の異常 (例えば、 断 線) が反映される。 ゆえに、 電源ライン診断において、 第 3ライン L 3のうち、 第 3スイ ッチング素子 S W 3に対して合流部 P 1側における電圧に基づいて、 電源ライン 8の電圧 を取得することによって、 電源ライン 8の異常の有無のみならず、 第 3ライン L 3の異常 (例えば、 第 3スイッチング素子 S W 3の異常) の有無も診断できる。
[ 0 0 7 3 ] 上記では、 電源ライン診断において、 第 3ライン L 3のうち、 第 3スイッチング素子 S W 3に対して合流部 P 1側における電圧に基づいて、 電源ライン 8の電圧が取得される例 を説明した。 ただし、 電源ライン診断において、 第 3ライン L 3のうち、 第 3スイッチン グ素子 S W 3に対して電源ライン 8側における電圧に基づいて、 電源ライン 8の電圧が取 得されてもよい。 この場合、 診断部 5 2 cは、 電源ライン診断において、 第 2スイッチン グ素子 S W 2又は第 3スイッチング素子 S W 3を開状態と閉状態との間で切り替え、 単位 時間当たりの開状態の継続時間を変化させる ことによって、 抵抗 3 5に印加される電流を 変化させることができる。
[ 0 0 7 4 ] 好ましくは、 液圧制御ユニッ ト 5では、 ブレーキシステム 1 0は、 液圧制御ユニッ ト 5 を備え、 ブレーキシステム 1 0では、 1つのマスタシリンダ 2 1 と連通するホイールシリ ンダ 2 4の数は 1つである。 この場合、 仮に込め弁 3 1を開閉させた状態で電源ライン診 断が行われる場合、 閉状態となっている込め弁 3 1を含む制動機構 (例えば、 後輪制動機 構 1 4 ) の操作部 (例えば、 第 2ブレーキ操作部 1 3 ) を用いてライダーがブレーキ操作 を行ったとしても、 当該制動機構により制動力を生じさせること ができない。 ゆえに、 電 源ライン診断の実行中にライダーによりブレ ーキ操作が行われた場合、 ライダーの意図通 りに鞍乗り型車両 1 〇 〇を制動することが特に困難となりやすい。 一方、 診断部 5 2 cに よる電源ライン診断は、 込め弁 3 1を開閉させることなく行われる。 ゆえに、 電源ライン 診断の実行中にライダーによりブレーキ操作 が行われた場合であっても、 ライダーの意図 通りに鞍乗り型車両 1 0 0を制動することが適切に実現される。
[ 0 0 7 5 ] 本発明は実施形態の説明に限定されない。 例えば、 実施形態の一部のみが実施されても よい。
【符号の説明】
[ 0 0 7 6 ]
! 胴体、 2 ハンドル、 3 前輪、 3 a ロータ、 4 後輪、 4 a ロータ、 5 液 圧制御ユニッ ト、 6 報知装置、 7 電源、 8 電源ライン、 1 〇 ブレーキシステム、 1 1 第 1ブレーキ操作部、 1 2 前輪制動機構、 1 3 第 2ブレーキ操作部、 1 4 後 輪制動機構、 2 1 マスタシリンダ、 2 2 リザーバ、 2 3 ブレーキキャリパ、 2 4 ホイールシリンダ、 2 5 主流路、 2 6 副流路、 3 1 込め弁、 3 2 弛め弁、 3 3 アキュムレータ、 3 4 ポンプ、 3 5 抵抗、 4 1 前輪車輪速センサ、 4 2 後輪車輪 速センサ、 4 3 電圧センサ、 4 4 電圧センサ、 5 1 液圧制御機構、 5 1 a 基体、 5 2 制御装置、 5 2 a 取得部、 5 2 b 制御部、 5 2 c 診断部、 ! 0 0 鞍乗り型 車両、 5 2 1 集積回路、 L 1 第 1ライン、 L 2 第 2ライン、 L 3 第 3ライン、 P 1 合流部、 S W ! 第 1スイッチング素子、 S W 2 第 2スイッチング素子、 S W 3 第 3スイッチング素子。
Next Patent: ARTICLE COMPRISING ADHESIVE AND METHOD OF USE THEREOF