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Title:
HYDRAULIC CONTROL UNIT AND SADDLED VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2023/199144
Kind Code:
A1
Abstract:
The purpose of the present invention is to obtain a saddled vehicle hydraulic control unit that can be downsized. This hydraulic control unit for a brake system mounted in a saddled vehicle comprises: a base having a braking fluid flow path formed therein; a gear pump that applies pressure to the braking fluid in the flow path; a motor that is the drive source of the gear pump; and a fluid pressure regulation valve that opens and closes the flow path, said motor and said fluid pressure regulation valve being provided to the same side surface of the base.

Inventors:
ATSUSHI HIROAKI (JP)
Application Number:
PCT/IB2023/053076
Publication Date:
October 19, 2023
Filing Date:
March 28, 2023
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Assignee:
BOSCH GMBH ROBERT (DE)
International Classes:
B60T8/17; B60T8/32; B60T8/36; B60T8/40; B60T13/14; B60T13/68; B60T15/02; B60T17/02
Foreign References:
US20180170333A12018-06-21
DE102019119368A12020-01-23
US9835155B22017-12-05
US20100124513A12010-05-20
EP0593913A21994-04-27
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Claims:
【書類名】 請求の範囲

【請求項 1】 鞍乗型車両 ( 2 0 0 ) に搭載されるブレーキシステム ( 1 0 ) の液圧制御ユニッ ト ( 1 〇 〇 ) であって、 ブレーキ液の流路 ( 3 0 , 3 5 ) が形成されている基体 ( 8 0 ) と、 前記流路 ( 3 5 ) 内のブレーキ液に圧力を付与するギヤポンプ ( 4 5 ) と、 前記ギヤポンプ ( 4 5 ) の駆動源であるモータ ( 6 0 ) と、 前記流路 ( 3 0 , 3 5 ) を開閉する液圧調整弁 ( 4 0 ) と、 を備え、 前記モータ ( 6 0 ) 及び前記液圧調整弁 ( 4 0 ) は、 前記基体 ( 8 0 ) の同一の側面 ( 8 1 ) に設けられている 液圧制御ユニッ ト ( 1 0 0 ) 。

【請求項 2】 前記ギヤポンプ ( 4 5 ) がトロコイ ドポンプである 請求項 1に記載の液圧制御ユニッ ト ( 1 0 0 ) 。

【請求項 3 ] 前記基体 ( 8 0 ) には、 前記流路 ( 3 0 ) と連通し、 マスタシリンダ ( 2 1 ) に連通す る液管 ( 2 5 ) が接続されるマスタシリンダポート (MP) と、 前記流路 ( 3 0 ) と連通 し、 ホイールシリンダ ( 2 4 ) に連通する液管 ( 2 6 ) が接続されるホイールシリンダポ ート (WP ) とが、 それぞれ 1つだけ形成されている 請求項 2に記載の液圧制御ユニッ ト ( 1 0 0 ) 。

【請求項 4】 前記モータ ( 6 0 ) は、 ロータ ( 6 3 ) を有する電動部 ( 6 1 ) と、 前記ロータ ( 6 3 ) に固定され、 前記ギヤポンプ ( 4 5 ) を構成するギヤの 1つに前記電動部 ( 6 1 ) の駆 動力を伝達する駆動軸 ( 6 4 ) と、 を備え、 前記液圧制御ユニッ ト ( 1 0 0 ) は、 前記駆動軸 ( 6 4 ) が挿入されたシールリング ( 7 5 ) と、 前記電動部 ( 6 1 ) と前記ギヤポンプ ( 4 5 ) との間に配置され、 前記シール リング ( 7 5 ) を保持するサポートブロック ( 7 0 ) と、 を備える 請求項 1〜請求項 3のいずれか一項に記載の液圧制御ユニッ ト ( 1 0 0 ) 。

【請求項 5 ] 前記サポートブロック ( 7 0 ) には、 前記シールリング ( 7 5 ) の少なく とも一部が嵌 合されたシールリング用凹部 ( 7 1 ) が形成されており、 前記液圧制御ユニッ ト ( 1 0 0 ) は、 前記シールリング用凹部 ( 7 1 ) の開口部 ( 7 1 a ) 側から前記シールリング ( 7 5 ) を押さえる押さえプレート ( 7 6 ) を備え、 前記押さえプレート ( 7 6 ) は、 前記モータ ( 6 0 ) と前記サポートブロック ( 7 0 ) とで挟持されている 請求項 4に記載の液圧制御ユニッ ト ( 1 0 0 ) 。

【請求項 6】 前記モータ ( 6 0 ) は、 前記電動部 ( 6 1 ) の外側に設けられたモータカバー ( 6 5 ) を備え、 前記サポートブロック ( 7 0 ) の外周面 ( 7 0 a ) が前記モータカバー ( 6 5 ) の内周 面 ( 6 5 b ) に嵌合している 請求項 4に記載の液圧制御ユニッ ト ( 1 0 0 ) 。

【請求項 7 ] 前記モータカバー ( 6 5 ) は、 該モータカバー ( 6 5 ) の外周面 ( 6 5 a ) から外方に 突出するモータカバーフランジ ( 6 6 ) を備え、 前記基体 ( 8 〇 ) には、 前記モータ ( 6 0 ) の少なく とも一部が収納されたモータ用凹 部 ( 9 1 ) が形成されており、 前記モータ用凹部 ( 9 1 ) の内周面 ( 9 1 a ) には、 塑性変形部 ( 9 2 ) が形成されて おり、 前記塑性変形部 ( 9 2 ) と前記モータ用凹部 ( 9 1 ) の底部 ( 9 1 b ) とで前記モータ カバーフランジ ( 6 6 ) が直接的又は間接的に挟持されて、 前記モータ ( 6 0 ) が前記基 体 ( 8 〇 ) に固定されている 請求項 6に記載の液圧制御ユニッ ト ( 1 0 0 ) 。

【請求項 8 ] 前記サポートブロック ( 7 0 ) は、 該サポートブロック ( 7 0 ) の外周面 ( 7 0 a ) か ら外方に突出し、 前記モータカバーフランジ ( 6 6 ) における前記モータ用凹部 ( 9 1 ) の底部 ( 9 1 b ) 側の端面 ( 6 6 a ) と対向するサポートブロックフランジ ( 7 2 ) を備 え、 前記塑性変形部 ( 9 2 ) と前記モータ用凹部 ( 9 1 ) の底部 ( 9 1 b ) とで前記モータ カバーフランジ ( 6 6 ) 及び前記サポートブロックフランジ ( 7 2 ) が挟持されて、 前記 モータ ( 6 0 ) 及び前記サポートブロック ( 7 0 ) が前記基体 ( 8 0 ) に固定されている 請求項 7に記載の液圧制御ユニッ ト ( 1 0 0 ) 。

【請求項 9 ] 前記基体 ( 8 〇 ) には、 前記モータ ( 6 0 ) の少なく とも一部が収納されたモータ用凹 部 ( 9 1 ) が形成されており、 前記モータ用凹部 ( 9 1 ) の底部 ( 9 1 b ) には、 前記ギヤポンプ ( 4 5 ) が収納され たポンプ用凹部 ( 9 3 ) が形成されており、 前記サポートブロック ( 7 0 ) の下面 ( 7 0 b ) が、 前記モータ用凹部 ( 9 1 ) の底部 ( 9 1 b ) に接触し、 前記ポンプ用凹部 ( 9 3 ) の開口部 ( 9 3 a ) を覆っている 請求項 4に記載の液圧制御ユニッ ト ( 1 0 0 ) 。

【請求項 1 〇】 前記基体 ( 8 〇 ) には、 前記モータ ( 6 0 ) の少なく とも一部が収納されたモータ用凹 部 ( 9 1 ) が形成されており、 前記モータ用凹部 ( 9 1 ) の底部 ( 9 1 b ) には、 前記ギヤポンプ ( 4 5 ) が収納され たポンプ用凹部 ( 9 3 ) が形成されており、 前記ポンプ用凹部 ( 9 3 ) の底部 ( 9 3 b ) には、 駆動軸用凹部 ( 9 4 ) が形成されて おり、 前記駆動軸 ( 6 4 ) は、 途中部 ( 6 4 a ) が前記ギヤに接続され、 先端部 ( 6 4 b ) が 前記駆動軸用凹部 ( 9 4 ) に回転自在に挿入されている 請求項 4に記載の液圧制御ユニッ ト ( 1 0 0 ) 。

【請求項 1 1】 請求項 1に記載の液圧制御ユニッ ト ( 1 〇 〇) を備えている 鞍乗型車両 ( 2 0 0 ) 。

Description:
【書類名】 明細書

【発明の名称】 液圧制御ユニッ ト及び鞍乗型車両

【技術分野】

[。 0 0 1 ] 本発明は、 鞍乗型車両用の液圧制御ユニッ ト、 及び、 該液圧制御ユニッ トを備えた鞍乗 型車両に関する。

【背景技術】

【。 0 0 2】 従来の車両には、 ブレーキ液が充填されている液圧回路内のブ レーキ液の圧力を制御す る液圧制御ユニッ トを備えたものが存在する。 液圧制御ユニッ トは、 例えば、 車両の搭乗 者がブレーキレバー等の入力部を操作してい る状態において、 液圧回路内のブレーキ液の 圧力を増減させて、 車輪に発生する制動力を調整し、 アンチロックブレーキ制御を実行す る。 このような液圧制御ユニッ トのなかには、 液圧回路の一部を構成する流路、 該流路内 のブレーキ液に圧力を付与するポンプ、 該ポンプの駆動源であるモータ、 及び該流路を開 閉する液圧調整弁等をユニッ ト化したものがある (例えば、 特許文献 1参照) 。

【。 0 0 3】 具体的には、 ユニッ ト化された従来の液圧制御ユニッ トは、 ブレーキ液の流路が形成さ れている基体と、 該流路内のブレーキ液に圧力を付与するピス トンポンプと、 該ポンプの 駆動源であるモータと、 該流路を開閉する液圧調整弁とを備えている 。 液圧制御ユニッ ト の基体の 1つの側面にモータが設けられている。 また、 液圧調整弁は、 基体の側面のうち 、 モータが設けられている側面の反対面となる 側面に設けられている。 すなわち、 従来の 液圧制御ユニッ トにおいては、 モータと液圧調整弁とは、 基体を基準として、 反対方向に 突出している。

【先行技術文献】

【特許文献】

【。 0 0 4】

【特許文献 1】 特開 2 0 1 4 — 0 1 5 0 7 7号公報

【発明の概要】

【発明が解決しよう とする課題】

【。 0 0 5】 車両の一種である鞍乗型車両は、 自動四輪車等の車両と比べて、 部品レイアウ トの自由 度が低く、 液圧制御ユニッ トの搭載の自由度が低い。 このため、 鞍乗型車両に搭載される 液圧制御ユニッ トに対して、 小型化の要請が強まっているという課題があ った。

【。 0 0 6】 本発明は、 上述の課題を背景としてなされたものであり 、 鞍乗型車両用の液圧制御ユニ ッ トであって、 小型化することが可能な液圧制御ユニッ トを得ることを第 1の目的とする 。 また、 本発明は、 このような液圧制御ユニッ トを備えた鞍乗型車両を得ることを第 2の 目的とする。

【課題を解決するための手段】

【。 0 0 7】 本発明に係る液圧制御ユニッ トは、 鞍乗型車両に搭載されるブレーキシステムの 液圧制 御ユニッ トであって、 ブレーキ液の流路が形成されている基体と、 前記流路内のブレーキ 液に圧力を付与するギヤポンプと、 前記ギヤポンプの駆動源であるモータと、 前記流路を 開閉する液圧調整弁と、 を備え、 前記モータ及び前記液圧調整弁は、 前記基体の同一の側 面に設けられている。

【。 0 0 8】 また、 本発明に係る鞍乗型車両は、 本発明に係る液圧制御ユニッ トを備えている。

【発明の効果】

【。 0 0 9】 本発明に係る液圧制御ユニッ トは、 流路内のブレーキ液に圧力を付与するポンプ として 、 ギヤポンプを用いている。 流路内のブレーキ液に圧力を付与するポンプ としてギヤポン プを用いることにより、 流路内のブレーキ液に圧力を付与するポンプ としてピス トンポン プを用いる場合と比べ、 ポンプを駆動するモータが必要とする トルクが小さくなる。 すな わち、 本発明に係る液圧制御ユニッ トは、 流路内のブレーキ液に圧力を付与するポンプ と してピス トンポンプを用いている液圧制御ユニッ トと比べ、 ポンプの駆動源となるモータ として、 小型のモータを用いることができる。 また、 本発明に係る液圧制御ユニッ トにお いては、 モータ及び液圧調整弁が基体の同一側面に設 けられている。 このため、 本発明に 係る液圧制御ユニッ トは、 モータの側方のスペースを液圧調整弁の設置 スペースとして用 いることができる。 したがって、 本発明に係る液圧制御ユニッ トは、 液圧制御ユニッ トを 小型化することができる。

[ 0 0 1 0 ] また、 本発明に係る液圧制御ユニッ トは、 流路内のブレーキ液に圧力を付与するポンプ としてピス トンポンプを用いている液圧制御ユニッ トと比べ、 小型のモータを用いること ができるので、 モータのコス トを低減することとができる。 このため、 本発明に係る液圧 制御ユニッ トは、 液圧制御ユニッ トを小型化できるという効果に加え、 液圧制御ユニッ ト を低コス ト化できるという効果も得られる。

[図面の簡単な説明]

[ 0 0 1 1 ]

[図 1 ] 本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニッ トを備えたブレーキシステムが搭 載される鞍乗型車両の構成を示す図である。

[図 2 ] 本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニッ トを備えたブレーキシステムの構 成を示す図である。

[図 3 ] 本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニッ トの一部を示す分解斜視図である

【図 4】 本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニッ トのモータ周辺の構造を示す断面 図である。

【発明を実施するための形態】

[ 0 0 1 2 ] 以下に、 本発明に係る液圧制御ユニッ ト及び鞍乗型車両について、 図面を用いて説明す る。

[ 0 0 1 3 ] なお、 以下では、 本発明が自動二輪車に採用される場合を説明 するが、 本発明は自動ニ 輪車以外の他の鞍乗型車両に採用されてもよ い。 自動二輪車以外の他の鞍乗型車両とは、 例えば、 エンジン及び電動モータのうちの少なく とも 1つを駆動源とする自動三輪車、 及 びバギー等である。 また、 自動二輪車以外の他の鞍乗型車両とは、 例えば、 自転車である 。 自転車とは、 ペダルに付与される踏力によって路上を推進 することが可能な乗物全般を 意味している。 つまり、 自転車には、 普通自転車、 電動アシス ト自転車、 電動自転車等が 含まれる。 また、 自動二輪車又は自動三輪車は、 いわゆるモータサイクルを意味し、 モー タサイクルには、 オートバイ、 スクーター、 電動スクーター等が含まれる。

[ 0 0 1 4 ] また、 以下で説明する構成、 動作等は、 一例であり、 本発明に係る液圧制御ユニッ ト及 び鞍乗型車両は、 そのような構成、 動作等である場合に限定されない。 例えば、 以下では 、 前輪に制動力を生じさせる液圧回路のブレー キ液の圧力を液圧制御ユニッ トで制御する 例を示している。 しかしながら、 これに限らず、 例えば、 後輪に制動力を生じさせる液圧 回路のブレーキ液の圧力を、 液圧制御ユニッ トで制御してもよい。 また、 例えば、 前輪に 制動力を生じさせる液圧回路のブレーキ液の 圧力、 及び、 後輪に制動力を生じさせる液圧 回路のブレーキ液の圧力を、 それぞれ異なる液圧制御ユニッ トで制御してもよい。

[ 0 0 1 5 ] また、 各図においては、 同一の又は類似する部材又は部分に、 同一の符号を付している 、 又は、 符号を付すことを省略している。 また、 細かい構造については、 適宜図示を簡略 化又は省略している。 また、 重複する説明については、 適宜簡略化又は省略している。

[ 0 0 1 6 ] 実施の形態.

< 鞍乗型車両用ブレーキシステムの構成及び動 作> 本実施の形態に係るブレーキシステムの構成 及び動作について説明する。 図 1は、 本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニッ トを備えたブレーキシステムが搭載 される鞍乗型車両の構成を示す図である。 図 2は、 本発明の実施の形態に係る液圧制御ユ ニッ トを備えたブレーキシステムの構成を示す図 である。

[ 0 0 1 7 ] 図 1及び図 2に示されるように、 ブレーキシステム 1 〇は、 例えば自動二輪車である鞍 乗型車両 2 0 0に搭載される。 鞍乗型車両 2 0 0は、 胴体 1 と、 胴体 1に旋回自在に保持 されているハンドル 2 と、 胴体 1にハンドル 2 と共に旋回自在に保持されている前輪 3 と 、 胴体 1に回動自在に保持されている後輪 4 と、 を含む。

[ 0 0 1 8 ] ブレーキシステム 1 〇は、 ブレーキレバー 1 1 と、 ブレーキ液が充填されている第 1液 圧回路 1 2 と、 ブレーキペダル 1 3 と、 ブレーキ液が充填されている第 2液圧回路 1 4 と 、 を含む。 すなわち、 ブレーキシステム 1 0は、 2つの液圧回路 (第 1液圧回路 1 2、 第 2 液圧回路 1 4 ) を備えている。 ブレーキレバー 1 1は、 ハンドル 2に設けられており、 使用者の手によって操作される。 第 1液圧回路 1 2は、 前輪 3 と共に回動するロータ 3 a に、 ブレーキレバー 1 1の操作量に応じたブレーキ力を生じさせる のである。 ブレーキ ペダル 1 3は、 胴体 1の下部に設けられており、 使用者の足によって操作される。 第 2液 圧回路 1 4は、 後輪 4 と共に回動するロータ 4 aに、 ブレーキペダル 1 3の操作量に応じ たブレーキ力を生じさせるものである。

[ 0 0 1 9 ] なお、 ブレーキレバー 1 1及びブレーキペダル 1 3は、 ブレーキの入力部の一例である 。 例えば、 ブレーキレバー 1 1に換わるブレーキの入力部として、 胴体 1に設けられてい るブレーキペダル 1 3 とは別のブレーキペダルを採用してもよい。 また例えば、 ブレーキ ペダル 1 3に換わるブレーキの入力部として、 ハンドル 2に設けられているブレーキレバ 一 1 1 とは別のブレーキレバーを採用してもよい。 また、 第 1液圧回路 1 2は、 後輪 4 と 共に回動するロータ 4 aに、 ブレーキレバー 1 1の操作量、 又は、 胴体 1に設けられてい るブレーキペダル 1 3 とは別のブレーキペダルの操作量に応じたブ レーキ力を生じさせる ものであってもよい。 また、 第 2液圧回路 1 4は、 前輪 3 と共に回動するロータ 3 aに、 ブレーキペダル 1 3の操作量、 又は、 ハンドル 2に設けられているブレーキレバー 1 1 と は別のブレーキレバーの操作量に応じたブレ ーキ力を生じさせるものであってもよい。

[ 0 0 2 0 ] 本実施の形態では、 第 1液圧回路 1 2のブレーキ液の圧力を液圧制御ユニッ ト 1 0 0で 制御する構成となっている。 このため、 以下では、 ブレーキシステム 1 0の第 1液圧回路 1 2の構成について説明する。 第 1液圧回路 1 2は、 ピス トン (図示省略) を内蔵しているマスタシリンダ 2 1 と、 マ スタシリンダ 2 1に付設されているリザーバ 2 2 と、 ブレーキパッ ド (図示省略) を有し ているブレーキキャリパ 2 3 と、 ブレーキキャリパ 2 3のブレーキパッ ド (図示省略) を 動作させるホイールシリンダ 2 4と、 を含む。

[ 0 0 2 1 ] 第 1液圧回路 1 2に設けられた液圧制御ユニッ ト 1 0 0の基体 8 〇には、 ブレーキ液の 流路が形成されている。 本実施の形態では、 基体 8 0には、 ブレーキ液の流路として、 主 流路 3 〇及び副流路 3 5が形成されている。 マスタシリンダ 2 1及びホイールシリンダ 2 4 は、 マスタシリンダ 2 1 と基体 8 〇に形成されているマスタシリンダポート M Pとの間 に接続される液管 2 5、 基体 8 0に形成されている主流路 3 0、 及び、 ホイールシリンダ 2 4 と基体 8 0に形成されているホイールシリンダポート W Pとの間に接続される液管 2 6 を介して連通する。 また、 ホイールシリンダ 2 4のブレーキ液は、 副流路 3 5を介して 、 主流路 3 〇に逃がされる。 具体的には、 後述のように、 主流路 3 0は、 第 1主流路 3 1 及び第 2主流路 3 2を備えている。 ホイールシリンダ 2 4のブレーキ液は、 副流路 3 5を 介して、 第 1主流路 3 1に逃がされる。

[ 0 0 2 2 ] また、 第 1液圧回路 1 2には、 ブレーキ液の流路を開閉する液圧調整弁 4 0が設けられ ている。 本実施の形態では、 第 1液圧回路 1 2には、 液圧調整弁 4 0 として、 込め弁 4 1 及び弛め弁 4 2が設けられている。 込め弁 4 1及び弛め弁 4 2は、 基体 8 〇に形成された ブレーキ液の流路を開閉するものである。

[ 0 0 2 3 ] 込め弁 4 1は、 主流路 3 0に設けられている。 詳しくは、 主流路 3 0は、 第 1主流路 3 1 及び第 2主流路 3 2を備えている。 第 1主流路 3 1は、 マスタシリンダポート M Pと連 通している。 第 2主流路 3 2は、 ホイールシリンダポート W Pと連通している。 そして、 込め弁 4 1は、 第 1主流路 3 1 と第 2主流路 3 2 との間に設けられている。 込め弁 4 1の 開閉動作によって、 第 1主流路 3 1 と第 2主流路 3 2 との間を流通するブレーキ液の流量 が制御される。 また、 第 2主流路 3 2には、 ホイールシリンダ 2 4のブレーキ液の圧力を 検出するための液圧センサ 4 8が設けられている。

[ 0 0 2 4 ] 弛め弁 4 2は、 副流路 3 5に設けられている。 また、 副流路 3 5には、 ブレーキ液を貯 留するアキュムレータ 4 3、 及び副流路 3 5内のブレーキ液に圧力を付与するギヤポン 4 5も設けられている。 詳しくは、 副流路 3 5は、 第 1副流路 3 6、 第 2副流路 3 7及び 第 3副流路 3 8を備えている。 第 1副流路 3 6は、 主流路 3 0の第 2主流路 3 2に連通し ている。 第 3副流路 3 8は、 主流路 3 〇の第 1主流路 3 1に連通している。 第 2副流路 3 7 は、 副流路 3 5のうちの、 第 1副流路 3 6 と第 3副流路 3 8 との間の流路である。 弛め 弁 4 2は、 第 1副流路 3 6 と第 2副流路 3 7 との間に設けられている。 弛め弁 4 2の開閉 動作によって、 第 1副流路 3 6 と第 2副流路 3 7 との間を流通するブレーキ液の流量が制 御される。 アキュムレータ 4 3は、 第 2副流路 3 7に設けられている。 ギヤポンプ 4 5は 、 第 2副流路 3 7 と第 3副流路 3 8 との間に設けられている。 このギヤポンプ 4 5は、 モ ータ 6 0によって駆動される。 すなわち、 モータ 6 0は、 ギヤポンプ 4 5の駆動源である 。 また、 第 3副流路 3 8には、 逆止弁 3 9が設けられている。 逆止弁 3 9は、 マスタシリ ンダ 2 1から第 3副流路 3 8を通ってギャポンプ 4 5へ流入するブレーキ液の流れを規制 するものである。

[ 0 0 2 5 ] つまり、 主流路 3 0は、 込め弁 4 1を介してマスタシリンダポート M P及びホイールシ リンダポート W Pを連通させるものである。 また、 副流路 3 5は、 ホイールシリンダ 2 4 のブレーキ液を、 弛め弁 4 2を介してマスタシリンダ 2 1に逃がす流路の一部又は全てと 定義される流路である。

[ 0 0 2 6 ] 液圧調整弁 4 0は、 コイル 5 0によって駆動される。 本実施の形態では、 第 1液圧回路 1 2には、 コイル 5 0 として、 込め弁 4 1の駆動源である込め弁用コイル 5 1 と、 弛め弁 4 2の駆動源である弛め弁用コイル 5 2 とが、 設けられている。 例えば、 込め弁用コイル 5 1が非通電状態であるとき、 込め弁 4 1は、 双方向へのブレーキ液の流動を開放する。 そして、 込め弁用コイル 5 1に通電されると、 込め弁 4 1は、 閉止状態となってブレーキ 液の流動を遮断する。 すなわち、 本実施の形態では、 込め弁 4 1は、 非通電時開の電磁弁 となっている。 また、 例えば、 弛め弁用コイル 5 2が非通電状態であるとき、 弛め弁 4 2 は、 ブレーキ液の流動を遮断する。 そして、 弛め弁用コイル 5 2に通電されると、 弛め弁 4 2は、 開放状態となって、 アキュムレータ 4 3へ向かうブレーキ液の流動を開放する。 すなわち、 本実施の形態では、 弛め弁 4 2は、 非通電時閉の電磁弁となっている。

[ 0 0 2 7 ] 基体 8 0 と、 基体 8 0に設けられている各部品 (アキュムレータ 4 3、 液圧調整弁 4 0 、 ギャポンプ 4 5、 液圧センサ 4 8、 コイル 5 0、 モータ 6 0等) と、 制御装置 ( E C U ) 1 0 1 と、 によって、 液圧制御ユニッ ト 1 〇 〇が構成される。

[ 0 0 2 8 ] 制御装置 1 0 1は、 1つであってもよく、 また、 複数に分かれていてもよい。 また、 制 御装置 1 0 1は、 基体 8 0に取り付けられていてもよく、 また、 基体 8 0以外の他の部材 に取り付けられていてもよい。 また、 制御装置 1 〇 1の一部又は全ては、 例えば、 マイコ ン、 マイクロプロセッサユニッ ト等で構成されてもよく、 また、 ファームウェア等の更新 可能なもので構成されてもよく、 また、 C P U等からの指令によって実行されるプログラ ムモジュール等であってもよい。

[ 0 0 2 9 ] 例えば、 通常状態では、 制御装置 1 0 1によって、 込め弁用コイル 5 1及び弛め弁用コ イル 5 2が非通電状態に制御される。 その状態で、 ブレーキレバー 1 1が操作されると、 第 1液圧回路 1 2において、 マスタシリンダ 2 1のピス トン (図示省略) が押し込まれて ホイールシリンダ 2 4のブレーキ液の圧力が増加し、 ブレーキキャリパ 2 3のブレーキパ ッ ド (図示省略) が前輪 3のロータ 3 aに押し付けられて、 前輪 3が制動される。

[ 0 0 3 0 ] 制御装置 1 0 1には、 各センサ (液圧センサ 4 8、 車輪速センサ、 加速度センサ等) の 出力が入力される。 制御装置 1 0 1は、 その出力に応じて、 モータ 6 0、 各バルブ等の動 作を司る指令を出力して、 アンチロツクブレーキ制御等を実行する。

[ 0 0 3 1 ] 例えば、 制御装置 1 0 1は、 第 1液圧回路 1 2のホイールシリンダ 2 4のブレーキ液の 圧力の過剰又は過剰の可能性が生じた場合に 、 第 1液圧回路 1 2のホイールシリンダ 2 4 のブレーキ液の圧力を減少させる動作を実行 する。 その際、 制御装置 1 0 1は、 第 1液圧 回路 1 2において、 込め弁用コイル 5 1を通電状態に制御し、 弛め弁用コイル 5 2を通電 状態に制御しつつ、 モータ 6 0を駆動する。 モータ 6 0の駆動により、 ギヤポンプ 4 5に よって副流路 3 5のブレーキ液には、 第 2副流路 3 7から第 3副流路 3 8へブレーキ液が 流れる方向の圧力が付与される。 これにより、 主流路 3 0の第 2主流路 3 2から副流路 3 5 にブレーキ液が流入する流れが発生する。 そして、 主流路 3 0の第 2主流路 3 2から副 流路 3 5に流入したブレーキ液は、 アキュムレータ 4 3に貯留される。 これにより、 液圧 制御ユニッ ト 1 〇 〇は、 第 1液圧回路 1 2のホイールシリンダ 2 4のブレーキ液の圧力を 減少させることができ、 第 1液圧回路 1 2のアンチロックブレーキ制御を実行するこ が できる。

[ 0 0 3 2 ] く液圧制御ユニッ トの構成> 図 3は、 本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニッ トの一部を示す分解斜視図である。 基体 8 0は、 例えばアルミニウム合金等の金属で形成され ており、 例えば略直方体の形 状をしている。 そして、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0においては、 基体 8 〇の側面のうちの 1つである側面 8 1に、 モータ 6 〇及び液圧調整弁 4 〇が設けられてい る。 すなわち、 モータ 6 0及び液圧調整弁 4 0は、 基体 8 0の同一の側面 8 1に設けられ ている。 なお、 基体 8 0の各側面は、 平坦であってもよく、 湾曲部を含んでいてもよく、 また、 段差を含んでいてもよい。

[ 0 0 3 3 ] 従来の液圧制御ユニッ トにおいては、 液圧調整弁は、 基体の側面のうち、 モータが設け られている側面の反対面となる側面に設けら れていた。 すなわち、 従来の液圧制御ユニッ 卜においては、 モータと液圧調整弁とは、 基体を基準として、 反対方向に突出していた。 このため、 従来の液圧制御ユニッ トは、 小型化が困難だった。 一方、 本実施の形態に係る 液圧制御ユニッ ト 1 〇 〇においては、 モータ 6 〇及び液圧調整弁 4 〇は、 基体 8 〇の同一 の側面 8 1に設けられている。 このため、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0は 、 モータ 6 0の側方のスペースを液圧調整弁 4 〇の設置スペースとして用いることができ る。 したがって、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0は、 小型化することができ る。 [ 0 0 3 4 ] また、 基体 8 0には、 マスタシリンダポート M P及びホイールシリンダポート W Pが形 成されている。 マスタシリンダポート M P及びホイールシリンダポート W Pは、 例えば、 側面 8 1に繋がる側面 8 2に形成されている。 上述のように、 マスタシリンダポート M P は、 主流路 3 〇 と連通し、 マスタシリンダ 2 1に連通する液管 2 5が接続される。 また、 ホイールシリンダポート W Pは、 主流路 3 0 と連通し、 ホイールシリンダ 2 4に連通する 液管 2 6が接続される。 図 2に示すように、 基体 8 0には、 1系統の液圧回路 (第 1液圧 回路 1 2 ) のブレーキ液の流路のみが形成されている。 このため、 図 3に示すように、 基 体 8 0には、 マスタシリンダポート M Pとホイールシリンダポート W Pとが、 それぞれ 1 つだけ形成されている。

[ 0 0 3 5 ] ここで、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0においては、 液圧調整弁 4 0は、 次のように、 基体 8 0の側面 8 1に設けられている。 図 3に示すように、 基体 8 0には、 側面 8 1に開口する液圧調整弁用凹部 9 5が形成されている。 液圧調整弁用凹部 9 5は、 基体 8 0に形成されたブレーキ液の流路と連通して る。 そして、 液圧調整弁 4 0は、 側 面 8 1に開口する液圧調整弁用凹部 9 5に設けられている。 液圧調整弁 4 〇内において弁 体が往復動することにより、 基体 8 〇に形成されたブレーキ液の流路が開閉され る。

[ 0 0 3 6 ] より詳しくは、 上述のように、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0は、 液圧調 整弁 4 0 として、 込め弁 4 1及び弛め弁 4 2を備えている。 このため、 基体 8 0には、 液 圧調整弁用凹部 9 5 として、 込め弁 4 1が設けられる込め弁用凹部 9 6 と、 弛め弁 4 2が 設けられる弛め弁用凹部 9 7 とが、 形成されている。

[ 0 0 3 7 ] 込め弁用凹部 9 6には、 基体 8 0に形成されたブレーキ液の流路のうち、 図 2に示す第 ! 主流路 3 1及び第 2主流路 3 2が連通している。 込め弁 4 1内において弁体が往復動す ることにより、 第 1主流路 3 1 と第 2主流路 3 2 との間が開閉される。 なお、 込め弁用凹 部 9 6に込め弁 4 1が設けられている状態において、 込め弁 4 1の一部は、 込め弁用凹部 9 6の開口部から、 基体 8 0の外部に突出している。 込め弁 4 1の駆動源である込め弁用 コイル 5 1は、 込め弁 4 1における基体 8 〇の外部に突出している箇所を囲うように、 基 体 8 0の側面 8 1に設けられている。

[ 0 0 3 8 ] 弛め弁用凹部 9 7には、 基体 8 0に形成されたブレーキ液の流路のうち、 図 2に示す第 ! 副流路 3 6及び第 2副流路 3 7が連通している。 弛め弁 4 2内において弁体が往復動す ることにより、 第 1副流路 3 6 と第 2副流路 3 7 との間が開閉される。 なお、 弛め弁用凹 部 9 7に弛め弁 4 2が設けられている状態において、 弛め弁 4 2の一部は、 弛め弁用凹部 9 7の開口部から、 基体 8 0の外部に突出している。 弛め弁 4 2の駆動源である弛め弁用 コイル 5 2は、 弛め弁 4 2における基体 8 0の外部に突出している箇所を囲うように、 基 体 8 0の側面 8 1に設けられている。

[ 0 0 3 9 ] ここで、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0においては、 モータ 6 0は、 次の ように、 基体 8 0の側面 8 1に設けられている。 以下、 図 3及び後述の図 4を用いて、 モ ータ 6 0の基体 8 0への取り付け構成について説明する。 また、 以下では、 液圧制御ユニ ッ ト 1 〇 〇におけるモータ 6 〇周辺の構成についても、 併せて説明する。

[ 0 0 4 0 ] 図 4は、 本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニッ トのモータ周辺の構造を示す断面図 である。 この図 4は、 モータ 6 0の駆動軸 6 4の軸心方向に沿った断面図となっている。 モータ 6 0は、 電動部 6 1を備えている。 また、 電動部 6 1は、 ステータ 6 2及びロー 夕 6 3を備えている。 ステータ 6 2には、 略円筒状の貫通孔が形成されている。 ロータ 6 3 は、 略円筒形状をしており、 ステータ 6 2の貫通孔内に、 ステータ 6 2に対して回転自 在に配置されている。 制御装置 1 〇 1によってステータ 6 2の図示せぬコイルが通電状態 となるように制御されると、 該コイルに電流が流れて磁界が発生する。 この磁界がロータ 6 3に作用することにより、 ロータ 6 3が回転する。

[ 0 0 4 1 ] また、 モータ 6 〇は、 駆動軸 6 4を備えている。 駆動軸 6 4は、 ロータ 6 3に固定され 、 ギヤポンプ 4 5を構成するギヤの 1つに電動部 6 1の駆動力を伝達するものである。 こ こで、 従来の液圧制御ユニッ トは、 ブレーキ液に圧力を付与するポンプとして、 ピス トン ポンプを用いていた。 一方、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 〇 〇は、 ブレーキ液 に圧力を付与するポンプとして、 ギャポンプ 4 5を用いている。 ブレーキ液に圧力を付与 するポンプとしてギヤポンプ 4 5を用いることにより、 ブレーキ液に圧力を付与するポン プとしてピス トンポンプを用いる場合と比べ、 ポンプを駆動するモータが必要とする トル クが小さくなる。 すなわち、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0は、 従来の液圧 制御ユニッ トと比べ、 ポンプの駆動源となるモータ 6 0 として、 小型のモータを用いるこ とができる。 このため、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0は、 ブレーキ液に圧 力を付与するポンプとしてギヤポンプ 4 5を用いているので、 液圧制御ユニッ ト 1 〇 〇を より小型化することができる。 また、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0は、 従 来の液圧制御ユニッ トと比べ、 小型のモータ 6 0を用いることができるので、 モータ 6 0 のコス トを低減することとができる。 このため、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 〇 〇は、 小型化できるという効果に加え、 低コス ト化できるという効果も得られる。

[ 0 0 4 2 ] 上述のように構成されたモータ 6 0は、 本実施の形態では、 次のように基体 8 0の側面 8 1に設けられている。 モータ 6 0は、 電動部 6 1の外側に設けられたモータカバー 6 5 を備えている。 モータカバー 6 5は、 例えば、 略円筒形状をしている。 また、 モータカバ 一 6 5は、 該モータカバー 6 5の外周面 6 5 aから外方に突出するモータカバーフランジ 6 6を備えている。 一方、 基体 8 0には、 側面 8 1に開口し、 モータ 6 0の少なく ともー 部が収納されたモータ用凹部 9 1が形成されている。 また、 モータ用凹部 9 1の内周面 9 l aには、 塑性変形部 9 2が形成されている。 本実施の形態に係る塑性変形部 9 2は、 モ ータカバー 6 5の外周面から離れる方向にモータ用凹部 9 1の内周面 9 1 aをずらす段部 となっている。 例えば、 塑性変形部 9 2は、 モータ用凹部 9 1の内周面 9 1 aに 9 〇 0 ピ ッチで配置されている。

[ 0 0 4 3 ] 基体 8 〇にモータ 6 〇を固定する場合、 モータ 6 〇をモータ用凹部 9 1に挿入する。 そ して、 この状態で、 モータ用凹部 9 1内におけるモータカバー 6 5の外周側となる空間に 上方から治具が挿入され、 その治具が塑性変形部 9 2の上面を加圧により塑性変形させる 。 その結果、 塑性変形部 9 2が、 モータカバーフランジ 6 6の上面、 つまり、 モータカバ ーフランジ 6 6におけるモータ用凹部 9 1の開口部側の端面の一部を覆うように変形 る 。 これにより、 モータ用凹部 9 1の内周面に形成された塑性変形部 9 2 とモータ用凹部 9 ! の底部 9 1 b とでモータカバー 6 5のモータカバーフランジ 6 6が挟持されて、 モータ 6 〇が基体 8 〇に固定される。 このようにカシメによって基体 8 〇にモータ 6 〇を固定す ることにより、 モータ 6 0をボルト締結で基体 8 0に固定する場合と比べ、 モータ 6 0を 固定するためのボルトが不要となり、 該ボルトがねじ込まれる雌ネジ部を基体 8 〇に形成 することも不要となる。 したがって、 このようにカシメによって基体 8 0にモータ 6 0を 固定することにより、 液圧制御ユニッ ト 1 0 0をさらに小型化することができる。

[ 0 0 4 4 ] なお、 モータカバーフランジ 6 6は、 塑性変形部 9 2 とモータ用凹部 9 1の底部 9 1 b とで、 直接的に挟持されていてもよいし、 間接的に挟持されていてもよい。 モータカバー フランジ 6 6が塑性変形部 9 2と底部 9 1 b とで直接的に挟持されているとは、 モータカ バーフランジ 6 6のみが塑性変形部 9 2 と底部 9 1 b とで挟持されている状態を示す。 ま た、 モータカバーフランジ 6 6が塑性変形部 9 2 と底部 9 1 b とで間接的に挟持されてい るとは、 モータカバーフランジ 6 6 と他の構成とが塑性変形部 9 2 と底部 9 1 b とで挟持 されている状態を示す。 [ 0 0 5 0 ] また、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0においては、 サポートブロック 7 0 の外周面 7 0 aが、 モータカバー 6 5の内周面 6 5 bに嵌合している。 このように構成す ることにより、 サポートブロック 7 0をモータカバー 6 5に挿入し、 サポートブロック 7 〇の外周面 ? 〇 aをモータカバー 6 5の内周面 6 5 bに嵌合させることにより、 モータ 6 〇の駆動軸 6 4 とシールリング 7 5 との位置合わせを行うことができる。 このため、 この ように構成することにより、 モータ 6 〇の駆動軸 6 4 とシールリング 7 5 との位置合わせ が容易となる。

[ 0 0 5 1 ] また、 シールリング 7 5によってブレーキ液の漏出を抑制すること 確実性を向上させ るには、 駆動軸 6 4の軸心とシールリング 7 5の中心とをなるべく精度良く位置合わせす ることが重要となる。 この際、 サポートブロック 7 0の外周面 7 〇 aがモータカバー 6 5 の内周面 6 5 bに嵌合する構成とすることにより、 駆動軸 6 4 とシールリング 7 5 との位 置合わせのためにモータ 6 0 とシールリング 7 5 との間に介在する部品が、 サポートブロ ック 7 0のみとなる。 このため、 サポートブロック 7 0の外周面 7 0 aがモータカバー 6 5 の内周面 6 5 bに嵌合する構成とすることにより、 駆動軸 6 4に対するシールリング 7 5 の位置精度が良くなり、 シールリング 7 5によってブレーキ液の漏出を抑制すること 確実性が向上する。

[ 0 0 5 2 ] また、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0においては、 サポートブロック 7 0 は、 該サポートブロック 7 0の外周面 7 〇 aから外方に突出するサポートブロックフラ ジ 7 2を備えている。 また、 サポートブロックフランジ 7 2は、 モータカバー 6 5のモー タカバーフランジ 6 6におけるモータ用凹部 9 1の底部 9 1 b側の端面 6 6 a と対向して いる。 そして、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0においては、 塑性変形部 9 2 とモータ用凹部 9 1の底部 9 1 b とでモータカバーフランジ 6 6及びサポートブロックフ ランジ 7 2が挟持されて、 モータ 6 〇及びサポートブロック 7 〇が基体 8 〇に固定されて いる。 このように構成することにより、 一度のカシメ作業においてモータ 6 0及びサポー トブロック 7 0の双方を基体 8 〇に固定でき、 液圧制御ユニッ ト 1 0 0の組立工数を削減 できる。 この結果、 液圧制御ユニッ ト 1 0 0をさらに低コス ト化することができる。

[ 0 0 5 3 ] また、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 〇 〇においては、 基体 8 〇のモータ用凹 部 9 1の底部 9 1 bには、 ポンプ用凹部 9 3が形成されている。 このポンプ用凹部 9 3に は、 第 2副流路 3 7及び第 3副流路 3 8が連通している。 そして、 ギヤポンプ 4 5は、 該 ポンプ用凹部 9 3に収納されている。 これにより、 ギヤポンプ 4 5が第 2副流路 3 7 と第 3 副流路 3 8 との間に設けられることとなる。 また、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ 卜 1 〇 〇においては、 サポートブロック 7 〇の下面 7 〇 bが、 モータ用凹部 9 1の底部 9 1 bに接触し、 ポンプ用凹部 9 3の開口部 9 3 aを覆っている。

[ 0 0 5 4 ] サポートブロック 7 〇の下面 7 〇 bがモータ用凹部 9 1の底部 9 1 bに接触する場合、 モータ 6 〇の駆動軸 6 4の設置角度は、 サポートブロック 7 〇の下面 7 〇 bの平面度の影 響を受ける。 このため、 サポートブロック 7 0の下面 7 0 bは、 平面度が高いことが好ま しい。 一方、 ギヤポンプ 4 5で圧力が付与されたブレーキ液がギヤポン 4 5から漏れ出 すことを抑制するためには、 ポンプ用凹部 9 3の開口部 9 3 aを覆う部品とギヤポンプ 4 5 との間のク リアランスが重要となる。 具体的には、 ポンプ用凹部 9 3の開口部 9 3 aを 覆う部品とギヤポンプ 4 5 との間のク リアランスは、 アウターロータ 4 6及びインナーロ ータ 4 7が回転可能な範囲において、 なるべく小さい方が好ましい。 このため、 ポンプ用 凹部 9 3の開口部 9 3 aを覆う部品も、 平面度が高いことが好ましい。

[ 0 0 5 5 ] ここで、 サポートブロック 7 〇の下面 7 〇 bがモータ用凹部 9 1の底部 9 1 bに接触し てポンプ用凹部 9 3の開口部 9 3 aを覆う構成とすることにより、 高い平面度に加工され たサポートブロック 7 〇の下面 7 〇 b部分を、 ポンプ用凹部 9 3の開口部 9 3 aを覆う部 品として用いることができる。 このため、 高い平面度が要求される部品を集約すること が でき、 部品点数が削減するので、 液圧制御ユニッ ト 1 0 0をさらに低コス ト化することが できる。 なお、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 〇 〇においては、 サポートブロッ ク 7 〇の下面 7 〇 b とモータ用凹部 9 1の底部 9 1 との間に、 〇リング 7 7が設けられ ている。 このため、 該〇リング 7 7によって、 サポートブロック 7 0の下面 7 0 b とモー タ用凹部 9 1の底部 9 1 b との間から第 1液圧回路 1 2の外部ヘブレーキ液が漏れ出すこ とを抑制できる。

[ 0 0 5 6 ] また、 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0においては、 ポンプ用凹部 9 3の底 部 9 3 bには、 駆動軸用凹部 9 4が形成されている。 そして、 モータ 6 〇の駆動軸 6 4は 、 途中部 6 4 aがギヤポンプ 4 5を構成するギヤの 1つ (本実施の形態ではインナーロー 夕 4 7 ) に接続され、 先端部 6 4 bが駆動軸用凹部 9 4に回転自在に挿入されている。 ポ ンプ用凹部 9 3の底部 9 3 bに形成された駆動軸用凹部 9 4には、 ブレーキ液が流れ込む 。 このため、 駆動軸用凹部 9 4は、 ブレーキ液を潤滑油として、 モータ 6 0の駆動軸 6 4 の先端部 6 4 bを回転自在に支持する滑り軸受として機能 ることができる。 このため、 ポンプ用凹部 9 3の底部 9 3 bに形成された駆動軸用凹部 9 4に駆動軸 6 4の先端部 6 4 b を回転自在に挿入することにより、 駆動軸 6 4の先端部 6 4 bを支持する玉軸受が不要 となる。 したがって、 ポンプ用凹部 9 3の底部 9 3 bに形成された駆動軸用凹部 9 4に駆 動軸 6 4の先端部 6 4 bを回転自在に挿入することにより、 液圧制御ユニッ ト 1 0 0をさ らに小型化でき、 さらに低コス ト化できる。

[ 0 0 5 7 ] く液圧制御ユニッ トの効果> 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0の効果について説明する。

[ 0 0 5 8 ] 本実施の形態に係る液圧制御ユニッ ト 1 0 0は、 鞍乗型車両 2 0 0に搭載されるブレー キシステム i oの液圧制御ユニッ トである。 液圧制御ユニッ ト 1 0 0は、 ブレーキ液の流 路が形成されている基体 8 〇 と、 流路内のブレーキ液に圧力を付与するギヤポ ンプ 4 5 と 、 ギヤポンプ 4 5の駆動源であるモータ 6 0 と、 流路を開閉する液圧調整弁 4 0 と、 を備 えている。 そして、 モータ 6 0及び液圧調整弁 4 0は、 基体 8 0の同一の側面 8 1に設け られている。

[ 0 0 5 9 ] このように構成された液圧制御ユニッ ト 1 〇 〇は、 流路内のブレーキ液に圧力を付与す るポンプとして、 ギャポンプ 4 5を用いている。 流路内のブレーキ液に圧力を付与するポ ンプとしてギヤポンプ 4 5を用いることにより、 流路内のブレーキ液に圧力を付与するポ ンプとしてピス トンポンプを用いる場合と比べ、 ポンプを駆動するモータ 6 〇が必要とす る トルクが小さくなる。 すなわち、 このように構成された液圧制御ユニッ ト 1 0 0は、 流 路内のブレーキ液に圧力を付与するポンプと してピス トンポンプを用いている液圧制御ユ ニッ トと比べ、 小型のモータ 6 0を用いることができる。 また、 このように構成された液 圧制御ユニッ ト 1 〇 〇においては、 モータ 6 〇及び液圧調整弁 4 〇が基体 8 〇の同一の側 面 8 1に設けられている。 このため、 このように構成された液圧制御ユニッ ト 1 0 0は、 モータ 6 0の側方のスペースを液圧調整弁 4 〇の設置スペースとして用いることができる 。 したがって、 このように構成された液圧制御ユニッ ト 1 〇 〇は、 液圧制御ユニッ ト 1 0 〇を小型化することができる。 また、 このように構成された液圧制御ユニッ ト 1 0 0は、 流路内のブレーキ液に圧力を付与するポンプ としてピス トンポンプを用いている液圧制御 ユニッ トと比べ、 小型のモータ 6 0を用いることができるので、 モータ 6 0のコス トを低 減することとができる。 このため、 このように構成された液圧制御ユニッ ト 1 0 0は、 液 圧制御ユニッ ト 1 〇 〇を小型化できるという効果に加え、 液圧制御ユニッ ト 1 〇 〇を低コ ス ト化できるという効果も得られる。

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