Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
DAMPING DEVICE, LIQUID-PRESSURE CONTROL UNIT, AND BRAKE SYSTEM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2024/084356
Kind Code:
A1
Abstract:
The present invention dampens pressure pulsation in a liquid-pressure control unit. The present invention provides a damping device, which is provided in a liquid-pressure control unit that controls braking forces generated in wheels, the device serving to attenuate pressure pulsation and having an inlet port which is connected to a discharge side of a pump, and an outlet port which communicates with the inlet port. The damping device includes: a first liquid chamber which communicates with the inlet port via a first opening; a second liquid chamber which communicates with the first liquid chamber through a communication hole and communicates with the outlet port through a second opening; a first piston slidably provided in the first liquid chamber and placed on the opposite side from the second opening with respect to the first opening in the first liquid chamber; a first biasing member for biasing the first piston toward the first opening; a second piston slidably provided in the first liquid chamber and placed on the second opening side with respect to the first opening in the first liquid chamber; a second biasing member for biasing the second piston toward the first opening; a first valve element provided in the second liquid chamber and capable of opening and closing the second opening side of the communication hole; and a third biasing member for biasing the first valve element toward the first opening.

Inventors:
SAKAMOTO TAKANORI (JP)
Application Number:
PCT/IB2023/060346
Publication Date:
April 25, 2024
Filing Date:
October 13, 2023
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
BOSCH GMBH ROBERT (DE)
International Classes:
B60T8/40
Domestic Patent References:
WO2011076467A12011-06-30
Foreign References:
US5590936A1997-01-07
Download PDF:
Claims:
【書類名】 請求の範囲

【請求項 1】 車輪 ( 1 7 ) に生じる制動力を制御する液圧制御ユニッ ト ( 1 5) に設けられ、 ポンプ

( 3 6 ) の吐出側と接続される入口ポート ( P 1 ) と、 前記入口ポート ( P 1 ) と連通す る出口ポート (P 2) とを有し、 圧力脈動を減衰する減衰装置 ( 1 0 0) であって、 前記入口ポート (P 1 ) と第 1開口 (P O 1 ) を介して連通する第 1液室 (S 1 ) と、 前記第 1液室 (S 1 ) と連通孔 ( 1 1 4 d) を介して連通し、 前記出口ポート (P 2) と第 2開口 (P O 2) を介して連通する第 2液室 (S 2) と、 前記第 1液室 (s i ) に摺動可能に設けられ、 前記第 1液室 (s i ) のうち前記第 1開 ロ (P O 1 ) に対して前記第 2開口 (P O 2) と逆側に配置される第 1 ピス トン ( 1 2 1 ) と、 前記第 1 ピス トン ( 1 2 1 ) を前記第 1開口 (P〇 1 ) 側に付勢する第 1付勢部材 ( 1

4 1 ) と、 前記第 1液室 (S 1 ) に摺動可能に設けられ、 前記第 1液室 (S 1 ) のうち前記第 1開 ロ (P〇 1 ) に対して前記第 2開口 (P〇 2 ) 側に配置される第 2ピス トン ( 1 2 2) と 前記第 2ピス トン ( 1 2 2) を前記第 1開口 (P〇 1 ) 側に付勢する第 2付勢部材 ( 1

4 2) と、 前記第 2液室 ( S 2 ) に設けられ、 前記連通孔 ( 1 1 4 d ) の前記第 2開口 ( P〇 2 ) 側を開閉可能な第 1弁体 ( 1 5 1 ) と、 前記第 1弁体 ( 1 5 1 ) を前記第 1開口 (P O 1 ) 側に付勢する第 3付勢部材 ( 1 4 3 ) と、 を備える、 減衰装置。

【請求項 2】 前記第 2ピス トン ( 1 2 2) に設けられ、 前記第 1開口 ( P〇 1 ) 側から前記第 2開口

(P〇 2 ) 側まで貫通する第 1貫通孔 ( 1 2 2 d ) と、 前記第 1貫通孔 ( 1 2 2 d) の前記第 1開口 (P O 1 ) 側を開閉可能な第 2弁体 ( 1 5 2) と、 前記第 2弁体 ( 1 5 2) を前記第 2開口 (P〇 2 ) 側に付勢する第 4付勢部材 ( 1 4 4 ) と、 前記第 2弁体 ( 1 5 2) に対して前記第 2開口 ( P〇 2 ) 側に配置され、 前記第 1貫通 孔 ( 1 2 2 d ) に挿通可能であり、 前記第 2弁体 ( 1 5 2) に当接可能な突起部 ( 1 6 1 a ) を有する突起部材 ( 1 6 1 ) と、 を備える、 請求項 1に記載の減衰装置。

【請求項 3 ] 前記第 2ピス トン ( 1 2 2 ) において前記第 2開口 (P O 2 ) 側から前記第 1開口 (P 〇 ! ) 側に向けて窪んで形成されており、 前記第 1貫通孔 ( 1 2 2 d ) と連通する穴部 ( 1 2 2 c ) と、 前記穴部 ( 1 2 2 c ) に摺動可能に設けられる第 3ピス トン ( 1 2 3) と、 前記第 3ピス トン ( 1 2 3) を前記第 1開口 (P O 1 ) 側に付勢する第 5付勢部材 ( 1

4 5) と、 を備える、 請求項 2に記載の減衰装置。

【請求項 4 ] 前記穴部 ( 1 2 2 c ) を前記第 2開口 (P〇 2 ) 側から覆う第 1カバー ( 1 1 1 ) を備 え、 前記第 1カバー ( 1 1 1 ) には、 前記第 1開口 (P〇 1 ) 側から前記第 2開口 (P〇 2 ) 側まで貫通する少なく とも 1つの第 2貫通孔 ( 1 1 1 b ) が形成されている、 請求項 3に記載の減衰装置。

【請求項 5 ] 前記第 1カバー ( 1 1 1 ) には、 複数の前記第 2貫通孔 ( 1 1 1 b ) が形成されており 前記複数の第 2貫通孔 ( 1 1 1 b ) は、 前記第 1カバー ( 1 1 1 ) の周方向に等間隔に 配置される、 請求項 4に記載の減衰装置。

【請求項 6 ] 前記突起部材 ( 1 6 1 ) は、 前記突起部 ( 1 6 1 a ) と接続され、 前記連通孔 ( 1 1 4 d ) の前記第 1開口 (P〇 1 ) 側を覆う基部 ( 1 6 1 b ) を有し、 前記基部 ( 1 6 1 b ) には、 前記第 1開口 ( P〇 1 ) 側から前記第 2開口 ( P〇 2 ) 側 まで貫通する第 3貫通孔 ( 1 6 1 c ) が形成されている、 請求項 2に記載の減衰装置。

【請求項 7】 前記第 2ピス トン ( 1 2 2) には、 前記第 1開口 ( P〇 1 ) 側から前記第 2開口 ( P〇

2 ) 側まで貫通する少なく とも 1つの第 4貫通孔 ( 1 2 2 e ) が形成されている、 請求項 1に記載の減衰装置。

【請求項 8 ] 前記第 2ピス トン ( 1 2 2) には、 複数の前記第 4貫通孔 ( 1 2 2 e ) が形成されてお り、 前記複数の第 4貫通孔 ( 1 2 2 e ) は、 前記第 2ピス トン ( 1 2 2 ) の周方向に等間隔 に配置される、 請求項 7に記載の減衰装置。

【請求項 9 ] 前記第 2液室 (S 2 ) を前記第 2開口 (P O 2) 側から覆う第 2カバー ( 1 1 2) を備 え、 前記第 1弁体 ( 1 5 1 ) は、 前記第 2カバー ( 1 1 2) に当接可能である、 請求項 1に記載の減衰装置。

【請求項 1 〇】 前記第 1付勢部材 ( 1 4 1 ) の弾性率は、 前記第 2付勢部材 ( 1 4 2) の弾性率よりも 低い、 請求項 1に記載の減衰装置。

【請求項 1 1】 請求項 1〜 1 〇のいずれか一項に記載の減衰装置 ( 1 0 0 ) を備える液圧制御ユニッ ト

【請求項 1 2】 請求項 1 1に記載の液圧制御ユニッ ト ( 1 5 ) を備えるブレーキシステム。

Description:
【書類名】 明細書

【発明の名称】 減衰装置、 液圧制御ユニッ トおよびブレーキシステム

【技術分野】

【。 0 0 1】 本発明は、 減衰装置、 液圧制御ユニッ トおよびブレーキシステムに関する。

【背景技術】

【。 0 0 2】 従来の車両では、 車輪に生じさせる制動力を制御するために、 液圧制御ユニッ トが設け られている。 例えば、 特許文献 1に開示されているように、 液圧制御ユニッ ト内の流路に は、 複数の弁とポンプとが設けられている。 このような液圧制御ユニッ トでは、 例えば、 アンチロックブレーキ制御または横滑り防止 制御等において、 各弁の開閉状態を特定の状 態にして、 ポンプを駆動させる制御が行われる。

【先行技術文献】

【特許文献】

【〇 0 0 3】

【特許文献 1】 特開 2 0 1 0 — 0 5 2 5 1 9号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【〇 0 0 4】 ところで、 液圧制御ユニッ トでは、 主として往復動するプランジャポンプがポン プとし て用いられる。 ゆえに、 ポンプによるブレーキ液の圧送は、 間欠的に行われる。 よって、 ポンプが駆動されると、 液圧制御ユニッ ト内の流路においてブレーキ液の液圧が脈動 する 現象である圧力脈動が生じる。 このような圧力脈動により生じる音は、 車両の乗員に騒音 として感じ取られる場合があり、 快適性を損ねる要因となり得る。 ゆえに、 快適性を向上 させる観点で、 液圧制御ユニッ トの圧力脈動を適切に減衰させることが望ま れている。

【〇 0 0 5】 そこで、 本発明は、 このような課題に鑑み、 液圧制御ユニッ トの圧力脈動を減衰させる ことが可能な減衰装置、 液圧制御ユニッ トおよびブレーキシステムを提供することを 目的 としている。

【課題を解決するための手段】

【〇 0 0 6】 上記課題を解決するために、 減衰装置は、 車輪に生じる制動力を制御する液圧制御ユニ ッ トに設けられ、 ポンプの吐出側と接続される入口ポートと、 入口ポートと連通する出口 ポートとを有し、 圧力脈動を減衰する減衰装置であって、 入口ポートと第 1開口を介して 連通する第 1液室と、 第 1液室と連通孔を介して連通し、 出口ポートと第 2開口を介して 連通する第 2液室と、 第 1液室に摺動可能に設けられ、 第 1液室のうち第 1開口に対して 第 2開口と逆側に配置される第 1 ピス トンと、 第 1 ピス トンを第 1開口側に付勢する第 1 付勢部材と、 第 1液室に摺動可能に設けられ、 第 1液室のうち第 1開口に対して第 2開口 側に配置される第 2ピス トンと、 第 2ピス トンを第 1開口側に付勢する第 2付勢部材と、 第 2液室に設けられ、 連通孔の第 2開口側を開閉可能な第 1弁体と、 第 1弁体を第 1開口 側に付勢する第 3付勢部材と、 を備える。

【〇 0 0 7】 上記課題を解決するために、 液圧制御ユニッ トは、 上記の減衰装置を備える。

【〇 0 0 8】 上記課題を解決するために、 ブレーキシステムは、 上記の液圧制御ユニッ トを備える。

【発明の効果】

【〇 0 0 9】 本発明によれば、 液圧制御ユニッ トの圧力脈動を減衰させることが可能となる 。

【図面の簡単な説明】

【0 0 1 0】 【図 1】 本発明の実施形態に係るブレーキシステムの 概略構成を示す模式図である。 【図 2】 本発明の実施形態に係る減衰装置の概略構成 を示す断面図である。

【図 3】 本発明の実施形態に係る減衰装置において、 第 1 ピス トンが図 2の状態と比 べて左側に移動した状態を示す図である。

【図 4】 本発明の実施形態に係る減衰装置において、 第 2ピス トンが図 3の状態と比 べて右側に移動した状態を示す図である。

【図 5】 本発明の実施形態に係る減衰装置において、 第 2ピス トンが図 4の状態と比 べて右側に移動した状態を示す図である。

【発明を実施するための形態】

[ 0 0 1 1 ] 以下に添付図面を参照しながら、 本発明の好適な実施形態について詳細に説明 する。 か かる実施形態に示す寸法、 材料、 その他具体的な数値等は、 発明の理解を容易にするため の例示に過ぎず、 特に断る場合を除き、 本発明を限定するものではない。 なお、 本明細書 および図面において、 実質的に同一の機能、 構成を有する要素については、 同一の符号を 付することにより重複説明を省略し、 また本発明に直接関係のない要素は図示を省 略する 〇

[ 0 0 1 2 ] 本実施形態では、 車両として、 4つの車輪 1 7を有する車両を例に説明するが、 本発明 が適用される車両は、 4つの車輪 1 7を有する車両に限られず、 例えば、 1つ、 2つ、 3 つのいずれかの車輪 1 7を有する車両、 または、 5つ以上の車輪 1 7を有する車両であっ てもよい。

[ 0 0 1 3 ]

<ブレーキシステムの構成 > 図 1を参照して、 本発明の実施形態に係るブレーキシステム! の構成について説明する

[ 0 0 1 4 ] 図 1は、 ブレーキシステム 1の概略構成を示す模式図である。 ブレーキシステム 1は、 車両に搭載され、 当該車両に生じる制動力を制御するためのシ ステムである。 図 1に示さ れるように、 ブレーキシステム 1は、 ブレーキペダル 1 1 と、 倍カ装置 1 2と、 マスター シリンダ 1 3と、 リザーバ 1 4と、 液圧制御ユニッ ト 1 5と、 ブレーキ装置 1 6と、 車輪 1 ?とを備える。

[ 0 0 1 5 ] ブレーキシステム 1は、 4つの車輪 1 7を有する車両に搭載されており、 各車輪 1 7に 設けられるブレーキ装置 1 6によって、 各車輪 1 7が制動される。 そして、 各車輪 1 7に 生じる制動力が液圧制御ユニッ ト 1 5によって制御される。 図 1では、 理解を容易にする ために、 ブレーキシステム 1のうち、 前輪および後輪のうちの一方に関連する部分 のみが 示されており、 前輪および後輪のうちの他方に関連する部分 の図示は省略されている。

[ 0 0 1 6 ] なお、 本発明に係る液圧制御ユニッ トにより制動力が制御される車輪 1 7の数は、 4つ 以外であってもよい。 例えば、 液圧制御ユニッ ト 1 5により制動力が制御される車輪 1 7 の数は 2つであってもよい。 その場合、 2つの車輪 1 7を有する車両にブレーキシステム !が搭載され得る。

[ 0 0 1 7 ] ブレーキペダル 1 1は、 ドライバによるブレーキ操作において用いら れる。 ブレーキ操 作では、 ブレーキペダル 1 1がドライバにより踏み込まれる。 倍力装置 1 2は、 ブレーキ ペダル 1 1 と接続されており、 ブレーキペダル 1 1の踏力を増幅する。 マスターシリンダ 1 3は、 倍カ装置 1 2と接続されており、 ブレーキペダル 1 1 と連動して往復動するピス トンを内蔵し、 ブレーキ操作の操作量に応じた液圧を生じさ せる。 リザーバ 1 4は、 マス ターシリンダ 1 3に付設されており、 ブレーキ液を貯留する。

[ 0 0 1 8 ] 液圧制御ユニッ ト 1 5は、 ブレーキ液の流路が形成される基体 1 5 aを備える。 液圧制 御ユニッ ト 1 5の基体 1 5 aに、 マスターシリンダ 1 3および各ブレーキ装置 1 6がそれ ぞれ接続されている。 液圧制御ユニッ ト 1 5の基体 1 5 aのブレーキ液の流路は、 ブレー キ装置 1 6のホイールシリンダと接続されている。 ブレーキ装置 1 6のホイールシリンダ におけるブレーキ液の液圧に応じた制動力が 車輪 1 ?に生じる。

[ 0 0 1 9 ] 液圧制御ユニッ ト 1 5の基体 1 5 aには、 ブレーキ液の流路として、 主流路 2 1 と、 副 流路 2 2と、 供給流路 2 3とが形成されている。 主流路 2 1は、 マスターシリンダ 1 3の ブレーキ液をブレーキ装置 1 6のホイールシリンダに流通させる。 副流路 2 2は、 ブレー キ装置 1 6のホイールシリンダのブレーキ液を逃がす 供給流路 2 3は、 マスターシリン ダ 1 3のブレーキ液を副流路 2 2に供給する。

[ 0 0 2 0 ] また、 液圧制御ユニッ ト 1 5の基体 1 5 aには、 各車輪 1 7に生じる制動力を制御する ためのコンポーネントとして、 込め弁 ( E V ) 3 1、 弛め弁 ( A V ) 3 2、 第 1弁 ( U S V ) 3 3、 第 2弁 ( H S V ) 3 4、 アキュムレータ 3 5、 ポンプ 3 6およびモータ 3 7が 設けられている。

[ 0 0 2 1 ] なお、 本発明に係る液圧制御ユニッ トの構成は、 ポンプ 3 6を有していれば、 図 1に示 される液圧制御ユニッ ト 1 5の構成と異なっていてもよい。 例えば、 図 1に示される液圧 制御ユニッ ト 1 5に対して供給流路 2 3、 第 1弁 3 3および第 2弁 3 4を省略したものも 、 本発明に係る液圧制御ユニッ トに含まれる。

[ 0 0 2 2 ] 主流路 2 1は、 マスターシリンダ 1 3と、 ブレーキ装置 1 6のホイールシリンダとを連 通する。 主流路 2 1は、 第 1主流路 2 1 a と、 2つの第 2主流路 2 1 b とを含む。 第 1主 流路 2 1 aは、 マスターシリンダ 1 3と接続される。 2つの第 2主流路 2 1 は、 第 1主 流路 2 1 aから分岐して各ブレーキ装置 1 6と接続される。 第 1主流路 2 1 aには、 第 1 弁 3 3が設けられる。 第 2主流路 2 1 bには、 込め弁 3 1が設けられる。

[ 0 0 2 3 ] 副流路 2 2は、 主流路 2 1における込め弁 3 1よりブレーキ装置 1 6側と、 主流路 2 1 における込め弁 3 1 よりマスターシリンダ 1 3側、 かつ、 第 1弁 3 3よりブレーキ装置 1 6 側とを連通する。 副流路 2 2は、 2つの第 1副流路 2 2 a と、 第 2副流路 2 2 b とを含 む。 各第 1副流路 2 2 aは、 主流路 2 1における込め弁 3 1よりブレーキ装置 1 6側と接 続される。 第 2副流路 2 2 bは、 2つの第 1副流路 2 2 aの合流箇所と、 主流路 2 1にお ける込め弁 3 1よりマスターシリンダ 1 3側、 かつ、 第 1弁 3 3よりブレーキ装置 1 6側 とを接続する。 第 1副流路 2 2 aには、 弛め弁 3 2が設けられる。 第 2副流路 2 2 bには 、 第 1副流路 2 2 a側から順に、 アキュムレータ 3 5およびポンプ 3 6が設けられる。

[ 0 0 2 4 ] ポンプ 3 6は、 モータ 3 7によって駆動され、 ブレーキ液を第 1副流路 2 2 a側から吸 引し主流路 2 1側に吐出する。 ポンプ 3 6は、 往復動するプランジャポンプである。 具体 的には、 ポンプ 3 6のプランジャが、 モータ 3 7の出力軸に設けられる偏心カムにより間 欠的に押圧されることによって往復動する。 それにより、 ポンプ 3 6によるブレーキ液の 圧送が行われる。

[ 0 0 2 5 ] 供給流路 2 3は、 主流路 2 1における第 1弁 3 3よりマスターシリンダ 1 3側と副流路 2 2におけるポンプ 3 6の吸引側とを連通する。 供給流路 2 3には、 第 2弁 3 4が設けら れる。

[ 0 0 2 6 ] 込め弁 3 1は、 例えば、 非通電状態で開放され、 通電状態で閉鎖される電磁弁である。 弛め弁 3 2は、 例えば、 非通電状態で閉鎖され、 通電状態で開放される電磁弁である。 第 1 弁 3 3は、 例えば、 非通電状態で開放され、 通電状態で閉鎖される電磁弁である。 第 2 弁 3 4は、 例えば、 非通電状態で閉鎖され、 通電状態で開放される電磁弁である。 これら の弁およびモータ 3 7の動作が制御されることによって、 各車輪 1 ?に生じる制動力が制 御される。

[ 0 0 2 7 ] 例えば、 後述するアンチロックブレーキ制御または横 滑り防止制御等が実行されていな い通常時には、 込め弁 3 1が開放され、 弛め弁 3 2が閉鎖され、 第 1弁 3 3が開放され、 第 2弁 3 4が閉鎖される。 それにより、 マスターシリンダ 1 3からブレーキ装置 1 6のホ イールシリンダへ、 副流路 2 2および供給流路 2 3を介さずに、 主流路 2 1のみを介して 、 ブレーキ液が流動する状態となる。 その状態で、 ブレーキペダル 1 1が踏み込まれると 、 マスターシリンダ 1 3のピス トンが押し込まれてホイールシリンダのブレ ーキ液の液圧 が増加し、 車輪 1 7に制動力が付与される。

[ 0 0 2 8 ] アンチロックブレーキ制御は、 車輪 1 7のロックを回避するための制御である。 例えば 、 アンチロックブレーキ制御が実行されると、 まず、 込め弁 3 1が閉鎖され、 弛め弁 3 2 が開放され、 第 1弁 3 3が開放され、 第 2弁 3 4が閉鎖される。 それにより、 主流路 2 1 とブレーキ装置 1 6のホイールシリンダとの間でのブレーキ液 流動が停止し、 ホイール シリンダから副流路 2 2へブレーキ液が流動可能な状態となる。 ゆえに、 ホイールシリン ダからアキュムレータ 3 5にブレーキ液が流れ込み、 ホイールシリンダのブレーキ液の液 圧が減少し、 車輪 1 7に付与される制動力が減少する。 アキュムレータ 3 5に流れ込んだ ブレーキ液は、 ポンプ 3 6が駆動されることによって、 副流路 2 2を介して主流路 2 1に 戻される。

[ 0 0 2 9 ] そして、 上記の状態から込め弁 3 1および弛め弁 3 2の双方が閉鎖されることにより、 主流路 2 1および副流路 2 2とホイールシリンダとの間でのブレーキ液 流動が停止し、 ホイールシリンダのブレーキ液の液圧が維持 されて車輪 1 7に付与される制動力が維持さ れる。 その後、 込め弁 3 1が開放され、 弛め弁 3 2が閉鎖されることにより、 主流路 2 1 とホイールシリンダとの間でのブレーキ液の 流動が再開し、 ホイールシリンダのブレーキ 液の液圧が増大し、 車輪 1 7に付与される制動力が増大する。

[ 0 0 3 0 ] 横滑り防止制御は、 車両の挙動を安定化するための制御である。 横滑り防止制御では、 車両の駆動力および制動力が適宜制御される 。 例えば、 横滑り防止制御の実行中において 、 ブレーキ操作によらずに車両を制動させる際 に、 込め弁 3 1が開放され、 弛め弁 3 2が 閉鎖され、 第 1弁 3 3が閉鎖され、 第 2弁 3 4が開放される。 それにより、 マスターシリ ンダ 1 3からブレーキ装置 1 6のホイールシリンダへ、 供給流路 2 3および副流路 2 2を 介して、 ブレーキ液が流動する状態となる。 その状態で、 ポンプ 3 6が駆動されることに より、 ホイールシリンダのブレーキ液の液圧が増加 し、 車輪 1 7を制動する制動力が生じ る。

[ 0 0 3 1 ] 上記のように、 液圧制御ユニッ ト 1 5では、 ポンプ 3 6を駆動させる制御が行われる。 ポンプ 3 6が駆動されると、 液圧制御ユニッ ト 1 5内の流路においてブレーキ液の液圧が 脈動する現象である圧力脈動が生じる。 このような圧力脈動により生じる音は、 車両の乗 員に騒音として感じ取られる場合があり、 快適性を損ねる要因となり得る。 そこで、 液圧 制御ユニッ ト 1 5には、 圧力脈動を減衰する減衰装置 1 〇 〇が設けられている。

[ 0 0 3 2 ] 減衰装置 1 0 0は、 副流路 2 2 (具体的には、 第 2副流路 2 2 b ) のうちポンプ 3 6よ りも下流側に設けられている。 減衰装置 1 0 0は、 入口ポート P 1 と、 出口ポート P 2と を有する。 入口ポート P 1は、 ポンプ 3 6の吐出側と接続される。 入口ポート P 1 と出口 ポート P 2とは連通されている。 ゆえに、 ポンプ 3 6から吐出されたブレーキ液は、 入口 ポート P !を介して減衰装置 1 〇〇内に流入し、 減衰装置 1 〇〇内を通過した後、 出口ポ ート P 2を介して減衰装置 1 〇〇から流出する。 [ 0 0 3 3 ]

<減衰装置の構成> 図 2を参照して、 本発明の実施形態に係る減衰装置 1 0 0の構成について説明する。

[ 0 0 3 4 ] 図 2は、 減衰装置 1 0 0の概略構成を示す断面図である。 ただし、 図 2に示される減衰 装置 1 0 0は、 あくまでも本発明に係る減衰装置の一例に過 ぎず、 後述するように図 2の 例に対して各種変更を加えたものも本発明に 係る減衰装置に含まれる。

[ 0 0 3 5 ] 図 2および後述する図 3〜図 5では、 ハウジング 1 〇 1の軸方向が左右方向となり、 入 口ポート P 1 と接続される第 1開口 P〇 1が当該軸方向の左側に位置し、 出口ポート P 2 と接続される第 2開口 P〇 2が当該軸方向の右側に位置するように、 減衰装置 1 〇 〇が示 されている。 以下では、 ハウジング 1 〇 1の軸方向である左右方向を単に軸方向とも ぶ 。 第 1開口 PO 1側は、 軸方向において第 1開口 P O 1を向く側、 または、 第 1開口 P O 1 から第 2開口 P〇 2に向かうブレーキ液の流れ方向の上流側を 味する。 第 2開口 P〇 2 側は、 軸方向において第 2開口 P O 2を向く側、 または、 第 1開口 P O 1から第 2開口 P 〇 2に向かうブレーキ液の流れ方向の下流側を 味する。

[ 0 0 3 6 ] 図 2に示されるように、 減衰装置 1 0 0は、 ハウジング 1 0 1 と、 第 1カバー 1 1 1 と 、 第 2カバー 1 1 2と、 第 3カバー 1 1 3と、 第 4カバー 1 1 4と、 第 5カバー 1 1 5と 、 第 1 ピス トン 1 2 1 と、 第 2ピス トン 1 2 2と、 第 3ピス トン 1 2 3と、 第 1シール部 材 1 3 1 と、 第 2シール部材 1 3 2と、 第 3シール部材 1 3 3と、 第 1付勢部材 1 4 1 と 、 第 2付勢部材 1 4 2と、 第 3付勢部材 1 4 3と、 第 4付勢部材 1 4 4と、 第 5付勢部材 1 4 5と、 第 1弁体 1 5 1 と、 第 2弁体 1 5 2と、 突起部材 1 6 1 とを備える。

[ 0 0 3 7 ] ハウジング 1 〇 1は、 例えば、 内部に中空空間を有する円筒形状に形成され る。 ハウジ ング 1 0 1の軸方向は、 左右方向である。 ハウジング 1 0 1には、 左端面から右端面まで 貫通するように内部空間が形成されている。 ハウジング 1 0 1の内部空間は、 第 1孔部 1 O l a と、 第 2孔部 1 0 1 b とを含む。 第 1孔部 1 0 1 aおよび第 2孔部 1 〇 1 bの各孔 部は、 円柱形状を有し、 ハウジング 1 〇 1の中心軸と同軸上に配置されている。 第 1孔部 1 〇 1 aおよび第 2孔部 1 0 1 bは、 左側からこの順に連続している。 第 2孔部 1 0 1 b の径は、 第 1孔部 1 0 1 aの径より小さい。

[ 0 0 3 8 ] 第 1孔部 1 0 1 aには、 第 3カバー 1 1 3が嵌合される。 第 3カバー 1 1 3は、 略円板 形状を有している。 第 3カバー 1 1 3の外周面のうち左端部は、 径方向外側に拡径してい る。 第 3カバー 1 1 3のうち径方向外側に拡径している部分が、 第 1孔部 1 0 1 aに嵌合 される。

[ 0 0 3 9 ] 第 2孔部 1 〇 ! bには、 第 4カバー 1 1 4が嵌合される。 第 4カバー 1 1 4は、 略円筒 形状を有している。 第 4カバー 1 1 4は、 第 1円筒部 1 1 4 a と、 第 2円筒部 1 1 4 bと を有する。 第 1円筒部 1 1 4 aおよび第 2円筒部 1 1 4 bは、 円筒形状を有し、 互いに同 軸上に配置されている。 第 1円筒部 1 1 4 aおよび第 2円筒部 1 1 4 bは、 右側からこの 順に連続している。 第 2円筒部 1 1 4 bの外径は、 第 1円筒部 1 1 4 aの外径より小さい 。 第 1円筒部 1 1 4 aが、 第 2孔部 1 0 1 bの右端部に嵌合される。 第 2円筒部 1 1 4 b の外周面は、 第 2孔部 1 〇 1 bの内周面に対して径方向に離隔している。 第 2円筒部 1 1 4 bの左側の面の中心には、 窪み部 1 1 4 cが形成されている。 窪み部 1 1 4 cは、 第 2 円筒部 1 1 4 bと同軸上に配置される円柱形状を有する。 窪み部 1 1 4 cには、 後述する 突起部材 1 6 1の基部 1 6 1 bが嵌合される。

[ 0 0 4 0 ] ハウジング 1 〇 !の周壁部のうち、 第 3カバー 1 1 3と第 4カバー 1 1 4との間に、 第 1 開口 P〇 1が形成される。 第 1開口 P O 1は、 第 2孔部 1 0 1 bと連通する。 第 3カバ — 1 1 3の右側の面、 第 4カバー 1 1 4の左側の面、 および、 ハウジング 1 〇 1の第 2孔 部 1 0 1 bの内周面によって、 第 1液室 S !が画成される。 つまり、 第 3カバー 1 1 3は 、 第 1液室 S 1を左側から覆う。 第 4カバー 1 1 4は、 第 1液室 S 1を右側から覆う。 換 言すると、 第 4カバー 1 1 4の左側の面は、 第 1液室 S 1の右側の壁面を構成する。 第 1 液室 S 1は、 略円柱形状を有する。 第 1液室 S 1は、 第 1開口 P O 1を介して入口ポート P 1 と連通する。

[ 0 0 4 1 ] 第 4カバー 1 1 4の第 1円筒部 1 1 4 aの内周面によって、 第 2液室 S 2が画成される 。 第 2液室 S 2は、 連通孔 1 1 4 dを介して窪み部 1 1 4 c と連通する。 窪み部 1 1 4 c 、 連通孔 1 1 4 dおよび第 2液室 S 2は、 左側からこの順に連続しており、 互いに同軸上 に配置される。 第 2液室 S 2は、 連通孔 1 1 4 dを介して第 1液室 S 1 と連通する。

[ 0 0 4 2 ] 第 4カバー 1 1 4の第 1円筒部 1 1 4 aの内周面のうち右端部には、 第 2カバー 1 1 2 が嵌合される。 第 2カバー 1 1 2は、 第 2開口 P O 2を有する略円板形状に形成される。 第 2開口 P O 2は、 出口ポート P 2と接続される。 第 2開口 P O 2は、 第 2カバー 1 1 2 の中心よりも径方向外側に配置される。 図 2の例では、 第 2開口 P〇 2の数が複数である 。 ただし、 第 2開口 P〇 2の数は 1つであってもよい。

[ 0 0 4 3 ] 第 4カバー 1 1 4の第 1円筒部 1 1 4 aの内周面の右端部は、 拡径している。 第 2カバ 一 1 1 2は、 第 1円筒部 1 1 4 aの内周面のうち拡径している部分に嵌合さ る。 それに より、 第 2液室 S 2が第 2カバー 1 1 2の左側の面により区画される。 つまり、 第 2カバ 一 1 1 2は、 第 2液室 S 2を右側から覆う。 換言すると、 第 2カバー 1 1 2の左側の面は 、 第 2液室 S 2の右側の壁面を構成する。 第 2液室 S 2は、 第 2開口 P〇 2を介して出口 ポート P 2と連通する。

[ 0 0 4 4 ] 第 1 ピス トン 1 2 1は、 第 2孔部 1 0 1 b内に収容される。 第 1 ピス トン 1 2 1は、 略 円柱形状を有する。 第 1 ピス トン 1 2 1は、 第 2孔部 1 〇 ! bの中心軸と同軸上に配置さ れている。 第 1 ピス トン 1 2 1の外周面が第 2孔部 1 〇 1 bの内周面に対して摺動可能と なっている。 ゆえに、 第 1 ピス トン 1 2 1は、 第 1液室 S 1において軸方向に摺動可能に 設けられる。 ここで、 第 1 ピス トン 1 2 1は、 第 1液室 S 1のうち第 1開口 P O 1よりも 左側に配置される。 つまり、 第 1 ピス トン 1 2 1は、 第 1液室 S !のうち第 1開口 P〇 1 に対して第 2開口 P〇 2と逆側に配置される。

[ 0 0 4 5 ] 第 1 ピス トン 1 2 1の外周面には、 環状溝 1 2 1 aが形成されている。 環状溝 1 2 1 a は、 第 1 ピス トン 1 2 1の周方向に延在している。 環状溝 1 2 1 aには、 第 1シール部材 1 3 1が嵌合されている。 第 1シール部材 1 3 1は、 例えば、 〇リングである。 第 1シー ル部材 1 3 1は、 第 2孔部 1 〇 1 bの内周面に押し付けられている。 それにより、 第 1 ピ ス トン 1 2 1の外周面と、 第 2孔部 1 0 1 bの内周面との隙間が液密にシールされる。

[ 0 0 4 6 ] 第 1 ピス トン 1 2 1は、 第 1付勢部材 1 4 1によって、 右側に付勢される。 第 1付勢部 材 1 4 1は、 例えば、 バネ等の弾性部材である。 第 1付勢部材 1 4 1は、 第 1 ピス トン 1 2 1 と第 3カバー 1 1 3との間に配置される。 第 1付勢部材 1 4 1の一端 (図 2中の右端 ) は、 第 1 ピス トン 1 2 1の窪み部 1 2 1 b と当接する。 窪み部 1 2 1 bは、 第 1 ピス ト ン 1 2 1の左側の面の中心に設けられる。 第 1付勢部材 1 4 1の他端 (図 2中の左端) は 、 第 3カバー 1 1 3の右側の面と当接する。 第 1付勢部材 1 4 1の伸縮方向は、 左右方向 となっている。 第 1付勢部材 1 4 1は、 自然長に対して縮んだ状態となっている。

[ 0 0 4 7 ] 第 2ピス トン 1 2 2は、 第 2孔部 1 0 1 bの内部に収容される。 第 2ピス トン 1 2 2は 、 略円柱形状を有する。 第 2ピス トン 1 2 2は、 第 2孔部 1 〇 ! bの中心軸と同軸上に配 置されている。 第 2ピス トン 1 2 2の外周面が第 2孔部 1 0 1 bの内周面に対して摺動可 能となっている。 ゆえに、 第 2ピス トン 1 2 2は、 第 1液室 S 1において軸方向に摺動可 能に設けられる。 ここで、 第 2ピス トン 1 2 2は、 第 1液室 S !のうち第 1開口 P〇 1よ りも右側に配置される。 つまり、 第 2ピス トン 1 2 2は、 第 1液室 S !のうち第 1開口 P 〇 !に対して第 2開口 P〇 2側に配置される。

[ 0 0 4 8 ] 第 2ピス トン 1 2 2の外周面には、 環状溝 1 2 2 aが形成されている。 環状溝 1 2 2 a は、 第 2ピス トン 1 2 2の周方向に延在している。 環状溝 1 2 2 aには、 第 2シール部材 1 3 2が嵌合されている。 第 2シール部材 1 3 2は、 例えば、 〇リングである。 第 2シー ル部材 1 3 2は、 第 2孔部 1 〇 1 bの内周面に押し付けられている。 それにより、 第 2ピ ス トン 1 2 2の外周面と、 第 2孔部 1 0 1 bの内周面との隙間が液密にシールされる。 図 2 の例では、 2つの環状溝 1 2 2 aが軸方向に間隔を空けて配置されており、 各環状溝 1 2 2 aに第 2シール部材 1 3 2が嵌合されている。 ただし、 環状溝 1 2 2 aの数は、 1つ であってもよく、 3つ以上であってもよい。

[ 0 0 4 9 ] 第 2ピス トン 1 2 2は、 第 2付勢部材 1 4 2によって、 左側に付勢される。 第 2付勢部 材 1 4 2は、 例えば、 バネ等の弾性部材である。 第 2付勢部材 1 4 2は、 第 2ピス トン 1 2 2と第 4カバー 1 1 4との間に配置される。 第 2付勢部材 1 4 2の一端 (図 2中の左端 ) は、 第 2ピス トン 1 2 2の右端面と当接する。 第 2付勢部材 1 4 2の他端 (図 2中の右 端) は、 第 4カバー 1 1 4の第 1円筒部 1 1 4 aの左側の面と当接する。 第 2付勢部材 1 4 2の伸縮方向は、 左右方向となっている。 第 2付勢部材 1 4 2は、 自然長に対して縮ん だ状態となっている。

[ 0 0 5 0 ] 第 2ピス トン 1 2 2には、 穴部 1 2 2 bが形成されている。 穴部 1 2 2 bは、 第 2ピス トン 1 2 2において左側から右側に向けて窪む部分で る。 穴部 1 2 2 bは、 第 2ピス ト ン 1 2 2の左端面から右側に窪んでいる。 穴部 1 2 2 bは、 ハウジング 1 0 1の中心軸と 同軸上に配置されている。 ただし、 穴部 1 2 2 bは、 ハウジング 1 0 1の中心軸と同軸上 に配置されていなくてもよい。

[ 0 0 5 1 ] 穴部 1 2 2 bの内周面のうち左端部には、 第 5カバー 1 1 5が嵌合される。 第 5カバー 1 1 5は、 中心に貫通孔 1 1 5 aを有する円板形状に形成される。 貫通孔 1 1 5 aは、 第 5 カバー 1 1 5を左側から右側まで貫通する。 穴部 1 2 2 bの内周面の左端部は、 拡径し ている。 第 5カバー 1 1 5は、 穴部 1 2 2 bの内周面のうち拡径している部分に嵌合さ る。 第 1液室 S !のうち第 2ピス トン 1 2 2より左側の空間と、 穴部 1 2 2 bとは、 第 5 カバー 1 1 5の貫通孔 1 1 5 aを介して連通する。

[ 0 0 5 2 ] 第 2ピス トン 1 2 2には、 穴部 1 2 2 cが形成されている。 穴部 1 2 2 cは、 第 2ピス トン 1 2 2において右側から左側に向けて窪む部分で る。 穴部 1 2 2 cは、 第 2ピス ト ン 1 2 2の右端面から左側に窪んでいる。 穴部 1 2 2 cは、 ハウジング 1 0 1の中心軸と 同軸上に配置されている。 ただし、 穴部 1 2 2 cは、 ハウジング 1 0 1の中心軸と同軸上 に配置されていなくてもよい。

[ 0 0 5 3 ] 穴部 1 2 2 cの内周面のうち右端部には、 第 1カバー 1 1 1が嵌合される。 第 1カバー 1 1 1は、 略円筒形状に形成される。 第 1カバー 1 1 1の外周面の右端部は、 拡径してい る。 第 1カバー 1 1 1の外周面のうち拡径している部分が、 穴部 1 2 2 cの内周面のうち 右端部に嵌合される。 このように、 第 1カバー 1 1 1は、 穴部 1 2 2 cを右側から覆う。

[ 0 0 5 4 ] 穴部 1 2 2 bと穴部 1 2 2 c とは、 第 1貫通孔 1 2 2 dを介して連通する。 このように 、 第 1貫通孔 1 2 2 dは、 第 2ピス トン 1 2 2を左側から右側まで貫通する。 穴部 1 2 2 b 、 第 1貫通孔 1 2 2 dおよび穴部 1 2 2 cは、 左側からこの順に連続しており、 互いに 同軸上に配置される。 第 1貫通孔 1 2 2 dの内径は、 穴部 1 2 2 bの内径、 および、 穴部 1 2 2 cの内径のいずれよりも小さい。 図 2の例では、 穴部 1 2 2 bの内径は、 穴部 1 2 2 cの内径よりも小さい。 ただし、 穴部 1 2 2 bの内径は、 穴部 1 2 2 cの内径と同一で もよく、 穴部 1 2 2 cの内径よりも大きくてもよい。

[ 0 0 5 5 ] 第 2ピス トン 1 2 2には、 複数の第 4貫通孔 1 2 2 eが形成されている。 第 4貫通孔 1 2 2 eは、 左側から右側まで第 2ピス トン 1 2 2を貫通する。 図 2の例では、 第 4貫通孔 1 2 2 eは、 第 1貫通孔 1 2 2 dの周囲に配置され、 穴部 1 2 2 bの内面のうち右側の面 から穴部 1 2 2 cの内面のうち左側の面まで延在する。 第 4貫通孔 1 2 2 eの内径は、 例 えば、 直径で〇• 4 mm〜〇• 5 mm程度である。 図 2の例では、 第 4貫通孔 1 2 2 eは 、 軸方向に延在する。 ただし、 第 4貫通孔 1 2 2 eの経路は特に限定されず、 例えば、 第 4 貫通孔 1 2 2 eは、 軸方向に対して傾く方向に延在していてもよ く、 湾曲または屈曲し ていてもよい。

[ 0 0 5 6 ] 複数の第 4貫通孔 1 2 2 eは、 第 2ピス トン 1 2 2の周方向に等間隔に配置されている 。 ただし、 複数の第 4貫通孔 1 2 2 eの配置は、 この例に限定されない。 例えば、 複数の 第 4貫通孔 1 2 2 eは、 周方向に不等間隔に配置されていてもよい。 また、 第 4貫通孔 1 2 2 eの数は 1つであってもよい。 ブレーキ液は、 第 4貫通孔 1 2 2 eを通って、 第 2ピ ス トン 1 2 2の左側から右側へ流通可能である。 特に、 後述する第 2弁体 1 5 2の閉状態 においても、 ブレーキ液は、 第 4貫通孔 1 2 2 eを通って、 第 2ピス トン 1 2 2の左側か ら右側へ流通できる。 第 4貫通孔 1 2 2 eは圧力脈動を低減する効果を高めるために け られている。 なお、 第 4貫通孔 1 2 2 eの機能については後述する。

[ 0 0 5 7 ] 第 2弁体 1 5 2は、 穴部 1 2 2 bに設けられ、 第 1貫通孔 1 2 2 dの左側を開閉可能で ある。 第 2弁体 1 5 2が第 1貫通孔 1 2 2 dを塞いでいない開状態において、 第 1貫通孑し

1 2 2 dを通じてブレーキ液が流通可能となる。 この状態が、 第 2弁体 1 5 2の開状態、 および、 第 1貫通孔 1 2 2 dの開状態に相当する。 第 2弁体 1 5 2が第 1貫通孔 1 2 2 d を塞いでいる閉状態において、 第 1貫通孔 1 2 2 dを通じてブレーキ液が流通不可能とな る。 この状態が、 第 2弁体 1 5 2の閉状態、 および、 第 1貫通孔 1 2 2 dの閉状態に相当 する。

[ 0 0 5 8 ] 第 2弁体 1 5 2は、 例えば、 球形状を有している。 ただし、 第 2弁体 1 5 2の形状は、 球形状以外の形状であってもよい。 第 4付勢部材 1 4 4は、 例えば、 バネ等の弾性部材で ある。 第 4付勢部材 1 4 4は、 第 5カバー 1 1 5と第 2弁体 1 5 2との間に配置される。 第 4付勢部材 1 4 4の伸縮方向は、 左右方向となっている。 第 4付勢部材 1 4 4は、 自然 長に対して縮んだ状態となっている。 ゆえに、 第 2弁体 1 5 2は、 第 4付勢部材 1 4 4に よって、 右側に付勢される。

[ 0 0 5 9 ] 第 3ピス トン 1 2 3は、 穴部 1 2 2 cに収容される。 第 3ピス トン 1 2 3は、 略円筒形 状を有する。 第 3ピス トン 1 2 3は、 穴部 1 2 2 cの中心軸と同軸上に配置されている。 第 3ピス トン 1 2 3の外周面が穴部 1 2 2 cの内周面に対して摺動可能となっている。 ゆ えに、 第 3ピス トン 1 2 3は、 穴部 1 2 2 cにおいて軸方向に摺動可能に設けられる。

[ 0 0 6 0 ] 第 3ピス トン 1 2 3の外周面には、 環状溝 1 2 3 aが形成されている。 環状溝 1 2 3 a は、 第 3ピス トン 1 2 3の周方向に延在している。 環状溝 1 2 3 aには、 第 3シール部材

1 3 3が嵌合されている。 第 3シール部材 1 3 3は、 例えば、 〇リングである。 第 3シー ル部材 1 3 3は、 穴部 1 2 2 cの内周面に押し付けられている。 それにより、 第 3ピス ト ン 1 2 3の外周面と、 穴部 1 2 2 cの内周面との隙間が液密にシールされる。

[ 0 0 6 1 ] 第 3ピス トン 1 2 3は、 第 5付勢部材 1 4 5によって、 左側に付勢される。 第 5付勢部 材 1 4 5は、 例えば、 バネ等の弾性部材である。 第 5付勢部材 1 4 5は、 第 3ピス トン 1 2 3と第 1カバー 1 1 1 との間に配置される。 第 5付勢部材 1 4 5の一端 (図 2中の左端 ) は、 第 3ピス トン 1 2 3の窪み部 1 2 3 b と当接する。 窪み部 1 2 3 bは、 第 3ピス ト ン 1 2 3の右側の面において、 第 3ピス トン 1 2 3の内周縁に沿って環状に形成されてい る。 第 5付勢部材 1 4 5の他端 (図 2中の右端) は、 第 1カバー 1 1 1の窪み部 I l l a と当接する。 窪み部 I l l aは、 第 1カバー 1 1 1の左側の面において、 第 1カバー 1 1 1 の内周縁に沿って環状に形成されている。 第 5付勢部材 1 4 5の伸縮方向は、 左右方向 となっている。 第 5付勢部材 1 4 5は、 自然長に対して縮んだ状態となっている。

[ 0 0 6 2 ] 第 1カバー 1 1 1には、 複数の第 2貫通孔 1 1 1 bが形成されている。 第 2貫通孔 1 1 l bは、 左側から右側まで第 1カバー 1 1 1を貫通する。 図 2の例では、 第 2貫通孔 1 1 1 bは、 窪み部 I l l aから第 1カバー 1 1 1の右側の面まで延在する。 第 2貫通孔 1 1 l bの内径は、 例えば、 直径で〇• 4 mm〜〇• 5 mm程度である。 図 2の例では、 第 2 貫通孔 1 l i bは、 軸方向に延在する。 ただし、 第 2貫通孔 1 l i bの経路は特に限定さ れず、 例えば、 第 2貫通孔 1 l i bは、 軸方向に対して傾く方向に延在していてもよ く、 湾曲または屈曲していてもよい。

[ 0 0 6 3 ] 複数の第 2貫通孔 1 l i bは、 第 1カバー 1 1 1の周方向に等間隔に配置されている。 ただし、 複数の第 2貫通孔 1 1 1 bの配置は、 この例に限定されない。 例えば、 複数の第 2 貫通孔 1 1 1 bは、 周方向に不等間隔に配置されていてもよい。 また、 第 2貫通孔 1 1 1 bの数は 1つであってもよい。 ブレーキ液は、 第 2貫通孔 1 l i bを通って、 第 1カバ 一 1 1 1の左側から右側へ流通可能である。 第 2貫通孔 1 1 1 bは圧力脈動を低減する効 果を高めるために設けられている。 なお、 第 2貫通孔 1 1 1 bの機能については後述する

[ 0 0 6 4 ] 突起部材 1 6 1は、 第 2弁体 1 5 2を開閉するために設けられている。 突起部材 1 6 1 は、 第 2弁体 1 5 2に対して右側に配置される。 突起部材 1 6 1は、 突起部 1 6 1 a と、 基部 1 6 1 b とを有する。 基部 1 6 1 bは、 略円板形状を有する。 基部 1 6 1 bは、 第 4 カバー 1 1 4の窪み部 1 1 4 cに嵌合される。 ゆえに、 基部 1 6 1 bは、 連通孔 1 1 4 d の左側を覆う。 突起部 1 6 1 aは、 基部 1 6 1 bと接続されている。 突起部 1 6 1 aは、 基部 1 6 1 bの中心から左側に突出している。

[ 0 0 6 5 ] 突起部 1 6 1 aは、 第 1カバー 1 1 1、 第 3ピス トン 1 2 3および第 1貫通孔 1 2 2 d と同軸上に配置されている。 突起部 1 6 1 aは、 第 1カバー 1 1 1の中心の空洞部、 およ び、 第 3ピス トン 1 2 3の中心の空洞部に挿通されている。 第 2ピス トン 1 2 2が図 2の 位置から右側に移動することによって、 突起部 1 6 1 aは第 1貫通孔 1 2 2 dに挿通され 、 突起部 1 6 1 aの先端が第 2弁体 1 5 2に当接し得る。 突起部 1 6 1 aの先端が第 2弁 体 1 5 2に当接することによって、 第 2弁体 1 5 2の位置が維持される。 その状態で、 第 2 ピス トン 1 2 2がさらに右側に移動することによって、 第 2弁体 1 5 2が開状態となる 。 このように、 突起部 1 6 1 aは、 第 1貫通孔 1 2 2 dに挿通可能であり、 第 2弁体 1 5 2 に当接可能である。

[ 0 0 6 6 ] 基部 1 6 1 bには、 第 3貫通孔 1 6 1 cが形成される。 第 3貫通孔 1 6 1 cは、 基部 1 6 1 bを左側から右側まで貫通する。 第 3貫通孔 1 6 1 cの内径は、 例えば、 直径で〇 , 4 mm~ 〇• 5 mm程度である。 なお、 第 3貫通孔 1 6 1 cの経路は、 図 2の例に特に限 定されず、 例えば、 第 3貫通孔 1 6 1 cの分岐部分の数および配置は、 図 2の例と異なっ ていてもよい。

[ 0 0 6 7 ] 第 1弁体 1 5 1は、 第 2液室 S 2に設けられ、 連通孔 1 1 4 dの右側を開閉可能である 。 第 1弁体 1 5 1が連通孔 1 1 4 dを塞いでいない開状態において、 連通孔 1 1 4 dを通 じてブレーキ液が流通可能となる。 この状態が、 第 1弁体 1 5 1の開状態、 および、 連通 [ 0 0 7 3 ] 図 4は、 減衰装置 1 〇〇において、 第 2ピス トン 1 2 2が図 3の状態と比べて右側に移 動した状態を示す図である。 図 4の状態では、 第 1液室 S 1のうち第 1 ピス トン 1 2 1 と 第 2ピス トン 1 2 2の間の空間に圧力が蓄えられる。 そして、 第 1液室 S 1のうち第 1 ピ ス トン 1 2 1 と第 2ピス トン 1 2 2の間の空間の圧力によって、 第 2ピス トン 1 2 2が右 側に押圧され、 図 3の状態と比べて、 第 2ピス トン 1 2 2が右側に移動している。 第 2ピ ス トン 1 2 2が右側に移動する際に、 第 2付勢部材 1 4 2が伸縮しながら結果的に縮む。 それにより、 第 2ピス トン 1 2 2に作用する力が第 2付勢部材 1 4 2によって吸収される 。 このように、 第 2ピス トン 1 2 2の移動に伴い第 2付勢部材 1 4 2が伸縮することによ り、 圧力脈動が減衰する。

[ 0 0 7 4 ] さらに、 図 4の状態では、 突起部材 1 6 1の突起部 1 6 1 aの先端が第 2弁体 1 5 2に 当接している。 それにより、 第 2弁体 1 5 2の右側への移動が、 突起部 1 6 1 aにより制 限される。 このため、 第 2ピス トン 1 2 2が右側に移動したとしても、 突起部 1 6 1 a と 当接した状態の第 2弁体 1 5 2は右側に移動しない。 よって、 第 2弁体 1 5 2の位置が突 起部 1 6 1 a と当接する位置に維持され、 第 2弁体 1 5 2が、 図 3の状態と比べて、 第 2 ピス トン 1 2 2に対して相対的に左に移動している。 その結果、 第 2弁体 1 5 2が、 第 1 貫通孔 1 2 2 dから離隔する。 ゆえに、 第 2弁体 1 5 2が開状態となり、 第 1貫通孔 1 2 2 dをブレーキ液が流通可能となる。

[ 0 0 7 5 ] そして、 第 1貫通孔 1 2 2 dを通って穴部 1 2 2 cにブレーキ液が流入することに伴い 、 穴部 1 2 2 cのうち第 3ピス トン 1 2 3よりも左側の空間に圧力が蓄えられる。 そして 、 穴部 1 2 2 cのうち第 3ピス トン 1 2 3よりも左側の空間の圧力によって、 第 3ピス ト ン 1 2 3が右側に押圧され、 図 3の状態と比べて、 第 3ピス トン 1 2 3が第 2ピス トン 1 2 2に対して相対的に右側に移動している。 第 3ピス トン 1 2 3が右側に移動する際に、 第 5付勢部材 1 4 5が伸縮しながら結果的に縮む。 それにより、 第 3ピス トン 1 2 3に作 用する力が第 5付勢部材 1 4 5によって吸収される。 このように、 第 3ピス トン 1 2 3の 移動に伴い第 5付勢部材 1 4 5が伸縮することによっても、 圧力脈動が減衰する。

[ 0 0 7 6 ] ここで、 第 3ピス トン 1 2 3の内周面と突起部材 1 6 1の突起部 1 6 1 a との間には、 小さな隙間が介在する。 ゆえに、 穴部 1 2 2 cにおいて、 第 3ピス トン 1 2 3より左側か ら右側にブレーキ液が流通する。 第 3ピス トン 1 2 3より右側に送られたブレーキ液は、 第 1カバー 1 1 1の第 2貫通孔 1 1 l bを通って、 第 1液室 S 1のうち第 2ピス トン 1 2 2 よりも右側の空間に送られる。 ここで、 第 2貫通孔 1 l i bの内径は小さく、 第 2貫通 孔 1 1 1 bを流通するブレーキ液には、 大きな抵抗がかかる。 ゆえに、 ブレーキ液が第 2 貫通孔 1 1 1 bを流通することによっても、 圧力脈動が減衰する。

[ 0 0 7 7 ] また、 上述したように、 第 2ピス トン 1 2 2には、 第 4貫通孔 1 2 2 eが形成されてい る。 そして、 ブレーキ液は、 第 2ピス トン 1 2 2の第 4貫通孔 1 2 2 eを通って、 穴部 1 2 2 bから穴部 1 2 2 cへ流通可能である。 特に、 突起部材 1 6 1の突起部 1 6 1 aの先 端が第 2弁体 1 5 2に当接しておらず、 第 2弁体 1 5 2が閉状態となっている状態におい ても、 ブレーキ液は、 第 4貫通孔 1 2 2 eを通って、 穴部 1 2 2 bから穴部 1 2 2 cに送 られる。 ここで、 第 4貫通孔 1 2 2 eの内径は小さく、 第 4貫通孔 1 2 2 eを流通するブ レーキ液には、 大きな抵抗がかかる。 ゆえに、 ブレーキ液が第 4貫通孔 1 2 2 eを流通す ることによっても、 圧力脈動が減衰する。

[ 0 0 7 8 ] 図 5は、 減衰装置 1 〇〇において、 第 2ピス トン 1 2 2が図 4の状態と比べて右側に移 動した状態を示す図である。 図 5の状態では、 図 4の状態と比べて、 第 2ピス トン 1 2 2 がさらに右側に移動している。 ここで、 第 1液室 S !のうち第 2ピス トン 1 2 2よりも右 側の空間に送られたブレーキ液は、 突起部材 1 6 1の基部 1 6 1 bの第 3貫通孔 1 6 1 c を通って、 連通孔 1 1 4 dに送られる。 それにより、 連通孔 1 1 4 dの圧力が高まり、 第 ! 弁体 1 5 1が右側に押圧されて移動する。 ゆえに、 図 5に示されるように、 第 1弁体 1 5 1が、 連通孔 1 1 4 dから離隔し、 第 1弁体 1 5 1が開状態となり、 連通孔 1 1 4 dを ブレーキ液が流通可能となる。 よって、 ブレーキ液が、 連通孔 1 1 4 dを通り、 第 2液室 S 2から第 2開口 P O 2を介して流出する。

[ 0 0 7 9 ] ここで、 第 3貫通孔 1 6 1 cの内径は小さく、 第 3貫通孔 1 6 1 cを流通するブレーキ 液には、 大きな抵抗がかかる。 ゆえに、 ブレーキ液が第 3貫通孔 1 6 1 cを流通すること によっても、 圧力脈動が減衰する。

[ 0 0 8 0 ] また、 図 5に示されるように、 第 1弁体 1 5 1が開状態となった際に、 第 1弁体 1 5 1 は、 第 2カバー 1 1 2に当接可能である。 図 5の例では、 第 1弁体 1 5 1の第 1軸部 1 5 1 bおよび第 2軸部 1 5 1 cは、 ハウジング 1 〇 1の中心軸に沿って移動する。 ここで、 上述したように、 第 2カバー 1 1 2には、 第 2開口 P O 2に加えて、 貫通孔 1 1 2 aが形 成されている。 ここで、 貫通孔 1 1 2 aの内径は、 第 2軸部 1 5 1 cの外径よりも大きく 、 第 1軸部 1 5 1 bの外径よりも小さい。 ゆえに、 第 1弁体 1 5 1のうち第 1軸部 1 5 1 b と第 2軸部 1 5 1 c との段差面が第 2カバー 1 1 2に当接可能である。 それにより、 第 1 弁体 1 5 1が開状態となった場合であっても、 第 1弁体 1 5 1が振動せずに、 第 1弁体 1 5 1の姿勢が安定化される。

[ 0 0 8 1 ]

<減衰装置の効果> 本発明の実施形態に係る減衰装置 1 〇 〇の効果について説明する。

[ 0 0 8 2 ] 減衰装置 1 0 0は、 入口ポート P 1 と第 1開口 P O 1を介して連通する第 1液室 S ! と 、 第 1液室 S ! と連通孔 1 1 4 dを介して連通し、 出口ポート P 2と第 2開口 P O 2を介 して連通する第 2液室 S 2と、 第 1液室 S 1に摺動可能に設けられ、 第 1液室 S 1のうち 第 1開口 P〇 1に対して第 2開口 P〇 2と逆側に配置される第 1 ピス トン 1 2 1 と、 第 1 ピス トン 1 2 1を第 1開口 P〇 1側に付勢する第 1付勢部材 1 4 1 と、 第 1液室 S !に摺 動可能に設けられ、 第 1液室 S !のうち第 1開口 P〇 1に対して第 2開口 P〇 2側に配置 される第 2ピス トン 1 2 2と、 第 2ピス トン 1 2 2を第 1開口 P〇 1側に付勢する第 2付 勢部材 1 4 2と、 第 2液室 S 2に設けられ、 連通孔 1 1 4 dの第 2開口 P O 2側を開閉可 能な第 1弁体 1 5 1 と、 第 1弁体 1 5 1を第 1開口 P〇 1側に付勢する第 3付勢部材 1 4 3 と、 を備える。

[ 0 0 8 3 ] それにより、 ポンプ 3 6が駆動した場合に、 まず、 第 1液室 S 1のうち第 1 ピス トン 1 2 1 と第 2ピス トン 1 2 2の間の空間に圧力が蓄えられる。 そして、 この間、 第 1 ピス ト ン 1 2 1の移動に伴い第 1付勢部材 1 4 1が徐々に収縮することにより、 圧力上昇のエネ ルギーが吸収される。 そして、 第 2ピス トン 1 2 2の移動に伴い第 2付勢部材 1 4 2が徐 々に収縮することにより、 圧力上昇のエネルギーが吸収される。 それにより、 第 2ピス ト ン 1 2 2よりも第 1開口 P O 1側の圧力の上昇速度に対して第 2ピス トン 1 2 2よりも第 2 開口 P O 2側の圧力の上昇速度が遅くなる。 なお、 第 1開口 P O 1側の圧力が低下して 第 2ピス トン 1 2 2が第 1開口 P〇 1側へ移動する際には、 第 1付勢部材 1 4 1および第 2 付勢部材 1 4 2が徐々に伸長することにより、 第 2ピス トン 1 2 2よりも第 1開口 P O 1 側の圧力の低下速度に対して第 2ピス トン 1 2 2よりも第 2開口 P O 2側の圧力の低下 速度が遅くなる。 これにより、 第 1開口 P O 1側の圧力脈動に対して第 2開口 P O 2側の 圧力脈動を減衰させるこができる。 さらに、 連通孔 1 1 4 dの圧力を高めることによって 、 第 1弁体 1 5 1を開状態にして、 第 2液室 S 2から第 2開口 P O 2を介してブレーキ液 を適切に流出させることができる。 このように、 減衰装置 1 〇〇によれば、 液圧制御ユニ ッ ト 1 5の圧力脈動を減衰させることができる。

[ 0 0 8 4 ] 好ましくは、 減衰装置 1 0 0は、 第 2ピス トン 1 2 2に設けられ、 第 1開口 P〇 1側か ら第 2開口 P〇 2側まで貫通する第 1貫通孔 1 2 2 dと、 第 1貫通孔 1 2 2 dの第 1開口 P 〇 1側を開閉可能な第 2弁体 1 5 2と、 第 2弁体 1 5 2を第 2開口 P〇 2側に付勢する 第 4付勢部材 1 4 4と、 第 2弁体 1 5 2に対して第 2開口 P〇 2側に配置され、 第 1貫通 孔 1 2 2 dに挿通可能であり、 第 2弁体 1 5 2に当接可能な突起部 1 6 1 aを有する突起 部材 1 6 1 と、 を備える。 それにより、 ポンプ 3 6が駆動し、 第 2ピス トン 1 2 2が第 2 開口 P〇 2側に移動する過程において、 突起部材 1 6 1の突起部 1 6 1 aによって第 2弁 体 1 5 2を開状態にすることができる。 ゆえに、 ブレーキ液を第 2ピス トン 1 2 2より第 2 開口 P〇 2側に適切に送ることができる。

[ 0 0 8 5 ] 好ましくは、 減衰装置 1 0 0は、 第 2ピス トン 1 2 2において第 2開口 P〇 2側から第 1 開口 P〇 1側に向けて窪んで形成されており、 第 1貫通孔 1 2 2 dと連通する穴部 1 2

2 c と、 穴部 1 2 2 cに摺動可能に設けられる第 3ピス トン 1 2 3と、 第 3ピス トン 1 2 3 を第 1開口 P O 1側に付勢する第 5付勢部材 1 4 5と、 を備える。 それにより、 ポンプ

3 6が駆動した場合に、 第 1 ピス トン 1 2 1および第 2ピス トン 1 2 2の移動に加えて、 第 3ピス トン 1 2 3の移動が生じる。 そして、 第 3ピス トン 1 2 3の移動に伴い第 5付勢 部材 1 4 5が伸縮することにより、 圧力脈動をより減衰することができる。 ゆえに、 圧力 脈動をより効果的に減衰することができる。

[ 0 0 8 6 ] 好ましくは、 減衰装置 1 0 0は、 穴部 1 2 2 cを第 2開口 P〇 2側から覆う第 1カバー 1 1 1を備え、 第 1カバー 1 1 1には、 第 1開口 P〇 1側から第 2開口 P〇 2側まで貫通 する少なく とも 1つの第 2貫通孔 1 l i bが形成されている。 それにより、 ブレーキ液が 第 2貫通孔 1 l i bを流通することによっても、 圧力脈動を減衰させることができる。

[ 0 0 8 7 ] 好ましくは、 減衰装置 1 〇〇では、 第 1カバー 1 1 1には、 複数の第 2貫通孔 1 l i b が形成されており、 複数の第 2貫通孔 1 l i bは、 第 1カバー 1 1 1の周方向に等間隔に 配置される。 それにより、 第 1カバー 1 1 1の周囲において、 ブレーキ液の流れ場が周方 向に均一化される。 ゆえに、 減衰装置 1 〇〇内においてブレーキ液を円滑に流動させ るこ とができる。

[ 0 0 8 8 ] 好ましくは、 減衰装置 1 〇〇では、 突起部材 1 6 1は、 突起部 1 6 1 a と接続され、 連 通孔 1 1 4 dの第 1開口 P〇 1側を覆う基部 1 6 1 bを有し、 基部 1 6 1 bには、 第 1開 ロ P〇 1側から第 2開口 P〇 2側まで貫通する第 3貫通孔 1 6 1 cが形成されている。 そ れにより、 ブレーキ液が第 3貫通孔 1 6 1 cを流通することによっても、 圧力脈動を減衰 させることができる。

[ 0 0 8 9 ] 好ましくは、 減衰装置 1 〇〇では、 第 2ピス トン 1 2 2には、 第 1開口 P〇 1側から第 2 開口 P〇 2側まで貫通する少なく とも 1つの第 4貫通孔 1 2 2 eが形成されている。 そ れにより、 ブレーキ液が第 4貫通孔 1 2 2 eを流通することによっても、 圧力脈動を減衰 させることができる。 ここで、 第 2ピス トン 1 2 2が固着し、 移動できなくなる状況が考 えられる。 このような状況において、 第 2ピス トン 1 2 2の第 1開口 P O 1側から第 2開 ロ P O 2側へ、 第 4貫通孔 1 2 2 eを通って、 ブレーキ液が流通できる。 ゆえに、 第 1液 室 S 1のうち第 2ピス トン 1 2 2よりも第 1開口 P O 1側の空間の圧力が過度に高まるこ とが抑制される。

[ 0 0 9 0 ] 好ましくは、 減衰装置 1 〇 〇では、 第 2ピス トン 1 2 2には、 複数の第 4貫通孔 1 2 2 e が形成されており、 複数の第 4貫通孔 1 2 2 eは、 第 2ピス トン 1 2 2の周方向に等間 隔に配置される。 それにより、 ブレーキ液が第 4貫通孔 1 2 2 eを流通することに起因し て生じる力が第 2ピス トン 1 2 2に対して周方向に均等に作用する。 ゆえに、 ブレーキ液 が第 4貫通孔 1 2 2 eを流通することに起因して第 2ピス トン 1 2 2に作用する力によっ て、 第 2ピス トン 1 2 2が摺動方向に対して傾く ことが抑制される。

[ 0 0 9 1 ] 好ましくは、 減衰装置 1 0 0は、 第 2液室 S 2を第 2開口 P〇 2側から覆う第 2カバー 1 1 2を備え、 第 1弁体 1 5 1は、 第 2カバー 1 1 2に当接可能である。 それにより、 第 ! 弁体 1 5 1が開状態となった際に、 第 1弁体 1 5 1が振動せずに、 第 1弁体 1 5 1の姿 勢が安定化される。 ゆえに、 第 1弁体 1 5 1の開閉動作を円滑化できる。

[ 0 0 9 2 ] 好ましくは、 減衰装置 1 0 0では、 第 1付勢部材 1 4 1の弾性率は、 第 2付勢部材 1 4 2 の弾性率よりも低い。 それにより、 第 2ピス トン 1 2 2よりも先に第 1 ピス トン 1 2 1 を移動させることが適切に実現される。 ゆえに、 第 1 ピス トン 1 2 1が移動せずに第 1付 勢部材 1 4 1によるエネルギーの吸収が行われない状況 生じることを抑制できる。

[ 0 0 9 3 ] 以上、 添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形 態について説明したが、 本発明は上 述した実施形態に限定されないことは勿論で あり、 特許請求の範囲に記載された範疇にお ける各種の変更例または修正例についても、 本発明の技術的範囲に属することは言うまで もない。

[ 0 0 9 4 ] 上記では、 図 2を参照して、 減衰装置 1 0 0の構成について説明した。 ただし、 図 2の 例に対して各種変更を加えたものも本発明に 係る減衰装置に含まれ得る。

[ 0 0 9 5 ] 例えば、 第 1 ピス トン 1 2 1および第 2ピス トン 1 2 2の摺動方向は、 ハウジング 1 〇 1 の軸方向と異なっていてもよい。 例えば、 第 1液室 S 1の中心軸がハウジング 1 0 1 と 同軸上に配置されない場合、 第 1 ピス トン 1 2 1および第 2ピス トン 1 2 2の摺動方向は 、 ハウジング 1 0 1の軸方向と異なる方向となる。

[ 0 0 9 6 ] また、 例えば、 第 1液室 S 1、 第 1 ピス トン 1 2 1および第 2ピス トン 1 2 2の摺動方 向と直交する断面形状は、 円形状でなくてもよい。 当該断面形状は、 例えば、 楕円形状ま たは多角形状等であってもよい。 なお、 その場合においても、 第 1 ピス トン 1 2 1および 第 2ピス トン 1 2 2の各々の周方向は、 第 1 ピス トン 1 2 1および第 2ピス トン 1 2 2の 各々の外周縁に沿った方向であり、 第 1 ピス トン 1 2 1および第 2ピス トン 1 2 2の各の 中心軸まわりの方向となる。

[ 0 0 9 7 ] また、 例えば、 第 1カバー 1 1 1の軸方向と直交する断面形状は、 円形状でなくてもよ い。 当該断面形状は、 例えば、 楕円形状または多角形状等であってもよい。 なお、 その場 合においても、 第 1カバー 1 1 1の周方向は、 第 1カバー 1 1 1の外周縁に沿った方向で あり、 第 1カバー 1 1 1の中心軸まわりの方向となる。

[ 0 0 9 8 ] また、 例えば、 図 2の例に対して、 第 2貫通孔 1 l i bを省略したものも本発明に係る 減衰装置に含まれ得る。 なお、 第 2貫通孔 1 l i bが省略される場合であっても、 第 1力 バー 1 1 1の内周面と突起部材 1 6 1の突起部 1 6 1 a との間には、 小さな隙間が介在し ており、 第 1カバー 1 1 1より左側から右側にブレーキ液が当該隙間 通って流通可能で ある。

[ 0 0 9 9 ] また、 例えば、 図 2の例に対して、 第 4貫通孔 1 2 2 eを省略したものも本発明に係る 減衰装置に含まれ得る。 なお、 第 4貫通孔 1 2 2 eが省略される場合、 例えば、 第 2孔部 1 0 1 bの内周面に軸方向に延在する溝が設けられ ブレーキ液は、 当該溝を通って、 第 2 ピス トン 1 2 2の左側から右側へ流通可能となっていても い。

[ 0 1 0 0 ] また、 例えば、 図 2の例に対して、 第 1弁体 1 5 1の形状が球形状等の他の形状に変更 されてもよく、 第 1弁体 1 5 1が第 2カバー 1 1 2に当接しないようになっていてもよい [ 0 1 0 1 ] また、 例えば、 図 2の例に対して、 第 2ピス トン 1 2 2の構成が変更されてもよい。 例 えば、 図 2の例に対して、 第 2ピス トン 1 2 2から第 3ピス トン 1 2 3が省略されてもよ い。 また、 例えば、 図 2の例に対して、 第 1貫通孔 1 2 2 d、 第 2弁体 1 5 2、 第 4付勢 部材 1 4 4および突起部材 1 6 1が省略されてもよい。 この場合、 例えば、 第 2孔部 1 〇 1 bの内周面に軸方向に延在する溝が設けられ ブレーキ液は、 当該溝を通って、 第 2ピ ス トン 1 2 2の左側から右側へ流通可能となっていても い。 また、 例えば、 第 2ピス ト ン 1 2 2が第 1弁体 1 5 1に当接可能となっており、 第 2ピス トン 1 2 2により押圧され ることにより第 1弁体 1 5 1が開状態になってもよい。

【符号の説明】

[ 0 1 0 2 ]

1 ブレーキシステム

1 1 ブレーキペダル

1 2 倍カ装置

1 3 マスターシリンダ

1 4 リザーバ

1 5 液圧制御ユニッ ト

1 6 ブレーキ装置

1 7 車輪

2 1 主流路

2 2 副流路

2 3 供給流路

3 1 込め弁

3 2 弛め弁

3 3 第 1弁

3 4 第 2弁

3 5 アキュムレータ

3 6 ポンプ

3 7 モータ

! 〇〇 減衰装置

1 0 1 ハウジング

1 1 1 第 1カバー

1 1 1 b 第 2貫通孔

1 1 2 第 2カバー

1 1 3 第 3カバー

1 1 4 第 4カバー

1 1 4 d 連通孔

1 1 5 第 5カバー

1 2 1 第 1 ピス トン

1 2 2 第 2ピス トン

1 2 2 c 穴部

1 2 2 d 第 1貫通孔

1 2 3 第 3ピス トン

1 3 1 第 1シール部材

1 3 2 第 2シール部材

1 3 3 第 3シール部材

1 4 1 第 1付勢部材

1 4 2 第 2付勢部材

1 4 3 第 3付勢部材 1 4 4 第 4付勢部材

1 4 5 第 5付勢部材 1 5 1 第 1弁体

1 5 2 第 2弁体 1 6 1 突起部材 1 6 1 a 突起部 1 6 1 b 基部 1 6 1 c 第 3貫通孔 P 1 入口ポート

P 2 出口ポート P 〇 1 第 1開口 P 〇 2 第 2開口 S 1 第 1液室 S 2 第 2液室